BIG4コンサルの年収はけた違い?BIG4コンサル各社の平均年収を紹介
「BIG4コンサルの年収ってびっくりするほど高いって本当?」
「BIG4コンサルで高年収を得るにはどうしたらいい?」
世界規模の外資系総合コンサルとして絶大な人気を誇るBIG4コンサルは、転職市場でも常に大人気となっています。
その理由の1つに高年収が挙げられますが、具体的にどれくらいの年収となるのかを知らないという人も少なくありません。
そこでここでは、コンサル業界のトップファームであるBIG4コンサルの平均年収と合わせて、各ファームの強みやカラー、どんな人におすすめなのかを解説していきます。
コンサルタントの憧れであるBIG4コンサル各社は年収だけでなく特長もファームによって大きく異なるため、違いをしっかり把握した上で転職活動を進めましょう。
1.BIG4コンサルの平均年収と階級別年収比較
BIG4コンサル各社の平均年収と階級別年収について見てみましょう。
- デロイト・トーマツ・コンサルティング
- PwCコンサルティング
- KPMGコンサルティング
- EYストラテジー・アンド・コンサルティング
ただし、実力主義の傾向が強いコンサルティングファームにおけるコンサルタントの年収はその人の成果や評価で大きく変動するため、平均年収と職位別の平均年収はあくまで参考値・目安としてご覧ください。
次に1つずつ解説していきます。
(1)デロイト・トーマツ・コンサルティングの年収
デロイト・トーマツ・コンサルティングの平均年収は1,422万円(推定)です。
職位別の年収水準でも他のBIG4と比較しても高い年収水準となっており、社員からの満足度も高いと言われています。
役職 | 平均年収(推定) |
ビジネスアナリスト | 530~650万円 |
コンサルタント | 600~800万円 |
シニアコンサルタント | 800~1,100万円 |
マネージャー | 1,200~1,500万円 |
シニアマネージャー | 1,500~2,000万円 |
パートナー | 3,000万円 |
デロイト・トーマツ・コンサルティングは、ITや業務系の案件と比べて難易度が高いことで報酬も高くなる戦略・ビジネス系の案件に力を入れているため、必然的にコンサルタントの年収も他のBIG4コンサルと比べると高くなることが考えられます。
また、年収における賞与の比率が高くなるため、人によって年収が大きく変わるのもデロイト・トーマツ・コンサルティングの特長です。
大きな成果を上げたコンサルタントが上の役職であるシニアコンサルタントの賞与を超えるケースもあるなど実績・成果によって平均よりもはるかに高い年収を得ることも可能です。
また、デロイト・トーマツ・コンサルティングは高年収であることに加えて早く、「スキップ」と呼ばれる最短の年次での昇進制度によって実力や成果次第でどんどん昇進していくことができます。
実力に自信のある人にとっては年収面で十分な満足を得られるコンサルティングファームです。
(2)PwCコンサルティングの年収
PwCコンサルティングの平均年収は1,316万円(推定)です。
PwCコンサルティングの年収レンジも役職に紐づく形で定められており、年収レンジの中では評価によって年収が変わってきます。
役職 | 平均年収(推定) |
アソシエイト | 550~750万円 |
シニアアソシエイト | 700~1,000万円 |
マネージャー | 1,000~1,300万円 |
シニアマネージャー | 1,300~2,000万円 |
ディレクター | 1,700~3,000万円 |
パートナー | 3,000万円~ |
年収体系としては、基本給+残業代(みなし50時間)+賞与(年1回)となっており、賞与は給料3カ月分程度となっているようです。
PwCはBIG4コンサルの中でも最も実力主義の傾向が強いため、頑張れば頑張るほど評価されて年収は青天井のように上がっていくので、億円プレイヤーになるのも夢ではありません。
(3)KPMGコンサルティングの年収
KPMGコンサルティングの平均年収は1,328万円(推定)です。
他のBIG4コンサルと比較すると、KPMGコンサルティングの年収水準は平均的です。
役職 | 平均年収(推定) |
ビジネスアナリスト | 530~600万円 |
コンサルタント | 650~800万円 |
シニアコンサルタント | 750~900万円 |
マネージャー | 1,100~1,400万円 |
シニアマネージャー | 1,400万円~ |
パートナー/アソシエイトパートナー | 2,000万円~ |
KPMGコンサルティングの年収制度は基本給+残業代(みなし50時間)+賞与(年1回)となっており、役職に紐づく形で一定の年収レンジが定められているため、年収を上げるにはプロジェクトでバリュー・成果を出して年1回の評価で高い評価を得ることが重要となります。
賞与は当年度のパフォーマンスや業績評価によって決まり、多くが年収に対する10~20%のレンジでの支給となっており、年収内における基本給比率が高いのも特長です。
(4)EYストラテジー・アンド・コンサルティングの年収
EYストラテジー・アンド・コンサルティングの平均年収は1,393万円(推定)です。
EYストラテジー・アンド・コンサルティングはEYグループのコンサル事業の成長計画『プロジェクト・ドラゴン』で人員を拡大する方針を掲げており、人員確保のために年収が以前より高い水準になっています。
役職 | 平均年収(推定) |
コンサルタント | 500~700万円 |
シニアコンサルタント | 750~1,000万円 |
マネージャー | 1,100~1,400万円 |
シニアマネージャー | 1,500~2,000万円 |
ディレクター | 1,800~3,000万円 |
パートナー | 3,000万円~ |
他のBIG4と比較すると年収に占める賞与の割合が低く、確実にもらえる基本給が高めに設定されているため精神衛生上働きやすいという社員が多いです。
年収制度としては、基本給+残業代(みなし50時間)+賞与となっており、年に3回実施される評価会ごとでの評価を総合した評価結果で賞与額が決まりますが、賞与は固定額ではなく「年収の10~30%」と年収に応じた割合で支給されると言われています。
また、会社の業績が目標を超えた場合は、臨時ボーナスが一律で支給されることもあるそうです。
2.BIG4コンサルの強み・カラー・こんな人におすすめ
ここからは、年収以外の点も見ながら、各ファームの特色を紹介していきます。
世界最高峰といわれる総合系コンサルティングファームのBIG4コンサルは、それぞれ強みやカラーが異なります。
- 『人を育てる社風』デロイト・トーマツ・コンサルティング
- 『社員にも”やさしいコンサル”』PwCコンサルティング
- 『少数精鋭・少数精鋭・DX/IT関連に強み』KPMGコンサルティング
- 『組織が若くて穏やか・ベンチャー気質』EYストラテジー・アンド・コンサルティング
BIG4コンサル各社の特長や雰囲気と共に、どんな人におすすめかも合わせて解説していきます。
(1)『人を育てる社風』デロイト・トーマツ・コンサルティング
デロイト・トーマツ・コンサルティングは、日系の雰囲気が強く、外資のような実力主義がそこまで強く押し出されていないのが特長です。
人を育てる社風が強く、中途入社した場合もしっかりと研修を受けてコンサルタントとしてのキャリアを築いていくことができます。
入社した初めのころから様々な案件に広くアサインされて経験を広げていく傾向にあるため、様々な領域で着実に成長していきたいという人にぴったりのファームといえるでしょう。
「メンバーファースト経営」を推進しているのも大きな特長で福利厚生も充実しており、特にダイバシティーに力を入れていて女性パートナーの在籍数がBIG4コンサルの中でも一番多くなっています。
それに加えて、企業内保育園や企業年金基金・退職金制度、有給休暇・産休・育休を男女ともに同じ条件で取得できるなどの体制が整っており、ライフステージに合わせてライフワークバランスを考慮しながら働ける環境が整っています。
(2)『社員にも”やさしいコンサル”』PwCコンサルティング合同会社
PwCコンサルティングは、独立した国内のグループ会社と連携しながら経営戦略の策定から実行までの総合的なサービスを提供しているコンサルティングファームです。
戦略立案に加え実行までクライアントと伴走し、国内外のグループ各社との連携によって、会計や税務、M&A等に関するプロジェクトに参画し幅広い経験ができることが魅力です。
また、世界152カ国に約328,000人以上のスタッフを擁しており、海外拠点には日本人メンバーが常駐するなどグローバル色が強いため、PwCコンサルティングは海外案件に強いコンサルタントを目指す人に特におすすめです。
他にも、PwCコンサルティングが掲げる「やさしいコンサル」も、このコンサルの社風を表す大きな特長です。
社員には多様なバックグラウンドや価値観を持つ人が多く、それを互いに尊重し合う文化が根付いているため、コンサルタントとしてだけでなく人間としても成長できる環境が整っていると社員からの評価も高いです。
また、従業員の働きやすさ・満足度を改善しようとする傾向が強いのも特長です。
外資系とは思えないほど福利厚生が充実しており、日系大手事業会社のように内容が充実しているだけでなく、制度を積極的に社員が活用することを進める風潮があります。
PwCコンサルティングは、BIG4コンサルの中で最も仕事面で外資カラーが強い一方、社員を大切にする風土が築かれているため、性別・年齢を問わず自分らしく働きたい人におすすめです。
(3)『少数精鋭・DX/IT関連に強み』KPMGコンサルティング
KPMGコンサルティングは、世界154か国に約200,000人のスタッフを擁し、監査、税務、アドバイザリーを提供するプロフェッショナル・サービスファームです。
BIG4コンサルの中でも際立った少数精鋭の組織(日本国内の従業員数1,420名/2023年1月時点)であり、コンサルタント一人一人が携われるプロジェクトの幅が広く、やりがいを感じて働けるのが魅力です。
また、評価制度がしっかりと確立されているため気持ちよく目の前の仕事に集中して取り組める上に目標やモチベーションを高く持って働けるのも魅力です。
さらに、KPMGコンサルティングの設立は2014年と比較的新しいことから、個人的な裁量が大きい上に新しいことに挑戦するチャレンジ精神を高く評価する文化があるのも魅力です。
在籍年数に関わらずやりたいことがあればどんどん挑戦させてくれるという風土がある上に、努力・成果次第でさらなる年収アップや昇進するチャンスも多いため、自分のやりたいコンサルティングがある人や実力に自信がある人には居心地の良いファームと言えるでしょう。
(4)『組織が若くて穏やか・ベンチャー気質』EYストラテジー・アンド・コンサルティング
EYストラテジー・アンド・コンサルティングは、英国に本拠地を置き、全世界150以上の国・地域に700を超える拠点と約36万人以上(2022年6月時点)のスタッフを擁しているコンサルティングファームです。
日本でのスタートは2020年とBIG4コンサルの中でも最も若い組織でありますが、社風はいたって穏やかで、仲間意識が強く居心地が良くて働きやすいと社員からも好評です。
その一方で、ベンチャー気質が強く、若手のうちから様々な案件に自由にチャレンジできる風土があるのも大きな特長です。
EYストラテジー・アンド・コンサルティングは、2019年からEYグループのコンサル事業の成長計画「プロジェクト・ドラゴン」で人員拡大・サービス強化等を推進しているので今が狙い目です。
穏やかで自由な環境の中、コンサルタントとして様々な可能性を試してみたい人はぜひチャレンジしましょう。
3.BIG4コンサルへの転職は未経験でも可能か
他では得られないほどの高年収が魅力であるBIG4コンサルへの転職はコンサル未経験者でも可能です。
BIG4コンサルに限らずコンサル業界では案件の急増により人員採用に積極的であり、コンサル未経験・経験者に限らず採用が増えている状況です。
中でも、近年はクライアント企業の事業内容や属する業界の特長・強み弱みを理解した現場理解度の高いコンサルタントによるコンサルティングが求められているため、たとえコンサル業界の経験がなくても、様々なバックグラウンドを持つ人材が採用されています。
特に自社で取り扱い注力しているサービスラインやインダストリーと近しい事業会社出身の方が採用されやすい傾向にあるため、どのコンサルが自分の経験やスキルを高く評価してくれるかを確認してチャレンジすると採用率をぐっと上げることができることでしょう。
まとめ
BIG4コンサル各会社の年収とあわせて、特長やカラー、どんな人におすすめなのかを紹介しました。
『BIG4コンサル』はどのファームもびっくりするほどの高年収を得られる点は同じである一方、その社風や文化、強みとする領域などは大きく異なります。
年収の高さは仕事のモチベーションにもつながる重要な要素であり、転職先選びの際に最も気になる条件の1つではありますが、転職の成功はあくまでもスタートでありゴールではありません。
入社後も気分よく働くために、BIG4コンサル各社の年収だけでなく特長やカラーをしっかり理解した上で、自分の能力を最も活かせるファームを選んで転職活動を行い成功させましょう。
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