【事業会社とコンサル】何が違う?コンサルティング業界への転職のメリットも解説

「事業会社とコンサルティングファームって何が違うの?」
「コンサルティング業界に転職するとどんなメリットがあるの?」

「年功序列」の意識が強かった日本で転職への社会的・心理的なハードルが大きく下がった今、転職先として新たな活躍の場を事業会社にするかコンサルティングファームにするか迷っている人も少なくありません。

転職先として事業会社を選ぶにしろコンサルティングファームを選ぶにしろ、満足のいく転職を実現するにはまずはそれぞれの働き方やシステムなどの違いをしっかり把握しておくことが重要です。

そこでここでは、事業会社とコンサルティングファームの定義上と働く上での違いの解説と合わせて、事業会社からコンサルティング業界への転職で得られるメリットについて解説します。

事業会社とコンサルでは働き方だけでなくその後のキャリアについても大きく変わってくるので、転職の際は将来のことも考えて働き先を考えましょう。

1.【事業会社とコンサル】定義上の違い

事業会社とコンサルの定義の面から違いを解説します

定義上の事業会社とコンサルの違い

  1. 事業会社の定義
  2. コンサルの定義

事業会社とコンサルは似ているようで定義上は大きく区別されています。

次に1つずつ解説していきます。

(1)事業会社の定義

事業会社とは「営利を目的として経済活動をする会社」と定義される企業です。

メーカーやスーパーのように目に見える商品を製造・生産し提供する企業だけでなく、サロンなどのサービスを提供する企業も事業会社に含まれます。

一般的に、事業会社では商品の開発から製造・販売を組織で推進していき、組織での目標達成が求められるため、チームワーク重視であり社員の会社への帰属意識も高いといわれています。

(2)コンサルの定義

コンサル(コンサルティング会社)は、「クライアント企業・官公庁等が抱える課題に対し、解決に向けた提案をする会社」を指します。

コンサルティングファームも「営利を目的として経済活動をする会社」ではありますが、コンサルの商材は「人材」であり、自社で商品を開発して販売したりすることはせずにクライアント企業(事業会社等)のためにコンサルタントのスキル・知識・経験・ノウハウなどを提供することで収益を上げることを生業とする仕事は、定義上、事業会社に含まれません

また、会計事務所や弁護士事務所もコンサルティング会社と同じくクライアントのために専門的なスキル等を提供するため事業会社には分類されず、金融庁によって管理されている金融業界の会社(銀行・証券会社など)も事業会社には含まれません。

2.【事業会社とコンサル】働く上での違い

事業会社とコンサルは定義上だけでなく働く上でも明確な違いがあり、中でも大きな違いが次の3つです。

働く上での違い

  1. 携わるプロジェクトの違い
  2. 昇進・昇給の違い
  3. 転職・キャリアに対する意識の違い

事業会社とコンサルの違いをみていきましょう。

(1)携わるプロジェクトの違い

事業会社とコンサルでは、プロジェクトの対象・長さが異なります。

事業会社では新たな商品開発や事業拡大のための営業網の充実などの”自社のため”のプロジェクトを組成し、期間も1年以上の長期間のプロジェクトとなることが多いです。

長期間のプロジェクトでの取り組みは社員の評価に反映され、社内での昇進に大きな影響を与えることになります。

一方、コンサル会社ではクライアント企業の経営課題等に対して、”クライアント企業のため”のプロジェクトを立ち上げてチームを組成してプロジェクトで動くのが基本であり、その期間も契約により数カ月程度の短期間のものとなることが多いです。

また、コンサルではクライアント企業の業種や業界や規模を問わないため、様々な企業からの依頼に携わることになり、仕事をしていくうちにビジネスパーソンに必要な知見や人脈を幅広く得ることが可能となっている点も働き方の上で事業会社との大きな違いといえるでしょう。

コンサルでは優秀なコンサルタントは次々に大きなプロジェクトにアサインされ、結果を出すことでさらに大きなプロジェクトに携われるようになるなど、やる気や能力次第で次々にプロジェクトに参加でき、実績やスキルを高めていくことができる点も事業会社と異なる点です。

違い事業会社コンサル
プロジェクトの目的自社のためクライアント企業のため
プロジェクトの期間長期のものが多い(数年程度)短期のものが多い(3カ月~半年)
社員が携われるプロジェクトの数それほど多くない多い
プロジェクトの特徴自社の専門・特化した知識・経験が積める業界・業種・規模を問わないため、様々な経験・知見・人脈が得られる

(2)昇進・昇給の違い

働く上での2つ目の違いは、昇進・昇給の違いです。

事業会社では年功序列の風潮があり、一人の社員が大きな成果を上げたとしても同僚や先輩・上司を追い越して一気に昇進・昇給することはあまりありません。

しかし、コンサルは実力主義・成果主義の風土があるため、プロジェクトでバリュー・成果を上げたり、セールスで大きな案件を獲得するなどめざましい成果を上げると賞与に大きく反映され、実力に見合った対価を得ることができます

また、コンサルタントの仕事がプロジェクト単位であるという特性上、評価もプロジェクト単位で行われ、さらにファームからの評価も年に1回もしくは半期に1回行われるなど評価の機会が多いため、成果を上げ続けていれば短期間で評価をどんどん上げていくことが可能です。

その結果、コンサルでは早期昇級・昇進で職位をどんどん上げていく人も珍しくなく、20代後半でコンサルのマネージャーやパートナーに昇進する人もいます

努力に見合った昇進・昇給を得やすい点で、事業会社とコンサルは大きな違いがあり、コンサルでは常に高いモチベーションを持って働くことができることでしょう。

(3)転職・キャリアに対する意識の違い

努力を惜しまない向上心がある

働く上での3つ目の違いは、転職・キャリアに対する意識の違いです。

事業会社では今も「年功序列」の風土が強い企業が多く、新卒で入社した会社で実直に成果を上げることで昇進し役職・年収アップを実現することが基本的かつオーソドックスなルートとなっており、定年まで勤めあげる人もまだまだ多いようです。

一方、コンサルでは成果主義・実力主義の傾向が強く、ファームで働くコンサルタント個人にも上昇志向・成長志向の人が多いことから、現在のコンサルで実績やスキルを積み上げるとキャリアアップのため・年収アップのためにより上のランクのコンサルへの転職をする人も少なくありません。

人材が商材であるコンサルではコンサルタント自身が商材であり、その後のキャリア形成も自分次第であるため、よりよい条件・環境の他社へ転職することへの抵抗感が低いといえます。

また、コンサルタントとして実績を積み上げた後、コンサル業界を卒業して、得たスキルや人脈を活かして事業会社のCXOや事業立ち上げなど新たなキャリアをさらに積む人も多いのも、事業会社とのキャリア観の大きな違いのあらわれと言えるでしょう。

3.事業会社からコンサルへ転職するメリット

事業会社からコンサルへ転職することで得られるメリットを見てみましょう。

事業会社からコンサルへ転職するメリット

  • 高い年収を得られる
  • 短期間で昇進も可能である
  • 論理的思考力を身につけられる
  • 経営に関する知見を得られる
  • 対人能力・資料作成力などを身につけられる
  • 優秀な人材と共に切磋琢磨できる
  • 転職市場での価値が上がる
  • キャリアの選択肢を増やせる

事業会社からコンサルへの転職で得られるメリットとして真っ先に挙げられるのが、高年収であることです。

2022年のビジネスパーソン全体の平均年収は443万円ですが、コンサルタントを含む専門職の平均年収は1,030万円と倍以上の高年収を得ることができます。

特にコンサル業界の中でも外資系・戦略系コンサルティングファームの場合はさらに高年収といわれており、例えば世界的にも有名なA.Tカーニーの平均年収は1,406万円、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の平均年収は1,377万円、ローランド・ベルガーの平均年収は1,336万円など軒並み高水準となっています。

また、コンサル会社の多くで成果報酬が設けられているため、成果をだせば転職後短期間のうちに年収1,000万円の大台を超えることも夢ではありません

コンサル業界は年功序列よりも成果主義を採用している企業が多いため、能力のある人であれば短期間で成果を上げてポジションを上げることが可能です。

昇進すればベース給も上がり、さらに成果報酬も多く得られるようになるため、年齢や入社年数に左右されずに自分の能力に見合った正当な評価や報酬を得たいという人にとって働きやすい環境と言えるでしょう。

他にも、クライアント企業の課題を発見してその解決策を提案するというコンサルタントの仕事では情報を整理して捉えて筋道を立てて思考するという論理的思考力が高精度・高頻度で求められるため、コンサルタントの仕事をしていくうちに論理的思考力を鍛えることができるのも大きなメリットです。

ビジネスパーソンに不可欠な論理的思考力と合わせて、クライアント企業の経営課題を解決するというコンサルタントの仕事上、経営者視点に触れる機会も多く、経営に関する知見を得られるという魅力もあります。

いわばコンサルタントは経営層の経営判断とその結果を体験できるだけでなく、業種・規模など異なる企業の様々なタイプの経営層から学ぶ機会も多いため、ビジネスパーソンや経営人材に求められる高度なビジネススキルや高い視座を身につけることができます

さらに、周囲のコンサルタントも優秀な人ばかりであるコンサルでは同僚や上司から学ぶことも多く、様々な面で成長機会に恵まれた環境にあるといえます。

また、難易度の高い経営課題を解決に導いた優秀なコンサルタントは様々な業界から人気が高く、転職市場でも高く評価されて引く手あまたとなっています。

このように、事業会社からコンサルへの転職により、自分を成長させる機会を増やせるだけでなく、自分の市場価値を高めてその後のビジネスパーソンとしての選択肢も一気に広げてキャリアに良い影響を与えてくれることでしょう。

まとめ

事業会社とコンサルの定義上の違いと働く上での違いと合わせて、事業会社からコンサルへの転職のメリットを解説しました。

年功序列の意識が強かった日本でも以前と比べて転職へのハードルが大幅に下がった今、転職先として事業会社とコンサル会社を比較する人も少なくありませんが、2者には定義上だけでなく、働く上での違いやその後のキャリアについての違いなど大きな違いがあるため、転職を考えている人は転職後のミスマッチを防ぐためにその違いをしっかり知っておくことが重要です。

両者の違いを知った上で、企業が抱える経営課題を解決する提案を行う「企業のお医者さん」コンサルタントを目指すなら、今がチャンスです。

コンサル業界の好況・人手不足を反映して、現在、コンサル会社では様々な業界を経験した人の中途採用意欲が高まっています。

コンサルタントに求められる能力・スキルの条件は厳しいため全体的にコンサル会社への転職難易度は高めではありますが、高年収・ビジネスパーソンとしての成長機会を多く得られるコンサルタントとしてキャリアを積むことで今後の働き方や働く場所の選択肢も大きく変わっていくことでしょう。

事業会社での働き方、コンサルタントとしての働き方、どちらが自分に合っているかをよく検討し、働きやすい業界で自分の力を存分に発揮して活躍しましょう。

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