平均年収は1,000万超え!BIG4『DTFA』の高収入の理由を解説
「DTFAへ転職を考えており、平均年収が知りたい」
「他のBIG4 FASや他業種との平均年収と比較した結果を知りたい」
DTFA(デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社)は、世界四大監査法人と呼ばれる巨大会計事務所からの流れを組む、4大FAS「BIG4」の一角を担っています。
幅広い案件を担い、様々なスキルが身につくことから、経験者・未経験者問わず転職先としてとても人気のある企業です。
DTFAの基本情報や業務内容も改めて確認しつつ、転職の際気になるDTFAの具体的な年収や、年収が高い理由について解説します。
この記事を読めば、DTFAの年収に関してしっかりと理解を深めることができるでしょう。
本記事を読む前に、FASの基本情報を詳しく知っておきたいという方はこちらをご覧ください。
1.DTFAの年収
求人と企業の口コミサイトである「open work」によると、DTFAの平均年収は、1,059万円と言われています。
金額を聞くだけで高収入と感じる方も多いと思いますが、年齢別やポジション別、他のBIG4や他業界との比較を見ていきましょう。
- 年齢別
- ポジション別
- 他BIG4・他業界との比較
以下で説明します。
(1)年齢別
DTFAの年代別年収データは、以下のようになっています。
年代 | 年収 |
25歳 | 693万円 |
30歳 | 857万円 |
35歳 | 1,057万円 |
40歳 | 1,247万円 |
35歳で平均年収が1,000万円を超える結果となっています。
しかし、DTFAを始め、BIG4ではポジション別に給料が決まるため、年齢と年収は明確な紐づけがありません。
この結果はあくまで参考程度に留めておくと良いでしょう。
(2)ポジション別
DTFAでは入社してすぐジュニアアナリストの役職に就き、経験を積んで次のポジションへ昇格していきます。
ポジションごとに目安となる平均年収を一覧にまとめました。
ポジション | 年収 |
ジュニアアナリスト | 500万円 |
アナリスト | 600万〜700万円 |
シニアアナリスト | 800万円 |
ヴァイスプレジデント | 1,000万円 |
シニアヴァイスプレジデント | 1,300万円 |
パートナー | 3,000万円以上 |
ポジションの中でも、ジュニアアナリスト、アナリスト、シニアアナリストの非管理職は残業代が出るため、上乗せがあります。
ボーナスは業績次第となっており、上記の表よりも年収が上がる可能性も十分にあるでしょう。
(3)他BIG4・他業界との比較
DTFAの年収を、BIG4の他3社と、20代後半の方の平均年収と比較してみましょう。
会社名 | 年収 |
デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー | 約1,000万円 |
KPMGフィナンシャルアドバイザリーサービス | 約1,200万円 |
EYストラテジー・アンド・コンサルティング | 約1,000万〜1,200万円 |
PwCアドバイザリー | 約900〜1,000万円 |
全体平均 | 369万円 |
表を見て分かる通り、DTFAの年収は、他にBIG4と呼ばれる3社と比較しても、平均的な水準の会社と言えます。
また、国税庁が行っている「民間給与実態統計調査(令和元年分)」の結果によると、20代後半(25歳~29歳)の平均年収は369万円です。
DTFAの年収は平均を大きく上回る年収であると言えます。
また、FASの同業他社について、詳しく知っておきたいという方はこちらをご覧ください。
2.DTFAの基本情報
DTFAの年収について細かく説明しましたが、DTFAとはどういった会社なのか、基本情報を見ていきましょう。
- 会社概要
- 業務内容
以下で紹介します。
(1)会社概要
会社名 | デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社 |
設立年月 | 2001年6月 |
資本金 | 300百万円 |
人員数 | 1,394名 |
本社所在地 | 東京都千代田区丸の内3-2-3 丸の内二重橋ビルディング |
公式HP | https://www2.deloitte.com/jp/ja.html |
DTFAは、国際的なビジネスプロフェッショナルネットワークであるDeloitte(デロイト)のメンバーで、有限責任監査法人トーマツのグループ会社です。
毎月のように中途採用を行っているため、馴染みにくい雰囲気はありません。
実力主義ながら穏やかな社風が特徴的ですが、自ら近づいて仕事を覚える姿勢が重要と言えるでしょう。
(2)業務内容
DTFAの中心業務は、デロイトの1つのコアビジネスであるファイナンシャルアドバイザリーサービスです。
他にも、トーマツグループの力を活かして、監査、会計、税務、年金、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリーサービス等など幅広い範囲にわたって、サービスを提供する能力を有するプロフェッショナルをそろえています。
- 監査・保証業務
- リスクアドバイザリー
- ファイナンシャルアドバイザリー
- コンサルティング
- 税務
- 法務
収益構造を改善するためのM&Aや、企業再編・不正調査などのクライシスマネジメントの局面において、企業が直面する重要な課題の解決を支援しています。
3.DTFAの年収が高い理由
ここまでご覧頂いて、DTFAの年収は他BIG4の会社や他業界と比べて平均年収が高く、多岐に渡る業務を行っている会社とお分かり頂けたかと思います。
ところでなぜDTFAの年収は高いのでしょうか。
- 戦略・ビジネス系の案件比率が高い
- 専門知識が必要
- ハードワーク
ここでは、DTFAの年収が高い理由を3つの項目に分けて紹介します。
(1)戦略・ビジネス系の案件比率が高い
1つ目の理由として、DTFAが受ける案件は、他社と比べて戦略・ビジネス系の比率が高いからです。
一般的に全社経営戦略やM&A戦略を行う戦略・ビジネス系の案件は難易度が高く、ITを活用して問題解決を図るIT系や、業務改革に伴うプロセス・オペレーション改善を行う業務系の案件よりも報酬が高いと言われています。
DTFAは、戦略ファームの人材を採用するとともに、一部の新卒を戦略コンサルタントとして育て、戦略・ビジネス系の案件を手掛けられる人材を揃え、戦略・ビジネス系案件に対応できるよう内部体制を強化しています。
内部体制強化の結果として、DTFAが受ける案件は戦略・ビジネス系の比率が高まりました。
クライアントから受け取る報酬が高くなったことでコンサルタント一人あたりのインセンティブが増え、最終的に高い年収を実現した背景があります。
(2)専門知識が必要
2つ目に考えられる理由としては、FASは誰でもできる仕事ではなく、専門知識が必要な点です。
FASでは会計・財務はもちろんのこと、業界や市場など幅広い分野の高度な知識を使い、クライアントのサポートを実施しています。
FASの専門的なアドバイザリー内容は、M&Aや企業の再生支援など、今後を大きく左右する場面のサポートをするため、常に一定以上の需要を誇るのです。
一般的にFASの業務をするうえで役に立つと言われている資格やスキルは、以下のようなものがあります。
- 日商簿記検定2級以上
- 公認会計士
- 税理士
- 米国公認会計士(USCPA)
- 高い英語力(TOEIC800点以上が目安)
DTFAにおいてもこれらの資格は知識を有する証明として役に立つものですが、必ずしも必要という訳ではなく、業務を通して必要な知識を常に身につけていく姿勢が重要です。
(3)ハードワーク
DTFAの年収が高い理由の3つ目は、ハードワークである点です。
M&Aを行うにはクライアントの意向をヒアリングし、方向性を決めて戦略を決めていく課程が大切になりますが、打ち合わせをするためにもクライアントの都合を優先しがちです。
結果としてハードワークとなりがちになります。
まとめ
BIG4FASの1つ、DTFAの年収は1,059万円と、20代後半の平均年収と比べて高い水準を誇っています。
年収が高いのは、「戦略・ビジネス系の案件比率が高い」「専門知識が必要」「ハードワーク」の3点が理由です。
転職先をDTFAと定め、転職活動に成功した際には、案件を通して必要な知識を身に着けておくと、アサインされる案件が増え、昇進や年収アップが期待できるでしょう。
この記事を読んで、ぜひFAS業界への転職活動の参考にしてください。
転職成功に向け、FAS業界の転職事情についてなど、詳しく知っておきたいという方はこちらをご覧ください。
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