戦略コンサルの憧れ『ボストンコンサルティング』の転職事情について紹介!
「3大戦略コンサルのボストン・コンサルティング・グループが採用拡大中って本当?」
「ボストン・コンサルティング・グループの転職にはどんなスキルが有利になるの?」
圧倒的な高年収に加え、コンサルとして成長できる環境が整った『ボストン・コンサルティング・グループ』はコンサルを目指す人の憧れといっても過言ではありません。
そこでここでは『ボストン・コンサルティング・グループ』について、ファームの概要と合わせて待遇や転職動向、転職を有利にする3つの能力やその後のキャリアパスについて解説します。
転職難易度はトップクラスですが、現在は採用拡大しているので『ボストン・コンサルティング・グループ』への転職を考えている人は必見です。
1.ボストン・コンサルティング・グループの概要
まず、ボストン・コンサルティング・グループとはどんなコンサルティング会社なのかを解説していきます。
- ボストン・コンサルティング・グループの歴史
- ボストン・コンサルティング・グループの特長・事業内容
次に1つずつ解説します。
(1)ボストン・コンサルティング・グループの歴史
ボストン・コンサルティング・グループは戦略コンサルティングファームとして最大級の規模を誇る、誰もが知るトップ戦略コンサルティングファームであり、マッキンゼー、ベイン・アンド・カンパニーとともに世界三大戦略ファームMBBの1つとして数えられています。
1963年に戦略コンサルティングのパイオニアとして創設されて以降、産業や経営に関する深い専門知識と高度な洞察力を持ったコンサルタントが既存の考え方ややり方を刷新してクライアント企業の変革を推進していくコンサルティングを基本としています。
その誠実な姿勢が支持され、ボストン・コンサルティング・グループのクライアントは世界トップ500社に名を連ねる企業を中心に、中規模の企業や政府機関、非営利組織など多岐にわたっています。
世界50か国以上に100以上のオフィス、25,000人以上の従業員(2022年11月時点)を擁しており、日本ではボストンに次ぐ2番目の拠点として1966年に東京オフィスを設置、その後大阪・名古屋・京都にオフィスを展開しており、2022年には新たに福岡にオフィスを設置するなど国内でのプレゼンスをさらに高めています。
また、近年のITの進化により、ボストン・コンサルティング・グループでは独自のアプローチでクライアント企業のDXを推進するデジタル化推進チーム『デジタルボストン・コンサルティング・グループ』、さらにデジタル化を用いた新規事業創出・立ち上げ支援を行う『ボストン・コンサルティング・グループデジタルベンチャーズ』を立ち上げるなど、巨大コンサルティングファームでありながら優れたスピード感・変化を厭わない柔軟性の高さを活かしてビジネス界のIT化を推進しています。
さらに、戦略の実行まで担う中長期のハンズオン型のコンサルティングニーズの拡大により、現在採用数を増やしている模様です。
企業名 | ボストン コンサルティング グループ合同会社(ボストン・コンサルティング・グループ) |
東京オフィス所在地 | 東京都中央区日本橋室町三丁目2番1号 日本橋室町三井タワー25階 |
代表者 | 秋池 玲子(ボストン・コンサルティング・グループ日本共同代表) 内田 有希昌(ボストン・コンサルティング・グループ日本共同代表) |
設立 | 東京オフィス 1966年 |
売上 | 86億ドル(2021年11月時点 グループ) |
従業員数 | 25,000人以上(2022年11月時点 グループ) |
ホームページ | https://www.bcg.com/ja-jp/ |
沿革 | 1963年 ボストン・コンサルティング・グループ設立 1966年 東京オフィス設置 2003年 名古屋オフィス設置 2020年 大阪オフィス、京都オフィス設置 2022年 福岡にオフィス設置 |
(2)ボストン・コンサルティング・グループの特長・事業内容
外資系戦略ファームにおいて世界最大規模を誇るボストン・コンサルティング・グループは、一人のスペシャリストがクライアント企業をサポートするのではなく、パートナー以下のあらゆる職位のコンサルティングスタッフで構成されたチームでサポートするのが大きな特長です。
多様化・複雑化・高度化する市場や企業が抱える問題に対し、組織としてのダイバーシティの力を活かすために異なる分野の専門性を持ったメンバーでチームを編成して取り組むことで、個々の知見に加えてグループのネットワークも活用した高いレベルのコンサルティングを行い、クライアント企業の価値を高めていく手法を採っており、多様な価値観やスキル、視点を持ったスペシャリスト達が打ち出す多面的で高品質なサービスへのクライアント企業からの信頼も厚いです。
その基盤となるのがボストン・コンサルティング・グループのパーパス(存在意義)である「Unlocking the potential of those who advance the world」であり、5つのパーパス原則に注力したコンサルティングを行っています。
- インサイトを導き出す
- すばらしいインパクトの火付け役となる
- 複雑性を克服する
- リードする
- 自らも成長する
5つのパーパス原則をベースに「クライアント企業の成功こそがボストンコンサルティングの成功」であると考え、クライアント企業と緊密なパートナーシップにより協働し、優れた成果を実現しています。
また、業界・テーマを幅広く深くカバーしているのもボストン・コンサルティング・グループの大きな特長です。
代表的な業種 | 代表的なテーマ |
|
|
DXへの支出を前年よりも増やすと計画している多くの企業のニーズに対応するため、最先端のマネジメントコンサルティングとITテクノロジーとデザイン、デジタルベンチャーなどの様々なスキル・機能を複合的に活用したソリューションを提供する『ボストン・コンサルティング・グループ X』を立ち上げています。
他にも、また、社会や企業を取り巻く環境や意識が大きく転換する今、ビジネスシーンでこれまではあまり重視されていなかった社会貢献やサスナビリティやダイバーシティなどのテーマなど革新性・スピード感が求められるテーマに対し、いちはやく柔軟に対応しているのも大きな特長です。
また、最近は大手事業会社の経営企画に入り込み、クライアントと共に戦略立案だけでなく実行支援も手掛けています。
2.ボストン・コンサルティング・グループの待遇
次に、ボストン・コンサルティング・グループの待遇面について見ていきましょう。
- ボストン・コンサルティング・グループの平均年収
- ボストン・コンサルティング・グループの社風・社内環境・福利厚生
1つずつ解説していきます。
(1)ボストン・コンサルティング・グループの平均年収
ボストン・コンサルティング・グループの平均年収は1,400~1,600万円(推定)です。
ボストン・コンサルティング・グループ は戦略コンサルティングファームらしく実力主義の年俸制でありますが、その内訳としてボーナスではなく基本給を高めに設定しているのが大きな特長です。
競合コンサルティングファームの中には同程度の年収ではあっても賞与の割合を大きくしている会社もありますが、そうなると会社の業績や自分の成果によって年収に大きな変動が出てしまうことになります。
しかし、ボストン・コンサルティング・グループは賞与を考慮しないベースサラリーの部分だけの収入をかなり高水準に設定しているため、一度役職が上がると常に安定して高額な年収を手にすることができるという安心感があるため社員にも好評となっています。
中途入社の場合は比較的下位の役職での採用となりますが、徹底した実力主義のため、入社後に着実に実績を上げれば昇給スピードも速くなり、短期間での昇級・年収アップも夢ではありません。
ちなみに、賞与はグローバルの業績・日本法人の業績・個人評価の3つの軸の評価で支給され、評価基準も透明性があるので公平感がある点も人気です。
また、外資系にしては珍しく、ボストン・コンサルティング・グループでは見込み残業30時間を超過分は残業代が支払われるため、残業代からも年収を上げやすくなっています。
(2)ボストン・コンサルティング・グループの社風・社内環境・福利厚生
ボストン・コンサルティング・グループはオープンで風通しがよい上に士気も高く、メンバー間の仲も良いアットホームな社風が特長のコンサルティングファームです。
全体として人材育成意識が高く面倒見が良い人が多いため、相互のサポートやフォローも充実しており、居心地が良い社内環境であることでも知られています。
また、人材育成に力を入れており、各種トレーニング(国内・海外)やナレッジ・シェアイング・プログラム、海外オフィス派遣など社員の成長をサポートする制度が充実しており、コンサルタントとしての経験やスキルを伸ばして更なる成長を考える人にとっては理想的なファームと言えます。
3.ボストン・コンサルティング・グループの転職動向
戦略コンサルティングファームの最高峰であるボストン・コンサルティング・グループの転職動向について解説します。
- ボストン・コンサルティング・グループの転職状況
- ボストン・コンサルティング・グループの転職情報
- 業界未経験からでも可能か
ボストン・コンサルティング・グループは『人材育成企業』としても評価が高いことから、キャリアを考える人材の人気が集中して他の戦略コンサルティングファームと比較しても転職難易度が高くなっています。
次に1つずつ解説していきます。
(1)ボストン・コンサルティング・グループの転職状況
ボストン・コンサルティング・グループの転職難易度は言うまでもなく最高レベルだと言われています。
世界中の様々な業界をリードするクライアントから難題が集まってくるボストン・コンサルティング・グループは、いわば戦略コンサルタントとして最前線で自分の能力を磨き最大限に発揮できるコンサルティングファームといえます。
さらに、年収レベルも業界トップクラスであり、自由度の高い社風に加えて人材育成能力の高さという環境面での魅力もあって、各業界・企業のトップクラスの優秀で向上心の強い人材からの人気が非常に高くなっている反面、採用数が少ないため、必然的に転職難易度も高くなります。
実際、ボストン・コンサルティング・グループで活躍しているメンバーの経歴・実績はハイレベルなものばかりです。
ただ、ボストン・コンサルティング・グループはIT関連の業務プロジェクトの増加や人材派遣コンサルの増加を背景に現在中途採用数を増やしているため、これらの分野において強みを持っている人にとっては転職難易度は多少下がっているとみられます。
また、戦略の実行まで担うハンズオン型のコンサルティングニーズの増加により、戦略策定だけでなく中長期でクライアントと関わり、ハンズオンで施策を実現する人材の採用にも意欲的です。
つまり、今が超難関のボストン・コンサルティング・グループのメンバーになれる大きなチャンスなのでぜひ挑戦しましょう。
(2)ボストン・コンサルティング・グループの転職情報
ボストン・コンサルティング・グループでは、中途採用の応募は通年で受け付けています。
職種 | 条件 |
経営コンサルタント | 4年制大学以上(修士・博士含む)を卒業後、企業・官公庁等で実務経験のある方、医師、弁護士、Post-doctoralフェロー、学術振興会研究員(DC含む) 等の専門職として医療機関、法律事務所、研究機関等での実務経験のある方 |
経営コンサルタント Tech and Digital Advanatage領域 | 事業会社、コンサルティングファーム、スタートアップ等でデジタル領域の戦略策定、新規事業の企画、デジタルトランスフォーメーションの企画・推進のご経験をお持ちの方 |
詳しくは、ボストンコンサルティングの中途採用をご覧ください。
(3)業界未経験からでも可能か
ボストン・コンサルティング・グループへの転職は大手事業会社にて戦略立案に携わった経験のある人なら業界未経験からでも可能です。
さらに『デジタルボストン・コンサルティング・グループ』や『ボストン・コンサルティング・グループデジタルベンチャーズ』など新たな部門の立ち上げによりIT領域に知見のある人材を積極的に募集しているため、これらの分野に強みがあるIT領域の専門家は今が狙い目です。
今後、ますます企業のDX・IT化は積極的に行われるようになるため、ボストン・コンサルティング・グループに入社できれば、今後は最先端のIT領域のアドバンテージを持った戦略コンサルタントとして活躍が期待できるようになることでしょう。
ちなみに、コンサルティング業務に関してはボストン・コンサルティング・グループが実施している充実した研修やOJTでコンサルスキルを身につけることができるので問題はありません。
ただし、未経験者の転職を成功させるには、ITスキルに加えてボストン・コンサルティング・グループで重視するインテレクチュアル(知性)・インターパーソナル(対人コミュニケーション能力)・成長力の3つを磨くことが不可欠です。
特にボストン・コンサルティング・グループはチームでクライアント企業の問題解決に取り組むため、チーム内のインターパーソナルやクライアント企業・ステークホルダーとのインターパーソナルはとても重視されています。
業界未経験であっても、ハードスキルに加えてソフトスキルの双方を身につけておけば高く評価され転職成功率をあげることができるでしょう。
4.ボストン・コンサルティング・グループへの転職に有利になる能力
ボストン・コンサルティング・グループへの転職の際に有利になる能力について解説します。
- インターパーソナルスキル
- 提案力
- IT・DXのスキル・知識
この3つの能力を身につければ、高難易度のボストン・コンサルティング・グループへの転職にも役立つことでしょう。
次に1つずつ解説します。
(1)インターパーソナルスキル
ボストン・コンサルティング・グループへの転職を有利にする1つ目の能力は、インターパーソナルスキルです。
インターパーソナルスキルとは対人・対グループでのコミュニケーションを通じて相手にInfluence(影響)を与え、自分の目標を達成していく能力のことです。
コンサルタントが質の良いコンサルティングを行う際にはクライアント企業やチームのメンバーと円滑な関係を築くことが不可欠であり、ボストン・コンサルティング・グループでもクライアント企業の目線に沿って対話や対応ができる、高いコミュニケーション能力を持った人が選ばれる傾向があります。
どんなにハードスキルに優れていてもソフトスキルであるインターパーソナルスキルが劣っていてはクライアントやメンバーから信頼されず、良質なコンサルティングを行うことはできないため、ボストン・コンサルティング・グループでもインターパーソナルスキルを非常に重視しています。
ただ、このスキルは短時間で身につくものではないため、まずは日々の業務や生活の中で日常的に相手の感情や自分の意図が伝わっているかを読み取るよう意識しましょう。
(2)提案力
ボストン・コンサルティング・グループへの転職を有利にする2つ目の能力は提案力です。
ボストン・コンサルティング・グループでは設定する基本ラインを満たす学歴と職歴を持っていればほぼ面接によって採用が判断される傾向があり、採用の判断時に非常に大きなウエイトを占めるスキルの1つが提案力となっています。
そのため、面接時には「顧客の課題を引き出して解決のためのソリューションを提案た」「プロジェクト推進のための重要な提案をした」など自分の提案力をアピールすると高評価を得られるでしょう。
(3)IT・DXのスキル・知識
ボストン・コンサルティング・グループへの転職を有利にする3つ目の能力は、IT・DXのスキルや知識です。
ボストン・コンサルティング・グループは3大戦略コンサルの中でも特に新たな分野への展開に積極的であり、特に現在はデジタル分野に関するコンサルティングで有能な人材の採用意欲が高いです。
IT関連の基礎知識やIT・DXに関するプロジェクトマネジメントスキルは今後コンサルタントとして活躍するためにも不可欠なものとなるため、活躍の幅も広げるためにも身につけておくことをおすすめします。
5.ボストン・コンサルティング・グループからのキャリアパス
最後に、ボストン・コンサルティング・グループからのキャリアパスについて解説します。
戦略領域特化型コンサルティングファームであるボストン・コンサルティング・グループを卒業後の選択肢は非常に多くなっています。
- 大手グローバル会社CXO職・経営者
- 大手コンサルティングファーム
- 大手PEファンド・銀行などの金融業界
- ベンチャー・スタートアップ
- 大学教授 など
世界的にも有名で信頼される『ボストン・コンサルティング・グループ出身』というネームバリュー・ブランドやここで得たスキルや経験はどの業界でも高く評価されるため、様々な業種・役職で引く手あまたとなっています。
『人材輩出ファーム』としても有名なボストン・コンサルティング・グループに入ったことでキャリアが開けた人も多く、のちのキャリアで困ることはないでしょう。
まとめ
世界最大級の戦略コンサルティングファームであるボストン・コンサルティング・グループは、クライアント共に成長し社会を変えたいと思っているハイレベルなスペシャリストが集まる世界最高峰のファームです。
業界でもトップクラスの高年収が得られ、人材育成力・ブランド力もあるボストン・コンサルティング・グループで働くことはその後のキャリアにおいても大きなプラスになるのは間違いありません。
格別に優秀な人材と働けるというだけでもコンサルタントとして得られるものは大きいことでしょう。
ボストン・コンサルティング・グループは転職市場でも非常に人気があり競争率も高い難関戦略コンサルティングファームではありますが、コンサルタントとしてさらに上を目指しているならぜひチャレンジすることをおすすめします。
関連記事