テクノロジーを駆使した戦略コンサルティング『IBMコンサルティング』の平均年収
「IBMコンサルティングの年収ってどれくらい?」
「IBMコンサルティングの福利厚生や転職動向を知りたい」
誰もが知る世界最大級のITコンサルティングファームとして人気の高いIBMコンサルティングは、ITコンサルタントとしてのスキルを身につけたい人から人気の高いコンサルティングファームの1つです。
IBMコンサルティングファームは世界に広がるIBMグループのネットワークを活用しつつ、コンサルタントとして成長できる理想的な環境の中で優秀な人材と共にクライアント企業の発展のために腕を揮うことができると転職市場でも大人気です。
そんなIBMコンサルティングの気になる年収について、福利厚生や転職動向と合わせて解説していきます。
最先端のITコンサルタントとしてクライアント企業ひいては社会全体の発展に寄与したいとお考えの方は必見です。
1.IBMコンサルティングの平均年収
IBMコンサルティングの平均年収について解説します。
- IBMコンサルティングの平均年収
- IBMコンサルティングの役職別の年収
- 同業他社との平均年収比較
次に1つずつ見ていきましょう。
(1)IBMコンサルティングの平均年収
IBMコンサルティングの平均年収は862万円(推定)です。
令和2年民間給与実態統計調査結果(国税庁)によると正社員の平均年収は443万円と比較すると倍近く、IBMコンサルティングの平均年収は一般的な企業に比べてかなり高水準といえるでしょう。
ただ、IBMコンサルティングは実力・成果主義を採用しているため、年収は職種・役職や個人の成績で差があるので上記の平均年収はあくまで参考・目安としてご覧ください。
(2)IBMコンサルティングの役職別の平均年収
IBMコンサルティングの役職別の平均年収の平均年収についても解説します。
役職名(目安) | 平均年収(推定) |
コンサルタント | 400~700万円 |
シニアコンサルタント | 700~900万円 |
マネージングコンサルタント | 1,000~1,400万円 |
シニアマネージャー | 1,500~1,700万円 |
パートナー | 1,800万円以上 |
徹底した成果主義であるIBMコンサルティングの給与額は、給与の55%はベース給に基づき、残りの45%はインセンティブによって決まるといわれています。
年に2回のマネージャー面談、四半期に一回プロジェクト評価が制度化されており、評価基準は定期的に見直されて明確に定められているため、安定的でより正当な評価を得られるだけでなく、昇進のために自分に何が必要なのかもわかりやすくなっています。
年収レンジはポジションによって決まっているため、年収を底上げするには評価を上げて役職を上げていくことが重要です。
また、成果によっては早い昇進も可能であり、ベース給アップに加えて案件のインセンティブによって上記の年収よりも高額な年収を得ることも可能です。
IBMコンサルティングに入社した中途採用の社員の中には、過去の実績やインセンティブによって入社数年で年収1,000万円の大台を超える人もいるようです。
(3)同業他社との平均年収比較
IBMコンサルティングと同じコンサルティングファームの平均年収とも比較してみましょう。
企業名 | 平均年収(推定) |
IBMコンサルティング | 862万円 |
デロイト・トーマツ・コンサルティング | 936万円 |
PwCコンサルティング | 961万円 |
KPMGコンサルティング | 882万円 |
EYストラテジー・アンド・コンサルティング | 915万円 |
コンサル業界のBIG4と比べると少し控えめですが、それでもIBMコンサルティングの平均年収は十分高水準と言えます。
IBMコンサルティングでは役職が上がると大きな案件によるインセンティブを受け取るようになる上にベース部分の年収レンジが役職と連動しているため、成果をコンスタントに上げて昇進することで更なる高年収を得ることができることでしょう。
2.IBMコンサルティングの福利厚生
IBMコンサルティングの福利厚生は非常に充実しており、社員からも高く評価されています。
待遇 | 昇給年1回・賞与年2回 社会保険完備・通勤費支給・退職給付制度(「確定拠出年金制度」適用)・社員持株会・財形貯蓄・提携住宅ローン・IBM団体生命保険・出張中の事故保険・特別弔慰金・見舞金・健康相談・医療給付・定期健康診断/疾病予防/健康増進プログラム・保養施設/スポーツクラブ利用、他・慶弔見舞・Quarter Century Club(QCC: 勤続25年表彰)など |
休日休暇 | 年間休日120日以上・完全週休2日制(土・日) 国民の祝日・その前日および翌日が「国民の祝日」である日・年末年始休暇・その他会社が必要と認めた日・有給休暇・特別有給休暇 (フレッシュアップ休暇、ボランティア・サービス休暇、看護休暇など) |
勤務時間 | 標準労働時間/1日7時間36分 標準勤務時間帯/9:00~17:36 フレックスタイム制勤務あり(コアタイム/10:00~16:30) ※職務・業務内容によって勤務制度は異なります |
IBMコンサルティングは福利厚生が充実しているのが特長です。
例えば確定拠出年金制度を活用した退職給付制度や社員持株会、財形貯蓄、日本IBM社員限定で金利が優遇された住宅ローンを提携銀行と組める提携住宅ローンなど社員個人の資産形成にプラスになる制度を多数提供している点が社員に人気が高いです。
また、多様な人材が互いに尊重し合い、能力を発揮できる職場環境を構築し、多様性の持つ可能性を最大化することがビジネスの成功には不可欠であるという考えのもと、ダイバーシティの推進に積極的であるのもIBMの特徴のひとつです。
日本IBMは2011年「東洋経済ダイバーシティ経営大賞」、2016年には同性パートナーを配偶者と同等に見なす日本IBM独自の制度「IBMパートナー登録制度」、さらに日本経済新聞社と「日経ウーマン」による2020年「女性が活躍する会社ベスト100」1位、職場におけるLGBTQ+への取組みを評価する「PRIDE指標2022」で最高位「ゴールド」の7年連続受賞など、IBMが強みとする”イノベーション”と”多様性”の実現を社内から促進しています。
また、日本IBMの全社員における女性比率は25%(2020年時点)、ワーキングマザー比率は38%、女性管理職比率は17%と女性が働きやすい会社としても有名です。
性別や年齢などに関係なく、ライフステージやライフワークバランスを考えて働きたいという人にとってIBMコンサルティングは理想的な環境が整っているコンサルティングファームといえるでしょう。
3.IBMコンサルティングの概要
IBMコンサルティングは、全世界170カ国以上で事業を展開するテクノロジー・カンパニであり、ITサービス業界売り上げ世界1位のIBMの日本法人として1937年に創立された日本IBM株式会社のITコンサルティング部門です。
IBMには基礎研究や要素研究をしているR&Dの研究所が東京を含めてグローバルで12拠点あり、コンサルティングファームでありながらR&D部門も持っているという珍しいファームでもあります。
社風も結果主義である一方で社内外の協力体制も整っており、日本企業と外資系企業の良いところが程よいバランスで組み合わさっているといえるでしょう。
最先端のITソリューションと優秀な人材に囲まれた成長できる環境があるIBMコンサルティングについて、もっと詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
4.IBMコンサルティングの転職動向
IBMコンサルティングの転職動向について見ていきましょう。
- IBMコンサルティングの中途採用事情
- IBMコンサルティングへの転職は未経験者でも可能か
- IBMコンサルティングへの転職時に有利になるスキル
- IBMコンサルティングが求める人物像
- IBMコンサルティングからの転職先・ネクストキャリア
次に1つずつ見ていきましょう。
(1)中途採用事情
IBMコンサルティングは中途採用を積極的に行っているようです。
日本IBMは、IBMがグローバルで展開しているテクノロジーセリング体制の確立に向けて2021年1月から組織変更を行っており、日経新聞によれば1,000人のDX人材の中途採用行うなど中途採用に関して近年特に積極的に行っている傾向があります。
顧客に実際にIBMのテクノロジーを体験してもらい、理解した上で導入を図るもの。
ITの進化に伴ってますます戦略面でも重要なウエイトを占めるテクノロジーですが、その導入に不安を持つ企業に対し、この分野に関して業界トップクラスの強みを持つIBMコンサルティングのニーズは年々高まっており、専門知識を有するコンサルタントの中途採用にも意欲的です。
ただし、現在積極採用中で採用枠が拡大しているとはいえ、採用ハードルを下げているわけではなく、もともとの採用者に求めるレベルが高い上に、そこに応募が集まる構造となるので必然的に転職難易度は高くなるため、IBMコンサルティングへの転職を実現するにはコンサルティング経験者であっても決して簡単ではないでしょう。
そのため、IBMコンサルティングへの転職を成功させるには、IBMコンサルティングへの転職サポート実績が豊富な転職エージェント等を利用し、効果的なアピール方法や面接練習など入念な対策を練った上で挑戦するのがおすすめです。
コンサルティングからシステム設計・構築・運用までを一貫して提供する世界最高峰のIT・戦略コンサルティングファームで大手企業を相手に活躍したい人はぜひ挑戦しましょう。
(2)IBMコンサルティングへの転職は未経験者でも可能か
IBMコンサルティングへの転職は、コンサル業界未経験者でも可能です。
ただし、事業会社かつITでないところからIBMコンサルティングへの転職を考えている場合は注意が必要です。
全くITのことが分からないと、ITを軸としたコンサルティングサービスを広く・深く提供しているIBMコンサルティングの仕事に適応するのは簡単ではなく、入社後のキャッチアップもスムーズにできない可能性が高いため、まずは基本的なITの知識やスキルを学ぶことから始めましょう。
一方、IT関連のスキルのあるコンサル未経験者は今がチャンスです。
現在、テクノロジーセリング体制の確立に向けてIBMコンサルティングではエンジニアやIT関連のスキル・経験のある人材の中途採用に意欲的であり、中途入社から早いスピードで昇進し、ITコンサルタントとして活躍している人も少なくありません。
中には、エンジニア出身であり、ビジネスコンサルティングを担うグローバル・ビジネス・サービス事業本部(GBS)本部長から昇格した現在の日本IBMの代表取締役社長執行役員など、エンジニアからコンサルタントにキャリアチェンジして社内で活躍している人もいます。
世界的にも有名で高収入、最先端のテクノロジーを活用したコンサルティングを行いたいという人は、IT関連の知識やスキルがあればコンサル未経験はネックとならないためぜひチャレンジしましょう。
(3)IBMコンサルティングへの転職時に有利になるスキル
クライアント企業の課題や問題を整理して解決へと整くために不可欠な論理的思考能力(ロジカルシンキング)や、クライアント企業と円滑な人間関係を築き提案していける高いコミュニケーション能力など、IBMコンサルティングで求められるベーススキルは一般的なコンサルタントと変わりません。
それに加え、世界170カ国以上でビジネスを展開しているグローバルITカンパニーであるIBMのコンサルティング分野を一手に担うIBMコンサルティングへの転職には次のスキルを持っていると有利になります。
- ITスキル
- 語学力
世界最大のITコンサルティングファームであるIBMコンサルティングでは、IT関連のスキルがあることが評価され、そのジャンルや幅、専門性が高ければ高いほど好評価となります。
また、IBMコンサルティングは世界各地に展開しているIBMグループと綿密な連携を取り、一貫したサービスを提供しているため、海外のメンバーとの連携をスムーズに取れる高い語学力があることも転職を有利にしてくれることでしょう。
特にIT関連の専門的なやりとりが多くなるため、実用的なビジネスレベルの英会話力だけでなく、IT関連の専門的な英会話力も求められるため、英会話スクールやオンライン英会話などでビジネスやIT関連の英語力を高めておくことをおすすめします。
(4)IBMコンサルティングが求める人物像
IBMコンサルティングが求めているのは、クライアントファーストを徹底し、ITの領域からクライアント企業をサポートしたいという熱い想いを持った人物です。
IBMコンサルティングは結果を加速させることに専念し、ビジネス戦略やエクスペリエンス・デザインからテクノロジーや運用まで、あらゆる領域を変革するパートナーです。
『テクノロジーセリング』を提案していることからもIBMコンサルティングは単なるITを企業に導入する専門家・技術家になるのではなく、IT・テクノロジーを通してクライアント企業と強い信頼関係を結び、よりよい発展を全力で支援できる人材を求めているといえるでしょう。
また、テクノロジーの世界は日進月歩であり、今日の最新テクノロジーが翌日には古いテクノロジーとなることもあるなど、変化や進歩が激しい世界です。
そのため、IBMコンサルティングのコンサルタントは、現状に決して満足することなく、アンテナを広げて常に新しい情報・技術の習得に取り組むなど向上心と向学心を持つ人材であることも欠かせません。
テクノロジーに関する十分な知識・スキルを持っていることは大前提として、新しい発想を常に持ち続け、高いコミュニケーション能力と責任感を持ち、クライアントファーストで楽しみながら仕事に取り組める人物であることも、IBMコンサルティングが求める人物像といえるでしょう。
(5)IBMコンサルティングからの転職先・ネクストキャリア
IBMコンサルティングからの転職先・ネクストキャリアは、コンサルティングファームや事業会社・ベンチャーが多いようです。
IBMコンサルティングで培ったIT関連のコンサルティングスキルや知識・ノウハウを生かし、デロイト・トーマツ・コンサルティングをはじめとしたBIG4やアクセンチュアなどの総合コンサル大手やITコンサルへの転職者が多いようです。
また、IBMコンサルティングから事業会社やベンチャーなどに転職する人も少なくありません。
転職市場で「IBMコンサルティング出身」という肩書・経歴は「優秀な人材」であることの証となるため、IBMコンサルティング卒業後のネクストキャリアの選択肢も増え、有利に転職を運べるようです。
IBMコンサルティングでの経験・職歴はビジネスパーソンとしての大きな財産となることでしょう。
まとめ
転職者からも人気の高いIBMコンサルティングの年収や待遇、転職動向について解説しました。
今後ますますITと戦略の結びつきが強まる時代になっていくとみられる中、トップレベル・グローバルな外資系IT企業である日本IBMを母体とするIBMコンサルティングであれば最先端の技術を活用して様々な案件に携わることができるのは間違いないでしょう。
自社独自の製品やサービスとR&D体制を駆使して、クライアント企業だけでなく社会に貢献できるような最先端のソリューションを提供していくことができるのは、コンサルファームでありながらも世界中に研究所をもち、テクノロジーカンパニーとして技術を有しているIBMコンサルティングだからこそです。
実際、外部の調査機関による戦略コンサルティングの評価で「IBMコンサルティングはテクノロジーを駆使した戦略コンサルティング」部門で世界一となり、非常に高く評価されています。
さらに、年収面でも成果を出した分だけインセンティブとして高い報酬をベース給に加えて得られる点や社員の資産形成に積極的な福利厚生の点でもIBMコンサルティングは魅力のあるコンサルティングファームといえます。
ぜひ恵まれた環境で世界の最先端テクノロジーを駆使し、社内外のあらゆる枠を超えて協力しながらコンサルタントとして成長し活躍をしたい人は、十分な対策を取った上でIBMコンサルティングへの転職にチャレンジしましょう。
関連記事