PEファンドに転職する魅力とは?転職で有利な人の4つの特徴!
「PEファンドへの転職にはどんな魅力があるの?」
「PEファンドへの転職で有利な人ってどんな人なの?」
転職先を探している人の中には、PEファンドに興味を持っている人も多いのではないでしょうか。
実はPEファンド独特の魅力があり、人によっては転職に有利に働く場合があるのです!
本記事では、PEファンドの仕事の流れや業界の魅力、転職に有利な人の特徴を紹介します。
この記事を読めば、PEファンドがどのような業界なのか知ることができ、転職先の判断基準にすることができます。
1.PEファンドとは
PEファンドとは、プライベート・エクイティ・ファンドの略で、企業の株式を譲り受け、企業価値を高めた後に売却してキャピタルゲインを得るビジネスのことです。
企業の株式を譲り受けた後は、自ら企業経営に加わり、企業の一員として成長するために取り組む点が特徴といえます。
投資家から預かった資金を増やして、その見返りとして高い報酬を得ることがPEファンドの根幹です。
PEファンドが行うのは、投資家活動を成功させるために投資の手伝いをする活動といった方が理解しやすいでしょう。
なお、PEファンドへの転職者は、商社やコンサルティングファーム、JBIC、メガバンク出身が多い傾向があります。
ただし、投資家に対してリターンを出さなければならないため、投資銀行業務未経験者が入社するのはハードルが高い業界といえるでしょう。
PEファンドへの転職を検討している業務未経験者は、まずは日系の証券会社に入社し、3年程度実務を経験した後に、経験者採用の枠で入社するのが無難です。
2.PEファンド業界の仕事の流れ
PEファンド業界の仕事の流れを紹介します。
主な流れは以下の通りです。
- ファンド組成(ファンドレイズ)
- 投資案件の発掘(ソーシング)
- 投資実行(エグゼキューション)
- 投資後バリューアップ・モニタリング
- 投資資金の回収(エグジット)
どのような業務なのかは以下の表にまとめたので、PEファンドではどのような仕事をするのかチェックしてみてください。
業務 | 業務内容 |
---|---|
ファンド組成 (ファンドレイズ) |
|
投資案件の発掘 (ソーシング) |
|
投資実行 (エグゼキューション) |
|
投資後 バリューアップ・モニタリング |
|
投資資金の回収 (エグジット) |
|
3.PEファンドに転職する2つの魅力
PEファンドに転職する魅力を紹介します。
特に大きな魅力は以下の2つです。
順に紹介するので、PEファンドに転職することでどのようなメリットがあるのかチェックしましょう。
(1)株主のポジションで会社の経営に携われる
PEファンドは自分自身が会社の一員として経営に携われる点が大きな魅力です。
コンサルティングファームなどでは、業務改善のための施策を提案することはできても、必ずしも実行されるわけではありません。
あくまで企業側が経営の手綱を握っており、コンサルタントは部外者扱いをされます。
しかし、PEファンドでは、投資先企業の株主として社外取締役のポジションで経営に参画することになるため、自分の発言に責任が発生する立場になるのです。
コンサルタントとしてではなく、経営者として事業に立ち会えることに魅力を感じる人は、PEファンドへの転職に向いている人といえるでしょう。
(2)年収・インセンティブが高い
PEファンドには、投資先企業の企業価値を高めることに成功した場合、得た利益を従業員に還元する仕組み(キャリードインタレスト)があります。
売却が成功すれば1社あたり何百億円という膨大な利益を得られるケースがあるので、コンサルティングファームに比べて破格の高収入が期待できるのです。
キャピタルゲインの20%がPEファンドに入るといわれており、たとえば200億円の利益が発生した場合、40億円が会社に入ることになります。
従業員数や役職によって分配される金額は異なりますが、半分の20億円を従業員に分配したとしても、従業員一人ひとりにかなりのボーナスが行き渡ることが予想できるでしょう。
4.PEファンドへの転職で有利になる人の4つの特徴
PEファンドへの転職で有利な人の特徴を紹介します。
特に転職に有利に働くのが以下の4つです。
順に紹介するので、自分が該当しているかチェックしてみてください。
(1)M&Aエグゼキューション経験者
M&Aエグゼキューション(M&Aに関する一連の流れの執行)経験者は、PEファンドで即戦力として活躍することができます。
前職でモデリング(事業のシナリオ別の事業計画を作成し、M&Aによる投資採算等のシミュレーションを実施すること)やバリュエーション(株価などの金融商品や企業の価値を評価すること)、DD(M&A対象について詳細に調査すること)・PMI(M&A後の統合プロセス)経験者は転職に有利です。
PEファンドで求められるスキルを持っている人は、採用される確率が高くなるでしょう。
(2)ビジネスDDのプロジェクトの経験者
ビジネスDDのプロジェクト経験がある人は、PEファンドで求められる人材です。
特に投資案件の選定の際にこの経験が役に立ち、業界や競合分析、投資後の成長戦略策定などのスキルは、投資先を探して実行する一連の流れで求められます。
PEファンドは分析力と予測力が重要なので、M&A対象調査の経験が豊富な人はPEファンドへの転職を前向きに検討してもよいでしょう。
(3)コミュニケーション能力が高い人
コミュニケーション能力が高い人ほど、PEファンドに向いているでしょう。
PEファンドで働くことになれば、投資先企業の経営者や従業員とコンタクトをとって、一緒に働くことになります。
また、企業の成長のために、ビジネスパートナーとして的確なアドバイス等をする必要があるため、目上の人に対して自分の意見を主張できる人材でなければなりません。
しかし、一方的に自分の意見だけを主張するのでは、投資先企業の陣営は聞く耳を持ってくれない可能性もあるため、綿密にコミュニケーションを取り、日頃から信頼関係を築く必要があります。
相手の懐に上手く飛び込んで、可愛がられたり頼られたりするようにコミュニケーションを取れる人はPEファンドに適した人材といえるでしょう。
(4)財務・会社法に関する知識がある人
財務や会社法に関する知識がある人は、PEファンドでも求められます。
特に財務DDは投資先企業を決定する上で重要で、損益計算書や貸借対照表、キャッシュフローなど3つの財務指針において、正常収益力やネットデット(純有利子負債)、運転資本等の項目を詳細に分析しなければなりません。
そのため、財務や会社法に精通している人は、投資先の発掘や実行において必要とされる人材といえるでしょう。
まとめ
PEファンドへの転職において、何らかの形でM&Aに関わったことがある人が有利といえます。
責任のある仕事ができたり高収入が期待できたりする仕事なので、どちらかに魅力を感じた人はPEファンドへの転職を検討してみましょう。
特に、今回紹介した4つの特徴に該当する人は、PEファンドに挑戦してみてはいかがでしょうか。
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