コンサルの仕事内容は?仕事内容や業務に必要な能力をご紹介!
「コンサルの仕事内容は?」
「コンサルで働くために何が必要なの?」
コンサルという名前は耳にするけれど、どんな仕事をしているか知らないという人は多いです。
コンサルは、クライアントに寄り添い、課題解決に向けた戦略の提案から実行までを行う、企業の悩み解決のプロフェッショナルです。
本記事では、コンサルの仕事内容から、キャリア・業種による仕事の違い、コンサルで働くにおいて必要な能力を紹介します。
コンサルの仕事について理解を深め、今後の仕事に活かしていきましょう。
1.コンサルの仕事内容
コンサルの仕事内容は、3つです。
3.戦略の実行
具体的にどんなことをすれば良いのか、ご紹介します。
(1)クライアントの課題の分析・調査
コンサルの最初の仕事内容は、クライアントの課題の分析・調査です。
これをしなければ、コンサルも、どのように戦略を立てて良いのかが見えてきません。
クライアントと会話をしながら、クライアントの課題を洗い出します。
ここで出た課題を解決するために戦略を立てていきますので、クライアントにとって、よりクリティカルな課題を発見、分析・調査出来るかが、コンサルの腕の見せ所です。
コミュニケーションを取る中で課題を明確に浮き彫りに出来ていけば良いのですが、仕事をする相手先によっては、ゼロベースから調査を行い、課題を発見する必要がありますので、その場合は、調査自体に時間がかかることが予想されます。
(2)課題解決に向けた戦略の提案
課題の分析・調査が終わった後は、コンサルは、その課題解決に向けた戦略を提案します。
課題解決をして得られるクライアントの成果とは、利益の増大や認知度の拡大などです。
そのためコンサルは、その成果の達成に向けて、競合他社の調査や業界全体の傾向を研究、更にはクライアントの顧客となる人々の行動パターンや課題なども分析し、クライアントにとってより成果が出る戦略を練っていきます。
戦略を立てるためには、課題の解決策だけではなく、それに伴い発生する可能性のあるリスクを管理することも大切です。
最終的に採用した戦略は、コンサルチームはもちろん、クライアントや関係者にも共有し、課題解決への意識を高めていきます。
(3)戦略の実行
戦略を立てたあとは、戦略の実行に移ります。
戦略の実行は、クライアント自身です。
コンサルが実行してしまうと、コンサルチームが解散し、クライアントの元を去った後、実行者がいないとなることで、元の木阿弥になることも考えられます。
そのため、戦略は、クライアントや他の実行者の能力を加味して考えられることも多いです。
システム導入が必要であればコンサルは導入手配をし、システム導入が終わった後、プロジェクトは完了となります。
その後は担当コンサルが定期的にクライアント先へ伺い、課題解決後の成果の確認や、アフターフォローを行うというのが、コンサルの仕事内容の、一連の流れです。
2.キャリアによる仕事の違い
コンサルは、経験年数や役割に応じて、4つの役職に分かれます。
コンサルティングファーム(コンサルを用いて企業の様々な問題を解決に導くサポートをメインビジネスとする企業のこと)によって、呼び名が違うこともあります。
それぞれの仕事内容を具体的に見ていきましょう。
(1)アナリストの仕事内容
アナリストは、入社~3年目までのスタートポジションで、上司の指示により、クライアントの業界や競合他社の調査・分析を行い、資料作成が主な仕事です。
具体的には、ミーティングの議事録作成、上司に同伴してクライアントへのインタビュー、IT系の場合には、プログラミングのコーディングが必要となる場合もあります。
他のポジションと比べて下位のポジションではありますが、最新の生の情報に一番近く触れるポジションですので、発言が重視されやすいです。
アナリストは業務量が多いため労働時間が長くなりやすい傾向があり、地味で大変な作業が多いこともありますが、コンサルとして働く上での基礎能力をこの期間で身につけることが出来ます。
(2)コンサルタントの仕事内容
新卒入社後4年目~6年目、中途採用の場合は社会人経験5年程度の人は、コンサルタントのポジションに当たり、プロジェクトの大半を管理・運営し、アナリストからの情報を基に、課題の発見や戦略の提案などが仕事内容です。
上司であるマネジャーの承認は必要ですが、クライアントの課題の分析・調査のためにどのような資料を集めるのかをアナリストに指示したり、インタビュー対象者の選定をしたりなど、作業責任者としてプロジェクトにおけるほぼ全ての作業を担当します。
業務を遂行しつつ、後輩やアナリストの育成にも携わる立場のため、アナリスト同様業務量は多いですが、ある程度の裁量権を持ち、労働環境を自分である程度調整可能です。
(3)マネジャーの仕事内容
マネジャーは、プロジェクト全体を取りまとめ、クライアントに提案をするポジションで、クライアントと直接やり取りしたり、プロジェクトの総括、予算等の管理が、主な仕事内容となる役職です。
プロジェクトが完了するまで、現場に関わることは全てマネジャーに一任されますので、プロジェクトが成功するか失敗するかは、マネジャーの力量次第言っても良いでしょう。
責任ある立場で仕事を行うマネジャーは、アナリストからコンサルタントのように、経験年数があれば昇格する、というものではありません。
全体を把握する力、チームを率いる力、発言の説得力、クライアントとのコミュニケーション能力など、様々な能力が、高いレベルで求められます。
コンサルティングファームに入ると、まずマネジャーを目指せと言われる人も多いです。
アナリスト、コンサルタントはあくまでもプロジェクトのサポート役になりますので、マネジャーになって初めて、一人前のコンサルになったと評価を得られます。
(4)パートナーの仕事内容
パートナーは、コンサル企業そのものの運営を行う共同責任者で、新規顧客獲得のための営業や、自社の運営を行うことが仕事内容です。
コンサルティングファームは、2人以上のパートナーが金銭を出資して、事業を営む組織形態を持っており、パートナーは、コンサルティングファームの収益に対して責任を負い、利益も損失も、パートナー同士で分け合います。
パートナーの一番の役割は、新規顧客を獲得することです。
課題を抱える企業は、会社を良くしていきたいという想いがありコンサルの導入を決めますが、目の見えない「コンサル」という商品にお金を払うことに、不安や疑問を抱く人も少なくありません。
パートナーは、コンサルを入れるにあたり、そのような不安や疑問を解消し、クライアントの信頼を勝ち取って、案件を受注するという、大切な役割を持っています。
3.業種による仕事内容の違い
一口にコンサルと言っても、様々な種類があります。
1.戦略系コンサル
2.財務系コンサル
3.人事系コンサル
所属する業界によって、業務内容は大きく変わってきます。それぞれの業務内容を見ていきましょう。
(1)戦略系コンサル
戦略系コンサルは、クライアントの企業支援のため、新規市場参入支援や新規事業開拓支援、マーケティング戦略等を提案するコンサルです。
クライアントは主に大企業で、企業経営者を相手取り、企業の全体的な経営方針に関することから、会計などの専門的な分野までコンサルを行います。
範囲と専門性は、受注するコンサルティングファームがどれだけカバーしているかにより様々です。
以前は戦略の提案までが戦略系コンサルの仕事でしたが、現在では、提案した戦略をどのように実行に移すかをサポートする役割も担っており、総合的なコンサル能力が必要になる業種と言えます。
(2)財務系コンサル
財務系コンサルは、クライアントの財務面の課題を主に担当します。
クライアントの金銭面の調査・整備、投資戦略の提案やM&Aに関するアドバイスを主に行い、クライアントの企業・事業価値や資産状況を調査・分析して出てきた課題に対する改善策や戦略プランを提案する仕事内容です。
金銭面の課題解決は、経営課題を解決するのと同じくになりますので、限られたプロジェクトの期間内で、専門性の高いハイレベルな結果を求められます。
今まで財務や会計に関する仕事をしてきて知識があるという人でも、景気や社会情勢、海外の動向、法律の改正などにより、昨日まで立てていた戦略が使えなくなってしまうこともありえる業界ですので、常に学びを続け、クライアントの課題解決に向けて、歩みを進めることが大切です。
(3)人事系コンサル
人事系コンサルは、クライアントの従業員の評価制度や研修制度の提案、新規人材の開拓など、人事に関する課題を解決する仕事内容を担う専門家です。
例えば、離職率が上がっている企業に対して、退職者は、評価制度に不満を持っていることがあります。そのような企業に対しては、評価制度や報酬制度の見直しの提案が有効です。
企業の課題が良い人材を獲得出来ていないというもののであれば、採用に関して、採用計画・ターゲットの選定・手法などの見直しを提案し、より良い人材を確保出来るよう、フォローアップまで行います。
社員に対して、定期的に研修を行う制度作りも、人事系コンサルの仕事です。
従業員の能力を高めることは、今後の組織力の強化に確実に繋がっていきます。
4.コンサルで働くにおいて必要な能力
コンサルで働く上で、必ず取得しなければいけないという資格はありません。
しかし、コンサルとして活躍する上で、必要な能力が3つあります。
1.情報収集・分析力
2.提案力
3.対応力
それぞれがどのような能力なのか、ご紹介します。
(1)情報収集・分析力
まず、必要な能力が、情報収集・分析力です。
コンサルは、課題解決のための戦略を提案する前に、クライアントや関係者に対して、情報を収集するために質問を行っていきますが、クライアント自身やクライアントを取り巻く外部の情報を正確に把握し、それを整理し分析することで、効果的な戦略の立案に繋げます。
情報収集・分析力は、決められた質問を行い、ただ答えを得るだけでは、表面的なものになってしまい、思うように課題を浮き彫りにしづらいです。
得た情報に対して自身の持っている知識と組み合わせて更に質問を行うことで、新たな情報が出てくることもあります。
この能力は、入社後最初の役職であるアナリストから必要な能力になりますので、日常から意識して情報収集を行う癖をつけると良いでしょう。
(2)提案力
続いて必要な能力は、提案力です。
どれだけ情報収集を行い、どれだけ良い戦略を立てられたとしても、その良さを、実行するクライアント自身に伝えられなければ、採用されない可能性もあります。それでは、せっかく立てた戦略が無駄になってしまいますよね。
コンサルには、この戦略を行うことでどれだけの効果を得られるかの説明を行い、また、必要な予算の都合をつけるなど、戦略を実行するにあたり、クライアントが採用しようと決意する、提案力が必要です。
客観的に良いと判断されるために、提案は、感情よりも理論に基づいて行うと良いでしょう。
(3)対応力
最後に、対応力です。
コンサルは、情報収集・分析を行い、それに基づいて課題解決のための戦略を提案しますが、業界を取り巻く情勢は常々変化します。
そのため、コンサルには、何か問題が起きた時や、上手く行かなかったときに柔軟な思考で修正を行うなど、適切な対応力が必要です。
どうしようと迷って答えを出せないままでは、対応力が乏しいと言わざるを得ません。
常に最新情報を学ぶ姿勢を忘れず、起きた問題に対して冷静に対処出来るよう、準備しておくと良いですね。
まとめ
クライアントの課題を解決するために、コンサルは、情報収集や分析、戦略の提案、そして実行とフォローまでを行うことが仕事内容です。
キャリアにより役職が変わってきますが、どのポジションであっても与えられた任務をこなし、クライアントの為に行動することで、上の役職へとステップアップが望めるでしょう。
一口にコンサルと言っても、所属する業界によって業務内容が大きく変わってきますので、どのような業界がどのような仕事をするのかは、あらかじめ知っておくと良いですね。
今回ご紹介した内容を、是非、今後の仕事に活かしていってください。
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