国内PEファンドの先駆者・アジア展開も活発『アドバンテッジパートナーズ』の転職情報

「アドバンテッジパートナーズへの転職は難しい?」
「高年収と聞いたけどアドバンテッジパートナーズの待遇はどうなの?」

アドバンテッジパートナーズは、1997年に日本初のバイアウトファンド設立以来、常に時代のパイオニアとして社会の変革に挑戦を続けてきた日本のPEファンド業界の先駆者です。

最近も2020年の巨大6号ファンド(860億円)の設立、活発なアジア進出など独自性の強い投資活動が話題となっており、転職業界からも熱い注目を集めているファンドでもあります。

そこでここではアドバンテッジパートナーズの概要・気になる年収や待遇と合わせて、転職事情や転職の際に有利になる能力など、転職を考えている人が気になる情報を解説していきます。

豊富な実績に加え、海外オフィスと連携して世界中の投資家とつながる国際性を兼ね備えたアドバンテッジパートナーズに興味がある人は必見です。

1.アドバンテッジパートナーズの概要

アドバンテッジパートナーズは日本を代表する国内独立系の大手プライベート・エクイティー・ファンドです。

アドバンテッジパートナーズの概要

  1. アドバンテッジパートナーズの歴史
  2. アドバンテッジパートナーズの特長
  3. アドバンテッジパートナーズの事業内容・実績

次に1つずつ見ていきましょう。

(1)アドバンテッジパートナーズの歴史

アドバンテッジパートナーズはベイン・アンド・カンパニー出身の笹沼泰助氏とリチャード・L・フォルソム氏によって1997年に日本で最初に設立されたプライベート・エクイティファンドです。

ファンド投資先企業をイグジット後も強く競争力を保ちつつ地球環境問題や社会的課題の解決に貢献しながら永続的に成長する企業へと発展させることを目標に、これまでに数多くの投資を行っています。

アドバンテッジパートナーズが注力しているのは次の3つのファンドです。

アドバンテッジパートナーズの3つのファンド

  • 日本向けバイアウトファンド:日本の中堅企業を対象
  • アジア向けバイアウトファンド:アジアの中堅企業を対象
  • プライベートソリューションズファンド:日本上場企業成長支援プライベート投資。マイノリティ投資を通して上場企業の成長支援を行う

事業のメインとなる国内バイアウトファンドでアドバンテッジパートナーズを有名にしたのが2005年のダイエーとポッカコーポレーションへの投資です。

他にも、2006年には牛角や成城石井などを抱えたレックス・ホールディングス、メガネ専門店大手のビジョナリーホールディングス(メガネスーパー)、2008年には人気のコーヒーチェーン店である株式会社コメダなど知名度・人気ともに高い企業の再生案件・事業継承案件を数多く行っています

また、2007年に香港オフィスを開設以来、アジアのプライベートエクイティ市場の変化を把握しながら2016年に中国圏・東南アジア先進国を中心としたミッドキャップのバイアウトファンドに加え、ファイナンスと経営支援を統合したサポートを上場企業に提供するプライベートソリューションズファンド(日本上場企業成長支援プライベート投資)も手掛けています。

さらに、最近では第4の事業として『再生可能エネルギー・サステナビリティ投資戦略部門』を立ち上げるなど新しい分野への展開にも積極的です。

会社名株式会社アドバンテッジパートナーズ
本社所在地東京都港区虎ノ門4-1-28 虎ノ門タワーズオフィス17階
代表者笹沼泰助、リチャード・L・フォルソム(共同代表パートナー)
設立2005年9月13日 (1992年12月創業)
事業内容日本ファンドの管理運営、その他周辺業務
ホームページhttps://www.advantagepartners.com/
沿革【日本バイアウト】
1997年 MBI FundⅠ設立(30億円)
2000年 MBI FundⅡ設立(180億円)
2004年 MBI FundⅢ設立(465億円)
2012年 Advantage Partners Fund IV-S設立(200億円)
2015年 Advantage Partners Fund V設立(606億円)
2020年 Advantage Partners Fund VI設立(850億円)
【日本上場企業成長支援プライベート投資】
2008年 InfleXion I 設立(265億円)
2018年 InfleXion Ⅱ設立(107億円)
2019年 AAGS設立(231億円)
【アジア】
2007年 香港オフィス設立
2016年 シンガポールオフィス設立
Asia Fund Ⅰ設立(USD370 million)

(2)アドバンテッジパートナーズの特長

アドバンテッジパートナーズは、長年の投資活動を通して100件を超える投資実績と内部に蓄積されたノウハウそして経験豊富で能力の高い人材を武器として、投資先企業を競争力があり持続可能な企業として発展させることに定評があります。

基本的にアドバンテッジパートナーズは投資先にチームを送りこみ、長年積み上げてきた経営支援のノウハウやファイナンスを提供しつつ、持続的成長・発展による企業価値向上の可能性を最大限引き出すハンズオン支援を行っています。

アドバンテッジパートナーズのハンズオンは、経営者と同じ目線に立ち、ファンド投資先企業の潜在的競争力・収益力を最大化するため、経営理念・事業の定義・戦略・オペレーショシステムの全ての側面の改革案を詳細に提案し、サポートするコンサルティングアプローチが特長です。

現在のメンバーはコンサルティングバックグラウンドを持つ人が多く、投資先に実際に入り込んで行うハンズオンによる経営改善能力の高さは広く知られています。

アドバンテッジパートナーズでは常に指針である『4つのアドバンテッジ』を確認し、業務遂行を行っています。

アドバンテッジパートナーズの『4つのアドバンテッジ』(指針)

  • CLIENT Advantage   顧客ファースト・顧客への最大の付加価値の提供
  • QUALITY Advantage   最高の品質の業務の提供
  • INITIATIVE Advantage    常に最先端の経営理論を駆使し、論理的に考えて業務を遂行する行動力と実践力
  • FAIRNESS Advantage    社会全体・対象企業の全関係者との利害の公平性

上記の『4つのアドバンテッジ』を重視しハイレベルなチームが投資実行からイグジットまで一貫して行い、妥協なく粘り強く取り組むアドバンテッジパートナーズのスタイルは投資先企業からの信頼も厚いです。

また、アジアへの進出にも意欲的で、2007年に投資先の日本企業のアジアでの成長を支援するための拠点として香港オフィスを設立し、日本企業のアジアで展開を支援すると同時に中国・米国企業への投資案件の発掘と投資後の経営支援を行っています。

2016年にはアドバンテッジパートナーズ初のアジアファンドとなる『Asia Fund Ⅰ』(ファンドサイズUSD370 million)を設立し、中華圏や経済発展が進んだ東南アジア諸国を対象とした投資活動も積極的に推進しています。

(3)アドバンテッジパートナーズの事業内容・実績

アドバンテッジパートナーズの投資実績は日経プライベート・エクイティファンドの中でもトップクラスです。

基本的に業種を限定せず、製造業やテクノロジー·ITサービス、外食、流通・小売など様々な業種の企業に投資を行っています。

日本とアジアでのバイアウト実績をピックアップして紹介します。

投資年企業名業種
日本バイアウト実績2003年弥生株式会社テクノロジー·ITサービス
2005年株式会社ポッカコーポレーション消費材·小売·流通 / 製造業 / 外食
2006年クラシエホールディングス株式会社製造業
2008年株式会社東京スター銀行金融
2012年ユナイテッド・シネマ株式会社通信·メディア·エンターテイメント
2017年株式会社やる気スイッチグループ教育
2021年キューサイ株式会社ヘルスケア / 消費材·小売·流通 / 製造業
アジアバイアウト投資実績
(Asia Fund Ⅰ)
2018年石安牧場製造業
2018年Elise Fashion消費材·小売·流通
2018年EKO Group製造業
2021年MDI, Inc.テクノロジー·ITサービス
2021年Winsome Green消費材·小売·流通 / 製造業
2021年Pharmaforte (Malaysia)ヘルスケア / 消費材·小売·流通
日本上場企業成長支援プライベート投資実績2021年株式会社サンマルクホールディングス小売業
2021年株式会社スターフライヤー空運業
2023年株式会社ルネサンスサービス業

アドバンテッジパートナーズは、国内にとどまらず、『JAPAN LINK』をテーマとして日本とアジアをつなぐ投資を行うアジアファンド(Asia Fund Ⅰ)を通じて海外への投資も積極的に行っています

また、日本上場企業成長支援プライベート投資でも、積極的な成長機会があるものの組織力やM&Aのスキルに課題を抱える企業や、業績のターンアラウンドにじっくりと取り組むために財務基盤の強化が必要な企業など将来性のある企業に対し、効果的な支援を提供しています。

2.アドバンテッジパートナーズの待遇

日本国内だけでなくアジアにも進出しているアドバンテッジパートナーズの待遇について解説します。

アドバンテッジパートナーズの待遇

  1. アドバンテッジパートナーズの平均年収
  2. アドバンテッジパートナーズの社風・社内環境・雰囲気

年々拡大と進化を続けるアドバンテッジパートナーズは年収・待遇面でも魅力的です。

次に1つずつみていきましょう。

(1)アドバンテッジパートナーズの平均年収

アドバンテッジパートナーズ株式会社の平均年収は、1,000万円~1,500万円と言われており、非常に高い額と言えるでしょう。

PEファンドへの転職では、基本的には各々の実績を鑑みて年収がオファーされる形が多いようです。

あくまで目安になりますが、若手層での採用の場合、年収はベース1,000万円~2,000万円にキャリーが加わる形で提示されるケースが多いと言われています。

アドバンテッジパートナーズでも例外ではなく、年収はベース(年俸)+キャリー(成功報酬)となっており、案件次第で計り知れない報酬を得ることができます。

特に投資数が多いアドバンテッジパートナーズではキャリーを得るチャンスも多いので、さらに高年収を狙えるとみられます。

(2)アドバンテッジパートナーズの社風・社内環境・福利厚生

若手の育成に力を入れているアドバンテッジパートナーズは、若手にもどんどん仕事を任せる文化があり、メンバーの仲も良くオープンな社風であることで知られています。

チームを構成して業務にあたりますが、自分のチームだけでなく他のチームの活動内容も共有され、ディスカッションも活発に行われるため学びの場が多くなっていることも成長を促す機会が多いとメンバーから好評です。

「若いうちからいろいろな経験を積める」「メンバーのレベルが高くて成長機会が多い」などアドバンテッジパートナーズの評判は総合的に高く、社風や社内環境に満足している社員が多いようです。

ハイレベルなメンバーと共に男女関係なく得難い経験を積みたいという方は挑戦する価値があるファンドなのでぜひ挑戦してみてください。

3.アドバンテッジパートナーズの転職動向

転職エージェントを選ぶ3つのポイント

アドバンテッジパートナーズの転職動向について解説します。

アドバンテッジパートナーズの転職動向

  1. アドバンテッジパートナーズの転職状況
  2. 業界未経験からでも可能か

ハイクラス人材から人気のPEファンドの中でも老舗日系PEファンドとして一目置かれているアドバンテッジパートナーズへの転職は一筋縄ではいかないようです。

次に1つずつ見ていきましょう。

(1)アドバンテッジパートナーズの転職状況

コンサルタントの仕事内容

国内で最も歴史が長く、日系プライベート・エクイティファンドの中でも年収水準の高いアドバンテッジパートナーズは、転職市場でも人気で転職難易度も高いです。

アドバンテッジパートナーズに限らずプライベート・エクイティファンド業界は即戦力となる中途採用がほとんどであり、採用されるのは基本的にコンサルティングバックグラウンドを持つ人が多いのですが、最近では若手中心に投資銀行など様々なキャリアを持つ人の採用も増やしているようです。

具体的には、ベイン・アンド・カンパニーやA.T.カーニーやマッキンゼー・アンド・カンパニーなどの外資系コンサル、日本興業銀行(現 みずほ銀行)や三菱UFJ銀行、野村証券やSMBC日興証券などの金融業界の他、監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)やPwCアドバイザリー株式会社(現PwCアドバイザリー合同会社)、ダイエーや三菱商事や三井物産などの事業会社など多岐にわたっています。

そもそもの採用枠が少ない上に、高年収・環境の良さで知られるアドバンテッジパートナーズは人気も高くなっているため、格別に狭き門であるのは間違いありません。

(2)業界未経験からでも可能か

夕暮れの中考え事をする男性

アドバンテッジパートナーズへの転職はプライベート・エクイティファンド未経験でも可能です。

ただし、少数精鋭のプロフェッショナル集団であるため、少なくともM&Aやコンサル経験があることが大前提となります。

とはいえ、アドバンテッジパートナーズは若手を育てる意識も高いため、コンサルや財務などのスキルが十分でなくてもポテンシャルや熱意があれば採用の可能性もあるのでチャレンジしてみる価値はあります。

まずは、アドバンテッジパートナーズへの転職を成功させるためにメンバーの経歴と遜色のないキャリアやスキルを身につけることが有効です。

それと合わせて、日本に留まらずアジアのオフィスや欧州と連携して世界中の投資家とつながる国際性の強いプライベート・エクイティファンドであるため、TOEIC800点程度のビジネスレベルでの英語力を身につけておくとよいでしょう。

4.アドバンテッジパートナーズへの転職に有利になる能力

PEファンドへの転職で「これがあれば有利」という資格はありませんが、次の3つのスキルを持っているとアドバンテッジパートナーズへの転職を有利に進められます

転職が有利になる能力

  1. M&Aエグゼキューション・コンサルティング経験
  2. アグレッシブさ・成長意欲
  3. ビジネスレベルの英語力

次に1つずつ見ていきましょう。

(1)M&Aエグゼキューション・コンサルティング経験

コンサルタントに向いている人の3つの特徴

アドバンテッジパートナーズの転職では、M&Aエグゼキューション経験やコンサルティング経験があると有利です。

中途採用で求められるのは即戦力性ですので、チームで取り組むスタイルであるアドバンテッジパートナーズでも、メンバーには一人で全てをカバーできるスキルが求められます。

特に、スペシャリストぞろいの少数精鋭のPEファンドであるアドバンテッジパートナーズはその傾向が顕著であるため、M&Aエグゼキューションやコンサルティングのスキルがあるかどうかは非常に重要なポイントとなります。

アドバンテッジパートナーズへの転職を具体的に検討する前に、投資銀行やFAS系ファーム、ブティックM&Aアドバイザリーファーム、戦略コンサルティングファームでスキル・実績を積み上げると有利に転職を進められることでしょう。

(2)アグレッシブさ・成長意欲

コンサルタントに転職する4つのメリット

アドバンテッジパートナーズへの転職では、アグレッシブさや成長意欲が重視されます。

アドバンテッジパートナーズはやる気のあるメンバーにどんどん仕事を任せる文化があり、ディスカッションも多く行われるPEファンドです。

そのため、自分の意見をはっきり述べ、積極的に様々な案件に取り組み、自分のスキルや経験を増やしていこうと貪欲に取り組む人材を好んで採用しています。

若手育成にも力を入れているPEファンドですので、ハードスキルが不十分であっても熱意や目標を明確に持っていることをアピールすると高く評価されポテンシャル採用される可能性も高くなります

(3)ビジネスレベルの英語力

日本国内だけでなくアジアを中心に海外での実績も増やしているアドバンテッジパートナーズでは、ビジネスレベルの英語力が欠かせません

具体的には、TOEIC800点程度の英語力を備えている人材は高く評価されます。

現在、そこまで至ってないならば転職活動を行う前にトレーニングしておきましょう。

また、ライティングやリスニングももちろん重要ですが、ビジネスで英語を活用する際に最も重要になるのはスピーキングの能力です。

実際に生きた英語に触れて自分から英語で話せるように意識しておくと、TOEICの点数だけではない英語力をアピールできるでしょう。

5.アドバンテッジパートナーズからのキャリアパス

過去の実績

最後に、アドバンテッジパートナーズからのキャリアパスについてみてみましょう。

アドバンテッジパートナーズからのキャリアパス

  • その他PEファンド
  • ベンチャー企業のCFOなどの重役
  • 大手事業会社の投資・M&A部門
  • 外資系コンサルティングファーム
  • 投資銀行

PEファンドの中でも国内外に展開するアドバンテッジパートナーズで得た経験・スキルは、転職にも有利に働き、今後のキャリアの幅を大きく広げてくれます

具体的には、同じPEファンドへ転職する人だけでなく、ベンチャー企業で役職者として活躍する人、またPEファンドで得たスキルを活かして外資系コンサルティングファームで活躍する人のほか、アドバンテッジパートナーズで得た人脈を生かして投資先企業で経営者層として転職するケースなどその後のキャリアは様々です。

アドバンテッジパートナーズは多くの企業とのパイプを作ることもできるため、今後のキャリア形成に大きなステップとなるPEファンドであるのは間違いないでしょう。

まとめ

アドバンテッジパートナーズは、豊富な実績に加え、投資先企業の発展に優秀なチームで取り組む魅力的なPEファームです。

老舗だからといって守りに入るのではなく、社会や世界の変化に合わせてアジアや脱炭素や再生可能エネルギー関連事業への投資を始めるなど新たな局面にも柔軟かつ積極的に取り組むチャレンジ精神のあるファームとしても有名です。

事業・経営だけでなく法務・会計・税務など様々な側面からの企業価値に向かい合うことが求められるため、激務であり責任も重大ではありますが、アドバンテッジパートナーズがビジネスプロフェッショナルとして成長できる最高の環境であるのは間違いありません。

国内最高峰のPEファンドであるアドバンテッジパートナーズで最強の仲間と共に最高の仕事をするために、ぜひ準備を整えてチャレンジをしてみることをおすすめします。

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