不動産営業からキャリアアップできるおすすめの転職先は?アピールできる強みも紹介
「不動産業界からの転職を検討している」
「不動産業界からの転職におすすめの業界はあるのだろうか?」
マンションや一戸建て、店舗やオフィスなどの賃貸契約を提案する不動産営業をしている人の中には、ノルマがきつい、勤務時間が長いなどの理由から、転職を検討している人も多いのではないでしょうか。
不動産営業は不動産に関する専門知識から、ヒアリング力、提案力など、あらゆるスキルを有していると言える職業です。
こうした点を活かせる業界に進むことで、将来に向けてのさらなるスキルアップが目指せるでしょう。
本記事では不動産からの転職におすすめの業界から、不動産営業出身者の強みについて具体的に紹介します。
現在不動産営業をしていて、転職を考えている人は、ぜひ参考にしてください。
1.不動産からの転職におすすめの業界
それでは不動産からの転職におすすめの業界を4つ紹介します。
- コンサル業界
- M&A業界
- 金融業界
- 同業他社
以下で見ていきましょう。
(1)コンサル業界
依頼を受けたクライアントが抱える課題に対する解決策を考え、提案、実行支援までを行うコンサル業界は、不動産経験者におすすめの転職先と言えます。
コンサル業界は、デジタル改革を意味するDX(デジタルトランスフォーメーション)や、持続可能な開発目標であるSDGs(エス・ディー・ジーズ)関連案件のニーズの高まりから、今後のマーケットの拡大が見込まれている業界です。
コンサルタントの仕事は、以前は課題に対する解決策の提案まででしたが、現在では実行支援までを行うことが当たり前になっており、各業界の専門知識が必要になってきたことから、採用活動の際、他業種での経験が評価されやすくなっています。
不動産営業の経験も例外ではなく、特に前職で身につけたプロフェッショナルマインドやコミュニケーション能力、タフネスさがアピールできる点でしょう。
ただし不動産営業は主に家や土地などの有形商材を扱っているのに対して、コンサル業界は無形商材を扱う業界です。
目に見えないものを売るからこそ、クライアントとのつながりや個人の営業力が問われる仕事になりますので、はじめはやりにくさを感じる可能性もあります。
しかし、働いていく中でコツを掴んでいくと、自身のさらなるスキルアップにも繋がっていくおすすめの転職先と言えます。
(2)M&A業界
日本での市場規模の縮小や、人手不足などを背景に、国内件数が増加しているM&A関連の業界も、今後さらに伸びていくと言われており、転職先におすすめの業界と言われています。
M&Aとは「Mergers and Acquisitions」(合併と吸収)意味しており、企業や事業を売りたい・買いたいと望む企業同士をマッチングする経営戦略の1つの手段です。
双方の間に入って双方の利益の最大化を目的としてM&Aのサポートを行うM&A仲介や、売り手・買い手どちらかから依頼を受けて、クライアントの利益の最大化を目的としてM&Aのサポートを行うM&Aアドバイザリーなどの仕事が存在します。
M&Aのクライアントとなるのは多種多様の業界の企業のため、案件ごとにそれぞれの専門知識や業界知識が必要です。
これまでに得た不動産業界の知識はもちろん、営業経験や精神的・体力的にハードでも仕事をやり遂げる姿勢、長期的な支店で物事を考えられる人は、M&A業界に向いていると言えるでしょう。
M&Aの相手方が日本国内の企業だけでなく、外国企業となるクロスボーダーM&Aを扱っている会社の場合、ビジネスレベルの英語力が求められることがあるため、英語に自身のある人はチャレンジしてみるのも良いでしょう。
(3)金融業界
不動産と同じく、人生の中でも大きな買い物である金融商品を扱う金融業界への転職もおすすめです。
ひとことに金融業界と言っても、銀行・証券会社・投資銀行・生命保険、損害保険・ベンチャーキャピタル・PEファンドなど、数多くの業種が存在しているため迷うかもしれませんが、貸付や金融商品の販売などお金にかかわる仕事の総称と覚えておきましょう。
金融業界への転職は市民の生活を密接な立場で支えることができ、社会貢献度が高く、業務の中で経済の流れや経営的な知識、財務や会計の能力がつくため、今後の自身のキャリアアップにも役立ちます。
金融業界で営業に配属されると、有形商材・無形商材の違いはあるものの、不動産営業と同じくクライアントと顔を合わせて話を聞く立場となりますので、コミュニケーションのとり方や信頼関係の築き方は今までと変わらず顧客目線で行うと良いでしょう。
金融業界への転職も、不動産業界での経験が有利に働くと言えます。
(4)同業他社
転職をするのに、必ずしも異業種でなければならないことはありません。
これまでの経験がそのまま活かせますし、今の会社のやり方や職場環境が気に入らないだけで、不動産営業にはやりがいを感じているという人は、同業他社への転職もおすすめです。
ただし同業他社への転職によって、もともとの会社の経営上の秘密や技術などを漏らさないようにするために、決められた年数は同業他社へ転職をしないと旨の競業避止義務を就業規則に設けていたり、入社時に誓約書を書かせたりする企業も存在します。
この場合、日本国憲法で職業選択の自由が保障されていると言っても、同業他社へ転職してしまうと、元の会社から損害賠償請求をされる可能性もあるため、注意が必要です。
上記が問題ない場合、同業他社への転職は即戦力となる可能性があるため、転職先の選択肢のひとつとしておすすめと言えます。
2.不動産営業出身者の強み
ここまで不動産営業出身者に向けておすすめの転職先について紹介してきましたが、続いて不動産営業出身者が転職時に活かせる強みについて解説します。
- コミュニケーション能力
- タフな精神力
- マネジメント能力
順に見ていきましょう。
(1)コミュニケーション能力
不動産業界での営業において、目の前のお客様がどのような要望を持っているのか理解し、期待に応えられる提案を行うコミュニケーション能力は、必要不可欠なものであり、経験を通じて培われるものです。
コミュニケーション能力とは傾聴力や誠実な姿勢、提案力を指します。
また顧客だけではなく、不動産営業では社内調整や売主との条件交渉など、様々な人とコミュニケーションを図り、折衝していくことが必要です。
多くの顧客と話をして得たコミュニケーション能力は、どんな業界にも活かされていくことでしょう。
(2)タフな精神力
不動産営業出身者は、精神力がタフと評価されています。
不動産業界の月の平均残業時間は64.8時間と言われており、これは全業種の平均残業時間47時間よりもはるかに多い数字です。
加えて、不動産営業の営業スタイルは、営業種類によってはいまだ昔ながらの飛び込み営業やテレアポ営業などの泥臭い営業スタイルで新規開拓を行っているため、不動産営業で3年以上営業を行っている人は、これらに耐えうる精神力を持っていると見られます。
強い精神力は、どんな業界においても必要なもののため、自信をもってアピールすると良いでしょう。
(3)マネジメント能力
不動産営業は顧客に合った提案を行うためにも、徹底した戦略を立て、管理・実行するマネジメント能力が求められます。
営業成績を挙げるために、目の前の顧客を追いかけ回すだけ追いかけ回し、逃げられたあとに月の目標数字が達成できなかったのでは、マネジメント能力がないと評価されますよね。
毎月の目標数字を達成するために、どの見込み客に提案を行い返事をもらい契約をするのか、これをどれくらいの成約率を見込んで何件の顧客に当たるのか、計画を立てて行った人こそ営業成績を挙げることができます。
不動産営業で実績を残してきた人は、上記を行えるマネジメント能力があると評価されるため、その後の転職活動に強みとして伝えられるでしょう。
マネジメント能力は、営業成績はもちろん、管理職としての素質があることを人事担当社に訴求するポイントにもなります。
まとめ
今回は、不動産営業から転職する場合におすすめの転職先や、強みについて解説しました。
不動産営業出身者は、コミュニケーション能力やタフな精神力、営業成績を挙げるためのマネジメント能力など、どのような業界にもアピールできる強みを有していると言えます。
現在の会社を辞めたいけれど、いまいち自分に合った業界が分からない、自信がない場合は、第三者の目で確実に自身を評価してくれる、転職エージェントサービスへの相談もおすすめです。
これまでの社会人生活で得た強みを糧に、さらなるキャリアアップをめざしていきましょう。
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