コンサルタントの仕事は激務なの?激務といわれる3つの理由と現状の働き方
「コンサルタントの仕事って激務なの?」
「コンサルタントの仕事が激務といわれているのはどうして?」
コンサルタントに興味を持っている方の中には、コンサルタントの仕事が激務と聞いて不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
実は、コンサルタントは激務といわれていますが、現状は働き方の改善が進み、仕事の負担は軽減されているのです!
本記事では、コンサルタントが激務になりやすい時期や激務といわれている理由、現状の働き方について紹介します。
この記事を読めば、コンサルタントの仕事の現状について把握することができますよ!
1.コンサルタントは激務なのか
コンサルタントの仕事は忙しいといわれていますが、結論から言うと、激務になりやすい職業といえます。
コンサルティング会社は、クライアントと契約を結んだ後、プロジェクトを立ち上げるのですが、プロジェクトの構成メンバーは2~6名の少人数で組まれることが一般的です。
コンサルタントは、クライアント企業の事業内容の分析や課題に対する解決策の検討、クライアントに対するプレゼンテーション、ミーティングに使う資料の作成、事業の代行作業など幅広い業務をこなす必要があります。
ただでさえ業務量が多いにもかかわらず、少数精鋭でプロジェクトを遂行することになるので、コンサルタント一人ひとりにかかる業務の負担は大きいのです。
さらに、コンサルティング会社の規模が小さいほど、コンサルタントが担う業務は幅広くなり、効率良く作業を行わなければ、労働時間が長くなります。
したがって、招集されたプロジェクトがスタートすれば、プロジェクトが終了するまでは激務になるでしょう。
ただし、プロジェクトが終了すれば、長期間の休暇を取ることが可能です。
一年中激務というわけではなく、時期によって忙しいときもあれば、落ち着いている時期もあるので、メリハリのある職業といえるでしょう。
2.コンサルタントが激務になる時期
コンサルタントが激務になる時期はある程度決まっています。
基本的には、プロジェクトの開始時と終盤時が激務になりやすいでしょう。
プロジェクトが開始されると、クライアントの事業分野に関する情報をインプットする作業が必要になり、プロジェクトの終盤には、最後の追い込みで深夜遅くの業務が続くことがあります。
たとえば、建築分野のクライアントであれば、資材調達の流れや消費者のトレンドなどを調べなければ、事業成長につながる戦略を提示することはできません。
専門外の情報を集めることが特に大変で、経験のない分野であればインプットしなければならない情報が多くなります。
さらに、プロジェクトが変わるたびに情報のインプットを行わなければならないので、新規分野のプロジェクトを担当する場合は、クライアントの事業に慣れるまでに時間がかかるでしょう。
プロジェクト終盤では、コンサルテーションをまとめたり、戦略のブラッシュアップをしたりしなければなりません。
ちなみに、プロジェクト期間の中間は、忙しいことには変わりありませんが、開始時や終盤時のように激務というほどではないでしょう。
プロジェクトの業務にも慣れてくるころなので、睡眠時間を限りなく削るほど長時間労働になる可能性は低いです。
3.激務になりやすいコンサルタントの種類
コンサルタントによっては激務になりやすい種類とそうでない種類があります。
激務になりやすいコンサルタントは以下の7つです。
コンサルタントの種類 | 主な仕事内容 |
---|---|
戦略コンサルタント | クライアントの課題を早期に発見し、課題解決や事業成長に向けて、事業計画や新規事業立案などの経営戦略のコンサルティングを行う |
総合コンサルタント | クライアントの課題解決や事業成長に向けて上流から下流まで幅広くコンサルティングを行う |
ITコンサルタント | ITを活用してクライアントの課題を解決するためのサポートを行う |
シンクタンク系コンサルタント | 政府や地方自治体などの公的機関に対して、情報収集・調査、収集したデータの分析に基づいて政策を提言する |
組織人事系コンサルタント | クライアントの組織や人事に関連するあらゆる領域に対してコンサルティングを行う |
ファイナンシャルアドバイザリー | 財務に関して専門的な助言を行う |
監査法人 | 財務書類の監査又は証明を組織的に行う |
これらのコンサルタントの中でも、特に戦略コンサルタントは激務になりやすいです。
事業成長に直結する仕事内容で、結果をシビアに求められるため、プロジェクトの終盤時は厳しい労働になる傾向があります。
コンサルタントになりたいけど、激務の職種は避けたい方は、戦略コンサルタントは避けた方が良いでしょう。
4.コンサルタントが激務になる3つの理由
コンサルタントが激務といわれている理由について紹介します。
主な理由は以下の3つです。
順に紹介するので、コンサルタントがどのような問題を抱えているのか頭に入れておきましょう。
(1)常に知識の習得をしなければならない
コンサルタントが激務になる理由の一つに、常に知識の習得をしなければならない点が挙げられます。
上記でも述べましたが、コンサルタントはプロジェクトが変わるたびに、担当する業界が変わるので、専門知識を学ぶ必要があるのです。
インターネットから情報を仕入れることはできますが、誤った知識を得てしまうと、クライアントから信用を失う可能性が高いため、本や資料などから一つひとつ情報を得る努力をしなければなりません。
たとえば、流通事業をメインにしているクライアントであれば、仕入れからエンドユーザーまでの流通の流れや運送方法など流通業界ならではの情報を集める必要があります。
流通事業をメインにしているクライアントのプロジェクトが終了した後、エンドユーザーを相手にサービス業をしているクライアントのプロジェクトがスタートした場合、今度は消費者のトレンドなどの市場調査が求められるでしょう。
つまり、プロジェクトが変わるたびに情報のリサーチに時間がかかるため、いくら時間があっても足りないという状況に陥り、時間に追われながら仕事をすることになるのです。
(2)準備に時間がかかる
準備に時間がかかる点もコンサルタントの激務の要因の一つです。
コンサルタントは事業戦略などの説得力を上げるために、プレゼンテーションの質を高める必要があります。
いくら優れた提案をしても、クライアントが聞く耳を持ってくれなければ、全く意味がありません。
クライアントを十分に説得するために、コンサルタントはミーティングに使う資料を具体的かつ見やすいものにしたり、論理的な説明をするためにプレゼンテーションの練習をしたりします。
ただでさえ、業務内容が幅広く、情報のリサーチに時間がかかるのにもかかわらず、事前の準備にまで力を入れなければならないため、一人ひとりにかかる負担は大きなものになるでしょう。
失敗は許されないというプレッシャーを背負いながら行う準備は、精神的な負荷は大きいといえます。
(3)結果を求められる
コンサルタントは常に結果を求められるため、精神的なプレッシャーが大きいです。
コンサルティング会社への報酬は数千万円以上と高額なので、クライアントは確実に結果を求めてきます。
専門分野ではない事業でもしっかり結果を出さなければならないため、常にプレッシャーとの闘いが強いられるでしょう。
コンサルタントは、クライアントの事業に関する知識はなくても、一人のプロとして高い意識を持った上で仕事に取り組むことが求められます。
5.激務といわれているコンサルタントの3つの現状
激務として知られているコンサルタントの現状について紹介します。
実は、現在は働き方改革により以下のような3つの変化が起こっているのです。
順に紹介するので、実際のコンサルタントの働き方について押さえておきましょう。
※コンサル業界でも働き方改革が進められ、激務の改善が行われている
(1)長時間労働を評価しなくなってきた
近年、コンサルティング業界でも長時間労働に対して厳しい目が向けられるようになりました。
コンサルティング業界は体育会系で実力主義の風潮がありますが、違法な長時間労働による自殺に関するニュースが取り上げられたことをきっかけに、長時間労働に対する見方が変わったのです。
例外はありますが、これまでは、長時間働くほど会社に貢献しているとみなされてきましたが、近年は長く働いたからといって必ずしも評価されるわけではなくなってきています。
コンサルティング業界は、結果を出すことによってクライアントから評価される世界なこともあり、働き方そのものよりも効率良く成果を出すことに対して評価をする流れになりつつあるのです。
長く働いて成果を出すよりも、短く働いて成果を出した方が成績として優秀という評価をする考えが浸透しつつあるので、長時間労働に対してプラスに捉える会社が減ってきています。
(2)残業時間の管理を徹底するようになった
残業時間の管理を徹底することになったので、違法な長時間労働を防止する対策が取られるようになりました。
違法な長時間労働に対して世間からの目が厳しいものになっているため、社員に対して明らかな長時間労働を強いているコンサルティング会社は、世間からの評価が低くなってしまいます。
世間一般からの評価が低くなると、信頼度も下がり、クライアントの数が激減することになるでしょう。
会社としても損失が大きいため、コンサルティング業界でも残業時間の管理を徹底する方針になってきたのです。
残業のルールが設けられ、18時以降の会議を原則禁止にするなど、長時間労働の防止対策も少しずつ取られるようになってきています。
(3)柔軟な働き方が採用されている
柔軟な働き方を採用しているコンサルティング会社も増えてきています。
これまでは午前9時から午後6時までといった労働時間を固定している会社がほとんどでしたが、リモートワークやフレックスタイム制の導入など、労働者の負担を軽減する取り組みが行われるようになってきました。
人手不足を解消したり、人材の流出を防止したりするために、働きやすい労働環境を整えることがコンサルティング会社にも求められています。
そのため、コンサルティング業界でも今後はますます働き方改革が進められることになるでしょう。
まとめ
コンサルタントの仕事は種類によっては激務になりやすいです。
ただし、一年中激務というわけではなく、時期によっては落ち着いている期間もあります。
プロジェクトが変わるたびに情報をリサーチしたり、準備に時間がかかったりするなど仕事内容は大変ですが、コンサルティング業界でも働き方改革は着々と進んでいるので、昔ほど激務といわれることは減ってきているでしょう。
もし、コンサルタントを目指している方は、仕事内容だけでなく、その企業の労働方針など従業員の働き方についてもチェックしておくことをおすすめします。
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