30代で1,400万円超!M&A仲介のストライクの年収について解説
「ストライクの年収を知りたい」
「ストライクの年収はなぜ高いのだろう?」
このようにお考えの方は多いかと思います。
ストライクは、M&Aについてのコンサルティングサービスを提供する企業です。
日本で上場しているM&A仲介企業は3社のうちの1つで、従業員1人あたりのM&A成約件数は大手3社のうち1位となっています。
ストライクは高年収が魅力の1つで、2022年の東洋経済オンラインが作成した調べによると、平均年収は全国の企業で第9位で、高年収であることが分かります。
この記事では、ストライクの年収と、高年収の理由について詳細に解説しています。
この記事を読めば、ストライクの年収に関してしっかりと押さえることができます。
本記事を読む前に、M&A仲介の基本情報を詳しく知っておきたいという方はこちらをご覧ください。
1.ストライクの平均年収は?
この章ではストライクの平均年収に関して、過去データや競合との比較から細かく分析を行っています。
- ストライクの平均年収は1,432万円
- ストライクの給与体系
- 他社との年収比較
それでは順に解説します。
(1)ストライクの平均年収は1,432万円
2021年度の有価証券報告書によると、ストライクの平均年間給与は1,432万円でした。
従業員全体の平均年齢は35.3歳ですので、早い段階で非常に高い年収が得られることがわかります。
下の表では、過去年度分の有価証券報告書をもとに平均年収や売上高等のストライクに関するデータをまとめています。
年度 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 |
平均年収(千円) | 14,328 | 17,771 | 15,398 | 13,439 | 13,574 | 14,328 |
平均年齢(歳) | 34.9 | 35 | 36.2 | 34.8 | 35.5 | 35.3 |
売上高(百万円) | 2,006 | 3,092 | 3,743 | 5,077 | 6,916 | 9,034 |
従業員数 | 34 | 49 | 75 | 119 | 140 | 191 |
一人当売上高(百万円) | 59.0 | 63.1 | 49.9 | 42.7 | 49.4 | 47.3 |
ストライクの平均年収は一人あたりの売上高と相関していると考えられます。
ストライクは、2017年に当時で過去最高の売り上げを達成しました。
そのため、ストライクは2018年以降で急速に従業員の補填を行い、翌年以降は一人あたりの売上高が落ち着きました。
2017年と比較すると2018年以降大幅に年収が低くなっているのはこの一人あたりの売上高の増減が原因であると考えられます。
サンプルが少ないため参考程度ですが、一人あたり売上高と平均年収との相関係数は0.75で、強い正の相関があることがわかります。
なお2019年以降の平均年収は、2016年以前と同程度ですが、売上高の大幅な増加に伴って上昇傾向にあります。
(2)ストライクの給与体系
ストライクの中途採用ページによると、M&Aコンサルタントの中途採用での給与は年間400〜800万円+上限なしのインセンティブ報酬となっています。
インセンティブを除く給与が600万円だとすると、ストライクの平均年収に届くには同程度のインセンティブが必要となり、成果報酬の割合が非常に高いことが分かります。
ストライクでは、インセンティブを成功報酬の20%としており、成約手数料は売却価格の1%〜5%程度が一般的です。
M&A仲介企業では、成功報酬の算出にレーマン方式という特殊な算定方法を導入しています。
この方式を用いると、例えば22億円の案件を成約した場合には8100万円が成功報酬となり、1620万円がインセンティブとして支払われます。
このように、大規模な案件を扱うことでその規模に比例して大きなインセンティブを獲得することが出来るということがストライクの高年収を支えています。
そのため、ストライクでは入社後も良い成果を出し続け、成果報酬を獲得することが高年収のために必要です。
(3)他社との年収比較
この項では、ストライクの年収について他の上場M&Aコンサルティング企業及び全国平均等と比較します。
#1 同業企業との比較
まず、日本で上場している3つのM&Aコンサルティング企業の残り2社である日本M&Aセンター、M&Aキャピタルパートナーズとの比較を以下の表にまとめました。
ストライク | 日本M&Aセンター | M&Aキャピタル パートナーズ | |
平均年収(千円) | 14,328 | 12,434 | 26,884 |
売上高(百万円) | 9,034 | 34,336 | 13,833 |
平均年齢 | 35.3 | 34.3 | 32.2 |
従業員数 | 191 | 653 | 150 |
※日本M&Aセンターは2021年3月31日、ストライクとM&Aキャピタルパートナーズは2021年9月30日時点での値を有価証券報告書より引用
同業の3社ではM&Aキャピタルパートナーズが約2倍の年収と抜きん出ています。
M&Aキャピタルパートナーズの特徴として大型案件を多く扱っているため、ストライクより少ない従業員数にも関わらず売上高は約1.5倍となっている点が高年収の理由であると考えられます。
M&A仲介の同業他社についてなど、詳しく知っておきたいという方はこちらをご覧ください。
#2 全国平均との比較
税務局の調べによると2022年の日本の給与所得者の平均年間給与は461万円です。
ストライクの年収は1,432万円と、全国平均と比較して3倍以上の給与を得られることが分かります。
過去6年間のストライク及び全国平均給与の推移を以下の表にまとめました。
ご参照ください。
年度 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 |
ストライク(千円) | 14,328 | 17,771 | 15,398 | 13,439 | 13,574 | 14,328 |
全国平均(千円) | 4,216 | 4,322 | 4,407 | 4,364 | 4,331 | 未公開 |
この表からも、2016年〜2020年の5年間にわたって、ストライクは全国平均年収の3倍以上の水準を維持できていることが分かります。
2.ストライクの年収はなぜ高い?
前の項ではストライクの給与水準が非常に高いことをご説明しました。
この項では、ストライクがこのような高い給与を実現している理由について解説を行います。
- 設備投資が必要ない
- 従業員一人あたりの売上が高い
それでは順に見ていきます。
(1)設備投資が必要ない
ストライクの高年収を支える理由の1つは、設備投資の少なさです。
ストライクなどのM&A仲介業では、M&A交渉の仲介が基本的なサービスとなるという業務の特質上、設備投資がほぼ必要ありません。
小売業で必要な物品を保管する倉庫や、製造業で必要な工場などが必要ないことから、仲介する従業員の人件費に多くの費用を充てられます。
2021年度の有価証券報告書をもとに国内を代表する製造業であるトヨタ自動車と比較すると、トヨタ自動車の売上原価に占める人件費の割合が約13.5%であるのに対し、ストライクでは68.8%と遥かに高い数値です。
このような、会社の利益を設備管理費に回さず人件費に多くさけるという点が、ストライクの高年収の理由として挙げられます。
(2)従業員一人あたりの売上が高い
前の章でまとめたように、ストライクの一人あたりの売上高は5,000万円前後と非常に高いです。
一人あたりの売上高が高い理由として、M&Aで扱う案件の規模が大きいことが挙げられます。
M&A仲介業の売上は、企業の売買に際して発生する仲介手数料で、売買に際して数億円〜数十億円の金額が動くことも珍しくありません。
このような大規模なM&Aの仲介であっても少ない人数で達成できることが、M&Aの一人あたり売上の高さを実現させています。
このことも、ストライクの高額な年収を支える要因の一つです。
3.ストライクに転職するには?
この章では、早い段階から高年収を得られるストライクに転職するために必要なことを簡単にまとめています。
業界トップ群に入るストライクですら従業員が約200人ほどであるように、日本でM&Aに関する仕事をしたり、その経験がある人は少ないのが現状です。
そのため、必要なスキルや経験を身に付けることで転職を有利に進めることができるでしょう。
- 財務会計に関する基礎知識を身につける
- 営業経験を積む
- 転職エージェントの活用がおすすめ
それでは順に見ていきます。
(1)財務会計に関する基礎知識を身につける
M&Aでは、企業価値を評価するバリュエーションや、企業の様々なリスクを判断するデューリジェンスなど、財務・会計に関わる業務が多くあります。
そのため、M&Aに関する業務を行う上で財務会計に関する知識は必須です。
ストライクの中途採用ページに掲載されている応募資格においても、”財務会計に関する基礎知識”が、「あると望ましいスキル」として記載されています。
簿記2級資格や、MBA(経営学修士)、公認会計士、税理士等の資格を持っている場合、他の転職者よりも有利になるでしょう。
また、金融や経理等での実務経験も、財務会計に関するスキルを示すものとして役立ちます。
(2)営業経験を積む
ストライクではM&A仲介サイトの運営を強みとしていますが、実際に買い手・売り手の企業に対する営業活動を行うことも多いです。
そのため、営業経験を有していることもM&A業界での転職活動を有利に進める上で重要だと言えます。
“新規法人営業経験”と”金融業界・コンサルティング業界での提案営業経験”は、財務会計の知識と同様に、”あると望ましいスキル”として記載がされています。
(3)転職エージェントの活用がおすすめ
ストライクへ転職する際には、転職エージェントの活用がおすすめです。
転職エージェントの活用には、以下のようなメリットがあります。
- 転職エージェント経由でしか手に入らない非公開の求人情報にアクセスできる
- 企業とのやりとりなどを代行してくれる
- 面接対策などの手厚いサポートが受けられる
この他にも転職エージェントの活用には多くのメリットがあります。
まとめ
この記事では、ストライクが非常に高い年収を得られる企業であることや、その理由、ストライクへ転職するための方法について解説しました。
関心を持ってくださった方は、ぜひ転職エージェントを活用して調べてみてください。
この記事が、転職活動が上手く進む一助となることができれば幸いです。
転職成功に向け、M&A仲介の転職事情や転職成功のコツなど、詳しく知っておきたいという方はこちらをご覧ください。
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