【コンサルの憧れ】3大戦略コンサルティングファーム『MBB』を徹底比較!
「MBB各社の特徴や年収が知りたい」
「次の転職先としてMBBへチャレンジしたい」
転職市場でも人気が高く、転職難易度がトップクラスに高いことでも知られているのが、世界最高峰と名高く、エリートが集まる戦略コンサルティングファーム『M(マッキンゼー)B(ボストン・コンサルティング・グループ)B(ベイン・アンド・カンパニー』です。
世界中のクライアント企業から絶大な信用を得ている『MBB』は、知名度・ブランド力・給与水準が揃って非常に高く、コンサルタントの憧れのファームといっても過言ではありません。
そこでここでは『MBB』について、各社の概要や特徴、強みや平均年収、選考対策など『MBB』を目指す人はぜひとも知っておきたい情報を徹底解説します。
戦略コンサルタントとしてこの上なく魅力的な環境である最高峰のコンサル『MBB』で活躍したい方はぜひご覧ください。
1.3大戦略ファーム『MBB』とは
『MBB』とは、別名”外資系戦略コンサルティングファーム御三家””BIG3”とも呼ばれる次の3社の頭文字を取った略称です。
- 『One Firm Policy』マッキンゼー・アンド・カンパニーの概要
- 『日本の外資系戦略コンサルのパイオニア』ボストン・コンサルティング・グループの概要
- 『徹底的な結果主義』ベイン・アンド・カンパニーの概要
世界最高峰と呼ばれる戦略系コンサルティングファームであり、コンサルの憧れといっても過言ではなく、どのファームもクライアント企業が大きく変化する瞬間に立ち会いサポートするという刺激的な仕事ができる超一流のファームです。
『MBB』について、1社ずつ詳しく説明していきます。
(1)『One Firm Policy』マッキンゼー・アンド・カンパニーの概要
マッキンゼー・アンド・カンパニーは、1926年にジェームズ・O・マッキンゼーにより設立されたアメリカ・ニューヨークに本社を置き、知名度No.1コンサルティングファームとして絶大な人気を誇る戦略系コンサルティングファームです。
マッキンゼーのクライアントは各国のリーディングカンパニーが多数を占めており、日本でも国内トップ企業の30社のうちの8割ほどの企業をクライアントに持つなど、多数の企業に高品質なサービスを提供しています。
世界67カ国130以上の拠点を一つの組織として扱う「One Firm Policy」のもと、国や領域などの垣根を越えて人材・ノウハウを共有しているため、日本に勤めながらグローバルな案件に携わり、グローバルな働き方ができるのが魅力です。
「ベスト・プラクティス(最も優れた実践事例)」を謳い、世界中の大企業から絶大な信頼を得ているマッキンゼー・アンド・カンパニーは『MBB』の中でも特にグローバル案件数が豊富なので、「英語力を活かして仕事をしたい」「若いうちに海外の仕事に数多く携わりたい」という人におすすめのファームといえるでしょう。
他にも、マッキンゼーは「人を育てる文化」が根付いており優秀なコンサルタントが数多く所属しているだけでなく、政財界にも影響力のある人材など様々な業界でマッキンゼー・アンド・カンパニーのOB・OGのビジネスパーソンが数多く活躍しており『人材輩出企業』としても有名です。
マッキンゼー出身者で形成されたアルムナイ(卒業生)との人脈もセカンドキャリア形成時などにも多いに役立つことでしょう。
社風・社員も穏やかで、良好な人間関係のもとで厳しく切磋琢磨しあいながらクライアント企業の難解な経営課題に日々向き合い、質の高いアウトプットを続ける過程でビジネスパーソンとして成長できる環境が整っています。
企業名 | マッキンゼー・アンド・カンパニー McKinsey & Company, Inc. |
設立 | 本社:1926年 日本支社(マッキンゼー・アンド・カンパニー・インコーポレイテッド・ジャパン):1971年 |
代表 | 日本代表、シニアパートナー 岩谷 直幸 |
資本金 | 非公開 |
売上高 | 非公開 |
従業員 | グローバル:約30,000名、日本支社:約600名 |
日本支社所在地 | 東京都港区 六本木1-9-10 アークヒルズ仙石山森タワー |
ホームページ | https://www.mckinsey.com/jp |
(2)『日本の外資系戦略コンサルのパイオニア』ボストン・コンサルティング・グループの概要
マッキンゼーと同様に世界最高峰のコンサルティングファームとして有名であるボストン・コンサルティング・グループは、1963年にブルース・ヘンダーソンやジェイムズ・アベグレンらによって設立された、アメリカ・ボストンに本社を置く戦略コンサルティングファームです。
現在では多くの外資系戦略ファームが日本支社を展開していますが、その先陣を切って1966年に日本に支社を置いたのがこのボストン・コンサルティング・グループであり、日本における外資系戦略ファームの先駆けとして圧倒的な地位を確立し、国内のビジネス規模・人員数においてマッキンゼーやベイン・アンド・カンパニーを凌ぐ国内No.1シェアを誇っています。
ボストン・コンサルティング・グループはエリア支社ごとに予算が割り振られ、その国やエリアの企業に合わせた運営・コンサルティングサービスを行っている点がマッキンゼーやベイン・アンド・カンパニーとは大きく異なります。
また、マッキンゼーが海外案件に強いのと対照的に、ボストン・コンサルティング・グループは国内案件に注力しており、上流の戦略案件から下流のオペレーション案件まで幅広く請け負う戦略を採用しているのが特徴です。
日本の企業に合わせてカスタマイズされたコンサルティングに定評があり、あらゆる業界の大規模案件を数多く手掛けているだけでなく、日本政府との結びつきも強く、公共性の高い国家戦略・案件を請け負うことも多いので公共性の高い事業に携わるチャンスもあるのも魅力です。
さらに、近年のコンサルティングニーズの変化に伴い、新たに『BCG Digital Ventures』や『BCG Gamma』といったデジタルやデータサイエンスに強みを持つ部隊を発足させいち早く対応するなど最先端のコンサルティングにも定評があります。
また、ボストン・コンサルティング・グループは高品質なサービスとともに、コンサルタントとしての成長をサポートする研修や海外オフィスへのトランスファー機会提供など人材育成のためのシステムが整っていることでも知られています。
ボストン・コンサルティングから新たなステージで活躍する人間も多く、マッキンゼーと同様に『人材輩出ファーム』としても有名であり、人材育成力の高いファームとしても中途採用者から絶大な人気を誇るコンサルティングファームです。
企業名 | ボストン・コンサルティング・グループ Boston Consulting Group |
設立 | 本社:1963年 日本支社設立:1966年 |
代表 | 日本共同代表 秋池 玲子 / 内田 有希昌 |
資本金 | 非公開 |
売上高 | 8,927億円(2018年) |
従業員 | グローバル:約25,000名、日本:約950名 |
日本支社所在地 | 東京都中央区日本橋室町3-2-1 日本橋室町三井タワー |
ホームページ | https://www.bcg.com/ja-jp/ |
(3)『徹底的な結果主義』ベイン・アンド・カンパニー
マッキンゼーやボストン・コンサルティング・グループと同様に世界最高峰のコンサルティングファームとして知られているベイン・アンド・カンパニーは、1973年にボストン・コンサルティング・グループ出身のビル・ベインらによって設立された、アメリカ・ボストンに本社を置く戦略コンサルティングファームです。
ベイン・アンド・カンパニーが取り扱う案件に業界の偏りはなく、あらゆる業界の案件にバランスよく対応しており、他の2社と比較すると戦略系の案件やファンドに対するM&A支援(デュー・デリジェンス)に重点をおいているのが特徴です。
「True North」の考えの方のもとで「徹底的な結果主義」を掲げているのがベイン・アンド・カンパニーの最大の特徴で、企業の成長に繋がるための提案を徹底的に行い高い成果を出すことに強いこだわりを持っているファームといわれており、クライアントの利益向上とベインが得る報酬を連動させる連動報酬を採用していることからも、クライアント企業が満足する結果を出すことに強い自信を持っていることがうかがえます。
他にも、海外プロジェクトへのアサインや海外オフィスへのトランスファー制度など海外で働きたい人が積極的に利用できる制度やワークライフバランスを重視したホワイトな環境作りに力を入れており、個々のキャリアや目標、ライフステージに合わせた働き方が用意されている点でも人気の高いファームです。
また、ベイン・アンド・カンパニーは「A Bainie never lets another Bainie fail」という社員同士が互いを助け合う風土が根付いている上に、他の戦略ファームと比較して社員教育にかなり力を入れて優秀な社員を育てていくという文化があるのも特徴です。
ベイン・アンド・カンパニーは働きやすい企業トップ50位を従業員の投票によりランク付けしたGlassdoor「Best Places to Work(働きやすい企業)」において、ランキングがスタートした2009年から過去14年間にわたって常に4位以内にランクインしており、2022年は第3位となっています。
ベイン・アンド・カンパニーは、『MBB』の中でも特に「結果」を強く求めると同時に社員が働きやすい環境づくりにも徹底して取り組む戦略コンサルティングファームといえるでしょう。
企業名 | ベイン・アンド・カンパニー Bain & Company |
設立 | 1973年 日本支社設立1981年 |
代表 | 東京オフィス代表・代表取締役社長 デイヴ マイケルズ |
資本金 | 非公開 |
売上高 | 非公開 |
従業員 | グローバル:約13,000名、日本支社:約100名 |
日本支社所在地 | 東京都港区赤坂9‐7‐1 ミッドタウン・タワー8階 |
ホームページ | https://www.bain.com/ja/ |
2.『MBB』の強みと平均年収を比較
エリートが集まる戦略コンサルのトップ3である『MBB』の強みと平均年収について解説します。
企業名 | マッキンゼー・アンド・カンパニー | ボストン・コンサルティング・グループ | ベイン・アンド・カンパニー |
強み |
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特徴 |
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平均年収(推定) | 1,842万円 | 1,928万円 | 1,940万円 |
『MBB』はどこも1.5〜3年に1回のペースで昇進するといわれていますが、個々の能力によってはもっと早く昇進することも可能です。
また、日本企業に多い年功序列ではなく実力主義であり、成果を出せば出すほど昇級・昇進・年収アップにつながるため、常にやりがいと高い目標を持って働くことができます。
3社とも平均年収が2,000万円近くと高年収を得られる上に、さらにそこに報酬が加わるため、転職後も成果を上げれば短期間で更なる高年収を得ることも可能です。
また、『MBB』は優秀な人材と働くことができ、大規模案件・グローバル案件など純粋に刺激的で楽しい仕事にも数多く携わることができるなど、コンサルタントとしての成長機会を多く得ることができるのも『MBB』ならではと言われています。
また、卒業後もアルムナイや『MBB出身』という高いブランド力も得られることでその後キャリア形成にも大きなアドバンテージを得ることができるのも魅力と言えるでしょう。
『MBB』それぞれ強みや得意分野や風土が異なるため、自分の力を活かせるコンサルティングファームを選びましょう。
3.戦略コンサル最高峰『MBB』への転職は今が狙い目
世界最高の戦略コンサルティングファームと呼ばれる『MBB』への転職は今が狙い目です。
外資系コンサルティングファームは転職市場でも特に人気が高いのですが、その中でもTOP3といわれる『MBB』はさらに転職者に求められるレベルが高く、転職難易度はトップクラスです。
しかし、狭き門である『MBB』への転職は実は今がチャンスといわれています。
- 『MBB』を狙うなら今!その理由
- 業界未経験者でも『MBB』チャレンジは可能
次に1つずつ解説していきます。
(1)『MBB』を狙うなら今!その理由
『MBB』は転職難易度も最高レベルですが、チャレンジするなら今がベストタイミングです。
現在、日本国内でもコンサルティングニーズの増加・多様化によりコンサル業界全体で採用数が増加しており、『MBB』でも同様に中途採用に力を入れて優秀な人材を積極採用しています。
特にデジタル案件(DX)の需要増に伴って『MBB』各社も新たにデジタル部門を設立し、DX分野の戦略策定・分析・導入支援に加えて、実行支援を継続して行うコンサルタントの採用に意欲的です。
また、大企業に加えて中堅・ベンチャーなどのクライアントも増えている上に、日本の高齢化と国内市場縮小によって経営刷新と新たな機会を求めて海外進出を図る企業が増えているため、グローバル案件に対応できるコンサルタントのニーズも『MBB』でこれまで以上に高くなっています。
戦略コンサルティングファームにとって最も重要な経営資源の1つである人材について、採用される人の能力やレベルのハードルが高くなるのは当然であり、その中でも最高峰の『MBB』はさらに高い基準を設けているといわれていますが、3社とも採用人数の上限を設けておらず、基準をクリアした優秀な人材であれば、採用される可能性も十分にあるといえるでしょう。
大きな舞台で活躍するコンサルタントを目指すなら、積極採用中の『MBB』に今チャレンジしましょう。
(2)業界未経験者でも『MBB』チャレンジは可能
『MBB』への転職は、コンサル経験者だけでなく未経験者ももちろん可能です。
現在、『MBB』で活躍しているコンサルタントの中にも、クライアントワークであること・実力主義であること・タフさが求められることなど共通点が多い事業会社出身者・金融機関出身のコンサル業界未経験者が数多くいます。
特に経営者層とのコミュニケーションに慣れている人や財務や経理経験のある数字に強い人は、転職後の充実した研修やOJTにより短期間でコンサルタントとして成長して即戦力として活躍しています。
コンサルティング未経験であることは『MBB』への転職の際に不利とはならないので、最高品質のコンサルティングに興味がある方はぜひチャレンジしましょう。
4.『MBB』の選考対策
最後に、『MBB』の選考対策について解説します。
- 選考フローについて
- 面接でよく聞かれる質問例
- ケース面接・英語面接
『MBB』への転職を成功させるには、ハイレベルな面接をクリアすることが不可欠です。
次に1つずつ解説していきます。
(1)選考フローについて
『MBB』の選考フローについて解説します。
- 応募フォームより応募
- 書類選考(日本語もしくは英語の履歴書の提出)
- 筆記試験(オンラインまたはペーパー)
- 面接(複数回)
- 内定
上記は一般的なルート(公式ルート)ですが、社員に紹介してもらうリファラル制度や転職エージェント等を利用した場合、書類審査は軽め、職歴など場合によっては筆記試験も免除となり、面接をメインとした選考になります。
どちらのルートであっても、一次面接・二次面接はマネージャークラス、三次面接以降はパートナークラスが対応し、面接官2人と応募者1人で行われることが一般的です。
(2)面接でよく聞かれる質問例
採用選考で複数回行われる面接では、志望動機関連・職務履歴関連の質問に加えて、ケースディスカッション(ケース面接)が行われます。
まず、基本的な質問として志望動機関連の質問がされます。
- なぜコンサルタントになりたいのか
- なぜこのファームを選んだのか
- 自身の強み・弱み
- 入社後に何をしたいのか
- どんなコンサルタントになりたいのか
また、これまでの実績や経歴、仕事など職務経験に関する質問も必ずされます。
- 職務履歴の説明
- 仕事を通じて得た成果・経験
- 転職後のポジション希望 など
上記の質問に加え、面接時には戦略系コンサルティングファームの選考過程では最も難関といわれるケースディスカッション(ケース面接)が行われます。
(3)ケース面接・英語面接
ケース面接とは、特定のビジネスシチュエーションを想定したディスカッション形式の面接のことを指します。
情報や時間が制限された中で複雑な問題に対して適切に分析して合理的で実践的な回答を導くことができるかなどコンサルタントとしての素質等をチェックされるため、『MBB』への転職を成功させるために最も力を入れて対策をしておきたい面接です。
ケース面接では一般的に『ビジネス系』『パブリック系』『抽象系』の3種類が質問されます。
種類 | 内容 |
ビジネス系 | 最もオーソドックスなケース。売上向上・成長戦略・業界予測など |
パブリック系 | 政府やNPOのような非営利団体をクライアントとして想定する問題系統。社会課題の解決を考える。 |
抽象系 | 抽象的なお題(例:「幸せとは」など) |
3種類の中でも最も多く出される『ビジネス系』の質問について具体的に見てみましょう。
- ピザ・チェーンの売上を大幅にUPさせるにはどうすれば良いでしょうか?
- 大型書店1店舗の売上向上にはどうすればいいでしょうか? など
『ビジネス系』では、全社戦略の『マクロ系』と、1店舗の売り上げ向上を考える『ミクロ系』のお題を出され、中には面接官が担当した過去のビジネスケースを題材に出題されることもあります。
面接官の質問に対して自分の考えを伝え、その考えに対して面接官が質問をすることで、思考のプロセスや合理性、論理的思考能力や分析力やクリエイティブさなどを見つつ、コミュニケーション力や建設的なディスカッションができるかなど人間性もチェックされます。
ケース面接には正解がなく、出されるお題も多種多様なので身構えてしまう人も多いと思いますが、事前に転職エージェント等を利用して例題でトレーニングを十分にすることで次第に思考方法やコツなどがわかり、どんなお題であっても柔軟に対応できるようになります。
また、海外案件を数多く取り扱うマッキンゼーやベイン・アンド・カンパニーでは英語で面接もあります。
自分の言葉を正確に英語で話して伝えるには高い英会話力が必要です。
『MBB』の英語面接をクリアするためにも普段からビジネス英語のトレーニングをしておきましょう。
まとめ
外資系コンサルティングファームの最高峰『MBB』では、ビジネスパーソンとして活躍する上で汎用的なスキルを身に付けることができるだけでなく、優秀な人と一緒に働くことで刺激や学びも多く、そこで得た経験・スキルは転職市場でも高く評価されて次のキャリアを考える上でも大きなアドバンテージとなる魅力的な会社です。
難易度が非常に高いことは今も昔も変わりありませんが、コンサル業界全体の好況を受けて採用数は拡大傾向にあり、『MBB』への転職を考えているなら今がチャンスです。
大幅な戦略転換、新規事業の立ち上げ、事業の海外展開など大企業が大きな意思決定を下すタイミングで必要とされるのが『MBB』のコンサルタントです。
そんなクライアント企業から信頼される『MBB』コンサルタントとして活躍するために、各ファームの特徴を把握し、選考対策を十分に行った上でチャレンジしましょう。
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