【20代で年収1000万円超】M&Aアドバイザリーの高年収を紹介
「M&Aアドバイザリーは高収入と聞くけれど、実際どのくらいなのか?」
「他のM&Aに関わる業種と比べたとき、M&Aアドバイザリーの収入レベルはどのくらいなのだろう」
このように、M&Aアドバイザリーの年収がどのくらいか気になっている方は多いのではないでしょうか。
M&Aアドバイザリーでは高い専門的スキルを求められ、かつ非常に難易度の高い業務を行うため、若いうちから1,000万円代の年収を稼ぐ方も珍しくありません。
今回は、M&Aアドバイザリーでの年齢別・ポジション別などの具体的な平均年収や、FASやM&A仲介企業といった他のM&A関連企業との年収の差などについて解説していきます。
M&Aアドバイザリーへの転職を検討している方は必見の内容となっているので、ぜひ参考にしてください。
1.M&Aアドバイザリーの平均年収
M&Aアドバイザリーとは、M&Aにおける売り手企業または買い手企業のいずれかの立場に立って、相手先企業の選定・紹介から成約、その後のサポートまでを担う業務を担っています。
M&Aは会社の売買であるため一度の成約で数千万円~数十億円という多額の資金が動くこととなりますが、M&Aアドバイザリーはそのうちの決められた割合の金額を手数料として受け取ります。
そのため、案件獲得や成約に貢献したアドバイザー個人にも報酬として還元される金額も大きくなるのです。
ゆえにM&Aアドバイザリーの平均年収は、企業によりばらつきはありますが1,000~2,000万円という高水準となっています。
M&Aアドバイザリーの年収についてさらに詳しく解説していきます。
- 年収の概要
- 他のM&A業界との比較
それでは1つずつ説明していきます。
(1)年収の概要
M&Aアドバイザリーの平均年収は、企業の規模や方針などによりばらつきはありますが、およそ1,000万円~2,000万円と一般的な業種に比べて非常に高水準となっています。
日本国内でのM&A件数は世界を見ると多くないものの、1980年代には500件前後であったのに対し、2021年には4,000件を超える数に達しています。(参照:レコフデータ「1985年以降のマーケット別M&A件数の推移」)
それに伴いM&Aアドバイザリーの需要や価値も増大しており、今では国内企業の年収ランキングの多くをM&A関連の企業が占めるようになっているのです。
中途入社したばかりの20代であっても成果を出せば年収1,000万円を稼ぐ例も多く、さらに管理職クラスになれば2,000万円を超えることも珍しくないでしょう。
以下は代表的なM&Aアドバイザリーの平均年収目安です。
企業名 | 平均年収 |
GCA(フリーハン・ローキー株式会社) | 2,063万円(2018年度) |
株式会社レコフ | 約550~700万円 |
株式会社パラダイムシフト | 約800万円 |
(2)他のM&A業界との比較
M&A関連の業務を行う企業には、M&Aアドバイザリー以外にもFASやM&A仲介企業などいくつかの企業が存在します。
基本的に年収に関しては、企業によってばらつきはあるもののどの職種であってもM&Aアドバイザリーと同等の高水準であると考えてよいでしょう。
業種 | 平均年収 |
M&Aアドバイザリー | 約1,000~2,000万円 |
M&A仲介企業 | 約1,000~2,500万円 |
FAS | 約1,000万円 |
例えば、M&A仲介大手のM&Aキャピタルパートナーズ株式会社は2021年度の平均年収が2,688万円となっており、M&Aビジネスの利益率の高さやコンサルタント個人へ還元される報酬の多さがうかがえます。
また、顧客に対しさまざまな財務関連のアドバイスをするFAS(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)でも、M&A業務や事業再生サポートなど多様なサービスを提供しています。
代表的なFASの平均年収についてですが、BIG4系のFASであるKPMG FASでは平均年収が1,200万円となっており、こちらも1,000万円超えの収入が期待できます。
他のFASにおいても、入社したてで約600~700万円、管理職クラスで1,000万円以上、さらに上位の役職では2,000万円を超えることもあるでしょう。
さらに、M&A仲介やFASの業界事情や代表企業など、詳しく知っておきたいという方はこちらをご覧ください。
2.代表的なM&Aアドバイザリー企業3選
次に代表的なM&Aアドバイザリー企業の年収についてご紹介していきます。
- GCA
- 株式会社レコフ
- 株式会社パラダイムシフト
それでは1つずつ説明していきます。
(1)GCA(フリーハン・ローキー株式会社)
会社名 | フリーハン・ローキー株式会社(旧:GCA株式会社) |
住所 | 東京都千代田区丸の内1-11-1 パシフィックセンチュリープレイス丸の内30階 |
設立 | 2004年4月 |
役職員数 | 446名 |
公式HP | https://hl.com/global-growth/jp/ |
GCAは2004年に創立されたM&Aアドバイザリーファームで、これまでに数々の日本を代表するM&A案件に携わっている会社です。
2021年に社名がフリーハン・ローキー株式会社となり、国内外のM&Aアドバイザリー業務を中心に、M&Aトランザクションサービスや事業承継M&Aなど顧客の幅広いニーズに応えています。
2018年時点でのGCAの平均年収はなんと2,063万円となっており、高収入で名高いキーエンスに並ぶ金額となっています。
業績に依存するところも大きいですが、売上金額の約7割に当たる部分を人件費として社員に還元していることから、突出した平均年収をたたき出しているのです。
その分業務量は多く労働時間は長い傾向にありますが、外資系投資銀行などと比べて社風は比較的穏やかな社風で優秀な人材が多いと言われています。
福利厚生については社会保険完備など最低限と考えておいた方がよいですが、高い年収額でカバーできると考えてよいでしょう。
現在、M&Aアドバイザリー業務にあたる中途採用者の募集を行っているため、興味のある方は転職エージェントに相談してみてください。
(2)株式会社レコフ
会社名 | 会社名株式会社レコフ |
住所 | 東京都千代田区麹町4-1-1 麹町ダイヤモンドビル |
設立 | 1987年12月10日 |
従業員数 | 約70名 |
公式HP | https://www.recof.co.jp/ |
株式会社レコフは1987年に創業された老舗M&Aアドバイザリーで、これまでに1,000件以上ものM&A案件に携わってきた実績豊富な会社です。
報酬体系は「基本給」と個人の業績や成績に応じて支給される「業績賞与」から成っており、20代後半の中途入社者の平均が約600~700万円ほどですが、成績次第では1,000万円を超えることも珍しくないようです。
歴史ある会社ですが、360度評価制度を取り入れていたり年齢に関わらず成果に応じて報酬が支給されたりする点からも、若くして活躍できる環境があると言えます。
少数精鋭の組織であり年間に若干名の採用と非常に狭き門ではありますが、随時M&Aコンサルタントを募集しています。
M&Aの経験は必須ではありませんが、金融機関の法人営業や経営コンサル経験など、関連性のある業務で経験や成果を積んでいることが応募条件となっています。
(3)株式会社パラダイムシフト
会社名 | 株式会社パラダイムシフト |
住所 | 東京都港区北青山三丁目3番13号 共和五番館5F |
設立 | 2011年1月 |
従業員数 | 30名 |
公式HP | https://paradigm-shift.co.jp |
株式会社パラダイムシフトは、2011年に設立されたIT領域を中心としてM&Aアドバイザリーサービスを提供する企業です。
特にDX領域におけるM&A成約実績は日本最大級を誇り、日本を代表する企業からスタートアップ企業までの案件を幅広く手掛けています。
ITのプロ・M&Aのプロという2つの顔を持っているため、顧客企業のIT戦略を練るところから事業創出まで経験することができ、クリエイティブな仕事にも携われるでしょう。
パラダイムシフトではM&Aコンサルタントを募集しており、未経験であれば中途採用で約450万円~800万円、経験者であれば約700~1,300万円ほどの年収となっていますが、成果次第で年収アップも可能でしょう。
会社自体は小規模のため大企業のような手厚い福利厚生などはありませんが、しっかりと成果を出すことができれば年収も比例してアップするためその点もカバーできると言えます。
3.M&Aアドバイザリーになるためには
ここまでM&Aアドバイザリーの年収について解説してきましたが、そんなM&Aアドバイザリーになるためにはどのような条件が必要かについても説明していきます。
- 学歴など必要な条件を満たしている
- 法人営業などで突出した実績を持っている
- 会計や財務の専門知識・資格を有している
それでは1つずつ説明していきます。
(1)学歴など必要な条件を満たしている
M&Aアドバイザリーの募集要項では、ほとんどの場合大卒が条件となっています。
明確な学歴フィルターが存在するわけではなく基準なども企業によって異なりますが、業務内容自体に地頭の良さを必要とする部分があるため、結果的に東大・京大・一橋大・早慶大といったレベルの人材が多いことは事実です。
ただし最近ではM&A業務未経験の中途採用者を積極的に募集しているM&Aアドバイザリーも多く、前職での成績を重視した採用が行われている場合もあるため、学歴に不安があっても諦める必要はありません。
自身がどのM&Aアドバイザリーとマッチしそうかについて知りたい方は、プロの転職エージェントに質問するとよいでしょう。
(2)法人営業などで突出した実績を持っている
M&AアドバイザリーではM&A業務未経験者の採用を行っているところが多いですが、ほとんどが前職で法人営業などにおいて高い成績を残していることを条件にあげています。
M&Aアドバイザリー業務においては、さまざまな規模の会社の経営層との交渉やコミュニケーションが必要です。
そのため、個人営業よりも法人営業として会社のオーナーを相手に折衝をした経験が高く評価されます。
また社内で優秀賞を受賞した、全国で上位5%に入っていたなど、成果を定量的にアピールできるようにしておきましょう。
(3)会計や財務の専門知識・経験を有している
M&Aアドバイザリー業務を行うにあたって、会計・財務に関する知識は不可欠となります。
財務諸表を読み解き、一企業の経営状態や抱えているリスクを正確に把握する力が求められるのです。
入社時点で高い専門的知見を必ずしも身に付けておく必要はありませんが、最低限の簿記の知識などは備えておくとよいでしょう。
なお、公認会計士や税理士としての資格・経験を有している場合は、即戦力としてM&Aスキームを実行する専門的ポジションも狙っていけるでしょう。
まとめ
今回は、高収入として知られるM&Aアドバイザリーの年収について、他職種との違いなども踏まえながら解説してきました。
M&Aアドバイザリーは平均年収が1,000万円以上と非常に高く、頑張り次第でさらなる年収アップを狙える職種です。
ビジネスや財務についての高度なスキルや経験が求められ、仕事内容もハードであることは事実ですが、高いモチベーションを保ちながら自分を成長させたいという方にはぴったりの仕事と言えるでしょう。
少しでもM&Aアドバイザリーの仕事に興味がある、前向きに転職を検討したいという方は、ぜひM&A業界に強みを持つ転職エージェントに一度相談してみてください。
基本的には無料でサービスを提供しているエージェントが多く、一般公開されていない情報なども教えてくれるため、効率的に転職活動を進めることができるでしょう。
ぜひ早いうちに行動を起こし、後悔のない転職活動をしてください。
さらに、M&A仲介やFASの業界事情や代表企業など、詳しく知っておきたいという方はこちらをご覧ください。
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