公認会計士のアドバイザリー業務とは?向いてる人の特徴2つも解説
「公認会計士のアドバイザリーってどんな働き方をするの?」
「アドバイザリー業務に興味があるけど、どんな人が向いてるの?」
このように、公認会計士のアドバイザリーについて知りたい方も多いのではないでしょうか。
アドバイザリー業務とは、財務・会計の知見や視点から企業にアドバイスを行い改善を支援する業務です。
この記事では、アドバイザリー業務の基本的な仕事内容から、アドバイザリーに向いている方とはどういった人なのかについて解説します。
今回の記事で、ご自身にアドバイザリー業務の適性があるのか、確認してから実際の転職を検討してみてください。
1.公認会計士のアドバイザリー業務の仕事内容
公認会計士のアドバイザリー業務の内容からお伝えします。
監査業務と比べると、企業の経営陣や部長クラスなど役職者に向き合うことも多いので、企業経営の根幹に関わることが多いです。
クライアント企業からの喜びを感じやすく、やりがいを感じられることでしょう。
以下に、公認会計士のアドバイザリー業務について解説します。
- 会計アドバイザリー
- 財務アドバイザリー
- M&Aアドバイザリー
- リスクアドバイザリー
仕事内容について詳しく説明します。
(1)会計アドバイザリー
会計アドバイザリーは、財務諸表を適正かつ効率的に行う体制の構築を支援する業務です。
決算の実施、月次決算の導入、連結決算の作成から、原価計算、管理会計の導入など、支援対象は幅広くあります。
会計業務が滞りなく行われるための業務支援も行うため、クライアント業務の理解やあるべき姿の提案などが求められるでしょう。
(2)財務アドバイザリー
財務アドバイザリーは、企業の資金繰りの最適案の検討、キャッシュフローの適正化や資金調達の支援を行う業務です。
資金調達では数ある資金調達の方法からどの方法が最適化を検討し、金融機関との交渉まで支援することもあります。
財務・資金調達という観点で企業の支援を行うポジションです。
(3)M&Aアドバイザリー
M&Aアドバイザリーは、企業のM&Aの支援を行う業務です。
買収先/売却先候補の選定やM&Aの交渉、デューデリジェンス、クロージング後のPMIまでM&Aの一連の業務を支援します。
企業の買収・売却といったインパクトの大きい業務に携われ、年収も高く人気のあるポジションです。
(4)リスクアドバイザリー
リスクアドバイザリーは、企業の運営が適正に行われているかを監査し、内部統制の構築や業務フローの改善を支援する業務です。
一連の業務の中に不正が行われる余地が無いかを調査し、業務フローの改善を行うことで、不正を未然に防ぐ支援を行います。
監査法人のアドバイザリー業務や内部監査業務の経験者が優遇されるポジションです。
2.アドバイザリー業務の2つの特徴
この章からは、アドバイザリー業務の特徴について調べていきましょう。
アドバイザリー業務では、監査法人とは違い、臨機応変に対応していく仕事が多いです。
具体的に仕事の特徴を調べてみて、自分の適正を考える判断軸にして下さい。
(1)創造力が試される
企業の経営方針に合わせた提案支援を行うアドバイザリー業務では、臨機応変なプランを作ることが求められます。
そのため、一から仕事を決めていく創造力が試されます。
「言われたことだけやっていればいい」という仕事のほうがあっている人には、少し苦しい仕事内容かもしれません。
自身の仕事を作り出す創造力や、あらゆるリスクや問題を解決するための道筋を考えられる
問題解決能力が、アドバイザリー業務では求められます。
(2)企業の成長に直接関わることができる
アドバイザリー業務では、企業経営に対して改善の提案などを行うことで、企業の成長を直接支援することができます。
「どうしたらクライアントの企業が成長するか?」を考えながら仕事できるのは、アドバイザリーならではといえます。
上層部と深く関わりながら、経営の根幹に携わって仕事したい方や、責任ある仕事につきたいなら、アドバイザリー業務が適しています。
また、大きな仕事をやり遂げて、目に見える成果として表れた際には、クライアント企業から感謝の言葉を受け取る場合もあるでしょう。
3.アドバイザリー業務に向いている人
アドバイザリー業務の基本についてわかってきたところで、ここからアドバイザリー業務に興味を持っている方に向けて「アドバイザリー業務に向いている人」についても言及していきます。
具体的に、アドバイザリー業務に向いているのは以下のような人です。
- 自分の能力を試したい人
- 将来転職や独立を考えている人
一つずつ解説していきます。
(1)自分の能力を試したい人
アドバイザリー業務は、決められた仕事をこなすのではなく、問題解決や提案力が必要になるため、自分の能力を試したい人にはおすすめです。
アドバイザリー業務は、前述の通り一から企業への提案を考える仕事が多くなります。
アドバイザリー業務を行なった結果、経営が改善されるなど、ご自身の仕事の成果が目に見えやすいと言えます。
そのためアドバイザリー業務は、「自分の能力を試したい」と思っている会計士に適しているといえます。
(2)将来転職や独立を考えている人
会計士として働いておられる方の中には、「将来独立したい」「現在の仕事よりもっと良い条件の仕事に転職したい」と考えている方もいらっしゃるかもしれません。
そうした独立や転職を考えている方にも、アドバイザリー業務はおすすめです。
アドバイザリー業務は提案力や思考力など創造的な業務を行うため、多角的な経験ができるからです。
もちろん、アドバイザリーからいきなり独立するのではなく、まずは監査で独立を考える方も多いかもしれません。
ただ、アドバイザリー業務で実力を積んでおけば、多様な業務を行う幅が大きくなります。
転職の際も、アドバイザリー業務で経験した業務は他の経験でも役に立つでしょう。
長いキャリアプランを想定するうえでも、アドバイザリー業務で経験を積むのはおすすめです。
まとめ
今回の記事では、アドバイザリーとしての業務内容やアドバイザリーに向いている方の特徴などをお伝えしました。
アドバイザリー業務では、業務を一から作っていく創造力が求められます。
「常に何か考えていたい」「企業の課題、リスクや問題点を一緒に解決していきたい」と思っている方に向いた業務といえます。
ご自身に適性があると感じる方は、転職サービスなどを使ってアドバイザリー業界への転職を検討してみましょう。
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