転職エージェントとは?転職成功に向けて利用方法や面談について解説
「転職エージェントとは何か」
「転職エージェントを利用するメリットは何か」
「自分に適した転職エージェントの選び方を知りたい」
「転職エージェントとの面談で、何を聞かれるのか知りたい」
「転職エージェントとの面談で、どんな準備が必要なのか知りたい」
現在転職を検討している方の中には、転職エージェントを利用することを考えている方も多いです。
ほとんどの転職希望者は転職エージェントを通じて、転職先企業の紹介や転職活動のアドバイスなど、サポートを受けています。
本記事では、転職エージェントとは何か、またどんなサポートや面談が行われるのかなど、幅広く解説します。
また、転職エージェントを初めて利用する方にとっても有利になるよう、自身に適した転職エージェントの選び方や、転職エージェントに関するよくある質問などもテーマに挙げております。
転職エージェントを適切に利用し、今後の円滑な転職活動になるよう、本記事が参考になれば幸いです。
1.転職エージェントについて
はじめて転職エージェントを利用する方も、久しぶりに転職エージェントを利用するという方も、ぜひ本記事を参考に、転職エージェントについて知っていきましょう。
まずはじめにここでは、転職エージェントとはそもそも何か、転職サイトや転職スカウトサービスとどんな違いがあるのかについて紹介します。
(1)転職エージェントとは
転職エージェントとは、専任のエージェント(アドバイザー)が担当について、転職を検討している求職者と採用を考えている企業のマッチングを図り、求職者の転職活動をサポートしてくれるサービスのことをいいます。
業界・業種の動向やノウハウ、転職に関する知識やアドバイスなどに長けたキャリアアドバイザーが、企業と求職者の円滑なマッチング採用を目指します。
採用を検討している企業側に対しては、採用したい人材に求める経験・スキルや人物像、給与などの条件面を確認し、求人情報としてエージェントで管理します。
転職を検討する求職者に対しては、仕事の条件や希望をヒアリングし、管理している求人情報の中から経験や希望に合う企業を紹介し、選考から入社後までをサポートします。
(2)転職サイト、転職スカウトサービスとの違い
転職エージェントのほか、転職サイトや転職スカウトサービスなど様々な転職支援サービスを聞いたことがあるでしょう。
まずは転職エージェントと転職サイトの違いについては、主に以下の表のようになります。
転職エージェント | 転職サイト | |
専任者によるキャリアカウンセリング | 〇 | × |
企業選びから選考対策、現職の退職交渉まで転職アドバイス | 〇 | △ |
求人広告以外の企業の詳細情報提供 | 〇 | △ |
入社成功率 | 〇 | △ |
表のように、転職エージェントは専任のキャリアコンサルタントが担当し、前職の仕事内容やキャリア、将来の希望転職先や条件など、求職者がもつ情報を綿密にヒアリングするものです。
一方で転職サイトは、専任のキャリアコンサルタントはおらず、幅広い業界業種の求人の掲載や転職ノウハウのコンテンツの紹介などをするものです。
転職エージェントについては、転職活動のサポートにおいては専任のキャリアコンサルタントがワンツーマンで対応するので、転職先探しから書類選考・面接対策だけでなく、内定後の対応まできちんと見てくれます。
転職エージェントの場合、人材を募集している企業側にインタビューしたり、直接ヒアリングするケースが多いので、転職サイトだけでは見られない企業の内情を知ることができ、企業に対する印象や企業で働くイメージが明確にすることができるでしょう。
以上のことより、転職エージェントは転職サイトと比べてバックアップ体制が優れた点が多く、入社成功の確率も上がると言われています。
また、転職サービスの中には転職スカウトというものもあり、転職エージェントや転職サイトに提出している履歴書や職務経歴書を企業側が見て、求める能力や経験にマッチングすれば企業側から直接求職者に選考案内を送る仕組みになります。
つまり、企業側からアプローチが来るところが他の2つとの違いです。
転職エージェントの中にはスカウトサービスを導入しているものもあり、より転職先の紹介数や入社成功率が高まるでしょう。
2.転職エージェントを利用するメリット
本章では、転職エージェントをいざ利用する上で、どんなメリットを求職者が得ることができるかを解説します。
主に転職エージェントを利用するメリットは以下の3点が挙げられます。
- 転職のプロに選考をサポートしてもらえる
- 「非公開求人」も紹介してもらえる
- 内定後のアフターフォローもしてもらえる
以降からの詳しい解説を読み、転職エージェントを利用することで、自身の転職成功への可能性が高まることをしっかり把握できるようにしましょう。
(1)転職のプロに選考をサポートしてもらえる
先述したように、転職エージェントでは専任のキャリアコンサルタントが基本的にワンツーマンで対応し、以下のようなサポートを提供してくれます。
- 履歴書・職務経歴書を作ってもらう・改善してもらう
- 自分に向いている業界・仕事はどこか意見を貰い、狙いを定める
- 求人で掲載されている以外の企業の内情を提供してくれることもある
- キャリア相談や求人案内ができる
- 推薦文を書いてもらう
- 面接で話す自分のPRポイントを整理してもらう
- 面接の練習をしてもらう
転職エージェントにて、履歴書・職務経歴書のデータベースを一度作成しておくと、そのデータをテンプレートとして利用することができ、企業ごとに志望動機などでどの部分を改善すればよいかアドバイスも受けやすくなります。
同様に、目指したい転職先の業界や業種、キャリア像などをデータとして登録しておいたり、事前にキャリアコンサルタントとの面談を通じて情報を共有することで、個々に適したキャリア相談やアドバイスを提供してくれます。
また求職者が紹介した企業の選考を望む場合、選考の段取りや選考フローの案内、企業に合わせた面接の練習・改善もキャリアコンサルタントが対応します。
つまり転職エージェントを利用することで、以下3点の転職サイトにはない選考サポートが得られます。
①書類作成や求人探しなどの手間が大幅に省くことができる
②求職者にとってより最適な業界・企業選びができる
③選考で採用成功につながるアドバイスや相談ができる
(2)「非公開求人」も紹介してもらえる
転職エージェントは、転職サイトでは掲載されていない「非公開求人」の紹介もできます。
非公開求人というのは、通常の求人サイトなどでも募集される一般求人とはまた別の、一般には公開されていない求人のことを言います。
非公開になる理由は、「他社に知られずに新しい事業を担うスタッフを採用したい」「求める条件にぴったり合う人材が現れた場合のみ採用したい」など、主に企業側がより慎重に採用を行い、期待値の高い人材を得るためと言われています。
転職エージェントでは、この非公開求人の管理も行っているため、より多くの企業紹介が提供でき、求職者が求める条件とマッチングする企業先がより多くなります。
(3)内定後のアフターフォローもしてもらえる
選考を進めて、企業からの内定をいただいた後にも求職者がもつ懸念点はあります。
例えば、「入社日は自身の都合で合わせることは可能であるのか」「給与やキャリアステップの交渉は自身ではやりにくい」「現職の退職手続きではどのように円滑に進めていけばよいか」など。
転職エージェントでそういった不安を解消し、トラブル発生を避けてくれるよう、内定先と仲介に入ってくれたり、円満退職するためのアドバイスやサポートを提供してくれます。
転職成功とは、内定者が次の職場で気持ちよく働けるようになるまでのことを言います。
転職エージェントはその点についてしっかり重視し、求職者と企業の円滑な関係が築けるようサポートします。
3.転職エージェントの利用の流れ
転職エージェントを利用するにあたって、主な流れは以下のようになります。
- 転職エージェントにサービスを申し込む
- エージェントとの面談
- 求人紹介&書類添削・面接アドバイス
- 応募~書類選考~面接
- 内定~退職交渉~入社
上記の流れについてを詳しく把握しておき、転職エージェントの利用はどんなものか事前にイメージしておきましょう。
(1)転職エージェントにサービスを申し込む
まずは転職エージェントのホームページや電話などでコンタクトを取り、サービスの申し込み手続きをしましょう。
さまざまな転職エージェントがある中、自身に適したエージェントはどこか迷うこともあるでしょう。
その場合、転職エージェントが広告やホームページなどで掲載している提供サービスに着目してみたり、エージェントのタイプが幅広い業界や職種の転職サービスをもつ「総合タイプ」なのか、特定の業界や職種の転職サービスをもつ「特化タイプ」なのかなど、情報収集してみると良いでしょう。
サービスの申し込みや登録が完了次第、次はエージェントに所属するキャリアコンサルタントとの個別面談日を設定を行います。
(2)キャリアコンサルタントとの面談
転職エージェントのサービス申し込み・登録後は基本的にキャリアコンサルタントと直接面談を行います。
対面式やオンライン式、電話のみなど形式はさまざまであり、求職者の希望に合わせて選ぶことも最近は可能となっています。
面談の目的は主に、「求職者と転職エージェントがお互いに理解し合うこと」で、キャリアコンサルタントは求職者の現状の働き方や、目指したいキャリア像など詳しい情報をヒアリングし、分析します。
相互理解をきちんと行わなければ、求職者が満足のいくステップアップができず、最悪転職失敗などもリスクもあり得ます。
面談を通じて求職者と転職エージェントが正直に話し合う・理解し合うことで、転職成功に必要な第一歩と言えるでしょう。
面談にかかる所要時間は、話の内容などによって異なりますが、約30分から2時間前後とみられています。
(3)求人紹介&書類添削・面接アドバイス
面談で求職者の希望条件やキャリアなどの内容の摺合せをした後は、経験やスキル、希望に応じ、求職者が力を最大限に発揮できると想定される求人情報が紹介されます。
保有する求人などで、幅広い業界や業種を知るエージェントであれば、大体数十件以上の企業紹介をしてくれるので、自身でも選考に進んでみたい!と望む企業が多く知ることができます。
ただし、転職エージェントの中には、求職者からお金を取らない代わりに、入社が決まった時点で企業から「成功報酬」という形で収入を得ているところもあります。
これによりエージェント側では「多くの求職者を人材採用を行っている企業に転職させるか」が重視され、求職者の希望や真意に当てはまりにくい紹介をするケースもあります。
自身が「条件に合う」と思うものがなければ、応募する必要はないので、注意して紹介された企業を選別しましょう。
求職者が選考を望む企業先へ応募する際は、事前に履歴書、職務経歴書の添削や、面接対策など企業ごとに応じた選考対策も実施してくれます。
(4)応募~書類選考~面接
紹介した求人の中で応募したい企業が決まったら、キャリアコンサルタントが企業に直接求職者を推薦します。
事前に添削した応募書類や推薦文を企業側に提出し、書類通過後の面接日の調整や条件交渉など、求職者の代わりに行います。
求職者には書類選考通過の通知や面接日程候補日の提案、企業側から提示された条件の確認など、内定までキャリアコンサルタントが選考のサポート・アドバイスをしっかり行います。
(5)内定~退職交渉~入社
企業側から内定通知がきた場合、最後に入社日の調整や現職の円満退職のための手続きのアドバイスなども、アフターフォローをキャリアコンサルタントが行います。
求人では公表しにくい情報が内定後に明確になることもあり、例えば、契約社員から正社員登用する条件や育児休暇などの規定など、内定通知直後あるいは入社直前に与えられる雇用契約書に記載されている事項があります。
そのほか年収やボーナスなど、求職者が内定先に相談しにくい内容などもあるでしょう。
そのような条件交渉や内容確認もキャリアコンサルタントに代わりに行い、求職者は企業先とトラブルを起こすことなく、対応してくれます。
また、選考の途中で辞退したい場合や、内定を辞退したい場合なども代わりに断わりの手続きをしてもらうことができます。
4.転職エージェントとの面談
ここまで、転職エージェントの概要や利用の流れなどを紹介してきました。
ここでは、利用の流れの中で紹介した「キャリアコンサルタントとの面談」について詳しく解説していきます。
面談を通じてどんな話をするのか、面談予定日が決定したら事前に知っておきたいこと、面談という貴重な場面で注意してほしいことをポイントごとに説明します。
面談は転職エージェントと将来のキャリアについてを相談し、今後の転職活動をスムーズ化と転職成功を導くための大切なものです。
貴重な機会を有意義なものにするためにも、きちんとキャリアコンサルタントとの面談はどんなものか知っておきましょう。
(1)面談内容
面談の内容については主に以下の項目について話し合い、専任のキャリアコンサルタントと相互の理解を深めていきます。
- 自己紹介
- 職務経歴・仕事内容・スキルの確認
- 転職活動状況と転職理由、目標とするキャリアのヒアリング
- 希望職種・企業・年収など諸条件についてヒアリング
- 求人情報についての提案・今後の転職活動のアドバイス
上記は一例になりますが、事前にヒアリングされる内容や、今後自身がキャリアコンサルタントに求めるアドバイスについてしっかり整理しておくとよいでしょう。
(2)面談前に用意しておくべき準備
サービスの申し込み・登録をして面談の日程が決まれば、事前に用意しておくべきことは何か?と気になる方もいるでしょう。
面談が行われるまでに、以下の点について知っておき、行動することを薦めます。
- 服装
- 持参物
- 転職エージェントに聞きたいことを整理しておくこと
#1:服装
服装についてですが、基本的に面談の際の服装は自由と言われています。
現職の職場の服装がオフィスカジュアルなものや制服、作業着であって、終業後に面談へ訪れるという人もいるため、面談時の服装はスーツ以外でも問題はないと言われています。
ただし、面談時の服装はキャリアコンサルタントが求職者に対する人物評価の1つともなりますので、デニムやタンクトップ、Tシャツなどカジュアルすぎる服装は避けた方が良いでしょう。
#2:持参物
事前に転職エージェントから必要なものを連絡しますが、面談時の持参物は、基本的に履歴書・職務経歴書・筆記用具の3点が求められます。
スキルや経歴、PRポイントなど整理しておき、担当キャリアコンサルタントに漏れなくきちんと伝えられるようにしておきましょう。
前職または現職がクリエイティブ系の仕事であれば、過去のデザイン案やポートフォリオなども用意しておくと良いでしょう。
また面談の際、担当キャリアコンサルタントから名刺を渡されることがありますが、自身の名刺は必要ないので、用意しなくても問題ありません。
#3:転職エージェントに聞きたいことなどを整理しておく
面談当日に転職エージェントからのヒアリングのほか、求職者側が聞きたいことや、アドバイスしてほしいことがあるでしょう。
例えば希望年収や福利厚生、どんな職場環境を望むか、前職で抱えていたキャリア像や業界・業種の転職動向など、キャリアコンサルタントが面談を通じて応えてくれます。
今後の転職活動で、不安な点やわからない点などあればキャリアコンサルタントに相談できるよう、事前にまとめておくとよいでしょう。
(3)面談で注意すべきポイント
専任のキャリアコンサルタントは多数の求職者を担当しているため、1人当たりの面談の時間も限られています。
また、面談の目的は、転職成功に向けて、転職エージェントとうまくつき合うようにしていくことも含まれています。
貴重な時間の中で、転職エージェントと友好な関係づくりをし、将来スムーズな転職活動と転職成功のゴールを得るためにも、面談で注意しておくべきことがあります。
主に面談当日に注意すべきポイントは以下の点が挙げられます。
- エージェントとは本音で話し合うこと
- 「とりあえず話だけ聞きに来ました」と言わないこと
- 不満など、ネガティブな情報を素直に話しすぎないこと
- 面談後のやりとりはなるべく迅速に対応すること
以下の詳細を読み、面談での心構えを心掛けておきましょう。
#1:エージェントとは本音で話し合うこと
転職エージェントとの面談は企業の面接とは違い、面談の内容がその後の選考に影響するなどというリスクはありません。
転職エージェントは「求職者の不安な部分や希望条件など、細かい部分も含めてしっかり当人と向き合うこと」を重視しています。
転職エージェントに「こういうことを話してはいけない」「あまり聞くべきではない」という制限は基本的にありませんので、しっかり「自身の本音を打ち明ける」姿勢でいることが重要です。
例えば、転職理由において「上司のパワハラ」や「昇進ができない」などネガティブな表現については中々人に打ち明けにくいと感じることもあるでしょう。
しかし、転職エージェントでは情報管理の面も徹底して守りつつ、どんなことでも求職者の声をしっかり受け入れて相談に応じてくれます。
転職エージェントには嘘偽りなく自分自身のことを伝え、しっかり理解してもらうことで、適切な転職サポートを提供してもらえるということを理解しておきましょう。
#2:「とりあえず話だけ聞きに来ました」と言わないこと
転職エージェントへのサービス申し込みをして、面談で「とりあえず話だけしたい、聞きに来た」というと、専任のキャリアコンサルタントはその求職者の対応が、他の人より後回しになってしまうケースがあります。
面談時には求職者が「いつ頃現職を退職し、新しい転職先で働くことができそうか」、転職のタイミングもヒアリングします。
転職エージェントは先述した通り、求職者の入社が決まった時点で採用企業から「成功報酬」という形で収入を得ていますので、転職活動に積極性が見られる人を優先して、求人紹介や選考対策などのサポート対応をすることがあります。
「具体的に転職を検討しており、良い求人があればすぐにでも転職をしたい」という姿勢で面談に取り組むことをおすすめします。
#3:不満などネガティブな情報ばかりを話しすぎないこと
求職者自身は本音で打ち明けるとは言いつつも、職場の批判や不満などネガティブな情報ばかりを一方的に語ると、転職エージェント側は解決策の提案がしにくくなったり、企業の提案が難しくなることがあります。
話を聞いてくれる専任のキャリアコンサルタントの立場に立って考えても、職場に対する不満や文句ばかりを聞かされていては、求職者に対してあまり良い印象を持たないでしょう。
また、こういったネガティブな表現が多い求職者の中には、転職先でも「すぐやめる人材」とみなされ、転職エージェント側にもデメリットが発生するケースもあります。
このようなトラブルを避け、求職者が転職エージェントからのサポートをしっかり得られるよう、なるべく不満などのネガティブな話はまとめておき、キャリアコンサルタントと一緒にどう解決していくのかを話し合うことも、面談で重要なことです。
#4:面談後のやりとりはなるべく迅速に対応すること
面談終了後、キャリアコンサルタントが面談でヒアリングした内容を分析し、求職者の希望条件にあてはまる求人や選考の案内など、転職エージェントからの電話やメールが届くようになります。
転職市場は常に変動するもので、専任のキャリアコンサルタントが自身と同様の求人紹介をしている他の求職者もいます。
先んじて選考に進むか否か意思決定をするなど、転職エージェントとのやりとりはできるだけ迅速に対応し、転職に対して積極性を見せるようすると良いでしょう。
5.転職エージェントの利用でよくある質問
転職エージェントを利用する前に、よくある質問を以下のように挙げております。
- 無料で相談できるのか
- 場所や時間は求職者の都合に合わせることができるのか
- すぐ転職するつもりはなくても利用できるのか
- 転職エージェントはいつ登録すべきか
- サポートを途中で断ることはできるのか
転職エージェントのサービス申し込み前に、スムーズな利用ができるよう、ここでもうワンステップ確認をしておきましょう。
(1)無料で相談できるのか
基本的に転職エージェントの利用は無料で対応してくれます。
先述した通り、転職エージェントの収入は求職者の入社が決まった時点で採用企業から「成功報酬」という形で得ています。
これにより、求職者に対しては相談料やサービス料などの費用は求めない仕組みとなっています。
(2)場所や時間は求職者の都合に合わせることができるのか
最近の転職エージェントでは、求職者の都合に合わせて面談のスケジュールや場所などを調整してくれるようになっています。
面談の日程や時間などは、求職者の現職の終業後や土日祝など休みに合わせて対応してくれたり、都合により時間に間に合わず面談日の変更を希望することも可能となっています。
ただし、キャンセルする場合は事前に担当のキャリアコンサルタントへ、お詫びとキャンセル理由、日程変更の希望など一報を入れておくよう心がけておきましょう。
面談場所については、転職エージェントの事務所で対面式で行ったり、電話やオンライン形式で行うことも求職者の希望に応じて選ぶことが可能です。
電話やオンラインを希望する場合、履歴書や職務経歴書など面談に必要なものを事前に転職エージェントへ送っておくことが必要となるので、気をつけましょう。
(3)すぐ転職するつもりはなくても利用できるのか
転職エージェントとの面談で、「慎重に転職活動をしたいので、まずは情報交換を行いたい」「転職活動で失敗したくないので、まずは相談からしたい」という求職者の方もいます。
例えば、「希望する業界の転職市場はどんな感じか」「これまでのキャリアで得た経験やスキルでも、希望する職種やキャリアビジョンを実現することは可能か」などがあります。
求職者はこういった転職に対する不安や懸念点をまず解消したいという意思表示をすることで、転職エージェント側も理解に応じ、手厚いサポートを提供してくれます。
(4)転職エージェントはいつ登録すべきか
個人差はありますが、転職活動を始めて求人・企業紹介を受け、内定や入社手続きサポートが終了するまでの、転職エージェントで受けるサービス期間は約2〜3カ月ほどが目安と言われます。
そのため、もし求職者に転職時期の希望があれば、その3カ月前を目安に登録することが望ましいでしょう。
また、すぐ転職するつもりがなくてもサービスの利用は可能ですので、とりあえず登録しておいて、キャリア相談などを利用する使い方こともできます。
(5)サポートを途中で断ることはできるのか
転職エージェントのサービスを途中でやめたいと思った場合、メールや電話でやめる意思を伝えるだけでも基本的に問題ありません。
その際、転職エージェント側から今後のサービス向上のため、やめる理由を聞いてくることやアンケート回答の依頼などがありますので、これまで自身に対するサポートをしていただいたことの感謝も込めて快く対応しましょう。
6.転職エージェントを選ぶポイント
転職エージェントを利用したいと思いつつ、数多くの人材支援企業がサービスを提供しています。
その中でも、「どの転職エージェントが自身に適しているか」と迷うことがあるでしょう。
本章ではそんな方のために、以下のような「転職エージェントの選ぶポイント」について解説します。
- 転職エージェントはなるべく複数登録しておくこと
- 転職エージェントには2種類のタイプがあること
以上の2点を参考に、転職エージェントのサービス利用を申し込んでみましょう。
(1)転職エージェントはなるべく複数登録しておくこと
そもそも転職エージェントは、なるべく複数登録しておくことがおすすめです。
理由は2つあり、1つは転職エージェントは基本的にどこも無料でサポートを受けることができること、もう1つは転職エージェントごとで、自身の専任キャリアコンサルタントとの相性を見極めることが挙げられます。
同じ無料サービスでも、提供してくれるサポート内容は転職エージェントごとに異なることがあります。
例えば、ある転職エージェントでは紹介がなかった企業を、別の転職エージェントで紹介を受け、その企業が自身の希望条件とマッチングしたというケースがあります。
各転職エージェントで提供される具体的なサポート内容やサービスの質は、登録して初めてわかることが多いので、複数登録しておくことが勧められます。
また、自身を担当してくれるキャリアコンサルタントが複数人いることで、どれほど手厚くサポートしてくれるか、希望の転職先で働くというゴールを実現するために共に励んでくれるか、面談やメールなどのやりとりを通じて見極めることができます。
サービス利用中、「担当キャリアコンサルタントと相性が合わない」などがあっても、複数人相談できる人がいることで、安心感をもって転職活動を進めることができるでしょう。
(2)転職エージェントには2種類のタイプがあること
前章にて先述した通り、転職エージェントには「総合タイプ」と「特化タイプ」の2種類があります。
「総合タイプ」とは、保有する企業の求人などで幅広い業界や職種を展開しており、多数の求人紹介や幅広い選択肢を提示してくれます。
つまり、求職者がもつ経験やキャリアを十分に活かせるよう、前職のキャリアにこだわらず、未経験でも挑戦できる業界・業種の紹介を受けることができます。
一方で、「特化タイプ」とは、「理系」や「エンジニア職」など、特定の業界や職種を限定した転職サービスをもつエージェントのことを言います。
提案してくれる求人紹介の規模は総合タイプと比べて少ないですが、専門分野の知識やノウハウをもっていることもあり、求職者の経歴やスキル、希望も深く理解してくれます。
また、紹介企業の選択や面接・書類対策なども、専門的な内容でも緻密に行ってくれますので、企業の内情やキャリアビジョンなどが具現化できます。
転職エージェントを選ぶ際は、「総合タイプ」か「特化タイプ」か、どちらに自身のキャリアや経験上適しているかしっかり見極めて判断すると良いでしょう。
まとめ
本記事では、転職エージェントについて、その利用するメリットや利用方法、面談などについて詳しく解説しました。
解説を通じて、以下のポイントについて改めて把握しておきましょう。
- 転職エージェントは、仕事の条件や希望をヒアリングし、管理している求人情報の中から経験や希望に合う企業を紹介し、選考から入社後のアフターフォローまでしっかりサポートします。
- 専任のキャリアコンサルタントと相互理解を深めていくことが、転職エージェントを利用して転職成功の未来につなげることで重要であり、面談を通じて自身の経験やスキル、希望条件などを「本音で話し合う」ことが求められます。
- 面談では、利用者からのよくある質問や主に3点の面談で必要なものなど、事前にしっかり準備してから取り組むことが望ましいです。
- 転職エージェントは複数登録しておき、自身の希望条件や提供するエージェントのサービス内容・人柄などに応じて、適切に利用します。
転職活動を検討される方も本記事を読んで、転職エージェントを積極的に利用し、転職成功が実現できると幸いです。
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