【難関面接を突破する】ケース面接の流れや出題類型、対策を紹介!

採用選考でケース面接を予定されている方の中で、

「ケース面接とは?」
「ケース面接に備えてどんな対策をすればよいか?」

と疑問を抱えていらっしゃるでしょう。

本記事ではケース面接に不安や悩みを抱えている方に向け、以下の5つの項目に分けてご紹介します。

本記事でのケース面接の紹介内容

  • ケース面接について
  • ケース面接によくある例題
  • ケース面接で重視されるポイント
  • ケース面接でよくある失敗例
  • ケース面接に成功する対策

はじめてケース面接を受ける人、または久しぶりに受けるという方でも、本記事を参考に自信をもって本番に取り組むことができるよう、私たちがサポートします。

1.ケース面接について

ここからはケース面接の基本情報についてを以下の3つの項目に分けて解説します。

ケース面接をはじめて受けるという方はまずはケース面接とは何かをしっかり理解しましょう。

ケース面接について

  • ケース面接とは
  • ケース面接を行う主な業界・企業
  • ケース面接の流れ

(1)ケース面接とは

ケース面接とは、面接官が出題するテーマや課題について、制限時間内に解決策を回答する面接のことをいいます。

出題する内容は、主に実際のコンサルティング業務で行うビジネス経営課題やリアルタイムの時事に関する問題などがあり、実践業務に近い形で行われます。

ケース面接の目的は、採用する人材が実際現場で働くとき、顧客が抱えるあらゆる課題に対してどれだけのスキルを活かし、解決へ導くことができるかを見極めることです。

制限時間は選考先などによって異なりますが、基本的に約30分前後と言われており、出題される課題の数も単一と複数以上ありますので、時間配分の管理・進行が重要となります。

(2)ケース面接を行う主な業界・企業

ここからはケース面接を行う主な業界と企業について解説します。

#1:ケース面接はコンサルティング業界で多く行われる

ケース面接は主にコンサルティング業界の選考で多く行われていると言われています。

その理由は、コンサルタントとして必要不可欠要素である、論理的思考力と課題解決力などが優秀な人材を見極める有効な手段であるからなどと言われています。

顧客企業が抱える課題の発見・原因追及~最適な解決策まで導き出すまでの思考解析と分析力、知識の活用を現場で活かせるかは、通常の面接や筆記試験だけでは評価することは難しいため、ケース面接などでそれらを判断することが多いようです。

しかし、近年では総合商社や日系大手企業がケース面接、またはそれに近いテーマや課題を出題する選考パターンもあるとも言われています。

ケース面接を行うことで、通常の筆記試験や面接に加えた複合的評価が可能になったり、外資系に流出しがちな優秀な人材の獲得が見込まれるからでしょう。

#2:ケース面接を行う主なコンサルティング企業

実際行っているケース面接を行っているコンサルティング企業は以下のようなところが挙げられます。

企業名業界
ボストンコンサルティンググループ外資系コンサルティングファーム
ATカーニー外資系コンサルティングファーム
株式会社経営共創基盤経営戦略コンサルティングファーム
株式会社ベイカレントコンサルティング総合コンサルティングファーム
株式会社シグマクシス・ホールディングス経営戦略コンサルティングファーム

※各企業の公式サイト情報ではございませんので、あくまで参考程度に活用ください。

語学や特定の分野での専門的な知識を備えたハイレベルな人材を求める外資系コンサルティングを始めとして、さまざまな業界のコンサルティング企業でケース面接が行われています。

実績の多い大手コンサルティング企業の転職を目指す方は、選考内容にケース面接が含まれていることを念頭に入れておくべきでしょう。

(3)ケース面接の流れ

ここからはケース面接のはじまりからおわりまでどんな流れで進められるかを解説します。

ケース面接の流れ(一例)

  1. 課題が面接官から出題される
  2. 課題に対する回答作成
  3. 面接官とのディスカッション

まず、面接官よりテーマに応じた課題が出題されます。

その後15~30分程度の回答作成の時間が与えられ、個室で行うパターンと、面接官の前で行うパターンがあります。

作成した回答をもとに、面接官と一緒に10分程度を目安にディスカッションを行います。

口頭で行うパターンや、ホワイトボードなどツールを使用して行うパターンなど形式が異なることもあるでしょう。

複雑なテーマ内容や複数課題が出題される場合もあり、最長で40分の制限時間を設ける企業もあります。

2.ケース面接によくある例題

ここまでケース面接の概要について解説してきましたが、これらの基本事項を知った上で、ここからは実際のケース面接で出題されたよくある例題についてを解説します。

主に取り上げられる例題は以下5つのテーマになります。

ケース面接によくある例題

  • 売上推計と売上向上策
  • 利益拡大策
  • 2つの選択肢からの意思決定
  • 新規事業検討策
  • 社会問題など公共に関する現状と解決策

ビジネスに関するテーマが多い一方、国内外の医療や環境など社会問題に関するテーマの出題傾向もあります。

対策の参考にできるよう、具体的にどんな例題なのかしっかり把握していきましょう。

(1)売上推計と売上向上策

ここでは、売上推計と売上向上策をテーマにしたケース面接について解説します。

モノ・サービスを展開するあらゆる業界企業がもつ現状の売上を推計し、将来売上改善・拡大が実現する最適な要因や方法を考えます

ケース面接に多い基本テーマで、ビジネス・経営戦略コンサルタントによく出題されます。

具体例として、以下のような問題が出題されるようです。

売上推計と売上向上策をテーマにしたケース面接例

  • 「大手コーヒーショップの関西店舗の全体総売上を+20~30%伸ばす方法は?」
  • 「自社化粧品ECサイトの顧客購入率を伸ばす方法は?」

(2)利益拡大策

ここでは、利益拡大策をテーマにしたケース面接について解説します。

顧客企業が抱える現状の利益を推定し、将来利益拡大が実現できる最適な要因や方法を考えます。

原価や人件費などの費用から推定し、総売上から控除した予測利益金額と割合を引き出します。

売上だけでなく各費用の金額を分析し、利益拡大のために改善要因や解決策を提案します。

具体例として、以下のような問題が出題されるようです。

利益拡大策をテーマにしたケース面接例

  • 「コーヒー豆の原料高騰による仕入困難の中、定価を8%値上げした場合の利益拡大方法は?」
  • 「家賃・光熱費高騰により、化粧品製造工場の利益率が低迷する中での今後の改善策は?」

(3)2つの選択肢からの意思決定

ここでは、2つの選択肢からの意思決定をテーマにしたケース面接について解説します。

主にビジネス・社会・環境問題に対する解決案の賛成か反対かを議論し、まとめる形式になります。

他のテーマと比べてシンプルではありますが、その分深い視点や観点が求められることになるでしょう。

また、議論を進めるうちに当初の課題テーマとかけ離れた議論に陥ってしまうこともあり、注意が必要です。

テーマに対するメリット・デメリットを端的にまとめた上で結論を出すことが重要になります。

2つの選択肢からの意思決定をテーマにしたケース面接例

  • 「自動車パイロットによる自動運転支援は推奨すべきであるか?」
  • 「外貨建取引は将来の経済是正の対策において有効な手段であるか?」

(4)新規事業検討策

新規事業検討策をテーマにしたケース面接が行われることもあります。

コンサルティング業務において、「将来黒字化するためのプロセスや実現できるまでの期間」や「事業展開する上で、会社全体の売上・利益はどれほど拡大できるのか」などの問題を抱える顧客を相手にすることもあります。

企業が検討する新規事業がメリット・デメリットになるか、またどれくらいの収益を得ることができるのか、長期的な視点で対応できるスキルがあるかをケース面接で判断されると考えられます。

新規事業検討策をテーマにしたケース面接例

  • 「自動販売機メーカーと洋菓子メーカーによる、洋菓子の自販機販売事業」
  • 「クレジットサービス企業による、スマートフォンの電子決済サービス導入」

(5)社会問題など公共に関する現状と解決策

ケース面接では、ビジネス以外にも社会や環境などの時事問題をテーマにした課題が出題されることがあります。

ビジネス経営の問題の根源がさまざまな社会的要因・環境的要因が含まれていることもあるため、それらに対応する力を見るためだと思われます。

コンサルタントは顧客企業の取り巻く環境を幅広い視野をもって見解し、問題解決を図る客観的思考も必要です。

ケース面接対策のためだけではなく企業に入ってからのためにも、日々の社会情勢から知見を得ておくことをおすすめします。

社会問題など公共に関する現状と解決策をテーマにしたケース面接例

  • 「ヤングケアラーの支援対策に今後検討される方法は?」
  • 「食品ロスに向けた対策を多くの企業に推奨する方法は?」

3.ケース面接で重視されるポイント

ここまでケース面接の基本と実際によく出題される例題について解説してきました。

ケース面接の概要を踏まえた上で、ここからは本番のとき面接官が重視するポイントについて解説します。

主に面接官がケース面接で重視するポイントは以下の5点と言われています。

ケース面接で重視されるポイント

  • 論理的思考力
  • コミュニケーション能力
  • 最近のビジネス動向や用語の認知度
  • フェルミ推定力
  • プレッシャー耐性

これからケース面接を受けるという方は、緊張感なく堂々と本番に取り組めるよう、各ポイントをしっかり把握していきましょう。

(1)論理的思考力

ケース面接で見る論理的思考力とは、顧客企業が抱える問題をどんな解決策で改善するか、また解決策を実行するために必要な要素は何か、顧客企業が希望する予算が成果達成に見合うものかなど、ロジカルシンキングを働かせることです。

ケース面接での論理的思考力の働かせ方

  1. 顧客が抱える課題を解決するための条件や目標達成度のプラン整理
  2. 事例や理論をもとにした効率的な戦略の組み立て
  3. 戦略実行プランの考案や予測される成果の概算

コンサルタントの仕事をする上で論理的思考力は最も重要な武器であり、必須のスキルだとも言えます。

前職で培った論理的思考力とPDCAサイクルの経験が高い方ほどケース面接でより優位な立場になるでしょう。

(2)コミュニケーション能力

プレゼンテーション能力に自信がある

ケース面接でコミュニケーション能力を重視する理由は、顧客の抱える問題の分析や顧客自身の真意を理解するために、傾聴力や洞察力、質問力などが必要だからです。

そして、相手が納得してもらえるように、自分が考えた戦略プランをわかりやすく的確に伝えることがコンサルタントの仕事で重要でしょう

ケース面接では、結論と理由を起承転結に応じて面接官に回答するように意識しましょう。

(3)最近のビジネス動向や用語の認知度

実際行うケース面接で出題されるテーマや課題に応じた最適な解決方法などで、最近の企業の動向や新たなビジネス用語などを用いる知識レベルも必要なときがあります。

幅広い知識があることで、出題された課題の解決策を考案する要素につなげることもできるでしょう。

日経ビジネスや朝日経済など、経済紙などで対策を立てておきましょう。

(4)フェルミ推定力

フェルミ推定とは、調査が難しい数量などを、最低限の情報と知識で論理的に概算する方法のことをいいます。

ケース面接の主な例題で挙げました「売上推計と売上向上策」や「利益拡大策」の場面で必要になります。

自動車などの市場規模がいくらであることや原料高騰による利益率の変動など、一定レベル以上の数値的思考力がないと、ケース面接で課題に回答することが困難になる可能性があります。

前職での経験のほか、会社四季報や経済新聞などで対策をたてておきましょう。

(5)プレッシャー耐性

ケース面接では制限時間が設けられていることで、決められた時間内に問題解決策を考え、実行するということも重要となります。

これは、実際のコンサルタント業務は顧客企業のために問題を早期解決しなければいけないというプレッシャーが伴うからです。

また、長期的業務であることや企業の将来がかかっているという名目もあり、精神的プレッシャーがかかる仕事です。

ケース面接では制限時間の設定のほか、自分一人で出題された課題の解決策を考えなければいけないという条件のもとで行われます。

面接官とのディスカッションでは圧迫質問のように感じてしまう場面もあり、相手が納得する回答ができるようプレッシャー耐性が必要です。

4.ケース面接でよくある失敗例

ケース面接で重視されるポイントについて理解できましたでしょうか。

ここからはケース面接でよくある失敗例について紹介します。

主な失敗例として以下の2つが挙げられるでしょう。

ケース面接でよくある失敗例

  • 課題解決策の思考ミス
  • 思考の柔軟性不足

失敗というネガティブな部分についてもしっかり理解しておき、本番ミスなく乗り越えられるように準備しておくことも重要です。

(1)課題解決策の思考ミス

コンサルタントの仕事で重要なことは企業が抱える問題を最適な方法で解決に導くことで、ケース面接はその目的に対し、論理的に思考し、問題の解決策を講じることができるかを見ています。

出題されたテーマと論点がずれたり、実行不可能あるいは根本的な改善につながりにくいような解決策を回答をしてしまうことはいけません。

またケース面接対策の勉強不足により、本番で論理的思考力が活かせず、失敗するケースもあります。

ケース面接では収集した情報の整理やデータの分析などを行い、面接官に対して論理的回答が行えるようにしましょう。

(2)思考の柔軟性不足

ケース面接を受ける際、「論理的に回答しなければいけない」と意識しすぎてしまうこともあるでしょう。

例えば、勉強して得た知識やスキルが絶対だと固執してしまい、面接本番で形式張った回答や一方通行的な回答になってしまうこともあります。

実際のコンサルタント業務では何が顧客企業にとって最適な解決策か、柔軟性も必要です。

勉強した内容が絶対だと捉えず、客観的な視野をもって思考力を働かせましょう。

5.ケース面接に成功する対策

ここまででケース面接で意識してほしいポイントを把握できましたでしょうか。

ここからは、本記事を読むあなたがケース面接への成功にさらに近づけるよう、具体的な対策を紹介します。

主なおすすめ対策は以下の3つになります。

ケース面接に成功する対策方法

  • 書籍を読む
  • 模擬問題で事前練習する
  • コンサルティングファームに勤めるまたは詳しい人に練習相手になってもらう

本番に備えて、以上の対策を事前に準備しておき、不安要素をなくしていきましょう。

(1)書籍を読む

ケース面接に取り組む人が増える中、プロのコンサルタントや専門家が解説するケース面接対策の書籍が多く出版されています。

中には企業別に出題したケース面接のテーマ内容や制限時間などの詳細情報を、一例としてしているものも最近は多いです。

購入したことがある人に聞いたり、書籍の詳細を見て、ご自身に適した書籍を選ぶようにしましょう。

(2)模擬問題で事前練習する

先述したようにケース面接のテーマは、経営戦略に関するテーマを中心に幅広くあります。

実際企業で行われたケース面接の模擬問題を紹介している書籍も多数出版されています。

特にフェルミ推定に関する模擬問題は慣れておくことで、数値的思考力も高められるでしょう。

本番前はさまざまな模擬問題を取り組んでみて、インプット・アウトプットを繰り返す練習をすることをおすすめします。

面接で重視されるポイントを意識し、さまざまな課題に対応できるようになりましょう。

(3)コンサルティングファームに勤めるまたは詳しい人に練習相手になってもらう

ケース面接はただ机上の勉強だけでなく、実践形式に慣れておくことが重要でしょう。

本番前にシミュレーションを行い、実際のイメージを知っておくことで緊張感や不安も減ります。

実際ケース面接を受けてコンサルティングファームに転職成功した人や、ケース面接に詳しい専門家が教えることは説得力があり、練習を通じて自身の改善点やアドバイスを得ることも可能です。

また、コンサルタント業向けの転職エージェントでもケース面接の対策ができるところもあります。

実戦形式で練習を積んでおき、ケース面接本番では自信をもって堂々と受けられる体制で挑みましょう。

まとめ

ケース面接の基本情報~対策方法までご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

本記事の解説踏まえ、以下の5点重要ポイントを要約しました。

本記事におけるケース面接の重要ポイント

  • ケース面接とは、論理的思考力を含む、コンサルタントが主に必要とする5つのスキルがどれだけ優秀であるかを見極める手法であること
  • ケース面接はコンサルタントファームの選考では必ず行われるものとも言えること
  • ケース面接で出題される課題は売上・利益向上など経営戦略を基本に複数のテーマがあること
  • ケース面接では勉強不足や思考の柔軟性不足などが失敗につながりやすいということ
  • ケース面接で成功するには、事前に模擬問題回答やシミュレーション練習をすること

本記事を参考に、あなたがケース面接本番で緊張感なく自信をもって取り組み、面接成功まで達成できるよう健闘を祈ります。

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