コンサル業界へは未経験でも転職できる!?業務内容や重視されるスキル・転職の流れ
「コンサルに憧れがあるが、未経験でも転職可能なんだろうか?」
「コンサルは具体的にどんな仕事をしてるんだろう?」
コンサルと一口に言っても、実はジャンルは様々。あまり理解せずに転職活動をしても、成功率はかなり低いでしょう。
本記事では、コンサルの転職は未経験でも可能な理由や仕事内容、転職の流れやキャリアパスについて解説します。
最後まで記事を読めば、適職のコンサルティングファームを選び、転職活動に踏み出せるでしょう!
1.コンサルの転職は未経験でも可能
コンサルの転職は未経験でも可能です。
- コンサルはポテンシャル採用を積極的に行なっている
- コンサルに重視されるスキル
未経験からのコンサルへの転職について、概要と求められる人材について説明します。
(1)コンサルはポテンシャル採用を積極的に行っている
コンサルは、ポテンシャル採用を積極的に行なっている業界です。
人の入れ替わりが激しいため、常に人材不足の傾向にあります。
中途採用の即戦力人材だけでなく、20代の内ならポテンシャルで育て上げようという風潮の企業も多いです。
そのため、20代の未経験者でもコンサル業界へ転職できます。
(2)コンサルに重要視されるスキル
次に、コンサルに重要視されるスキルを紹介します。
- 論理的思考力
- コミュニケーション能力
業界未経験の場合は、職歴というアピールポイントがありません。
ポテンシャルをアピールするために、以上2つの適性が必要です。
1つずつ説明していきます。
#1:論理的思考力
コンサルに重要視される1つ目のスキルは、論理的思考力です。
コンサルの仕事内容は、クライアントの収益を上げるために戦略を提案・実施すること。
クライアントの業務を理解する能力がなければ、成り立たない仕事です。
クライアントへの提案や、社内のコミュニケーションにも常に論理的思考力が求められます。
順序立ててロジカルに事象を判断し、適切な対策を考えるスキルが求められるのです。
#2:コミュニケーション能力
コンサルに重要視される2つ目のスキルは、コミュニケーション能力です。
クライアントから現状を聞き出し、またクライアント自身が認識していない問題点をあぶり出す必要があります。
また、M&Aコンサルに就職する場合、買収先の企業との交渉も仕事に含まれるため、交渉能力も必要です。
相手の心を開き、様々な情報を引き出せなければ仕事は成立しません。
クライアントの要望や秘めた問題点を引き出すために、人とうまく会話・交渉をするスキルは欠かせないでしょう。
2.転職する前に知っておくべきコンサルの仕事内容
転職する前に知っておくべきコンサルの仕事内容を6つご紹介します。
- 戦略系コンサルティングファーム
- 総合系コンサルティングファーム
- FAS・会計系コンサルティングファーム
- 人事系コンサルティングファーム
- 再生系コンサルティングファーム
- 医療系コンサルティングファーム
コンサルと一口に言っても、職種によって業務内容は大きく異なります。
将来的にどんな仕事をしたいか、内容を読んで考えておきましょう。
1つずつ具体的に説明します。
(1)戦略系コンサルティングファーム
戦略系コンサルティングファームとは、企業の経営課題を解決するための戦略を提案・策定、実施する仕事です。
具体的には、企業・サービスのM&Aや、中長期の成長戦略を考え、新規事業への参入・人事戦略、マーケティング戦略を手がけます。
受け持つ範囲が非常に幅広く、多様なスキルが求められる仕事です。
(2)総合系コンサルティングファーム
総合系コンサルティングファームとは、業務効率化からIT・システムの導入まで、業務の上流から下流まで対応するコンサルティングを提供するファームのことです。
対応する経営課題が多岐にわたるため、以下のように専門組織が編成されています。
- 金融系
- 製造系
- 通信系
- 公共・インフラ系
- 会計
- 人事
業界、機能ごとに専門職が設けられていて、幅広い分野を担当できる可能性があるのが魅力です。
配属された部署ごとに業務を覚えて、改善案を考えられる知識の吸収力が求められます。
(3)FAS・会計系コンサルティングファーム
FAS・会計系コンサルティングファームとは、M&Aや会計に特化したサービスを提供するコンサルティングファームのことです。
M&A以外にも、FAS(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)は企業再生支援や企業価値評価なども受け持ちます。
財務やM&Aに関する専門性が求められます。
(4)人事系コンサルティングファーム
人事系コンサルティングファームは、人事領域に特化したコンサルを行います。
企業の人事関連の課題を分析し、解決策を提示するのが仕事です。
例えば報酬制度の構築や改善、またM&Aを行なった後の人事制度の統合、人材の教育体系の確立などを行います。
コミュニケーション能力の他に、人材を伸ばすマネジメント能力が求められる仕事です。
(5)再生系コンサルティングファーム
再生系コンサルティングファームとは、経営状況が悪化した企業の立て直しを行う仕事です。
財務分析を通じて企業の状況を分析・把握し、再生を目的とした事業計画書の作成支援をするのがメインの業務。
また、金融機関の融資を交渉したり、債権者に対して一部債権の放棄の交渉をすることもあります。
分析力のほかに交渉力が求められる仕事です。
(6)医療系コンサルティングファーム
医療系コンサルティングファームでは、大学病院や診療所などのヘルスケアに関連する事業へのコンサルを行うファームです。
医療機関の経営をサポートし、戦略の提案・策定、クリニックの建て替え支援や開業支援、行政手続きの支援も担当します。
規模が小さい一方で特化されたコンサルを提供するファームが多いので、協調性や医療分野に対しての知識を吸収する素養が必要です。
3.コンサル業界への転職の流れ
コンサル業界への転職の流れを紹介します。
- 転職エージェントを決める
- 書類選考を受ける
- 適正試験を受ける
- 面接・内定
- 退職交渉
今から転職を考えている方は、大体の流れを把握して、スムーズに転職活動を行いましょう。
1つずつ説明していきます。
(1)転職エージェントを決める
まず転職エージェントを決めましょう。
コンサル業界への転職は、職歴がない場合は他のスキルをアピールする必要があります。
また面接も特殊な質問が多かったり、ケース面接を行うファームがあるなど、転職内定率は低いため、プロの手を借りて対策するのがよいでしょう。
コンサル業界への転職に強いエージェントを選定し、相談をしましょう。
(2)書類選考を受ける
エージェントと相談し、転職希望のコンサルティングファームへの書類選考を受けましょう。
選考に必要な書類は以下の2点です。
- 職務経歴書
- 履歴書
職務経歴を棚卸しし、キャリアのビジョンを取り入れ、企業研究結果を反映した書類の作成をしましょう。
転職エージェントで添削してもらえるので、書いたら提出をしてアドバイスを貰ってください。
(3)適正試験を受ける
書類選考に通過したら、適正試験を受けましょう。
適正試験の内容は各コンサルファームによって違いますが、以下のような内容のテストが行われる傾向にあります。
- SPI
- GAB
- TG-WEB
- オリジナルテスト(判断推理・数的処理等)
企業によって傾向が違うので、エージェントと相談しつつ、問題集を用意するなどして対策しましょう。
(4)面接・内定
いよいよコンサルティングファームの面接を受けます。
一般的には1〜3回の面接が通常ですが、ファームによっては4〜6回面接を受ける必要があるでしょう。
ファームによってはケース面接、英語面接を行ったりと、対策する内容が幅広いため、転職エージェントと対策をしっかりと行いましょう。
面接に全て通過すると、企業から内定の提示があります。
コンサルティングファームは内定受諾までの回答期限が短いことが多く、期限内に受諾の回答をしなければなりません。複数ファームを受験している場合は、スケジュールも考えておきましょう。
(5)退職交渉
内定が決まった段階で、勤めている会社に対して退職交渉を行います。
すでに退職の連絡が済んでいる場合は、この限りではありません。
退職を上司に伝えて人事部へ連携、最終退社日を転職先のファームの出社に支障がないよう調整してください。
4.コンサルから転職する場合の主な転職先一覧
コンサルから転職する場合の主な転職先一覧を紹介します。
- 投資銀行
- PEファンド
- ベンチャー企業
- 外資系企業
- その他コンサルティングファーム
- 大手事業会社
コンサルティングファームでの経験を生かし、別の仕事を目指すこともできます。
最終的なキャリアの形成のために、キャリアパスとしてコンサルを選ぶ人も多いです。
1つずつ具体的に説明します。
(1)投資銀行
投資銀行では、企業のM&Aの仲介・投資を行ったり、FAS業務を行ったりします。
コンサル経験者に非常に人気の転職先と言えるでしょう。
内定率が非常に低く、コンサル経験やM&Aに関する知識が求められる仕事のため、コンサルティングファームをキャリアパスとし、最終的に投資銀行を目指す人が多いです。
投資銀行は激務ではありますが、年収が高く、やりがいも高い転職先と言えるでしょう。
(2)PEファンド
PEファンドとは、プライベート・エクイティ・ファンドのことで、機関投資家や個人投資家から資金調達し、企業に投資・成長させた後に売却することで利益を出す会社です。
買収・売却のほかに、事業再生や経営破綻した企業の株式・有価証券の価値を高めて売却します。
金融知識のほかに、財務系の知識や交渉能力が求められるため、コンサル業界経験者の転職が多い業界です。
特にM&AやFAS系コンサルティングファームから、PEファンドへの転職者が多いでしょう。
(3)ベンチャー企業
ベンチャー企業への転職は、コンサルティングファームで培った経営への知識を生かし、事業運営・経営に関わりたい人に人気の転職先です。
コンサル経験者は経営にも明るいため、ハイポジションでの転職ができることもあり、また事業を成長させる実感・やりがいが高いのが魅力です。
ただし収入が下がったり、事業が成長するかどうかわからない等、安定性よりはチャレンジ精神に富んだ人に向いている職場でしょう。
コンサル業界からのキャリアパスとして、ベンチャー企業を選ぶ人も多いです。
(4)外資系企業
外資系企業は求められるスキルが多く、また結果を求められる厳しい世界ですが、コンサル業界から人気の転職先です。
英語ができること、経営企画やマーケティングのスキルが求められるため、難易度は高いですが、年収の高さやポジションが上がることが多いのが魅力です。
語学力があり、また今後のキャリアアップを目指す人は、外資系企業への転職も考えてみましょう。
(5)その他コンサルティングファーム
同種のコンサルティングファームへの転職も、コンサルのキャリア形成に多いパターンです。
20代後半〜30代にかけては、コンサルティングファームへの転職は、即戦力としてのスキルと経験が求められます。
コンサル業界経験者は、スキル・経験を満たしており、比較的転職先が探しやすいです。
例えば総合系ファームから会計系コンサルファームへ転職して専門性を高めたり、総合計から領域特化の戦略系ファームへ転職を目指す方が多いです。
報酬も下がりづらく、経験を活かせるため、別のコンサルティングファームへの転職も人気があります。
(6)大手事業会社
大手事業会社への転職も、コンサルティングファーム出身者のキャリアとして多いです。
コンサルティングファームでの経験を活かして、経営企画部や各専門領域の企画業務を担当することが多いです。
既存事業の改善を求められ、またその改善が事業運営に直結するため、やりがいを感じられる業務を担当することができるでしょう。
まとめ
今回は、未経験からコンサル業界への転職についての概要、コンサルティングファームへ転職した後のキャリアプランのために、コンサル業界からの転職先も紹介しました。
コンサル業界は激務ですが、年収が高く、またクライアントの問題解決をして感謝される、やりがいのある仕事です。
就職難易度は高いですが、20代の若いうちならポテンシャル採用が積極的に行われています。
また、今後のキャリア形成に有利に働く職場なので、迷っている方はまずはコンサル業界の現状を知り、適したコンサルティングファームへの転職を検討しましょう!
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