M&A業界への転職難易度は高い？転職成功のためのポイントを紹介！
「M&A業界への転職を検討している」
「M&A業界への転職難易度が知りたい」
年収ランキングで上位を占めるM&A業界への転職を希望しているけれど、転職難易度が高いのか不安になっていませんか？
一般的に、M&A業界への転職難易度は非常に高いです。
それは、M&A業界に特有の事情があるからと言えます。
当記事では、M&A業界の現状や求められる人物、M&A業界への転職を成功させるコツなどについてご紹介します。
また、M&A業界への転職する方法についても紹介しています。
この記事を読めば、難易度が高いM&A業界への転職の成功に近づくでしょう！
また、M&A仲介やFASなどM&A業界について、まず詳しく知っておきたいという方はこちらをご覧ください。
１．M&A業界の現状と転職の難易度
日本におけるM&A市場はそれほど活発ではなかったものの、コロナの影響や中小企業の後継者不足といった事情を背景にして年々増加傾向にあります。
そのため、人材の確保という観点から一部では未経験者での採用を行う企業も増えてきました。
このような事情を背景として、未経験ながらM&A業界や企業を志望する人もそれに伴って増加傾向にあると言えます。
ここではM&A業界への転職事情について、詳しく説明します。
- M&A業界への転職難易度は非常に高い
- 採用動向
- 未経験からでも転職は可能か？
（１）M&A業界への転職難易度は非常に高い
一般的に、M&A業界への転職難易度は非常に高いです。
セカンドキャリアとしても人気が高く競争率が高いことが理由として挙げられます。
しかし、企業によっては年間で100人程度採用しているところもあり、難易度に変動がある場合があります。
M&A業界は経験者の採用が基本となっていますが、後継者不足などの問題から事業譲渡を考える中小企業が増加したことにより案件が増え、未経験者の採用も増えてきました。
もっとも、中小企業の経営者や上場企業の役員などとの間で高度な内容の折衝を遂行するだけの高い営業力や人間力が求められます。
また、M&A全体のソーシングからクロージングまでの複雑かつダイナミックな手続を見通しをもって遂行する論理的思考力も必須です。
そのため、転職の難易度は高いですが、企業や従業員などの多数の利害関係人を巻き込みながら社会や経済に大きな影響を与える仕事ができるので、チャレンジする価値がある業界です。
（２）採用動向
M&A業界は公認会計士や税理士といった士業や専門職のニーズが高く、採用される人材も多いと言われています。
また、未経験者の中途採用に関して言えば、営業力あるいは金融業界の経験のいずれかが重視されています。
そのため、営業力に関しては新規開拓の経験があるか、営業実績はどのようなものであったかがとくに重要視されます。
また、金融業界の経験に関しては、メガバンクをはじめとする大手の金融機関における営業経験や財務に関する知識と実務経験が問われる傾向が高いです。
これ以外には、特定の業界に対する動向に精通しているかなどが問われます。
特定の業界に対する経営企画策定に携わった経験などがあれば、有利にはたらく可能性が高いです。
（３）未経験からでも転職は可能か？
業種やポジションにもよりますが、未経験からでもM&A業界への転職は可能です。
しかし、上記でも見てきたように、高い営業力と専門的な財務・会計の知識が要求されるので、その転職難易度は極めて高いと言えます。
そのため、以下のような関心や意欲を強く持つ人がM&A業界への転職に向いているでしょう。
- M&A業界で事業再編に携わりたい
- 見える形で成果や実績を残したい
- キャリアアップを目指したい
M&Aは企業の吸収合併や買収をメインに扱うため、企業だけでなく業界全体のダイナミックな変動に携わることができます。
そのため、業界全体の動きや流れに変革を与えたいと考えている人には最適な業界と言えます。
これに関連して、M&Aは企画の立案から遂行にいたるまでのすべてのプロジェクトを多数の関係者と協力・利害調整をしながら進めていきます。
プロジェクトの成功という目に見える形で成果を上げたり、成果にこだわりながら仕事をしたい人にもおすすめであると言えます。
また、様々な業界や関係者と関わることで財務や会計・法務といった専門知識を短期間で蓄積することが可能です。
そのようなM&A業界を通じて得られる知見や実践的な経験はキャリアの飛躍に大きく貢献することが期待できます。
２．M&A業界に求められる人物
M&A業界に求められる人物はどのような特徴を持っているのでしょうか？
業種や業務内容などによって求められる人物像は変動しますが、おおむね次の3つが条件として挙げられます。
- 金融業界での実務経験を持つ人
- 営業力のある人
- 論理的思考能力のある人
順にご説明します。
（１）金融業界での実務経験を持つ人
M&A業界に求められるのは、金融業界での実務経験を持つ人です。
M&Aでは、企業価値評価や財務分析といった財務や会計の知識はもとより、複雑な財務諸表などの専門的な書類を読解できることが前提とされます。
そのため、これらの知識や実務経験に習熟した金融業界出身者は優遇される傾向にあります。
また、大手企業の財務・経理部門の出身者であっても、同様に高く評価される場合があります。
M&A業界では、必ずなければ仕事ができないような資格はありませんが、以下のような資格があることで基礎知識を持っていることが証明できます。
- 公認会計士
- 税理士
- 弁護士
- 司法書士
そのため、これらの資格を有している人は、即戦力として採用されたり高く評価されたりする可能性が高いです。
また、これら以外にも、M&Aに関する民間資格も多数あり、以下のようなものが挙げられます。
- 事業承継・M&Aエキスパート認定資格
- M&Aスペシャリスト
- 事業承継士
- 日商簿記
近年はM&A業界への転職者が増えているので、資格を取得することで他の転職者と差別化を図ることができ、選考に有利にはたらくと言えます。
また、資格取得へ向けて勉強をするなど具体的に意欲や熱意をアピールすることも選考においては重要であることを意識しましょう。
（２）営業力のある人
企業や事業のM&Aでは、譲渡企業と譲受企業のマッチングを成功させる必要があり、それには営業力が欠かせません。
そのため、営業力のある人が求められる傾向があります。
M&Aでは譲渡または譲受を希望する企業の相手先を見つけられなかった場合、テレアポや飛び込み営業により相手方を見つける努力が必要です。
その場合、地道に努力を重ねられる営業経験者が有利と言えます。
営業職は一般的に個人営業と法人営業に分けられますが、法人営業の経験があれば特に良いでしょう。
また、見込みのあるクライアントへの提案などもM&Aでは欠かせないため、新規開拓を手掛けた経験があれば強みとなる可能性が高いです。
（３）論理的思考能力のある人
M&Aで求められる人物3つ目は、論理的思考能力のある人です。
論理的思考能力とは、物事を体系的に捉え、矛盾や飛躍の無い筋道を立てて考える力のことを言います。
論理的思考能力があれば、問題解決能力が上がったり、提案力やコミュニケーション能力にもプラスになるなど、ビジネスのあらゆる面で役立つスキルです。
M&Aは、ソーシングから始まりクロージングを経た後のアフターフォローも念頭に置いた連続性のある手続であることが特徴に挙げられます。
このようなダイナミックな流れを遅滞なく進めるためには全体を見通しながら業務の組み立てをしていく力が必要不可欠です。
その際に、論理的思考能力が大きなアドバンテージとなります。
論理的思考能力は先天性の物だけではなく、トレーニングによって身に着けることが可能です。
自分が今何をどう考えているのか自分自身を客観的に観察する思考や、言葉に具体性をもたせる方法で、論理的思考能力を身に着けていきましょう。
M&A仲介やFASなどM&A業界の、業務内容や活かせるスキルなど、より詳しく知っておきたいという方はこちらをご覧ください。
３．M&A業界への転職を成功させるコツ
M&A業界への転職を成功させるにはコツが必要です。
具体的には、以下のようなものが挙げられます。
- M&A業界への転職を希望している理由を明確に伝える
- どの程度の金融知識が求められるかを事前に調査しておく
- 営業力をアピールする
- 転職エージェントのサポートを受ける
とくに1から3までのポイントは、入社後の業務を進めるうえで必須の項目ですので、応募書類や面接において効果的にアピールすることが重要です。
順に見ていきましょう。
（１）M&A業界への転職を希望している理由を明確に伝える
1つ目のコツは、転職を希望しているのかを明確に伝えることです。
M&Aの転職理由には、年収アップ、スキルアップ、やりがいを得たい、挑戦心など、様々なものがあります。
しかし、M&Aでは経営者のパートナーとして様々な悩みや不安を共有し、中長期的な期間にわたってアドバイスやサポートを行う必要があります。
そのため、高い人間力や相手に対する分析力が要求され、それに応える覚悟があるのかについては具体的に態度をアピールすることが必須です。
ただ漠然とした理由を伝えるのではなく、そのように考えるに至った経緯など、より明確に理由を説明することが重要です。
また、理由だけではなく、入社後の目標や中長期的な展望を具体的に言えると良いでしょう。
（２）どの程度の金融知識が求められるかを事前に調査しておく
2つ目のコツは、どの程度の金融知識が求められるかを事前に調査しておくことです。
M&A業界では、業種や業態によって要求される金融知識のレベルに違いが見られます。
例えば、M&A全体のマネジメントに従事するM&A仲介では、企業の財務を扱うことから日商簿記2級以上の知識が要求されると言われています。
また、コンサルティングに近い業務をとり行うFASやM&Aアドバイザリーではより専門性の高い財務・会計の知識が要求され、実務経験も問われることから公認会計士や税理士の資格と実務経験を有することが望ましいとされています。
そのため、自分が転職を希望している企業の業務内容を把握したうえで、どの程度の知識が問われるのかについては事前に情報収集しておくことをおすすめします。
また、入社後も必要に応じて金融知識を補充していくことが求められるので、勉強し続けなければならないことは留意しておきましょう。
（３）営業力をアピールする
3つ目のコツは、営業力をアピールすることです。
M&A業界では、業種や業態に関わらず高い営業力や交渉力が必要とされます。
そのため、高い営業力や交渉力については積極的にアピールすることがおすすめです。
具体的には、前職における営業成績や営業実績などの客観的な数値や指標で表せるものについてはしっかりアピールすることが重要です。
また、結果だけを伝えるだけでなく、なぜその結果を出すことができたのか、他の人と比べて工夫した箇所はどこかといったプロセスの部分も伝えるようにしましょう。
そのためには、徹底した自己分析とプロセス分析が必須です。
そのような分析を経て伝えることができれば、高度な論理的思考能力が備わっていることの証明にもなりますので、ぜひ自己分析を進めながら形にしていくことをおすすめします。
（４）転職エージェントのサポートを受ける
4つ目のコツは、転職エージェントのサポートを受けることです。
M&A業界への転職難易度は高く、自力での転職が難しい場合もあります。
とくに業界の動向や企業の内情を知らないうちに転職活動を進めることはリスクもあります。
一方、転職エージェントは業界や企業の事情に精通しており、豊富な転職成功実績を有することが特徴として挙げられます。
業界に精通したコンサルタントを有する転職エージェントを利用することで、書類審査や面接での通過確率は一気に上がり、スムーズにいく可能性が高くなるのです。
M&A業界への転職支援に強みや豊富な実績をもつ転職エージェントとして、以下のものがあります。
| 会社名 | 特徴 |
| アクシスコンサルティング | 未経験の方のM&A業界への転職についても支援を行っている |
| リクルートエージェント | 業界最大数の非公開求人を保有 |
| JAC Recruitment | 管理職クラス、外資系企業、海外進出企業などハイクラスの転職支援に強みを持つ |
| ムービンストラテジックキャリア | 異業種からの転職特集を細かく組み、自身に合った求人を探しやすい |
| ユニキャリア | コンサルティングファームや東証1部の有名大企業からベンチャー企業、まで数多くの支援実績を持つ特化型転職エージェントサービス |
それぞれの特徴を理解した上で、自分に最適な転職エージェントに登録することをおすすめします。
また、複数の転職エージェントに登録することで、コンサルタントやキャリアアドバイザーの質、求人の内容などを比較・検討することができます。
幅広い求人に出会い、自分の可能性を広げるためにも複数の転職エージェントに登録することがおすすめです。
４．M&A業界への転職方法
M&A業界への転職方法には、以下のようなものが考えられます。
- 転職エージェントを活用する
- 直接企業に応募する
- リファラル採用で入社する
このうち、業界や企業の内情に精通するコンサルタントやキャリアアドバイザーから実践的なアドバイスやサポートを受けられることから、転職エージェントを活用することをおすすめします。
順にご紹介します。
（１）転職エージェントを活用する
1つ目の方法は、転職エージェントを活用することです。
M&A業界への転職では高いスキルや専門知識が要求されるため、自力で選考に関する情報を収集することは難しいと言えます。
一方、転職エージェントは業界や企業の内情に精通しており、豊富な転職成功実績から企業が求める人材の特色や傾向、選考を通過するためのノウハウを豊富に有しています。
そのため、専門のコンサルタントやキャリアアドバイザーから選考通過に有益なアドバイスやサポートが受けられるメリットがあります。
また、転職エージェントは原則無料で活用できることも魅力の1つです。
M&A業界への転職を確実に成功させるためには、転職エージェントを活用することを検討してみましょう。
（２）直接企業に応募する
2つ目の方法は、直接企業に応募することです。
企業が自社のサイト内で求人を出しているときには、サイトを経由して応募することが可能です。
情報収集や応募書類の作成といった選考の準備を自分のペースで進めることができるので、じっくり準備を進めたい人におすすめです。
その一方で、面接の日程調整や入社後の条件・待遇交渉を自分ですべて行わなければならないというデメリットもあります。
また、業界や企業の情報もすべて自分で調べなければならず、その点も負担となることが予想されます。
そのため、直接企業に応募する場合には、これらのメリットやデメリットを比較しながら進めることが重要です。
（３）リファラル採用で入社する
3つ目の方法は、リファラル採用で入社することです。
リファラル採用とは、すでに企業で働いている従業員の紹介によって入社する制度を指します。
すでに働いている人から事前に企業の内情や社風などについて情報が得られるので、面接対策などが有利になることがメリットとして挙げられます。
一方で、この方法のデメリットとしては、リファラル採用の制度を持たない企業にはこの制度を利用して応募できないことが挙げられます。
また、紹介する側もされる側も入社後の活躍などで心理的プレッシャーを感じることが多いのもデメリットとして挙げられます。
５．M&A業界の職種
最後にM&A業界の主な職種についてみていきましょう。
M&A業界には大きく分けて3つの職種があります。
1.M&A仲介
2.M&Aアドバイザリー
3.FAS
それぞれ詳しく解説するので、業務内容や必要とされるスキルなどについて確認しましょう。
また、自分の適性と照らし合わせながら最適な職種を検討するのにも役立ててください。
（１）M&A仲介
M&A仲介とは、売手と買手の間に立ち、双方の意見を聞きながらM&A交渉を利益の最大化を目的にM&A交渉を進めていく職種です。
どちらかの企業に依るのではなく、中立的な立場で業務を行うのが特徴です。
双方の主張を聞きつつ、お互いが納得するような内容で合意を形成する必要があります。
また、利害関係者の利益状況に幅広く留意しながら交渉を進めなければならず、高い交渉力と分析力が要求されることにも留意が必要です。
M&A仲介の年収は非常に高く、平均1000万円～2000万円を超えるとも言われています。
近年、中小企業を中心に後継者問題などでM&A案件が増えており、人手を獲得するために未経験者の採用も行いはじめた職種です。
そのため、求められるレベルは高いものの転職難易度は他の職種と比べても易しいと言えるでしょう。
M&A仲介について、より詳しく知っておきたいという方はこちらをご覧ください。
（２）M&Aアドバイザリー
M&Aアドバイザリーとは、売却もしくは買収を希望するクライアントからの依頼で、クライアントの利益の最大化を図る役割を担います。
具体的には、M&Aの条件やスケジュールの作成、企業価値の算定や買収監査（デューデリジェンス）などの業務に従事します。
中長期的な視点で財務・会計・法務といった幅広い観点からのアドバイスや提案力が必要とされます。
また、企業の経営者と対等に渡り合い、経営などの企業実務に関する総合的な理解と交渉力やコミュニケーション能力が強く求められます。
そのため、採用では「M&A業界での経験があるかどうか」が重視される傾向にあります。
このことから、M&Aアドバイザリーは基本的に未経験者の採用は無く、即戦力となる人材が求められています。
（３）FAS
FASとは、ファイナンシャル・アドバイザリー・サービスの略称です。
M&A支援の他に企業再生支援、企業価値評価、フォレンジックの4つが業務の柱です。
M&A業務の中でのデューデリジェンス、バリュエーションなどのアドバイザリーサービスや、アドバイザリーサービスの提供会社を指します。
デューデリジェンスとは、先方の企業を調査することを指し、財務や税務などの観点から買収時の問題点や買収後の改善点などを洗い出す業務です。
また、バリュエーションとは、先方企業や事業の価値を算出し取得金額を具体的に決定する方法を指し、実務上の算定式に精通していることが強く求められます。
そのため、コンサルティングの要素が強く、とくに財務に関する専門知識が要求されます。
公認会計士が職業的専門家としての力をつけるための登竜門とも言われており、レベルの高い環境で大きな成長が見込めます。
FASについて、より詳しく知っておきたいという方はこちらをご覧ください。
まとめ
M&A業界を取り巻く現状や未経験からの転職可能性、転職のコツなどについて解説しました。
近年の需要の高まりなどを背景に、未経験での求人や採用も増加傾向にあります。
とはいえ、M&A業界への転職難易度は一般的に非常に高いことが分かります。
しかし、業界や企業に関する情報や求人で求められるスキルに対して正しい情報収集ができれば、M&A業界への転職も可能です。
とくに転職エージェントを活用すると、業界に精通したコンサルタントやキャリアアドバイザーが応募書類の添削から面接対策まで、きめの細かなアドバイスやサポートが受けられます。
選考の通過率を上げるためにも、積極的に活用することをおすすめします。
転職のための対策をしっかりと練って、M&A業界への転職を成功させましょう。
転職成功のためにも、本記事のほか、M&A仲介やFASなどM&A業界について、より詳しく知っておきたいという方はこちらをご覧ください。
M&A業界への転職なら
「今の仕事より100万円以上年収をアップしたい。」
「将来の独立を見据えてより経営者に近い仕事をしてみたい。」
そんなあなたには、M&A業界に特化した転職エージェント『ユニキャリア』がおすすめです！
ユニキャリアでは、M&AコンサルタントやM&Aアドバイザリー、M&A仲介など、多数の非公開求人をご紹介可能です。
専任アドバイザーによるサポートが充実しており、年収300万円以上アップした事例も多数あります。
まずは一度、無料面談へお申込みください！
