コンサルへの転職に失敗するのはどんな人?パターンや特徴を解説
「コンサル転職に憧れるが失敗したらどうしよう」
「コンサルには向き不向きがあると思うが、転職に失敗しないためにはどうすればよいだろう」
このように、コンサルへの転職を考えていながらも失敗を恐れる気持ちから一歩を踏み出せない方は多いでしょう。
コンサルの需要や人気は年々高まっていますが、求められるレベルの高さやハードな仕事内容ゆえに誰にでもマッチする職業とは言い難いのです。
今回は、コンサルへの転職に失敗するパターンや失敗する人の特徴や失敗した時の対処法をご紹介します。
これからコンサルを目指したいという方は、ぜひ失敗例を事前に心得えたうえで転職活動に備えてください。
1.コンサルへの転職に失敗するパターン
実際にコンサルへの転職に失敗するパターンには、どのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、コンサルの転職に失敗する代表的なパターンを4つご紹介します。
- スキルや経験が活かせない
- 仕事内容が想像と異なる
- 肉体的疲労に耐えられない
- 会社のカルチャーに合わない
それぞれ詳しく説明していきます。
(1)スキルや経験が活かせない
コンサルの仕事は、クライアント企業が自身で解決できないような複雑で難解な課題を解決に導き利益をもたらすことです。
クライアントが抱える問題の真髄をとらえるためには、深い業界や経済の知識、経営者目線の考え方などが必要になります。
しかしそのような知識や考え方は、以前の職場の経験だけで補えるものではありません。
前職でIT機器の営業をしていたからといって、ITコンサルタントとしてクライアント企業の事業方針から立案・提案できるというわけではないのです。
基本的には、現在有しているスキルや知識を活かしつつ、転職後も常に学び吸収していかなければならないことを理解しておきましょう。
これまでの経験を活かし早くから活躍できるだろうと考えている場合、入社後にギャップに直面して転職に失敗したと感じてしまいます。
(2)仕事内容が想像と異なる
コンサルの仕事はとても華々しく見えますが、その裏側には地道な作業の積み重ねがあります。
フォントの種類や大きさですら間違えられない細かな資料作成や、活きるかどうかわからないデータの収集・分析などさまざまなタスクをこなすことが求められるのです。
そうした背景を知らないまま転職し、「本質的でない仕事が多い」とギャップに苦しむ人もいます。
書籍やインターネットでコンサル経験者の経験談を読むなどして、転職前にできるだけ具体的に仕事内容をイメージしておくとよいでしょう。
(3)肉体的疲労に耐えられない
コンサル業界は長時間労働が付き物というイメージは誰もが持っているでしょう。
最近では働き方改革の推進によりフレキシブルな働き方や労働時間の削減も進んでいるようですが、月40~60時間程度の残業時間は覚悟しておくべきです。
その程度なら大丈夫だろうと考えがちですが、コンサル業界では限られた時間で高い成果を出すことを求められます。
クライアント企業へのヒアリングや資料作成、社内でのミーティングなど多くのことをスケジュール通りにこなす必要があるので、体力勝負の部分も大きいのです。
常に頭をフル回転させた状態で朝から晩まで働くことに抵抗がある場合は、転職に失敗したと感じてしまうかもしれません。
(4)会社のカルチャーに合わない
コンサル業界では、年齢や経歴に関わらず成果に基づいて評価されることが一般的です。
日本の企業では年齢や経験年数に応じて昇進・昇給していくことが多いため、そのような会社に勤めていた場合はカルチャーの違いにギャップを感じる可能性があるでしょう。
成果主義の会社では、少しでもいい仕事をして評価されたいという成長意欲の高い人材が多い傾向にあります。
そのような意識を持たずして入社すると、周囲との温度差からカルチャーになじめず、転職に失敗したと感じてしまうでしょう。
2.コンサルへの転職が成功する人の特徴
ここまでコンサルの転職に失敗するパターンをご紹介してきましたが、反対にコンサルへの転職を成功させている人には一体どんな共通点があるのでしょうか。
ここでは、コンサルへの転職が成功する人の特徴を4つあげて紹介します。
- 謙虚で学び続ける姿勢を持っている
- 細かい作業にも手を抜かない
- 精神・肉体面ともにタフである
- 成長意欲が高い
それぞれ詳しく説明していきます。
(1)謙虚で学び続ける姿勢を持っている
未経験からコンサルへ転職した場合、今までのスキルや知識だけを使ってコンサルの仕事をこなせるとは限りません。
常に変わり続ける経済・社会についての知識をアップデートしたり、クライアント企業に関わる業界や製品の知識なども常時インプットすることが求められます。
そのためには自分の能力やスキルを過信するのではなく、常に謙虚で学び続ける姿勢を持ちあらゆることを吸収する必要があるでしょう。
自分の知らない世界があることを認識したうえで、一から勉強する気概が必要なのです。
(2)細かい作業にも手を抜かない
コンサルの仕事には地道な作業も多いことをご紹介しました。
特に入社したてのころは、膨大な資料をまとめる、ひたすらコンピュータで計算をするなどの細かい作業は避けられないでしょう。
しかし、一見単純とも思われる作業でも手を抜いてしまうと上司や同僚、クライアントに迷惑をかける可能性があります。
例えば自分が収集・分析したデータに誤りがあり、上司がそれを信じて最終的な結論を導き出しクライアントに提出した場合、後から間違っていたなんてことになれば大問題です。
後のリスクを想像して一つひとつの仕事を手を抜かずにこなせる人材は、周囲からの信頼を得てどんどん大きな仕事に挑戦していけるでしょう。
(3)精神・肉体面ともにタフである
コンサルタントの仕事は、精神的・肉体的に負荷が高いことが一般的です。
多額のコンサル料を支払って高い成果を期待するクライアントからのプレッシャーに耐えながら、決められた期間内に高品質なアウトプットを求められます。
そのような環境の中でプロジェクトを1つひとつ責任をもって完遂しなければならないため、途中で投げ出さない精神力や体力が必要なのです。
もし追い込まれたり先の見えない状況で力を出せる自信がないと感じる場合は、本当にコンサルタントに向いているかを見直してみるとよいかもしれません。
(4)成長意欲が高い
コンサル業界において成長意欲を高く持つことは非常に重要です。
なぜなら、成長したいという気持ちがなければ切り抜けられない局面がたくさん存在するからです。
例えば多くの時間をかけて一生懸命形にした提案が通らなかったり、優秀なクライアントや同僚に圧倒されて自信を失ったとき、それらを糧に成長したいという強い思いがなければコンサルタントの仕事を継続できないでしょう。
またコンサル業界は年収水準が高いと言われますが、実際に働いている時間や労力を加味すると一般企業と変わらないのではと考える人もいます。
そのような中で給料や地位のためだけに働いていると、簡単に手を抜きたくなったり逃げ出したくなったりするでしょう。
貴重な経験やスキルを積めることは間違いないので、自分の成長を信じて突き進む気持ちを持って業務にあたってください。
3.コンサル会社への転職に失敗したと感じたら
事前の情報収集を行い期待を持ってコンサル会社に入社したけれども、転職に失敗するパターンも少なからずあります。
そのような時にどうすべきかを3つご紹介します。
- 現状を冷静に分析する
- 先輩や同僚に相談する
- 転職エージェントに相談する
それぞれ詳しく説明していきます。
(1)現状を冷静に分析する
転職に失敗したと感じたら、すぐにでも辞めたいと考える方もいるでしょう。
しかし、衝動や感情に任せて転職や退職を選んでしまうのは危険です。
一度冷静になり、以下を整理してみましょう。
- 辞めたいと感じる一番の原因は何か(スキル不足、精神・肉体的疲労、人間関係など)
- 辞めなければ解決できないか(プロジェクトの変更、異動の可否)
- 辞める場合次の仕事に期待するものは何か(働き方の柔軟性、労働時間の少なさなど)
- 今後どんなキャリアを歩みたいか
これらを整理したうえで、必ずしも辞めずに解決の可能性がある場合は、一度踏みとどまって後述する方法を実践してみましょう。
(2)先輩や同僚に相談する
もしスキル不足でコンサルを辞めたいと考えている場合は、信頼できる上司や先輩に相談してみるとよいでしょう。
真面目で勤勉な人ほど自分の実力を過小評価してしまいがちで、周囲はあなたほど悲観的に見ていないかもしれません。
一度正直に相談し、今後どのような部分を補えばよいか聞いてみましょう。
来る人も去る人も多い業界なので、どういう人材が残っていけるかやどうしたら続けられるかなど、きっと有用なアドバイスがもらえますよ。
(3)転職エージェントに相談する
転職をする・しないを断定する前に、コンサル業界に精通した転職エージェントに一度相談してみることをおすすめします。
その理由は以下の4つです。
- 最新の転職動向やあなたの市場価値などを教えてくれる
- 自分が希望する職種や企業がどれだけあるかを教えてくれる
- 未公開のものも含めてさまざまな求人を紹介してくれる
- すべてのサービスが無料で利用できる
情報収集に長けているコンサルタントであっても、転職市場全体の動向や個別の企業の採用事情などを一人で調査することは非常に困難です。
現段階で自分の希望と社会のニーズがどのくらいマッチしているのかも確かめられるので、大いに利用する価値はあります。
ぜひ情報収集も兼ねて無料相談を受けてみるとよいでしょう。
まとめ
コンサルタントは素質や適性がなければ、長く続けることが難しい職種です。
転職前にできる限り具体的な情報を集めイメージしても、転職に失敗してしまう可能性は十分にあります。
一方で、コンサルに転職したことで以前よりもやりがいを持っていきいきと働いている人が多くいることも事実です。
転職成功のために入念な対策は必須ですが、ぜひ勇気や希望を持って挑戦してくださいね。
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