【働き方改革の実態は如何に】コンサルタントの一日の流れを紹介
「コンサルタントへの転職を考えているけれど、コンサルタントの一日はどんな感じだろう」
「コンサルタントは激務と聞くが、働き方改革への取り組みはされているの?」
転職に人気の職業であるコンサルタントですが、その一日は謎に包まれており、実際に転職をした後の暮らしが想像できないと悩む人もいると思います。
当記事ではコンサルタントとしての働き方をご紹介した上で、2016年に政府主導で始まった「働き方改革」を受けてどうなるのか、改めて知りたいコンサルの魅力などをお伝えします。
ぜひ転職活動の参考にしてください。
1.コンサルタントの働き方
コンサルタントとしての働き方についてご紹介します。
1.コンサルタントの一日
2.コンサルタントは基本的には激務である
以下で詳しく解説します。
(1)コンサルタントの一日
コンサルタントとして転職すると、はじめはデータの収集やインタビューの同行など、情報収集の過程に携わることが多いです。
その後、「マネージャー」「パートナー」などに昇格していくことで、コンサルティングの流れ全体に関わるようになっていきます。
以下2つのコンサルタントの一日を見ていきましょう。
#1:27歳業務系コンサルタント(アソシエイト)の一日
業務系コンサルタントは顧客の業務プロセス改善に関する提案を行うコンサルタントです。
アソシエイトはその中で、プロジェクトの責任者であるマネージャーの下に就き、必要な情報収集や分析を行っています。
9:00 社内外からのメールチェック&返信
10:00 マネージャーとの打ち合わせ
11:00 打ち合わせに基づき、全体の作業工程の確認
12:00 ランチ
13:00 必要な情報を収集、分析
17:00 中間確認ミーティングで進捗の報告
22:00 情報収集と試算を終え帰宅
情報収集は2日以上をかけて膨大な量を行うこともあります。
プロジェクトの内容によって情報収集と分析が早く終わればその分早い帰宅も可能ですが、必要な情報が見つからなければ昼休憩の間も仕事をし、帰宅が遅くなることも多いです。
#2:32歳戦略コンサルタント(マネージャー)の一日
戦略コンサルタントはクライアントの課題解決のために事業計画や新規事業立案などのコンサルティングを行っています。
マネージャーは、プロジェクトを取りまとめ、進行に関して責任を持つ役職です。
9:00 クライアントの業界についての知識を深めるため情報収集
11:00 競合の取り組みをリサーチ
12:00 ランチ
13:00 クライアントとのミーティング
16:00 アソシエイトから上がってきた資料の読み込み
18:00 社内ミーティング
20:00 情報まとめ、資料作成
22:00 チームの作業の進捗を確認し、必要事項を指示、退社
プロジェクト内容やタイミング、更には個人によっても働き方は異なります。
進行中の案件が少ない場合はまだ穏やかに過ごせる場合もありますが、複数の案件が同時に進行する場合が多いため、スケジュール管理とそれぞれの進捗管理も主な業務となるでしょう。
(2)コンサルタントは基本的には激務である
上記を見ても分かるかもしれませんが、コンサルタントは基本的に激務です。
社内外の打ち合わせや資料の作成、関係者とのミーティング、データの整理などに多くの時間を取られます。
また、ひとつひとつの作業が結果に影響するため確実性が求められ、プロフェッショナルとして適当に行うことは許されません。
案件が重なれば、定時を大きく超えた残業や休日出勤も当たり前に行われると思った方が良いでしょう。
特にマネージャー以上の職位になればプロジェクトのチームメンバーに指示を出す立場のため、体力的、精神的にもかなりのタフさが要求されます。
2.働き方改革の影響で今後のコンサル業界はどうなる?
基本的には激務が予想されるコンサル業界は、働き方改革の影響で今後どうなるのでしょうか?
1.働き方改革を推進している企業は全体の7割以上
2.コンサル業界での働き方改革の実態はどうなのか?
以下で具体的にご説明します。
(1)働き方改革を推進している企業は全体の7割以上
実はコンサル業界の中でも、働き方改革を推進している企業は全体の7割以上あります。
PwCコンサルティング | リモートワーク コアなしフレックスタイム 時短勤務夜間・休日のメールや電話を制限するルール 管理職向け労務管理研修 |
アクセンチュア | 育児休業 在宅勤務制度 配偶者・ライフパートナー出産休暇 ベビーシッター法人契約 |
デロイトトーマツコンサルティング | 組織風土改革 生産性改革・スマートワーク Employee Experience 健康経営 |
アビームコンサルティング | Business Athlete 独自の研修プログラムとキャリア支援 働きやすい環境の整備 |
上記はコンサル業界の働き方改革への取り組み事例です。
上記以外にも、コンサルタント個人のライフスタイルやライフステージの変化に応じてサポートを行ってくれる取り組みを行っている企業は多くあると考えて良いでしょう。
(2)コンサル業界での働き方改革の実態はどうなのか?
働き方改革に取り組む企業が増えてはいますが、現状では仕事の総量は変わらないため個人の負担が増え、激務なのは変わらないという声も聞かれます。
コンサルの月の平均残業時間は40〜80時間で、平均25時間と言われている残業時間を大幅に上回っているのが現状です。
今後さらに改革を行っていくことで少しずつ現在の状況から脱却し、コンサルタント個人が生き生きと働ける職場の実現が期待されてます。
3.コンサルの魅力
激務であり改革も現在ではあまり進んでいないコンサル業界であるのに、転職先として人気が高いのはコンサルの魅力があるからです。
1.収入が高い
2.規模の大きい案件・グローバルな案件に関わることができる
3.次のキャリアに活かすことができる
以下でご説明します。
(1)収入が高い
コンサルが人気である大きな理由は、収入が高いことが挙げられます。
コンサルティング業界:938万円
金融/保険業界:759万円
メディア業界:738万円
エネルギー業界:682万円
不動産業界:677万円
国内企業か外資系企業か、または職位によっても年収は変わるものの、コンサルティング業界は業界別の平均年収で1位をキープしています。
コンサル業界の平均年収が高い理由は、クライアントの経営課題を解決するという非常に高いスキルが必要なためです。
平均年収の高さは転職先を選ぶうえでやはり魅力的なポイントなので、コンサル業界への転職希望者は多いといえるでしょう。
(2)規模の大きい案件・グローバルな案件に関わることができる
コンサル業界は日常的に規模の大きい案件や、グローバルな案件に関われる業界です。
一般的な事業会社であれば入社して年数が経っても経営に関われない人が多い中、コンサルタントは若年であっても一企業の存続を左右する企画に参加できます。
規模の大きい、特にグローバルな案件をこなすことで、コンサルタントとしてのスキルを伸ばしてキャリアを積み、人間的にも成長が望めるでしょう。
簡単な案件ではないものの、アサインされた全てでチャンスをつかむ貪欲な姿勢がコンサルタントとしての成功を切り開きます。
規模の大きい案件やグローバルな案件に関われることはコンサル業界の大きな魅力なので、この点をきっかけにコンサル業界への転職を検討している人も多いでしょう。
(3)次のキャリアに活かすことができる
コンサルタント経験者をポストコンサルと呼びますが、ポストコンサルの市場価値は高く、次のキャリアに活かせる点が魅力です。
コンサルで身に着くスキルとして、論理的思考力、コミュニケーションスキル、提案力、各業界知識が挙げられます。
特に論理的思考力は物事を筋道立てて考えられる力のため、どこに転職しても必要なスキルです。
ただし、コンサルに転職すれば必ずこれらのスキルが身に着くわけではありません。
あくまで主体的に学ぶ姿勢が必要なため、積極的に案件に関わってスキルを磨いていきましょう。
参考までにコンサルのネクストキャリアとして選ばれている業界をいくつか紹介しておきます。
大手外資系企業
大手総合商社
事業会社の経営幹部
PEファンド
ベンチャー企業
まとめ
コンサルは現状は激務であることが多く、働き方改革を取り入れる企業も多いながら実際には個人の負担が多いなど、上手くいっていない面も多いです。
ただ、今後取り組みを続けることによって長年の体制に変化が出てくることは十分考えられます。
コンサルという仕事には多くの魅力がありますので、働き方だけを見るのではなくコンサルの仕事をすることで得られる経験やスキルに目を向けて、前向きに転職を検討してみてください。
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