外資系コンサルにはどんな企業がある?ファーム別に特徴を解説
「外資系コンサルタントにはどんな企業があるのか」
「ファームによって業務内容はどのように異なっているのか」
コンサルティング業界で目覚ましい活躍を見せる外資系企業ですが、どんな企業や業務内容があるのでしょうか。
この記事では外資系コンサルティング企業についてファームごとに分類し、業務内容や特徴について詳しく解説します。
ぜひ転職活動の参考にご活用ください。
1.戦略系コンサルティングファームの外資系企業とは
戦略系コンサルティングファームは、クライアントである企業から依頼を受けて事業展開や業務改善、経営の戦略に関してアドバイスを行っています。
企業の最適化を目指して様々な分析を資料化し、提案できる能力が人材にも求められています。
外資系企業において戦略系コンサルティングに位置する企業は欧州・アメリカを拠点としていることが特徴の一つです。
国境を越えた大規模なM&A戦略のイメージが強い戦略系コンサルタントですが、現在ファーム全体の動向としてはローカライズされた戦略を目指すことも増えています。
戦略系コンサルティングファームに位置する企業は以下です。
(1)マッキンゼー・アンド・カンパニー(McK)
出典:https://www.mckinsey.com/jp/overview
日本においても多数の起業家を輩出してきた名門企業のマッキンゼー・アンド・カンパニーは1926年にアメリカで生まれたコンサルティングファームです。
現在は世界65か国に拠点を持つ一大企業であり、戦略系コンサルティングファーム分野のトップ企業と言えます。
マッキンゼーの理念は「One Firm Policy」であり、どの国のオフィスに入社してもグローバルトレーニングに参加しトレーニングを重ねます。
世界に広がるオフィスの同僚たちと独自のネットワークを構築できる豊かな組織体制が魅力です。
現在マッキンゼーは日本企業のトップ30社の8割を、その優れたコンサルティング能力で支えています。
(2)ボストン コンサルティング グループ(BCG)
戦略系コンサルティングファームの老舗として知られるボストンコンサルティンググループは1963年に設立したアメリカの企業です。
日本の有名企業の社長もBCG出身者が多く、大学教授などの人材も多く輩出しています。
現在世界50か国以上の拠点を持ち、国連食糧計画などにも参画していることで知られています。
近年はSDGsの視点を取り入れた論考を積極的に発表しており、サスティナブルや環境保護、脱炭素に向けたビジョンのコンサルティングにも力を入れています。
(3)ベイン・アンド・カンパニー(Bain)
アメリカはボストンを拠点とするべイン・アンド・カンパニーは徹底した結果主義を導入し成長を遂げてきた戦略系コンサルティングファームです。
組織改革や経営改善に定評があり、幅広い知見を有している企業として世界的に知られています。
マッキンゼーやBCGとは徹底して差別化したビジョンを有しており、戦略系コンサルティングファームの中でも独自色が強い企業です。
(4)ATカーニー
出典:https://www.jp.kearney.com/
ATカーニーもまた、アメリカ生まれの戦略系コンサルティングファームです。
1926年にシカゴで誕生し、現在は世界40か国に拠点を持っています。
コンシューマー・リテール(消費財)に関するコンサルティングに長けており、日本から同部門のヘッドも誕生しています。
この他、金融業界などでも活躍する企業です。
「実践主義」を掲げるATカーニーは1年目から現場経験を積極的に経験することで知られており、「目に見える成果」を得るための教育が行われています。
2.総合系コンサルティングファームの外資系企業とは
経営戦略の構築から抜本的改革の実行まで、総合系コンサルティングファームは企業課題を総合的に扱います。
戦略立案などの戦略系分野にも業務が及んでいますが、財務・会計やオペレーションの改善にも携わるため「総合系」として呼ばれているのが特徴です。
総合系コンサルティングファームの外資系企業は以下です。
(1)デロイト トーマツ コンサルティング(DTC)
出典:https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/about-deloitte/articles/dtc/dtc.html
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社は、世界的な一流会計事務所であるデロイト・トウシュ・トーマツの関連企業です。
世界150ヶ国に拠点を有しており、グローバルな総合系コンサルティングファームとして知られています。
M&Aやカスタマー・マーケティングに力を入れており、現在日本には東京をはじめとして4つの拠点があります。
(2)PwCコンサルティング合同会社(PwC)
出典:https://www.pwc.com/jp/ja/about-us/member/consulting.html
世界4大会計事務所のBIG4であるPwCグループの一角であるPwCコンサルティングは強靭な世界的ネットワークを土台に活躍できる優良企業です。
会計事務所をバックボーンにM&Aや業務提携への戦略を得意としており、近年ではビジネスモデルの見直しにも注力しています。
PwCはBXTと呼ばれる独自のコンサルティングアプローチがあり、複数の戦略チームを作りながら総合的な戦略を提供しています。
(3)KPMGコンサルティング(KPMG)
出典:https://home.kpmg/jp/ja/home/about/kc.html
KPMGコンサルティングもBIG4を母体とした総合系コンサルティングファームであり、オランダに本拠地があります。
日本におけるKPMGはメンバーファームの1つであり、日本の風土に合ったコンサルティングを実現しています。
特徴として、常駐型を選ぶ総合系コンサルティングファームが多い中で、KPMGはプロジェクト単位で行う点です。
若手の段階から経営者層と深く関わり、能力を磨く環境が整っています。
3.IT系コンサルティングファームの外資系企業とは
ITコンサルタントがメインに活躍する「IT系コンサルティングファーム」は、まさにITを核にコンサルティングを行う企業です。
現代社会の経営において最重要とも言えるIT戦略を提案し、増収や経営の改善を目指しています。
近年ではサイバーセキュリティ―やDX化などの需要も高まっており人気のコンサルティングファームです。
(1)アクセンチュア
出典:https://www.accenture.com/jp-ja
多国籍企業の代表格であるアクセンチュアは、アメリカで生まれ現在の法人登記はアイルランドであるIT系コンサルティングファームです。
日本においては政治家や経営者を多数輩出しており、日本の大手企業のクラウド・セキュリティ分野にも深く関わっています。
世界の行政分野のセキュリティ、公共サービスに関しても多数受注している優良企業です。
(2)IBM
出典: https://www.ibm.com/jp-ja?lnk=m
言わずと知れたITコンサルティングファームの筆頭格であるIBMは「ThinkPad」で知られるハードウェアのコンピューター会社が出発点でした。
現在はコンサルティングをメインにサービスを提供する企業として活躍しています。
開発力と提案力を兼ね備えた老舗のITコンサルティングファームとして大変人気のある企業です。
日本おいては有名都市銀行や保険会社のシステム開発に携わっており、安定した業績を保っています。
4.M&A / FAS系コンサルティングファーム
企業買収や再編を中心にコンサルティングを行うのが「M&A / FAS系コンサルティングファーム」の特徴です。
経営の改善や買収事業に関わる分野のため、元金融業界経験者、会計士や税理士など士業の資格がある人材が求められています。
(1)KPMGコンサルティング
出典:https://home.kpmg/jp/ja/home/about/kc.html
総合系コンサルティングファームでも紹介したKPMGはM&A / FAS系コンサルティングファームでも活躍する企業です。
KPMGでは、M&Aの分野の事業においてた税務のプロフェッショナルが多数在籍しており、企業のM&A戦略を支援しています。
グローバルに展開するM&Aにおいても税務支援を行い、海外投資案件への助言も得意としています。
(2)デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社(DTFA)
DTFAもまた、世界的な一流会計事務所であるデロイト・トウシュ・トーマツの関連企業です。
日本のDTFAは、有限責任監査法人トーマツが経営の母体です。
国内外の強力なネットワークを生かしM&Aを支えています。
国内には4つの拠点を設け情報収集にも力を注いでおり、収益構造を変革するためのM&Aに定評があります。
(3)PwCアドバイザリー合同会社
出典:https://www.pwc.com/jp/ja/about-us/member/deal-advisory.html
PwCアドバイザリー合同会社も世界4大会計事務所のBIG4であるPwCグループの一角です。
ディールズ部門とコンサルティング部門によって組織を編成し、M&Aやグローバルコンサルティングを両立させています。
官民パートナーシップにも尽力し、日本においては内閣府との連携も新しい「Future Design Lab」が注目されています。
まとめ
この記事ではコンサルティング業界を接見し続ける優良外資系企業について、ファーム別に特徴を解説しました。
同じグループに属するコンサルティングファームでも、PwCに見られるように総合系やM&A分野で分けて組織されている場合もあります。
転職活動の際には目指すビジョンを明確化し、企業について深く知ることが大切です。
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