会計士から未経験で投資銀行へ転職できる!?転職成功のコツや投資銀行のメリット・デメリット
「会計士から投資銀行への就職は可能なのだろうか」
「投資銀行の仕事に興味があるが、監査法人での勤務経験しかないので、自信がない」
投資銀行は年収もやりがいも高く、人気の転職先の1つではありますが、就職難易度が高いことでも有名ですよね。
会計士としての知識は活かせるのですが、職務経験だけでは選考を通過できません!
今回は会計士の投資銀行への転職の概要やメリット・デメリット、さらに選考通過のためのコツを解説しています。
記事を最後まで読めば、会計士から投資銀行へ新たなキャリアを踏み出せるでしょう!
1.会計士の投資銀行への転職の概要
会計士の投資銀行への転職の概要を解説します。
- 仕事内容
- 選考対策
以上の2つを説明します。
(1)仕事内容
会計士が投資銀行へ転職後に担当する業務は、以下のようなものです。
- DD(デューバリエーション)
- バリュエーション
- 財務分析
- 財務モデリング
平たく言えば、FAS系の業務がメインです。
監査法人の経験者は、財務分析や財務諸表の確認を日々行なっているはずなので、経験を生かせる部分が大きいでしょう。
有報やアニュアルレポートを読めるスキルは、大きく評価されます。
(2)選考対策
会計士が投資銀行へ転職する場合の選考対策について解説します。
投資銀行では即戦力を求める傾向があるため、財務や会計に関しての知識があっても、内定率自体は低いのが現実です。
面接では、以下の知識を面接官にアピールする必要があります。
- バリエーション(株価の相対的評価)の知識
- 投資業界への理解
- タフさ
- 協調性
投資銀行では、会計の知識だけでなく、投資全般に対する理解をアピールする必要があります。
例えばバリエーションなどの知識がある場合、アピールすべきでしょう。
また投資銀行は激務ですので、体力・精神面のタフさ、そしてチーム全体で業務を行える協調性もアピールポイントになります。
特に未経験者の場合、チームの雰囲気を乱すような人はまず採用されないため、前職でチームプレイをした経験も含めて話をしましょう。
投資銀行への転職難易度は高く、企業ごとに求める人材が違います。
投資銀行への転職に強いエージェントを使い、対策のサポートを受けましょう。
2.会計士が投資銀行へ転職するメリットとデメリット
会計士が投資銀行へ転職するメリットとデメリットを解説します。
- メリット
- デメリット
それぞれ説明するので、比較してから本当に転職すべきか考えてください。
(1)メリット
会計士が投資銀行へ転職する3つのメリットを解説します。
- 監査法人より年収が高くなる
- 業務の幅が広がる
- M&A実務の経験が積める
1つずつ説明します。
#1:監査法人より年収が高くなる
投資銀行では、基本的に職務経験がある人材はアソシエイトという職位からキャリアをスタートします。
年収平均は1年目から900〜1,500万円程度。
BIG4系の監査法人でも、平均年収は788万円程度ですから、給与水準はかなり上がるでしょう。
会計士が投資銀行へ転職するにあたり、年収アップは大きな魅力です。
#2:業務の幅が広がる
監査法人では監査がメインの業務となり、専門性は高いですが、幅を広げるのが難しいことが多いです。
しかし投資銀行では、監査の知識を活かせるものの、全く別の業務を担当することになるでしょう。
- DD(デューバリエーション)
- バリュエーション
- 財務分析
- 財務モデリング
M&A等に関わる仕事が多く、担当するクライアントの規模も大きくなります。
会計・監査だけでなく、幅広い仕事を覚えられるため、将来独立やコンサルティングファームへのキャリア形成にもつながるのが魅力です。
#3:M&A実務の経験がつめる
会計士が投資銀行に転職した場合、M&Aの実務経験を積むことができます。
M&Aに関しての知識を習得できれば、コンサルティングファームや、より年収の高いM&A業界への転職も可能です。
M&A業界は特に未経験での転職がほぼ難しく、転職成功者の多くは投資銀行のキャリアを積んでいます。
より難易度の高い業界への転職が可能になるのも、投資銀行への転職のメリットでしょう。
(2)デメリット
会計士が投資銀行へ転職する3つのデメリットを紹介します。
- 年中激務になる
- 転職ハードルが高い
- up or outの文化である
1つずつ解説します。
#1:年中激務になる
投資銀行は激務であり、労働時間も監査法人などよりかなり長いです。
繁忙期の概念がないため、基本的に1年中忙しいと考えてください。
そのためライフワークバランスが崩れやすく、プライベートの時間が取れない場合があるでしょう。
#2:転職ハードルが高い
会計士から投資銀行への転職は、かなりハードルが高いです。
監査法人の職務経験では不十分と見做されることが多いでしょう。
特に外資系の投資銀行は優秀な人材が多く、MBAの取得や語学力も求められ、会計士の転職内定率は全体の10%と言われています。
ポテンシャル採用を狙うのであれば、20代のうちに転職のために動き出さなければいけません。
語学力がアピールできない場合は、外銀のIBD部門(投資銀行部門)を目指すのも良いでしょう。
#3:up or outの文化である
投資銀行は、up or out、つまり昇進するか辞めるかの厳しい世界です。
成果主義のため、結果を出して昇進するか、行き詰まってやめる人材の2手に分かれます。
そのため常に精神的にプレッシャーがかかり、会計事務所や監査法人よりもメンタル面のタフさが求められるでしょう。
中には精神のバランスを崩す人もいるので、結果に対してストイックに努力し続けねばなりません。
3.会計士が投資銀行への転職を成功させるポイント
会計士が投資銀行への転職を成功させる3つのポイントを解説します。
- 若いうちに早く転職活動を始める
- 国内銀行のIBD(投資部門)を目指す
- 投資銀行に強いエージェントで転職活動をする
1つずつ説明していきます。
(1)若いうちに早く転職活動を始める
会計士が投資銀行への転職を成功させる1つ目のポイントは、若いうちに早く転職活動を始めることです。
ポテンシャル採用されやすい20代のうちに転職を始めてください。
もしも30代以上で転職を考える場合は、職歴に加えてMBAの取得や語学力が求められるなど、どんどんハードルが上がっていきます。
投資銀行へ行きたいと考えている方は、若いうちに転職活動を始めましょう。
(2)国内銀行のIBD(投資部門)を目指す
会計士が投資銀行への転職を成功させる2つ目のポイントは、国内銀行のIBDを目指すことです。
国内銀行なので基本的に英語力はそこまで求められず、投資部門で実績を積んでから外資系の銀行への転職の可能性を広げられます。
未経験かつ語学力もない場合、まず投資銀行への内定は難しいでしょう。
実績を積むために、国内銀行のIBDを目指すのも手段の1つです。
(3)投資銀行に強いエージェントで転職活動をする
会計士が投資銀行への転職を成功させる3つ目のポイントは、投資銀行に強いエージェントで転職活動することです。
投資銀行への転職を成功させた実績があるエージェントは、投資銀行のニーズ・求人情報がいち早く入ってきます。
また、選考の傾向対策も得意なので、転職成功率をあげることができるでしょう。
まとめ
この記事では、会計士が投資銀行へ転職するケースについて解説しました。
投資銀行自体は非常に難易度が高く、監査法人の実務経験のみではアピールポイントとしては弱いです。
成功率を上げるためにも、若いうちに転職活動を始めることや、アピールできるスキルの棚卸しをしておきましょう。
また、語学力もなく未経験という場合は、国内銀行のIBD部門をキャリアパスとして最終的に投資銀行を目指すのも手段の1つです。
投資銀行への転職に強いエージェントを使い、会計士から投資銀行への転職対策を行いましょう!
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