【アーサー・ディ・リトル】世界最初の経営コンサルの概要と年収・中途採用動向
「アーサー・ディ・リトルってどんなファームなの?」
「アーサー・ディ・リトルへの転職難易度は高い?」
アーサー・ディ・リトルは、『ザ・ディファレンス』を掲げ、経営とテクノロジーを組み合わせたクリエイティブなコンサルティング手法によって、世界各地のクライアントから全幅の信頼を置かれているコンサルティングファームです。
高いサービス品質に加え、抜群の知名度・高年収・高待遇で転職市場でも人気が高く、多くのコンサルタントの憧れといっても過言ではありません。
本記事では、アーサー・ディ・リトルについて、企業概要と合わせて、平均年収や福利厚生などの待遇、転職動向について解説します。
激変する現在、企業を独自の手法で力強く支援するアーサー・ディ・リトルに興味がある方はぜひご覧ください。
1.アーサー・ディ・リトルとは
アーサー・ディ・リトルは、数あるコンサルティングファームの中でも老舗中の老舗ファームです。
- 会社概要
- アーサー・ディ・リトルの事業内容
次に1つずつ見ていきましょう。
(1)会社概要
アーサー・ディ・リトルは、1886年に世界最初の経営コンサルティングファームとしてマサチューセッツ工科大学のアーサー・デホン・リトル博士博士により設立されたコンサルティングファームです。
クライアント企業に寄り添う『Side-by-Side』をコンサルティングコンセプトとし、クライアント企業と並走しながら最善の成果を求めるコンサルティングに定評があります。
日本では、1978年にアーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社(以下、アーサー・ディ・リトル)が設立され、当初から「経営と技術の融合」を目指して、国内企業や官公庁などが抱える経営課題の解決をサポートしています。
特に、製造業に強いコンサルティングファームとして知られており、日本を代表する様々な大手製造業の支援実績が豊富です。
近年は、『オープンコンサルティング』を掲げて、製造業の領域を越えて他領域の企業と積極的に業務提携を行ったり、企業の新規事業開発やR&D組織改革など産業・社会の最先端に立ってイノベーションを支援するプロジェクトを手掛けるなど、新しい領域への挑戦にも積極的です。
また、国内案件だけでなく、海外進出を考えている企業の支援などクロスボーダー案件にも強みを持っています。
社員は1年目から海外案件に携わることができるため、グローバルな活躍を目指すビジネスパーソンにも人気が高いファームです。
企業名 | アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社 |
代表者名 | マネージングパートナー 日本代表 原田 裕介 |
本社所在地 | 東京都港区東新橋1丁目5番2号 汐留シティセンター36階 |
設立日 | 1978年 |
公式サイト | https://www.adlittle.com/jp-ja |
(2)アーサー・ディ・リトルの事業内容
アーサー・ディ・リトルでは、業界・機能別の各領域に精通した国内外のプロフェッショナルによる最適なチームを結成し、業界プラクティス×パーパスプラクティスの柔軟で緻密なコンサルティングで、社会的インパクトが大きなイノベーションの実現を数多く支援しています。
「製造業に強い経営コンサルティングファーム」というイメージの強いコンサルですが、それだけにとどまらず、現在は以下のような業界で豊富な支援実績があります。
- 航空宇宙・防衛
- 自動車
- 化学・素材
- 食品・飲料・他消費財
- エネルギー・ユーティリティー
- 金融サービス
- ヘルスケア・ライフサイエンス
- 機械(産機/建機/農機)
- 石油・ガス
- プライベート・エクイティ
- 政府・公共機関
- 通信・IT・メディア・エレクトロニクス
- 陸運・海運・空運・旅行業
また、高いコンサルティングを提供しているパーパスプラクティスにより、企業が直面しているデジタル関連やサステナビリティ、イノベーションなどの課題に柔軟に対応できるのも強みです。
- デジタル・プロブレム・ソルビング
- マーケティング・セールス
- 組織(制度・風土)改革・人材育成
- デジタル・トランスフォーメーション
- サステナビリティ
- 技術・イノベーションマネジメント
- 経営戦略・事業戦略・ビジョン策定・ブランディング
- インフォメーション・マネジメント
- オペレーション・業務改革
- コーポレート・ファイナンス
- リスクマネジメント
『イノベーションの実現』を軸に、アーサー・デイ・リトルは、さらに複雑化・高度化する経営課題に対して、ファームに蓄積した知見やノウハウを基にした業界×パーパスのアプローチで企業を全面的に支援しています。
2.アーサー・ディ・リトルの待遇面
アーサー・ディ・リトルの平均年収や福利厚生など気になる待遇面について解説します。
- アーサー・ディ・リトルの平均年収
- 福利厚生・研修・資格取得制度
アーサー・ディ・リトルは、年収面だけでなく、様々なライフステージの人がライフワークバランスを考えて働ける環境が整っているファームです。
さらに、自己成長やキャリアを考えている人も十分満足できるファームといえるでしょう。
次に1つずつ見ていきましょう。
(1)アーサー・ディ・リトルの平均年収
アーサー・ディ・リトルの平均年収は1,689万円と推定されており、コンサル業界でもかなりの高水準ということができます。
役職ごとの年収レンジは、以下のようになっています。
職位 | 推定年収 |
ビジネスアナリスト | 550~1,100万円 |
コンサルタント | 1,000~1,500万円 |
マネージャー | 1,500~2,000万円 |
プリンシパル | 2,000~3,000万円 |
パートナー | 3,000万円~ |
給与体系は年俸制(役職)+ボーナス(個人の評価)となっており、評価は半期に一度の頻度でされているようです。
ベース給が高いだけでなく、成果によってそこにプラスされるボーナスも大きいため、若いうちから高年収を狙うことは十分可能です。
また、アーサー・ディ・リトルは年功序列ではなく実力主義が徹底しているため、中途入社の人でも、成果を出せば社歴関係なく昇級でき、更なる高年収を得られる可能性も高いです。
バリバリ働いて高年収を得たいという人には理想的な環境が整っているといえるでしょう。
(2)福利厚生・研修・資格取得制度
アーサー・ディ・リトルの福利厚生は日系企業ほど手厚くはありませんが、有給休暇や育児休暇などの休暇が取りやすい環境となっており、ライフステージに合わせた働き方ができる点が社員から好評です。
また、育児休暇を取得後、職場復帰した際には柔軟性の高い勤務形態が用意されているなど、他の戦略ファームと比べて女性の働き方に対し多様な制度が設計されており、プライベートとキャリアの両立を積極的に推進しているのも大きな特長です。
研修・資格取得制度として、世界各地のオフィスで経験を積むことができるインターナショナル・モビリティ・プログラムや、キャリアのどの段階であっても個人的なプロジェクトや夢の実現のために最大1年間休職することができる制度などが用意されています。
さらに、フルタイムMBA・エグゼクティブMBA・就学支援制度(博士課程)など、従業員の成長をファーム全体でバックアップする体制も整えられており、キャリアや資格取得を視野に入れて働きたい人からも好評です。
3.アーサー・ディ・リトルの転職動向
次に、アーサー・ディ・リトルへの転職を考えている人が気になる転職動向について解説します。
- アーサー・ディ・リトルの転職動向
- アーサー・ディ・リトルの求人情報
- 未経験者の転職は可能か
次に1つずつ見ていきましょう。
(1)アーサー・ディ・リトルの中途採用事情
アーサー・ディ・リトルでは通年で中途採用を行っており、採用意欲が高い状態が続いています。
コンサルティングニーズの高まりを背景に、アーサー・ディ・リトルでも即戦力となる中途採用に力を入れており、実際、ファームのメンバーの7割程度を中途入社の人が占めています。
特に多いのが、20代や第二新卒であり、コンサルティングファーム・金融機関・メーカー・商社・公務員など多彩なバックグラウンドを持つ人材がアーサー・ディ・リトルに転職して活躍しています。
アーサー・ディ・リトルの選考フローは、他のファームと同じく以下のような形です。
- 応募
- 書類選考
- 複数回の面接(3回程度が一般的)
- 内定・採用条件提示
中途選考における面接は、人事担当者ではなく現場で働くマネージャーやパートナークラスのコンサルタントが担当し、フェルミ推定やケース面接などのコンサルタントの適性を見る独特な質問が出されることもあります。
アーサー・ディ・リトルは、高年収を得られるだけでなく、新しいチャレンジをしやすい雰囲気、ビジネスパーソンとしての成長機会の多さ、その後のキャリアパスの広がりから転職市場でもエリート層からの人気が高くなっており、転職難易度の高さはトップクラスです。
並みいるライバルと差をつけて、現役コンサルから高評価を得るためには、アーサー・ディ・リトルに合った選考対策を行うことが不可欠です。
(2)アーサー・ディ・リトルの求人情報
アーサー・ディ・リトルでは、経営コンサルタントを通年で募集しています。
- 四年制大学卒
- 社会人経験のある方
- 論理的思考力のある方
- コミュニケーション能力のある方
- コンサルティングに興味のある方
条件・待遇等については公開されていませんが、英語力やMBAなどの資格、コンサル経験などは求められていないようです。
しかし、優秀な成績を収め、高い成長性を示すコンサルタントに提供されるインターナショナル・モビリティ・プログラムに参加して知見を広めたり、成長機会の多い海外案件に関わるには、やはり入社前にビジネスレベルの英語力を習得しておいた方が良いでしょう。
(3)未経験者の転職は可能か
アーサー・ディ・リトルへの転職は未経験でも十分チャンスはあります。
採用要件を見ると、コンサル経験重視型の採用ではなく、論理的思考力・コミュニケーション能力を重視したポテンシャル採用を実施しているため、前職に関係なく、誰でもアーサー・ディ・リトルにチャレンジが可能です。
特に、新しいコンサルタント像として、好奇心や創造力の豊かな人材に期待を寄せているため、型に嵌らないクリエイティブな発想力をアピールすることで好印象を与えることができることでしょう。
ただし、ポテンシャル採用の場合は年齢が重視されるため、アーサー・ディ・リトルへの転職を考えているなら20代のうちにチャレンジすべきでしょう。
また、アーサー・ディ・リトルでは入社後に海外オフィスとのやり取りや情報収集、プロジェクト・トレーニング等の場面で英語を使う機会があるため、未経験の人は英語力の高さも武器としてアピールすることで転職成功率をあげることができます。
超難関の戦略コンサルであるアーサー・ディ・リトルへの転職を成功させるには、持てる武器を駆使して全力で取り組みましょう。
まとめ
アーサー・ディ・リトルの企業概要と年収、転職動向と合わせて解説しました。
アーサー・ディ・リトルは、最も歴史が古いコンサルティングファームではありますが、今もなおチャレンジ精神に満ち、新たな挑戦を積極的に支援する革新的なコンサルティングファームでもあります。
DX・サステナビリティなど企業を取り巻く環境が劇的に変化している今こそ、率先して変化に対応するアーサー・ディ・リトルの高品質なコンサルティング力は高く評価されており、今後の成長性・伸びしろも十分です。
アーサー・ディ・リトルは、年収も高く、ライフステージに合わせた柔軟な働き方ができる上に、その後のキャリアにとっても大きなプラスとなるファームであるため、転職市場でも人気が高く、転職難易度も高い難関ファームの1つであるのは事実です。
しかし、今は中途採用意欲も高く、自由な発想でコンサルティングに取り組める人を積極採用しているため、未経験の人でもチャレンジしてみる価値は十分にあります。
ぜひ、アーサー・ディ・リトルのコンサルティングや目指すビジョンを深く理解し、転職エージェントも利用して、転職を成功させましょう。
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