監査法人を辞めたい…。辞めるべき人の特徴とおすすめの転職先5選を紹介!
「現在監査法人で働いているが、辞めたいと思っている」
「監査法人を辞めるべきなのか、辞めたあとはどうすればいいかわからない」
監査法人で公認会計士として働いている人の中で、このような悩みを抱えているという人もいるのではないでしょうか?
実は、監査法人を辞めたほうがいい人には、特徴があるのです。
今回は、監査法人を辞めたほうがいい人の特徴と、辞めた後のおすすめの転職先5選をご紹介します。
監査法人を辞めるべきか悩んでいる人は、この記事を読んで、新しい生活に一歩踏み出していきましょう!
1.監査法人を辞めたほうがいい人の特徴
監査法人は、国家資格を持つ公認会計士資格者だけが実施できる、企業の監査業務を手掛けています。
経験や役職にもよりますが、他業種に比べ、給与面などを含めて恵まれていると言える職業です。
しかし、以下のような考えを持つ人は、転職を考えた方が良いかもしれません。
- 業務がつまらない・新しい刺激が欲しい
- ワークライフバランスを取りたい
- 人間関係に疲れた
詳しく見ていきましょう。
(1)業務がつまらない・新しい刺激が欲しい
監査法人での業務内容は繰り返し作業が多い傾向にあります。
クライアントが変わったり、経験や実績によって自分の役職が変わったりといった変化はありますが、日々の業務としては大きな変化がない職種と言えます。
監査法人に入り、企業の不正にメスを入れたり、専門の分野の見識を深めるといった業務は、実は一部の話です。
特に監査法人に入って最初の頃は、毎日多くの事務作業に追われる日々が待っています。
監査法人にいる限り、そのような業務が大きく変化することはありません。
業務がつまらない、新しい刺激が欲しいという人は、監査法人を辞めることを具体的に考えることをおすすめします。
(2)ワークライフバランスを取りたい
日本では3月決算の企業が多く、公認会計士は、5月上旬くらいまでに各企業の帳簿チェックやクライアント先の担当へのヒアリングなどの監査業務が行います。
期限が定められているため、その期間は激務となり、地方のクライアントの担当をしている場合、ホテルに泊まりっぱなしで出張監査ということも珍しくありません。
繁忙期に対して閑散期もありますし、その時期にまとめて休暇を取る会計士もいますので、休みが取りづらいということはありませんが、とにかく繁忙期は仕事と生活のバランスが崩れてしまいがちになります。
これはキャリアアップしたとしても変わらず、より激務になることも多いため、常にワークライフバランスを取りたいという人は、監査法人からの転職を考えた方が良いかもしれません。
(3)人間関係に疲れた
監査法人に限りませんが、人と関わる仕事である以上、その人間関係に疲れてしまったという人もいるでしょう。
上司や同僚、部下といった監査法人内部の人たちとの関係が上手くいかない場合は、部署の転勤などの希望を出すことはできますが、それが必ずしも通るとは限りません。
また、監査法人の業務はクライアントの不正をチェックするという役割もありますが、真面目にやるとそれを歓迎しないクライアントとの関係が悪化する可能性も考えられます。
人間関係によるストレスは体調やメンタルに影響を与え、健康を損なう可能性が考えられますので、人間関係に疲れた場合は、転職を視野に入れましょう。
2.監査法人を辞めた後におすすめの転職先
では監査法人を辞めた後、どうすれば良いのかわからないという人もいると思います。
ここからは、監査法人を辞めた後におすすめの転職先を見ていきましょう。
- 事業会社の経理部
- ベンチャー企業のCFO
- FAS
- 会計コンサル
- M&Aアドバイザリー
これまでの経験を活かして自分に合った転職先を見つけてください。
(1)事業会社の経理部
公認会計士の転職先として、最もポピュラーなものが、事業会社の「経理部」です。
伝票の起票、帳簿の記入、請求書や領収書などの仕訳や保管など、日常のお金の処理を行いつつ、決算としてまとめることが仕事内容となります。
就職先の会社にもよりますが、経理は基本的に残業が少なく、ワークライフバランスが比較的整えやすい職種と言えるでしょう。
企業内の「専門家」として頼られる機会もあるため、業務に新しい刺激が生まれ、やりがいを感じることも多い仕事です。
ただし、経理自体は有資格者でなくてもできる仕事であるため、転職時のスキルや、転職先のポジションが加味されても、監査法人時代よりも給与が減る場合もあります。
経理として就職をすると今後経理だけをするものかと言えばそうではなく、例えば部長などの上位職を目指せたり、コンサルタントへの転職を果たしたりと、幅広いキャリアプランが広がっていることも、転職先に人気のポイントです。
福利厚生が充実する場合も多いため、給与や今後の昇給率、福利厚生になど、トータルで求人をチェックしてみてください。
(2)ベンチャー企業のCFO
ベンチャー企業とは、革新的なアイデアを基にして、新しいサービスやビジネスを展開しつつ、短期間で成長している中小規模の企業のことです。
近年、こういったベンチャー企業への転職を希望し、CFO(最高財務責任者)として活躍する会計士が増えています。
CFOとは、企業の財務責任者のことで、利益を出すために財務の管理をすることが業務の目的です。
財務戦略の立案、執行をする責任者で、世界基準に沿った透明な財務管理を目指し、財務戦略をいかに経営戦略に盛り込むか、企業の要と言える役目を担っています。
CFOはほかにも、資金調達や財務、経営企画・経理、IPOに関わります。
監査法人での知識を活かすことができるほか、企業運営などの新しい経験ができる点がメリットで、人気の転職先と言えますね。
ただし、監査法人時代の業務とは違う、新しい業務内容を覚えるまで時間や労力がかかる可能性があることは頭に入れておく必要があるでしょう。
(3)FAS
FASとは、「ファイナンシャリー・アドバイザー・サービス」の略で、会計・財務に関する専門的な助言を行う業務を担う人です。
具体的には、M&A全般のアドバイザリーのほか、業績不振や資金不足に陥った企業向けに、業績改善などのアドバイザリー業務を行います。
M&Aや事業再生など、取り扱う案件は年々増加し、監査法人時代の経験を活かせる転職先として、会計士に人気の業種です。
監査法人と比べると臨機応変に対応していく仕事が多く、年収面では上がりやすいというメリットも喜ばれるポイントです。
しかし、FASは残業が多く労働時間が長いとも言われており、さらに監査法人以上に競争が激しいと言われています。
管理職になれるかなれないかでその後のキャリアに影響を与える可能性も否定できません。
また、退職金がないことなどもありますので、福利厚生は事前にチェックしておく必要があるでしょう。
(4)会計コンサル
会計コンサルとは、企業が抱えている財務・経理の問題に対して、解決まで導くように、的確なアドバイスを行う専門的な集団のことを言います。
具体的な業務は、資金繰り・業務効率化・M&Aなどの経理業務を、専門家から見て改善のための情報収集と助言をする役割です。
監査法人時代の経験を活かしながら、チームで協力して業務に取り組めるため、クライアントに寄り添う業務となりますのでやりがいを感じられます。
ルーティンワークでなく、限られた時間で最適な提案を生み出す必要があるため、常に動きのある仕事と言えるでしょう。
数字面での細かさや倫理観、責任感を持ち、プロフェッショナルの意識を持つ人が向いている職種です。
(5)M&Aアドバイザリー
M&Aアドバイザリーとは、法人の売却を検討する譲渡者や、買収を検討する譲受者からの依頼を受け、具体的にM&Aを検討し実行するためのサポート役をする役割です。
その業務内容は多岐に渡ります。
M&Aの目的を明確化しから、業界動向の調査、M&Aの合意後は、客観的立場から見た企業価値を算出、さらに詳細な調査を行った上、経営統合と言ったM&Aの一連の流れを、一人でカバーすることも珍しくありません。
監査法人時代の経験を直接活かすことができますが、監査法人の、クライアントを第三者の目線から「監査」する業務とは異なり、クライアント側に経って「アドバイス」する業務を担うため、仕事をする際の考え方や姿勢が大幅に変わることが特徴です。
M&Aアドバイザリー業務では進捗管理や課題管理のほか、様々な人との調整や交渉が必要なため、コミュニケーション能力などが求められます。
まとめ
現在監査法人で勤務していて辞めるべきかどうか迷っている人は、辞めたほうがいい人の特徴をチェックし、もし当てはまっていれば転職を考えた方が良いでしょう。
会計士の就職先として監査法人を選ぶ人は多いですが、会計士の活躍の場は、そこだけではありません。
転職を考え監査法人を辞めたあと、転職先におすすめの5つをご紹介しましたので、メリットやデメリットなどを参考に、是非検討してみてください。
辞めたい職場にいつまでも居続けるので、心身ともに参ってしまう日が来てしまいます。
この記事を、監査法人を辞めて、新しい生活を始めるきっかけにしてください。
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