監査法人の転職事情とは?監査法人に転職するメリット・デメリット
「監査法人に転職するメリットって何があるの?」
「監査法人の規模や年齢によって転職事情に差は生まれるの?」
転職を検討している人の中には、監査法人に興味を持っている人も多いのではないでしょうか。
実は監査法人は会社の規模や年齢によって転職事情が異なるため、メリットやデメリットを考慮した上で就職先を探す必要があるのです!
本記事では、監査法人の転職事情や監査法人に転職するメリット・デメリットについて紹介します。
この記事を読めば、監査法人の転職事情を把握し、自分に合った転職先を探すことができますよ!
1.監査法人の転職事情
監査法人業界は人手不足の状況に陥っているので、各社積極的に採用活動を行っています。
大手とされているBIG4監査法人に新卒枠で就職する人や、準大手企業から転職する人が増加傾向にあるため、特に準大手の監査法人は深刻な人手不足に悩まされているのが現状です。
そのため、監査法人への転職を検討している人は、準大手企業が狙い目といえるでしょう。
BIG4監査法人は世界からも注目されている企業で、キャリアアップを狙う優秀な人材が限られた採用枠を競っているので、多業種で働きながら公認会計士の資格を取得した人は、準大手企業を中心に転職先を探すのが無難です。
ただし、後に紹介しますが、年齢次第ではBIG4監査法人への転職が厳しくなるため、20代後半から30代前半の人は、後悔しないようにBIG4監査法人への転職に挑戦することをおすすめします。
BIG4監査法人に対してそこまでこだわりを持っていない人は、準大手や中小の監査法人は人材の採用に積極的であることを頭に入れておくとよいでしょう。
2.監査法人に転職するメリット・デメリット
監査法人に転職するメリット・デメリットを紹介します。
メリットに魅力を感じた人は監査法人の転職先を探してみましょう。
なお、デメリットの方が強く印象に残った人は、無理に監査法人に転職する必要はないため、別の職種で仕事を探すことをおすすめします。
(1)メリット
監査法人に転職するメリットは、主に公認会計士としてキャリアを積める点です。
基本的に大手企業の経理部や内部監査部を相手にするため、社会人スキルの高い相手と仕事ができます。
また、多くの女性が活躍している仕事でもあるので、職場内で女性の仕事仲間ができる点も魅力です。
硬派なイメージが強く男性が多いと思っている人も多いかもしれませんが、女性も第一線で活躍できるので、公認会計士の資格を取得した女性で、バリバリ仕事をしたい人は適した仕事といえるでしょう。
(2)デメリット
監査法人は収入が高く人気のある職種なので、優秀な人材が多く競争が激しい点がデメリットです。
優秀な人材が多い中昇進のためには、マネジメント力やコミュニケーション力など自分の能力を発揮し、多くの人材の中で抜きん出た実績を残す必要があります。
才能だけで昇進できる稀有な人もいますが、高いポジションに昇り詰めるためには相応の努力が求められるでしょう。
しかし、日頃から努力を惜しまず、常に自分の能力を発揮することへの意識が高い人は、モチベーションを維持ですることが可能です。
努力を努力と思わずに自分を高められる人は、デメリットと感じずに働くことができるでしょう。
3.監査法人の規模ごとの転職するメリット・デメリット
監査法人の規模ごとの転職するメリット・デメリットを紹介します。
メリット・デメリットに大きな差が生まれるのは以下の2パターンです。
順に紹介するので、どちらの方が自分に合っているか確認してみてください。
(1)BIG4監査法人
BIG4監査法人に転職するメリットとデメリットを紹介します。
監査法人の中でもトップの会社なので、転職すれば大きな恩恵を受けることができるでしょう。
しかし、人気な会社な分デメリットも大きいので、メリットとデメリットを比べて、転職するか判断しましょう。
#1:メリット
BIG4監査法人に転職するメリットは以下の通りです。
- 報酬が高い
- 関わる案件が多く視野が広がる
- キャリアとして残る
他の監査法人に比べて年収が高く、扱う業務の幅が広いため、かなりの経験値を積み重ねることができます。
また、BIG4監査法人に所属していたというキャリアが残るので、他の監査法人に転職する際に有利に働くでしょう。
#2:デメリット
BIG4監査法人に転職するデメリットは以下の通りです。
- 繁忙期は長時間の勤務が増える
- 担当する業務が限られる
- 出世の競争が激しい
他の監査法人に比べると業務量が膨大なため、繁忙期は長時間の勤務が増えてしまいます。
また、チームとして業務を遂行するので、担当する業務が限定されてしまい、1人でさまざまな仕事をこなさなければならない準大手や中小監査法人に比べると、一度に経験できる仕事に限界がある点がデメリットです。
出世を希望する人にとっては、競争相手が多く出世争いが激しいことは頭に入れておくべきでしょう。
(2)準大手・中小監査法人
準大手・中小監査法人に転職するメリット・デメリットを紹介します。
BIG4とは異なる恩恵を受けることが可能です。
準大手や中小監査法人の方が魅力的に感じた人は、BIG4監査法人以外の転職先を探してみましょう。
#1:メリット
準大手・中小監査法人に転職するメリットは以下の通りです。
- 残業が少ない傾向がある
- ワークライフバランスがとりやすい
- 幅広い経験が積める
- 早くから経験を積める
- 昇給が早い
準大手・中小監査法人のメリットは、BIG4監査法人のデメリットに対する形になっています。
BIG4監査法人のデメリットが気になっている人は、準大手・中小監査法人の方が向いているといえるでしょう。
#2:デメリット
準大手・中小監査法人に転職するデメリットは以下の通りです。
- 雑務が多い
- BIG4監査法人に比べると給料は劣る
- 会社のブランド力は劣る
- 一人にかかる業務量負担が大きい
特に気になる点は、雑務が多い点でしょう。
準大手・中小監査法人は、一人で1クライアントの依頼を引き受けることになるため、雑務も含めて自分で作業をしなければなりません。
必要な労力は大きいですが、BIG4監査法人に比べると給料は劣るため、給与面で不満に思う点が出てくる可能性があります。
4.【年代別】監査法人への転職事情
監査法人の転職事情は年齢によって大きく変化します。
今回は紹介する年齢の分類は、以下の3区分です。
順に紹介するので、自分の年齢に照らし合わせて確認してみましょう。
(1)20代
20代の内に公認会計士を取得し、すぐに監査法人に転職する場合は、特に問題はありません。
スタッフからキャリアを始めても、30代の内に管理職であるマネージャーになることができるでしょう。
20代の内に英語力を高めておけば、その後のキャリアで重宝される可能性が高いです。
グローバル化を図る企業を中心に仕事を任されるケースが増えるため、収入アップが見込めます。
(2)30代
30代前半であれば、新たに公認会計士試験に合格して監査法人へ転職することは可能です。
ただし、30代半ば以降になると、そこから公認会計士試験に合格し、BIG4監査法人へ転職するのはハードルが高くなります。
企業は将来性を見越して若い人材を採用するのが一般的なので、スタッフとして採用するのであれば、20代から30代前半の人を採用することになるでしょう。
ただし、すでに会計士として何らかの経験を持っていたり、前職でアピールできる経験があれば、BIG4監査法人への入所もできます。
もし、会計士として経験がない人は、準大手・中小監査法人を中心に転職先を探してみましょう。
(3)40代
40代で公認会計士試験に合格した場合、BIG4監査法人や準大手監査法人への転職は難しいため、中小監査法人への転職が一般的です。
40代は実務経験以外にマネジメント能力が求められる傾向が強いので、会計士のキャリアがなくても中小監査法人であれば、採用される可能性があります。
監査法人内での転職の場合は、BIG4監査法人への転職も可能です。
収入アップを目指したい人は、大手監査法人への転職を検討してみましょう。
まとめ
監査法人業界は、準大手・中小監査法人を中心に人手不足に陥っている状況です。
BIG4監査法人と準大手・中小監査法人では、転職するメリット・デメリットが異なるので、自分に合った方の会社に転職することをおすすめします。
年齢によって転職事情が変わるので、今回紹介した年齢別の転職事情を参考に、冷静に転職先を探してみましょう。
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