コンサル業界の面接を突破したい!重視されるポイントや事例を紹介
「コンサル業界へ転職をしたいが、選考を突破できるか不安」
「コンサル会社の面接でどんなことを聞かれるか知りたい」
コンサルへの転職を視野に入れている場合、採用前の面接について気になる方も多いでしょう。
高いスキルや能力が求められるだけに、他業界と比べてコンサル業界の面接はやや特殊となっており、事前に対策をしておかなければ合格確率も下がってしまいます。
本記事では、コンサル会社の面接の概要や具体的事例をご紹介します。
ぜひこの機会に面接についての知識を深め、目指す企業へ入社できるよう準備を進めてください。
1.コンサル会社の面接とは
コンサル会社の一般的な面接はどのような流れで行われるのかや見られているポイント、どんな質問をされるのかについて説明します。
- 面接の概要
- 重視されているポイント
- コンサル特有の「ケース面接」
それぞれ順に説明していきます。
(1)面接の概要
面接の大きな流れとしては、一般的な業界の面接と大差はありません。
通常、面接官は1~3人程度で、面接時間は60分ほどで設定されることが多いでしょう。
また面接場所はオフィスまたはWEB面談となります。コロナ禍では、感染対策のために最終面接以外はすべてWEB面談という企業も多いようです。
また、面接回数は2~3回で、採用担当者、現場の上司や責任者、役員という順で面接することが一般的でしょう。
面接本番は、次のような流れで進んでいくことが多いです。
- 自己紹介(5~10分)
- 前職での活動や志望動機など(40分)
- 逆質問(10分)
企業や面接の相手によっては、早く切り上げられたり逆質問の時間が多く設けられる場合もあります。
(2)重視されているポイント
若い世代であればあるほど、コンサル業界の採用においてはポテンシャルも重視されます。
ただし、ベースとなる資質やスキルは一定以上のものを求められるでしょう。
コンサル会社の面接で重視されるポイントとしては、以下のとおりです。
- 論理的思考力
- 聞く力と話す力
- ストレス耐性
#1:論理的思考力
コンサル業界を志望するにあたり絶対に身に着ける必要があるものの1つとして、論理的思考力があげられます。
論理的思考力とは、物事を道筋立てて考える能力のことです。
具体的な根拠を並べて結論を導き出し、クライアントに「これなら良い結果が期待できそうだ」と思わせる説明をしなければなりません。
そのため面接の時点で、相手に理解されないような話の仕方をしてしまうと論理的思考力がないと判断されかねないでしょう。
- 最初に結論を簡潔に述べる
- 数字や実際のデータに基づいた具体的な理由や根拠を示す
これらを意識し、できる限り短い文章で重要な部分だけ伝えられるよう習慣づけることが大切です。
補足部分についてはあとから面接官に質問させればよいため、最も伝えたいことだけを話すようにしましょう。
#2:聞く力と話す力
コンサルタントの仕事は、クライアントの悩みやニーズを聞き真の課題を突き止め、解決に導くことです。
そのため、クライアントの話を「聞く力」と、解決策を説明して納得させるための「話す力」が求められます。
コンサルタントに依頼される仕事は、クライアント自身では解決しきれなかった複雑な問題の解決であることがほとんどです。
外部の人間としてクライアントの内部に入り、さまざまな悩みやニーズを聞き出し企業をむしばむ根本原因を突き止めるためには、相手に寄り添い本音を聞き出す力が欠かせません。
そして導き出した課題やその解決策を、クライアントが納得できるように説明する力も必須となります。
場合によっては、解決のためにクライアントにさらなる投資をしてもらう必要もあるため、生半可な説明ではクライアントを動かすことは難しいでしょう。
#3:ストレス耐性
どのような仕事でもストレスは付き物ですが、コンサルタントの仕事においては特に精神的負荷の高い業務に直面することが多いでしょう。
答えのない課題に対して解決策を出さなければならないプレッシャーや、クライアント企業の内部で指揮をとることの難しさ、膨大な量の情報収集や分析などによる肉体的疲労を乗り越える必要があります。
すぐに仕事を投げ出してしまったり、感情的になりやすい場合、ハードなコンサルタントの仕事に耐えられないと判断されかねません。
前職で危機的状況を乗り越えた経験や、誰もが投げ出したことに挑戦した経験などを具体的に語れるとよいでしょう。
(3)コンサル特有の「ケース面接」
コンサル会社の面接では、一般企業で耳にする質問に加えて「ケース面接」を行う場合があります。
その例として、以下2つがあげられるでしょう。
- ビジネスケース
- フェルミ推定
#1:ビジネスケース
ケース面接としてよくあるパターンは、架空のビジネスケースを提示され、解決策について面接官と議論するというものです。
「クライアントAが売上を伸ばすためにはどうすればよいと思うか」
「クライアントBが〇〇分野に事業を拡大しようとしているが、どんな要因を考慮すべきか」
このように限られた情報から考えられる要因を洗い出し、自分の意見を述べることが求められます。
注意すべき点は、面接官が見ようとしているのは正解かどうかではなく、あなたの思考プロセスや合理性であるということです。
事前に、いくつかのパターンを仮定して、筋の通った回答を応える練習をしておくとよいでしょう。
#2:フェルミ推定
フェルミ推定とは、通常予想し得ないものの量や数などの数字を、論理的思考能力を用いて概算することです。
「原子力の父」として有名な物理学者エンリコ・フェルミの名前に由来しており、彼が出題した有名な問題が「アメリカのシカゴには何人のピアノの調律師がいるか?」です。
このような一見すぐには誰も回答できないような数字を、分かる情報を組み合わせて推定する力を問われます。
「シカゴの人口は?」「ピアノの普及台数は?」など前提の知識も必要ですが、どのような角度からアプローチすれば目標の数字に到達できるかを考える力が最も重要なのです。
最低限の知識と、考え方のパターンを事前に知っておくだけでも十分な対策となるでしょう。
2.コンサル会社の面接の質問例
コンサル会社の面接でよく聞かれる質問としては、以下の3つです。
- 自己PR
- 志望動機
- 入社条件
(1)自己PR
自己PRで面接官に伝えるべきことは、「自分がどんな能力を持っており、会社にどのような貢献ができるか」です。
前職で経験したことを話すことも重要ですが、その経験にてどんな学びを得て、今後会社の利益を上げるためにどう活かせるかを伝える必要があります。
職務履歴書を書くにあたり自身の経歴を整理し、以下のような事柄について具体的な経験をもとに語れるように準備しておきましょう。
- 前職での最大の成果
- 前職で壁にぶち当たり乗り越えた経験
- 前職でリーダーシップを発揮した経験
(2)志望動機
数ある企業のなかでなぜこの会社を選んだのか?について、面接官が納得する理由を答える必要があります。
少なくとも以下の項目については、はっきりと答えられるようにしておきましょう。
- 転職を志したきっかけ
- この会社を選んだ理由
- 今後のキャリアビジョン
転職を決めたきっかけはネガティブな理由であることも多く、面接官も理解していますが、できるかぎりポジティブな言い方で伝えるようにしましょう。
また、この会社でなければならない理由として、会社の事業内容や自身の挑戦したいことを具体的に語れるようにしておくことがポイントです。
(3)入社条件
面接のなかで、以下のような入社に際しての条件について人事部から尋ねられることもあります。
- 現在の年収と希望する年収
- いつから入社が可能か
- 転勤は可能か
自己PRや志望動機がうまく伝えられても、入社条件があまりにも会社側の都合とかけ離れている場合、採用を見送られることも十分ありえます。
ぜひ手を抜かずに、事前に整理したうえで面接に臨むようにしましょう。
3.コンサル会社の面接でよくある失敗
コンサル会社の面接を受けるうえで、よくある失敗例をご紹介します。
事前の調査が足りなかったために面接に落ちるのはとてももったいないため、ぜひ参考にして対策してください。
- だらだらと話が長くなってしまった
- ネガティブな退職理由をそのまま話してしまった
- 他社の話をしてしまった
順に説明していきます。
(1)だらだらと話が長くなってしまった
コンサルの面接では特に注意したいことが、「まとまりのない話し方をしない」ことです。
上記でも述べた通り、コンサルタントには論理的思考が求められます。
論理的思考ができるかどうかは、面接でのすべての受け答えの中で計られていると考えて間違いありません。
緊張して瞬時に的確な回答をすることは難しいですが、できる限り結論ファーストを心掛けて話しましょう。
(2)ネガティブな退職理由をそのまま話してしまった
転職を志した理由として、前職に対するネガティブな感情があることがほとんどです。
しかし、そのまま面接官に伝えてしまっては、「イヤだからやめた」という印象がついてしまう可能性があります。
「前職での〇〇という気付きをうけ、新しい仕事に挑戦したいと考えた」
「自身の強みをより活かせる場として、御社でステップアップしたい」
このようにできる限りポジティブな言い方で伝えるとよいでしょう。
(3)他社の話をしてしまった
コンサル業界を志望している場合、同じ時期にいくつかのコンサル会社を受けることもあるでしょう。
頭が整理しきれていない状態で面接に臨むと、他社の特徴を述べてしまったり、名前を間違えたりするおそれがあります。
多少のことであれば面接官も理解がある可能性がありますが、度が過ぎていると今後の仕事にも影響があるのでは?と不信感を抱かせかねないため注意しましょう。
まとめ
コンサル会社の面接は、自分のポテンシャルや能力を面接官に伝える重要な場です。
求められる資質が多いために、面接も一部特殊であったり厳しい質問が投げかけられることもありますが、自信をもってはきはきと答えるようにしましょう。
徹底的に事前の調査をしておけば、過度に緊張したり委縮する必要はありません。
ぜひ、興味のある企業へ入社できるよう事前の準備を徹底してくださいね。
関連記事