会計士が一般事業会社に転職するメリット・デメリット!転職の際に注意すべきポイントとは?
「会計士が一般事業会社に転職するとどんなメリットがあるんだろう?」
「一般事業会社で会計士のスキルを活かせる?」
一般事業会社は公認会計士に人気の転職先ですが、安易に転職を決めると希望の仕事ができない、年収が低いなどのデメリットを感じる場合があります。
今回は会計士が一般事業会社に転職するメリット・デメリット、監査法人と一般事業会社での働き方の違いをご紹介します。
あなたにとって一般事業会社への転職が適切かどうかご判断されてみてください。
1.会計士が一般事業会社に転職するメリットとデメリット
会計士が一般事業会社に転職するメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。
双方を比較した上で自身が事業会社に転職すべきか、または監査法人を選ぶのかなどキャリアを決めてる参考にしましょう。
(1)メリット
会計士が一般事業会社に転職するメリットを4つ紹介します。
- ライフワークバランスが取りやすい
- 会計の専門家として頼られやりがいがある
- 会計以外に経営者目線が養える
- 福利厚生が充実している
転職先に一般事業会社を選ぶ人が多いのはなぜなのか、その理由がわかるでしょう。
それでは1つずつ説明していきます。
#1:ライフワークバランスが取りやすい
会計士が一般事業会社に転職する1つ目のメリットは、ライフワークバランスが取りやすいことです。
監査法人や会計事務所は決算対応や確定申告の時期は非常に忙しく、帰宅が深夜になるというケースもありえます。
しかし一般事業会社は繁忙期はあれど人件費や労働環境への配慮から残業時間の制限を設けている企業も多く、監査法人などに比べて早く帰宅できるのがメリットです。
#2:会計の専門家として頼られやりがいがある
会計士が一般事業会社に転職する2つ目のメリットは会計の専門家として頼られやりがいがあることです。
会計事務所や監査法人からの転職は、経理や財務、税務、また経営においてアドバイスを求められることも多いでしょう。
人に頼られる充実感で仕事にやりがいを見出し、以前よりも働きがいを感じる人もいるのです。
#3:会計以外に経営者目線が養える
会計士が一般事業会社に転職する3つ目のメリットは、会計以外に経営者目線が養えることです。
会計士は一般事業で経理や財務を任されることが多いのですが、会計の専門家であることから経営企画などに携わることもあります。
監査の目線だけでなく、会社を経営する側の考え方を学べるので次の転職など将来のキャリアアップにも役立つでしょう。
#4:福利厚生が充実している
会計士が一般事業会社に転職する4つ目のメリットは福利厚生が充実していることです。
一般的に監査法人よりも一般事業会社の方が福利厚生が整備されていることが多く、退職金や男性の育児休暇、託児所の利用などさまざまな面でライフプランが立てやすいでしょう。
将来家庭を持って子供を育てるなどの人生設計に合わせて柔軟な働き方ができ、また老後の備えもしやすいのが一般事業会社のメリットです。
(2)デメリット
会計士が一般事業会社に転職するデメリットを3つ紹介します。
- 年収が低くなりやすい
- 部署異動や転勤の可能性がある
- ルーティンワークが増える
一般事業会社に転職する前にメリットと比較することで、仕事に求める理想像やライフプランにかなった職場か再検討してみましょう。
#1:年収が低くなりやすい
会計士が一般事業会社に転職する1つ目のデメリットは年収が低くなりやすいことです。
会計士の年収平均は992万円ですが、経理部への転職の場合は700万円程度に下がります。
企業や役職によっては年収1,000万円以上になることもありますが、転職によって収入が下がるリスクも考えておきましょう。
#2:部署異動や転勤の可能性がある
会計士が一般事業会社に転職する2つ目のデメリットは、部署異動や転勤の可能性があることです。
監査法人や会計事務所では会計士の専門職を行いますが、一般事業会社に入れば会計士とは全く関係のない部署へ異動させられることもあります。
また転勤を申しつけられることもあり、社内規則で転勤を拒否できないこともあるのです。
一般事業会社特有の部署異動・転勤で環境の変化が起こる可能性があるのはデメリットとも言えるでしょう。
#3:ルーティンワークが増える
会計士が一般事業会社に転職する3つ目のデメリットは、ルーティンワークが増えることです。
特に経理部や財務は日々決まったルーティンをこなすことが多いでしょう。
金融機関からのデータを照合したり、書類の承認作業をするなどのルーティンワークも多く発生します。
ルーティンが向いている人もいれば、退屈に感じる人もいるので適性は考えておくべきです。
2.監査法人と一般事業会社の会計士の働き方の違い
監査法人と一般事業会社の会計士の働き方の違いについてまとめておきましょう。
一般的に監査法人では企業の会計監査を行い、適正な財務報告がなされているかチェックをする役割になります。
繁忙期はかなり多忙ですが、バリバリ仕事をしたい人やさまざまな取引先と接して人脈を作り、会計の専門知識をつけることができます。
一方一般事業会社では会計士は会計の専門知識を期待されて入社することが多く、メジャーな転職先としては経理部へ配属されることが多いです。
社内に会計士がいることがほぼないため重宝されやすく、経理の仕事全般を任せてもらえるので昇進も早い傾向にあるでしょう。
ただしルーティンワークになりやすいため、変化を求める方にとっては退屈に感じることもあるかもしれません。
また会計の知識を買われて経営企画を任されることもあり、経営者側に回って会社運営のアドバイザーとして雇用されることもあります。
監査法人では会計や内部統制における専門知識をつけ、一般事業会社では業種は様々ですが専門知識を活かして頼られる立場に立てるでしょう。
3.事業会社に転職する場合のチェックポイント
会計士が事業会社に転職する場合の3つのチェックポイントを紹介します。
- 希望の企業が求める役割
- 過去に公認会計士が採用されているか
- 事業会社で得られる経験やスキル
転職求人を閲覧する時に特に注目するべき3点を紹介するので、転職先の候補を絞り込む時の参考にしてください。
1つずつ説明していきます。
(1)希望の企業が求める役割
事業会社に転職する場合の1つ目のチェックポイントは、希望の企業が求める役割です。
あなたのスキルと経験が企業の要望に沿っていなければ採用の確率が低いでしょう。
まず会計の専門家を探しているのか、経営のアドバイザーを探しているのかなど転職先の状況を確認し、それに見合った経験やスキルがご自身に備わっているか考えてみてください。
(2)過去に公認会計士が採用されているか
事業会社に転職する場合の2つ目のチェックポイントは、過去に公認会計士が採用されているかです。
会計士がいない会社の場合は「会計ならなんでも出来るんだろう」と期待が大きくなりすぎて負担を感じる可能性もあります。
しかしライバルがいないことにもなるため、出世を早めるチャンスでもあるでしょう。
会計士の採用実績と求めているスキルを確認し、期待に応えられるか考えてください。
(3)事業会社で得られる経験やスキル
事業会社に転職する3つ目のチェックポイントは、事業会社で得られる経験やスキルです。
監査法人や会計事務所の専門職と違い、一般事業会社の業種は多岐にわたります。
会計の知識だけではなく、業種ごとの専門知識・そして経営企画に携われば商品開発の分野でも活躍できるでしょう。
将来的に会計と事業会社で得たスキルを活かし、コンサルティングファームへの転職なども可能です。
まとめ
会計士が一般事業会社に転職するメリットやデメリット、そして求人情報で特にチェックすべきことを紹介しました。
一般事業会社はライフワークバランスがとりやすく、様々な経験を詰めるメリットがあります。
しかし年収面などは配属部署によっては低くなるなどデメリットと比較してみましょう。
事業会社への転職を考える際は企業の求める人材や過去の採用実績、そして事業会社で得られるスキルや経験が将来役に立つかを総合的に考えてください。
公認会計士の仕事は監査のみではなく、様々な業界で活躍できる幅広い職業です。事業会社を含めて人生をより輝かせる転職先を選びましょう!
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