会計士の年収を条件別に解説!年収を上げるための転職のメリット・デメリット
「会計士の年収っていくらくらいなんだろう?私の年収は平均より高い?低い?」
「転職したらどれくらいの給料がもらえるか知りたい。」
会計士の平均年収は一般的な年収平均より高く、高報酬の仕事であることは間違いありません。ただし年齢や性別、地域、働く場所によって大きく左右されるため、一概に会計士だから高年収だと言えないのが事実。
今回は会計士の平均年収と勤務先別の年収、会計士の勤務先のメリット・デメリット、さらに年収以外で重視すべき項目も紹介します。
この記事を読めば自身の適正年収が分かり、今以上の収入を得られる転職先を決められるでしょう!
1.会計士の平均年収は約992万円
会計士の平均年収は厚労省厚労省 賃金構造基本統計調査によると992万円ですが、役職や年齢、地域によっても年収には差が出ます。
- 役職別年収
- 年齢別年収
- 性別別年収
- 地域別年収
自身の年齢や住んでいる地域などを総合して、自分の年収が適正かどうか判断しましょう。1つずつ説明します。
(1)役職別年収
会計士が勤務することが多い大手監査法人の役職別年収でみてみると、以下のようになります。
スタッフ | 500万円〜 |
シニアスタッフ | 600〜900万円 |
マネージャー | 800〜1,200万円 |
シニアマネージャー | 800~1,500万円 |
パートナー | 1,500万円以上 |
スタッフは年収500万円から始まりますが、昇進につれて徐々に昇給し、パートナーになれば年収1,500万円以上も目指せます。
また収入は年次によって上がっていくので、順調に勤続して昇進できれば年収アップは可能です。
(2)年齢別年収
会計士の年齢別年収は以下のようになります。
25〜29歳 | 682万円 |
30〜34歳 | 768万円 |
35〜39歳 | 940万円 |
40〜44歳 | 958万円 |
45〜49歳 | 1,123万円 |
50〜54歳 | 1,207万円 |
役職と同じく年齢とともに収入が上がっていく傾向にあり、50代以上の平均年収は1,207万円と日本の中でもかなりの水準です。
まだ20代でも同年代の平均年収と比べて高給な仕事であることが分かります。
(3)性別別年収
会計士の性別別年収は以下のようになります。
男性 | 957万円 |
女性 | 867万円 |
男性と女性の全年代の平均年収を比べるとやや女性の方が年収は下がりますが、これは年齢に応じて女性は結婚・出産のライフイベントが増えて退職・または休職や時短勤務を選ぶ人が多くなるためです。
(4)地域別年収
会計士の地域別年収は以下のようになります。
北海道 | 833万円 |
青森 | 787万円 |
岩手 | 861万円 |
宮城 | 926万円 |
秋田 | 759万円 |
山形 | 852万円 |
福島 | 833万円 |
茨城 | 926万円 |
栃木 | 926万円 |
群馬 | 926万円 |
埼玉 | 833万円 |
千葉 | 926万円 |
東京 | 1,296万円 |
神奈川 | 1,019万円 |
新潟 | 833万円 |
富山 | 833万円 |
石川 | 926万円 |
福井 | 926万円 |
山梨 | 833万円 |
長野 | 926万円 |
岐阜 | 833万円 |
静岡 | 926万円 |
愛知 | 1,019万円 |
三重 | 926万円 |
滋賀 | 926万円 |
京都 | 926万円 |
大阪 | 1,111万円 |
兵庫 | 926万円 |
奈良 | 926万円 |
和歌山 | 833万円 |
鳥取 | 833万円 |
島根 | 833万円 |
岡山 | 926万円 |
広島 | 926万円 |
山口 | 926万円 |
徳島 | 926万円 |
香川 | 833万円 |
愛媛 | 833万円 |
高知 | 833万円 |
福岡 | 926万円 |
佐賀 | 741万円 |
長崎 | 833万円 |
熊本 | 833万円 |
大分 | 833万円 |
宮崎 | 741万円 |
鹿児島 | 833万円 |
沖縄 | 741万円 |
47都道府県を比較するとやはりダントツで東京都が1位、次点で大阪府、神奈川と愛知県が続きます。
大手法人が所在する地域の監査法人などはクライアント規模も大きくなり、給料も高くなる傾向にあります。
2.公認会計士の年収は働く場所によっても違う
公認会計士の年収は働く場所によっても違います。
- 監査法人の平均年収
- 事業会社の平均年収
- コンサル会社での平均年収
- 非常勤としての平均年収
転職を考える際には年収も重要な要素になるので、目安として年収平均を覚えておきましょう。
(1)監査法人の平均年収
監査法人の平均年収は大手監査法人で788万円、中小規模の監査法人で652万円です。
大手監査法人と呼ばれるBig4は取扱う企業規模がかなり大手のため、比例して売上自体も多くなり収入が増えます。
監査法人の規模によっても平均年収が変わるので、転職先を選ぶ際は規模も検討しましょう。
(2)事業会社の平均年収
事業会社の平均年収は800万円程度です。
会社員の平均年収は400万円台なので、公認会計士が一般事業会社へ転職する場合はかなりの高待遇で転職が期待できます。
また企業のCFOに就任する場合は報酬が1,000万円〜2,000万円と超えることも。
ただし配属される部署や事業規模によっては年収が現在の金額を下回ることもあるので、転職希望先の条件をよく比較検討するようにしてください。
(3)コンサル会社での平均年収
コンサル会社での会計士の平均年収は800〜1,100万円程度です。
コンサルティングファームの規模や取り扱う企業にもよりますが、基本的に激務で重責の仕事のため報酬はかなり高い水準になります。
(4)非常勤としての平均年収
非常勤としての会計士の平均年収は600~850万円程度です。
公認会計士が非常勤として勤務する場合は時給5,000〜8,000円程度が相場と言われます。
勤務時間や日にちをより短くした場合は収入は下がりますが、時給自体はかなり高額でしょう。
3.会計士の年収は転職先に左右される!年収以外のメリット・デメリット
会計士の年収は転職先に左右されることが分かりました。
次は年収以外で勤務先を選ぶ場合にどのようなメリット・デメリットがあるかを解説していきましょう。
- 一般事業会社での経理
- 監査法人
- コンサルティングファーム
- 税理士法人・会計事務所
- PEファンド
- M&Aアドバイザリー
- FAS
1つずつ説明していきます。
(1)一般事業会社
一般事業会社で経理として働く場合のメリットとデメリットを解説します。
将来的に一般事業会社で働きたい場合は、メリットとデメリットを比較して適切な職場か判断しましょう。
#1:メリット
一般事業会社の経理で会計士が働くメリットは3つあります。
- ワークライフバランスが取りやすい
- 福利厚生が充実しやすい
- 専門家として業務を任されるのでやりがいを感じやすい
一般事業会社は人員も多くルーティン作業が多いことから、比較的残業が少ないでしょう。
また退職金などの福利厚生についても整っている企業が多いのも特徴です。
一般事業へ会計士として転職すると会計の専門家として業務を任せてもらえるため、社員から信頼されたり感謝されることからやりがいを感じやすいのもメリットです。
また経営企画部など経営に直接的に関わる部署に配属されることもあり、その場合は会計士の枠を超えて経営者目線での戦略的な視野を養うことができるでしょう。
#2:デメリット
一般事業会社の経理で会計士が働くデメリットは3つあります。
- 年収が下がる可能性がある
- ルーティンワークが苦手な人には向いていない
- 会計についての情報は自分で調べるなどの努力が必要
会社の規模によって年収が下がる可能性があり、慎重に年収の比較をする必要があります。
また事業会社の経理の場合はルーティンワークがメインとなるため、ルーティン作業が苦手な人は苦痛に感じることも。
さらに一般事業会社では監査法人のように会計士ばかりいるわけではないため、会計についての専門的な情報は入ってきづらいでしょう。
会計などの業界の情報は自分で人脈を作って情報収集をする必要があります。
(2)監査法人
会計士が監査法人で働く場合のメリットとデメリットをそれぞれ説明します。
監査法人への転職は人気が高い選択肢の1つですが、デメリットもあるので安易に転職を決めないようにしてください。
#1:メリット
監査法人で会計士が働くメリットは4つあります。
- 年収が高い
- 会計についての最新情報をキャッチできる
- 会計士関連の費用を負担してもらえる
- 非常勤勤務が可能になる
まず監査法人の年収は業界全体でも高く、特にBig4などの大手監査法人の場合はかなりの高収入が期待できます。
さらに会計士が周りにいることから最新情報が手に入りやすく、会計の知識が自然とアップデートできるのも魅力。
会計士の年会費を負担してくれる法人が多く、スキルアップの機会があるのも将来のために役に立ちます。
また監査法人に正規雇用ではなく非常勤や時短勤務として働く選択肢があることが多く、妊娠・出産、育児など必要に応じて柔軟に働き方を選べるのもメリットです。
#2:デメリット
監査法人で会計士が働くデメリットは3つあります。
- 裁量権が少ない
- 繁忙期に入ると休みがない
- やりがいを感じづらいこともある
監査法人は組織ですから、会計士個人に与えられる裁量権は多くありません。
細分化した業務の一部を担うため、もっと仕事の幅を増やしたいと考えている方には物足りない可能性があります。
また繁忙期に入ると休みが取れず、深夜まで作業が続くこともありワークライフバランスが崩れやすいでしょう。
(3)コンサルティングファーム
コンサルティングファームで会計士が働くメリットとデメリットを比較していきましょう。
年収が高くやりがいのある仕事ですが、労働時間の面などから見ると仕事一辺倒になってしまうリスクもあります。
それぞれ解説していきましょう。
#1:メリット
コンサルティングファームで会計士が働くメリットは3つあります。
- 経営者目線を学べるので将来的なキャリアアップに繋がりやすい
- やりがいを感じやすい
- 年収が高い
コンサルティングファームでは経営に直結するアドバイスをする仕事ができることが多いです。
そのため監査法人などでは養えない経営者目線の考え方、戦略の立て方を学べるためキャリアアップに繋げやすいです。
またクライアントから頼られ、感謝される機会も多いため、やりがいは非常に高いと言えます。
さらに重責の仕事ですがその分年収は高く、1,000万円以上の収入を目指せるのもメリットです。
#2:デメリット
コンサルティングファームで会計士が働くデメリットは2つあります。
- 勤務時間が長く・不規則になりやすい
- 成果主義のためスキル不足で解雇されることもある
コンサル業は非常に激務で労働時間が長くなり生活が不規則になりやすいです。
ワークライフバランスの観点で言えば、労働環境は良いとは言えない可能性があります。
またクライアントの業績を伸ばすのがコンサルタントの仕事であり、成果が出ない場合は契約を解除され、急に依頼先を失うリスクもあるのがデメリットと言えるでしょう。
(4)税理士法人・会計事務所
会計事務所で会計士が働くメリットとデメリットを比較していきましょう。
会計事務所・税理士法人は規模によっては思うような収入がもらえなかったり、労働時間に難点がある可能性もあります。
それぞれ解説していきましょう。
#1:メリット
会計事務所で会計士が働くメリットは3つあります。
- 多数の実務経験が積める
- 様々な業務を担当できるのでスキルや経験を積める
まず会計事務所は様々なクライアントの税務や会計を担当するため、実務経験を積むには最適な場所です。
会計事務所は税務業務に加え、ファイナンシャルアドバイザリーサービスなどを行っているところもあるため、双方の業務を習得できる可能性があり、将来のキャリア形成にも役立つ転職先と言えるでしょう。
#2:デメリット
会計事務所で会計士が働くデメリットは2つあります。
- 年齢や役職で収入に差が出やすい
- 事務所によって労働時間がバラバラ
会計事務所はそれぞれ給与規定が異なり、年齢や役職で収入に差が出やすいです。
年功序列の傾向もあり、若い世代の会計士が収入アップを目指して入所しても思うように収入が上がらないこともあるでしょう。
また事務所が請け負っているクライアントの案件により繁忙期が異なり、労働時間がバラバラです。
Aという事務所は定時で帰れるが、Bは残業が50時間を超えるなど極端な例もあるのです。
会計事務所という大枠で判断せず、求人票をよく見て労働環境や条件をチェックする必要があります。
(5)PEファンド
PEファンドで会計士が働くメリットとデメリットを見てみましょう。
PEファンドとは未上場企業へ複数の投資家から集めた資金を投資し、経営支援をする企業のことです。
金融業界では人気が集まっている職業であり、目指している人も多いでしょう。
メリットとデメリットをそれぞれ解説します。
#1:メリット
PEファンドで会計士が働くメリットを紹介します。
- 財務モデリングや金融系の知識が身につく
- 年収が高い
会計士がPEファンドで転職すると、財務モデリングをはじめとした金融系の知識を身につけることができます。
PEファンドの経験があればコンサルとしての独立も十分視野に入れることができるでしょう。
またPEファンドは年収800〜2,000万円が平均年収とされており、結果が出せればかなりの収入が期待できる職場です。
#2:デメリット
PEファンドで会計士が働くデメリットを紹介します。
- 求められるスキルが高く門戸が狭い
- 結果主義であり成果が出せないと解雇されるリスクがある
PEファンドで採用される人材の大半は銀行投資・またはコンサル経験者に限られていると言われています。
そのため門戸が非常に狭く、PEファンドをめざすためにはコンサル会社へ転職するなどしてから面接を受けるのが好ましいでしょう。
また結果を出せば評価されますが、結果が出せない人材は容赦なく切り捨てる傾向があります。そのためプレッシャーによるストレス、また突然の失職によるリスクにも備えなければなりません。
(6)M&Aアドバイザリー
会計士がM&Aアドバイザリーで働く場合のメリットとデメリットを紹介します。
M&Aアドバイザリーとは、企業買収の戦略を立て、アドバイスを行う仕事のことです。
大規模な市場であり中小企業のM&Aも市場の成長が激しいため年収は高いですが、それに応じてデメリットもあるのでめざす場合は事前に比較しておきましょう。
#1:メリット
会計士がM&Aアドバイザリーで働くメリットを説明します。
- M&Aの専門家としての知識・経験が積める
- 年収が高い
- 独立の足掛かりになる
監査法人や会計事務所では経験できない企業買収に関われることから、新たな知見・経験を積めるのは大きなメリットになります。
M&Aには相手先の選定や基礎情報の分析、DD(デュー・デリジェンス)をはじめとした業務を行うことで、将来的に独立の足掛かりとなる経歴をつけることができるでしょう。
年収も高く、800〜1,500万円程度の年収が期待できます。
#2:デメリット
会計士がM&Aアドバイザリーとして働くデメリットは2つあります。
- 求められるスキルが多い
- 労働時間が長い
M&Aアドバイザリーは企業買収に携わる仕事であり、監査法人の経験だけでは成り立ちません。
そのため業界研究はもちろんのこと、業務内容のことを調べ上げて業務をあらかじめ理解しておくことが求められます。
またM&Aアドバイザリーで会計士が担当するのは株価算定や財務デューデリジェンスが多いため、労働時間は長くなり残業が増える可能性があるのはデメリットです。
(7)FAS
会計士がFASで働く場合のメリットとデメリットを紹介します。
FASとは株価算定やデューデリジェンスといったM&Aに関連する業務を行う業界です。
高い専門性が求められる職場でありM&Aも市場の成長が激しいため年収は高い一方、デメリットもあるので双方確認したうえで応募しましょう。
#1:メリット
会計士がFASで働くメリットを説明します。
- M&Aの専門家としての知識・経験が積める
- 財務・コンサルティングスキルの専門性が得られる
- 年収が高い
M&Aの中でも特に財務の専門性が求められる株価算定・デューデリジェンスをはじめとした業務を行うことで、高い専門性を身につけることができるでしょう。
FASで働くことで、財務・コンサルティングスキルではどこの業界でも通用する十分な専門性を身につけることができます。
年収も高く、800〜1,500万円程度の年収が期待できます。
#2:デメリット
会計士がFASとして働くデメリットは2つあります。
- 求められるスキルが多い
- 労働時間が長い
FASで会計士が担当するのは株価算定や財務デューデリジェンスが多いため、労働時間は長くなり残業が増える傾向にあります。
財務デューデリジェンスは納期が短く設定されることもあるため、急に繁忙期がやってくることもざらにあります。
5.会計士が転職で年収を上げるための考え方
会計士が転職で年収を上げるための考え方を紹介します。
- 監査法人に勤めている場合
- コンサルティングファームからの転職
- 会計事務所からの転職
現在の勤務先ごとにパターンを解説します。
(1)監査法人に勤めている場合
監査法人に勤めている場合はすでに平均年収は高めの職場なので、このまま役職アップを狙った方が早く希望の給与に達する可能性が高いです。
転職する場合はレベルの高いBig4などの監査法人、またはFAS系コンサルティングファームへ転職した方が年収の上がり幅は大きいでしょう。
(2)コンサルティングファームからの転職
コンサルティングファームからの転職の場合は、別のコンサルティングファームへの転職がおすすめです。
すでにコンサル経験があるため需要が高く、どこの企業でも引く手数多でしょう。
インセンティブの多さや幹部として入社できる求人を探すと年収がかなり高くなります。
一般事業会社への転職を希望する場合はCFOとしての入社、または経営企画部に携わる部署を狙うと年収1,000万円以上を狙えるでしょう。
会計事務所への転職希望の場合は法人顧問だけでなく、アドバイザリー業務も行っている事務所を目指すと年収が上がりやすいです。
(3)会計事務所からの転職
会計事務所からの転職の場合は、FASアドバイザリーの業務に力を入れている事務所へ転職が年収アップへの近道です。
ほぼ同業種への転職では年収に差が出づらく、また一般事業会社への転職も年収自体はそう変化が見られません。
コンサルティングファームへの転職を目指すのも手段の1つですが、30代以上の場合は求人数が少なくなりポテンシャル採用されづらいのが難点です。
6.会計士が転職をする場合年収以外にチェックすべき条件とは
会計士が転職する場合年収以外にチェックすべき条件を5つご紹介します。
- 業務内容・得られる経験
- 退職金の有無
- 福利厚生
- 昇給率
- 賞与
- 労働時間
転職にあたって求人票をチェックするのは当然ですが、年収以外にも5つの項目は特に労働環境やモチベーション維持に重要です。
1つずつ説明していきます。
(1)業務内容・得られる経験
会計士が転職する場合は業務内容・得られる経験を確認しましょう。
転職は1度で終わるものではなく、キャリア形成のために2度3度と職場を変えることはあります。
転職を希望する企業・法人の業務内容から得られる経験や知識を想像し、今後の自分のキャリアに役立つかどうか考えてください。
例えば将来コンサルティングを行いたい人が監査法人から監査法人へ転職しても、コンサル業界に飛び込むだけの経験が得られません。
PEファンドを目指すなら投資銀行への転職をするなど、最終目標のためのステップが必要です。
会計士としての最終的なキャリアパスを形成するのに有効な転職先かどうかを判断しましょう。
(2)退職金の有無
会計士が転職する場合は退職金の有無もチェックしましょう。
一般事業会社は退職金制度が整っていることが多いのですが、会計事務所や監査法人などは退職金の制度自体の整備が遅れている場合があります。
会計士は特に年齢制限のない仕事ですが、就労規定により定年が設けられていることも。
定年を迎えた時に収入に困らないよう、退職金があるかどうかは必ず確認しましょう。
(3)福利厚生
会計士が転職する場合は福利厚生も確認してください。
例えば大手監査法人には住宅手当がないこともあります。
年収が上がったとしても住宅手当を差し引いて見ると年収が変わらないというケースもあるため、総合的に判断してください。
(4)昇給率
会計士が転職する場合は昇給率も確認しておきましょう。
昇給率の平均は大企業で3%と言われていますが、企業によってはこれを下回る場合も十分にあります。
長年勤めても給料が上がらないとモチベーションにも関わるため、必ず確認するようにしましょう。
求人票には昇給率を記載する欄は設けられていないので、転職エージェントや転職希望先の企業へ問い合わせする必要があります。
(5)賞与
会計士が転職する場合は賞与も重要なポイントです。
賞与の回数や金額は企業によって規定が違うので、求人票の賞与の項目を確認してどの程度のボーナスが見込めるか計算しましょう。
賞与が今よりもかなり下がれば、月額給与は高くても総合して年収は変わらないこともあり得ます。
転職前に希望の賞与が出るかどうか確認してください。
(6)労働時間
労働時間も確認しておきたい観点の一つです。
業界によっては深夜遅くまで働く業界もあれば、比較的ワークライフバランスがとれた業界もあります。
深夜遅くまで働いて体を壊してしまっては元も子もないですから、どれぐらいの時間働くことになるかもイメージしておきましょう。
まとめ
今回は会計士の年収をさまざまな覚悟から分析し、適正な年収を判断できるように紹介しました。
あくまでも平均値ですが、自身の年収を上げるためにどんな業種を選べば良いのかの判断材料になるはずです。
また会計士の転職は年収を上げるだけでなく、キャリア形成のためのもの。
将来のキャリアプランを固めた上で年収や偉える知識等を総合的に判断して転職先を決めるのが良いでしょう。
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