コンサル業界への転職は日系コンサルがおすすめ!業界の概要や人気のコンサル6選を紹介

「日系コンサルってどんな企業があるの?」
「日系コンサルの文化や働き方を知りたい」

コンサルティングファームというと世界中に巨大なネットワークを持つ外資系コンサルをイメージする人も多いのですが、国内にも日本ならではの特徴を生かした優れた日系コンサルティングファームは数多くあります

外資系とは異なる社風や文化を持った日系コンサルティングファームは、じっくりとキャリアを積みたい人や未経験でコンサルタントを目指す人にもおすすめです。

そこでここでは日系コンサルティングファームについて、特徴や文化や働くメリット、外資系との違いや転職動向を、人気の高い日系コンサル6選と合わせて解説します。

国内企業に寄り添って支援するコンサルタントを目指している人におすすめの日系コンサルティングファームにますます興味が湧いてくることでしょう。

1.日系コンサルについて

まず、日系コンサルティングファームとはどんな企業でどんな特徴があるのか見てみましょう。

日系コンサルティングファーム

  1. 日系コンサルティングファームとは
  2. 日系コンサルティングファームで働くメリット
  3. 日系と外資系の違い

日系コンサルティングファームの特徴やメリットを知れば、コンサル業界の転職先候補リストの中に日系のファームを入れたくなることでしょう。

次に1つずつ見ていきましょう。

(1)日系コンサルティングファームとは

日系コンサルティングファームとは、主な資本先が日本企業であり、日本を本拠地としているコンサルティングファームのことです。

日系コンサルティングファームは、NECの子会社であるアビームコンサルティングや日立の子会社である日立コンサルティングのように大手企業のグループに属している日系コンサルティングファームと、ドリームインキュベータなどのような独立系の日系コンサルティングファームの2つに分けられます。

親会社のグループに属する日系コンサルティングファームは親会社からの案件を多く受けることで景気に左右されることなく安定した経営を維持しているファームが多く、グループ会社のSEやSlerと連係して業務を行うこともできるのでグループ内の幅広い人と仕事をすることができるのも魅力です。

また、親会社のグループに属する日系コンサルティングファームは日本企業の文化や慣習を踏襲しているところが多く、外資系に多く見られる「Up or Out」「成果主義」の傾向があまりなく、チームで取り組み助け合うという色が比較的強いのが特徴です。

他にも親会社のグループに属する日系コンサルティングファームは、給与・昇級面でも親会社と同様で年功序列であることが多く、福利厚生なども親会社並みに充実しているため、待遇面でファームの社員から高い評価を得ているところが多いようです。

一方、アクセンチュアやBIG4、MBBなど海外の有名外資系コンサルティングファーム出身者が立ち上げた独立系の日系コンサルティングファームも増えています。

独立系の日系コンサルティングファームは、外資系コンサルティングファームの成果主義や「Up or Out」のカルチャー・社風を受け継ぎつつ、従来の日本企業の慣習を組み合わせているファームが多く、独自のアプローチで業績を伸ばしているファームが多いです。

(2)日系コンサルティングファームで働くメリット

外資系ではなく日系のコンサルティングファームで働くことで得られるメリットを見てみましょう。

日系コンサルティングファームで働くメリット

  • 評価や業務スピードが比較的穏やかな環境で成長することができる
  • 国内案件をメインに手掛けることができる
  • クライアントに密着したコンサルティングを行うことができる
  • 充実した教育制度で学ぶことができる
  • 福利厚生が充実している
  • ワークライフバランスを保って働くことができる
  • 離職率が低い

日系コンサルティングファームは、一人ひとりのコンサルタントに常に高い成果を求められる外資系と比べて従来の日本型に近い働き方となるため、比較的穏やかでホワイトな環境の中で働けるファームが多いといわれています。

また、国内の案件を多く手掛けることになり、クライアント企業と伴走する「顧問型」を採用しているファームが多いため、様々な規模の企業の経営者層と深い信頼関係を結び、ビジネスパーソンとして様々な経験ができるのもメリットといえるでしょう。

さらに、日系コンサルティングファームは人を育てる志向が強く教育制度も充実しているので、コンサルタント未経験者やコンサルティング技術を体系的に学びたい人に向いているといわれています。

また、コンサル業界は激務のイメージが根強い業界ですが、日系コンサルティングファームは特に働き方改革・労働環境の改善に積極的であり、全体的にワークライフバランスがとりやすくなっているようです。

また、年収面でも日系コンサルティングファームの多くが年功序列色が強い昇進・昇給制度になっているため、長く勤めれば年収が上がっていくことになり、ライフプランを立てやすいというメリットも社員からは好評となっています。

その上、福利厚生が充実しているので離職率も低く、社員の出入りもそれほど激しくないため、比較的穏やかな環境の中でコンサルタントとして成長したいという人に日系コンサルティングファームはおすすめといえるでしょう。

(3)日系と外資系の違い

日系コンサルティングファームも外資系コンサルティングファームも「企業のお医者さん」としてクライアント企業の様々な課題に取り組む仕事内容に変わりはありませんが、仕事のスタイル・社風等が大きく異なります。

日系コンサルティングファーム外資系コンサルティングファーム
風土・文化
  • 年功序列
  • 人材育成重視
  • 成果主義
  • Up or Out
主な
クライアント
  • 国内企業(中堅・中小企業)
  • ベンチャー企業
  • 海外企業
  • 大手国内企業 
主な案件
  • 国内案件
  • 国内案件(大規模)
  • クロスボーダー案件
コンサルティング手法
  • 顧問型
  • プロジェクト型
福利厚生

日系と外資系は風土や文化だけでなく、クライアントや案件やコンサルティング手法にも違いがあります。

日本にある外資系コンサルティングファームは、グローバル展開をしている有名なコンサルティングファームの「日本支社」として、国内の大手企業や海外企業の大規模な案件に携わることが多いです。

一方、日系コンサルティングファームは日本国内の中堅・中小企業やベンチャー企業などを主なクライアントとし、国内案件に数多く携わることになります。

他にも、クライアントと長期的な契約を結んで定期的にコンサルティングを行う「顧問型」が多いのも日系コンサルティングファームの特色です。

外資系コンサルティングファームは、案件ごとにチームを組成し、短期~中期の「プロジェクト」を立ち上げる点で違いがあります。

どちらが良い・悪いではなく、自分に合った働き方ができるコンサルティングファームを選ぶことが、コンサル業界で活躍するコンサルタントになるための必須条件です。

どちらが自分に向いているかをしっかり考えて選びましょう。

2.転職市場で人気の日系コンサル6選

次に、転職市場で人気の高い日系コンサルを紹介します。

人気の高い日系コンサル

  1. アビームコンサルティング株式会社
  2. 株式会社日立コンサルティング
  3. 株式会社ドリームインキュベータ
  4. 株式会社ベイ・カレントコンサルティング
  5. 株式会社リブ・コンサルティング
  6. ユニヴィスグループ

どの日系コンサルティングファームも個性と魅力のある人気ファームばかりです。

次に1つずつ見ていきましょう。

(1)アビームコンサルティング株式会社

1つ目の人気日系コンサルティングファームは、アビームコンサルティング株式会社です。

アビームコンサルティングは、「日本発、アジア発のグローバルコンサルティングファーム」を掲げて1981年に設立され、2004年11月にNECと業務提携し現在はNECグループに属している日系総合コンサルティングファームです。

戦略からIT戦略、BPR、システム導入、アウトソーシングまで一貫したサービスを提供しており、3つの「インダストリー(業界)」と12の「サービスライン(領域)」の2つの軸をもとにした高品質なコンサルティングが多くの企業から高く評価されています。

また、世界73拠点のグローバルネットワークを活かし、日本企業の海外展開の支援も積極的に行っているのも大きな特徴です。

さらに、経営戦略として『workstyle innovation』を推進しており、在籍しているコンサルタントがより良い環境で働けるようにテレワークや副業制度、出産・育児・介護支援制度、研修・資格支援制度、GTA制度などの制度が充実しており、3年連続で経済産業省「健康経営有料法人2021(ホワイト500)」の認定も受けている「ホワイト」な日系コンサルでもあります。

企業名アビームコンサルティング株式会社
ABeam Consulting Ltd.
設立1981年4月1日
代表代表取締役社長 山田 貴博
資本金62億円
売上高2022年3月期 991億円
従業員6,898名 (2022年4月1日時点 連結)
所在地東京都千代田区丸の内一丁目4番1号
丸の内永楽ビルディング24階
ホームページhttps://www.abeam.com/jp/ja
平均年収(推定)801万円

(2)株式会社日立コンサルティング

2つ目の人気日系コンサルティングファームは、株式会社日立コンサルティングです。

日立グループ傘下の日立コンサルティングは、日立の高い技術力やグループのリソースを武器にITの総合力に強みを持ち、人財・知財・商材を戦略的に活用したコンサルティングに定評があります。

製造業を中心とした事業会社だけでなく官公庁などの政策案件にも携わることができ、上流工程の戦略企画に加えて実行にも関わりながら経験を積むことができます。

中途入社比率も高く、個人の成長をサポートし支援する組織文化があるため、コンサルタントとしてのスキルを磨きながら長期で働きやすいコンサルティングファームです。

企業名株式会社 日立コンサルティング
Hitachi Consulting Co., Ltd.
設立2002年7月1日
代表代表取締役 取締役社長 伊藤 洋三
資本金24億円
従業員460名(2023年2月末時点)
所在地東京都千代田区麹町二丁目4番地1
麹町大通りビル
ホームページhttps://www.hitachiconsulting.co.jp/
平均年収(推定)847万円

(3)株式会社ドリームインキュベータ

3つ目の人気日系コンサルティングファームは、株式会社ドリームインキュベータです。

2000年に設立された独立系の日系戦略系コンサルティングファームであり、ミッション「社会を変える 事業を創る。」、合言葉「未来のソニー・本田を100社育てよう」のもと、日本経済を元気にするためのビジネスプロデュースを展開しています。

企業や業界の枠を取り払い、既存の事業構造を根本から変えるコンサルティングなど真のビジネスプロデューサーを育成・輩出する唯一無二の場として人気が高く、革新性や成長を求める人にとっては最高の環境が整っています。

企業名株式会社 ドリームインキュベータ
Dream Incubator Inc.
設立2000年6月1日
代表代表取締役CEO 原田 哲郎
資本金49億9,800万円
売上高277億7,600万円
従業員835名(連結役職員数) ※2021年9月末時点
所在地東京都千代田区霞が関3-2-6
東京倶楽部ビルディング4F
ホームページhttp://www.dreamincubator.co.jp/
平均年収(推定)1.064万円

(4)株式会社ベイ・カレントコンサルティング

4つ目の人気日系コンサルティングファームは、株式会社ベイカレント・コンサルティングです。

1998年に創業し、多様な業界に対する戦略から業務・ITに至るまでの豊富なコンサルティングサービスを提供している独立系の総合コンサルティングファームで、クライアント固有の企業風土・価値観を共有して伴走するなどクライアントファーストの姿勢を重要視したコンサルティングスタイルはクライアントから評価され、高いリピート率を誇っています。

ファームとしての最大の特徴は、ファーム内の職位だけでなく、クライアント企業の業界などによって部門を分けない「ワンプール制」を採用している点です。

様々な業界を経験することでキャリアを描きやすくなるだけでなく、他のコンサルタントとも連携しやすくなり、コンサルタントとしての幅を広げる仕事が可能です。

企業名株式会社ベイカレント・コンサルティング
BayCurrent Consulting , Inc.
設立1998年3月25日
代表代表取締役社長 阿部 義之
資本金2億8,200万円
売上高761億円(2023年2月期)
従業員3,692名(2023年4月時点)
所在地東京都港区虎ノ門1丁目23-1
虎ノ門ヒルズ森タワー9階
ホームページhttps://www.baycurrent.co.jp/
平均年収(推定)857万円

(5)株式会社リブコンサルティング

5つ目の人気日系コンサルティングファームは、株式会社リブ・コンサルティングです。

“100年後の世界を良くする会社”を増やすことを使命とし、2012年に設立された新進気鋭の独立系・総合系コンサルティングファームです。

拡大成長期のベンチャー企業や中堅企業を中心に経営者に伴走しながら「戦略立案」から「実行」まで全てのフェーズにおけるコンサルティングを実施し、高い成果を上げ続けています。

特にベンチャー企業の事業グロースのナレッジが蓄積しており、これからの日本社会を支える企業をサポートしたい人におすすめの日系コンサルティングファームです。

また、「Institute Japan」の『働きがいのある会社ランキング』7年連続ベストカンパニー、「リンクアンドモチベーション」主催『ベストモチベーションカンパニーアワード2021』3年連続選出されるなど社員からの評価も高く、コンサルタントとして高いモチベーションと目標を持って働きたい人にもおすすめです。

企業名株式会社リブ・コンサルティング
LiB Consulting Co.,Ltd.
設立2012年7月
代表代表取締役社長 関 厳
従業員300名(グループ)2023年4月時点
所在地東京都千代田区大手町1丁目5-1
大手町ファーストスクエア ウエストタワー 19階/20階
ホームページhttps://www.libcon.co.jp/
平均年収(推定)809万円

(6)ユニヴィスグループ

6つ目の人気日系コンサルティングファームは、ユニヴィスグループです。

2014年に設立されたユニヴィスグループは、M&A仲介のみならずバリュエーション、デューデリジェンス、PMIといった工程をワンストップでサポートできることが強みです。

また、グループ内には公認会計士や税理士、弁護士なども所属しており、法務面の観点からも手厚いサービスを提供することができます。

総合格闘技と言われるM&Aコンサルの知識を使って、戦略策定やEXIT 支援、予算管理など様々なテーマを扱っています。

HPの支援実績を見てみると、飲食店や不動産、印刷会社、様々な業種をご支援してきています。

応募については、M&Aの知識の有無や必須資格は問いませんので、営業に自信のある方は公式採用サイトよりエントリーしてみてはいかがでしょうか。

企業名ユニヴィスグループ
設立2014年
従業員数98人
本社所在地東京都港区虎ノ門3-8-8 NTT虎ノ門ビル6階
ホームページhttps://univis.co.jp/

3.日系コンサルの転職動向

コンサルティング業界へのキャリアチェンジを考えている人にとって気になるであろう、コンサルティングファームの転職動向について解説します。

日系コンサルティングの転職動向

  1. 中途採用動向
  2. 未経験で日系コンサルティングファームへの転職は可能か

次に1つずつ見ていきましょう。

(1)中途採用動向

好況が続くコンサル業界では、日系・外資系に関わらず採用意欲が依然高いままとなっています。

IT専門調査会社IDCによると、コンサルティング業界の市場規模は2020年の段階で8,623憶円、さらに2025年には1兆2,551億円にまで達すると言われており、好況を背景にコンサルティングファームの積極採用はまだまだ続くとみられます。

中途採用では、即戦力となるコンサル経験者は引く手あまたですが、それ以外にも20代~30代前半で事業会社で企画系や基幹業務などの経験を有するハイポテンシャル層に加え、営業職や金融業・サービス業出身者、またベンチャー企業や公務員など非常に幅広い業界の人が採用されています。

また、DXやSDGs、カーボンニュートラルなどクライアント企業にとって知見や情報の少ない領域へのサポートや、業界を越えた企業間の提携を行う際のサポート、そして提案だけでなく解決策の実行支援、ユーザーのニーズを起点とするデザインシンキングを導入したコンサルティングなどコンサルティング業界に求められるサービスに変化が起こっている今、その変化に伴い採用基準も変わってきていると考えられています。

従来のように学歴やコンサル経験の有無よりも、これまでの職歴や仕事の成果が重視される傾向が強くなっているため、日系コンサルティングファームが力を入れている領域の知見やスキル、実績を積むことで希望ファームへの転職もスムーズにいくことでしょう。

(2)未経験で日系コンサルティングファームへの転職は可能か

コンサル業界未経験でも日系コンサルティングファームへの転職は可能です。

上述のように活況が続くコンサル業界では人手不足により積極的に中途採用を行っており、その際に職歴やポテンシャルを重視してコンサル経験を必須条件としていないコンサルティングファームも少なくありません。

特に最近は、クライアント企業の事業内容や属する業界の特徴・強み弱みを理解した現場理解度の高いコンサルタントや、DXなどの新しいシステムを熟知したコンサルタントによるコンサルティングが求められているため、国内企業を主なターゲットとしている日系コンサルティングファームでも様々な業界経験者や専門性の高いスキルを持った人材の採用ニーズが高くなっており、一歩踏み出してみようと考える方には好機となっています。

ただ、未経験でコンサル業界に入ることに不安を感じているという人もいると思いますが、入社直後から高い負荷をかけて急速に成長することを求められる外資系コンサルティングファームとは異なり、日系コンサルティングファームは人を育てる文化が根付いており、充実した研修・教育で緩やかに成長をサポートして未経験者の入社後のキャッチアップがしやすいようにしているため、コンサル経験が無い人も無理なく仕事や環境に順応できることでしょう。

また、業務も外資系コンサルティングファームと比べると緩やかに進行するので、大きなストレスやプレッシャーを感じることなくコンサルタントの仕事に馴染み、着実に知識やスキルを習得していくことができます。

コンサルタントの仕事に興味はあるけれど未経験で仕事についていけるか心配という人も日系コンサルティングファームならば挑戦しやすいといえるでしょう。

未経験で日系のコンサルティングファームへの転職に挑戦するなら、まずは自分の前職のスキルや経験がコンサルタントの仕事に活かせるものかをスキルの棚卸をし、それを高く評価してくれる日系コンサルティングファームを選ぶことをおすすめします。

まとめ

日系コンサルティングファームについて解説しました。

コンサルティングファームと言えばMBBなど世界的にも有名な『外資系』コンサルティングファームを思い浮かべる方も多いのですが、日系のコンサルティングファームにも魅力的な企業は数多くあります。

転職後に後悔しないためにも、日系と外資系の企業文化や社風た働き方の違い、自分の価値観やライフスタイルとの親和性などを考慮して、どちらが自分にあっているかをよく考えて選びましょう。

コンサルタントの業務は「未来を創る仕事」といわれており、常にやりがいを持って働くことができる上に高年収も得られ、ビジネスパーソンとしての価値も高めてくれる魅力的な仕事です。

そんなコンサルタントの仕事に興味があるけれど「ハード」「成果主義」のイメージが強くて二の足を踏んでいるという人はまずは日系コンサルティングファームにチャレンジしましょう。

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