コンサルタントはワークライフバランスが取れるのか?働き方改革の具体的な取り組みを紹介
「コンサルティングファームの働き方改革への取り組みが知りたい」
「コンサルティングファームはワークライフバランスが取れるの?」
コンサルタントへの転職を検討している人にとって気になるのが、仕事が忙しいあまりワークライフバランスが取れないのではないか、という点ではないでしょうか。
転職してコンサルタントとして成長していきたいと思ってはいても、仕事と仕事以外の生活のバランスがあまりに仕事にかたよっていては、心身の健康に悪影響を与えかねません。
本記事では、働き方改革へのコンサルティングファームの具体的な取り組み例や、ワークライフバランスを取るためにおすすめの転職先業界などを紹介します。
コンサルタントとして仕事がしたいけれどワークライフバランスをしっかりと取りたいと思っている人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
1.コンサルティングファームの働き方改革への取り組み例
政府主導により2019年4月より順次施行されている働き方改革関連法は、いままで終電に近い時間までの残業や休日出勤が当たり前の世界であったコンサルティングファームにも、変化をもたらしています。
実際に働き方改革に取り組んでいるコンサルティングファームの具体例を見ていきましょう。
- アクセンチュア
- デロイトトーマツコンサルティング
- PwCコンサルティング
以下で紹介します。
(1)アクセンチュア
外資系コンサルティングファームとして業界を牽引する「アクセンチュア」は、日本法人だけでも約18,000人の従業員を抱える巨大企業です。
アクセンチュアで働く一人ひとりがプロフェッショナルとしてのあり方に自信と誇りをもてる未来を創造する環境づくりに力をいれており、多様な人材がそれぞれの強みを活かせる環境づくりに取り組んでいます。
アクセンチュアの働き方改革への具体的な取り組みは以下の通りです。
- 18時以降の会議は原則禁止
- 時短制度や在宅勤務制度の導入
- ハラスメント防止に向けた社外窓口の設置
この改革により、管理職未満の社員の残業時間が1人あたり1日平均1時間に減少、離職率が施行前の半分に減少、女性比率が22.1%から36.5%に上昇するなどの効果がみられました。
他社に先がけて働き方改革に取り組んだアクセンチュアは、現在は業界トップクラスのワークライフバランスを実現している企業といえます。
(2)デロイトトーマツコンサルティング
デロイトトーマツコンサルティングは、世界4大会計事務所であるデロイトトウシュトーマツリミテッドの一員で、世界最大級のグローバル経営コンサルティング会社の1つです。
「クライアントファースト」の考えが当たり前の業界で、「メンバーファースト」を掲げて社内改革を行っており、働きがいのある会社ランキングの10位にもランクインされるようになりました。(引用:ITビジネスオンライン)
デロイトトーマツコンサルティングの取り組みは以下の通りです。
- 誰もが声をあげやすいチャネル“Deloitte Speak up”の設置
- 在宅勤務・テレワークの拡大
- 長時間労働撲滅・休暇取得促進
このような社内改革に乗り出してわずか数年で、デロイトトーマツコンサルティングは社員の「働きがい」を大きく高め、働きがいのある会社ランキングへのランクインを果たしました。
(3)PwCコンサルティング
戦略の策定から実行まで総合的なコンサルティングサービスを提供するPwCコンサルティングでは、オフィス環境とテクノロジーの整備、そしてさまざまな制度を通じて、多様なライフスタイルを可能にする働き方改革を推進しています。
- リモートワークの導入
- 最新のデジタルテクノロジーや斬新な空間デザイン
- 長時間労働を予防する諸施策の導入
- コアなしフレックスタイムの導入
長時間労働を予防する諸施策としては、夜間・休日のメールや電話を制限するコミュニケーションルールや残業時間のモニタリング、管理者向け労務管理研修を行っています。
このほかにも特に首都圏で深刻な課題となっている待機児童の問題を踏まえ、保活コンシェルジュや企業所内託児所を設置し、子どもを育てる社員もワークライフバランスが取れる働きかけを実施するなどしており、PwCコンサルティングは積極的に働き方改革を実施している企業といえるでしょう。
2.コンサルティングファームでワークライフバランスは取れる?
働き方改革に取り組んでいるコンサルティングファーム3社を紹介しましたが、
実際にコンサルティングファームに転職した時、現実的にワークライフバランスは取れるのか、疑問に思う人も多いことでしょう。
- 基本的には難しい
- コンサルティングファームでワークライフバランスを取る方法
以下で説明します。
(1)基本的には難しい
結論からいうと、コンサルティングファームでワークライフバランスを取るのは、基本的には難しいでしょう。
上記でワークライフバランスの改善に取り組んでいる企業を紹介しましたが、実際にはコンサルタントが請け負うプロジェクトは、開始時にはプロジェクトに関連する大量の知識や情報のインプットを必要とし、終盤時にはプロジェクトの終わりに向けてまとめやブラッシュアップが必要のため、多忙となるからです。
ただしすべてのコンサルティングファームが忙しいかというとそうではなく、コンサルティングファームにより違いがあります。
特に戦略コンサルティングファームは、経営の中枢に携わることから仕事に正確性とスピードが求められ、1つのプロジェクトのスパンが3ヶ月程度と短いため、特に激務が予想されます。
プロジェクトが終われば次のプロジェクトがはじまるまで長い休みを取る人もいますが、次々とプロジェクトにアサインされた場合はそれも叶いません。
これらのコンサルティングファームに入社した場合は、ワークライフバランスを取るのは基本的には難しいとおぼえておきましょう。
(2)コンサルティングファームでワークライフバランスを取る方法
コンサルティングファームでワークライフバランスを取る方法は以下のような方法があります。
- 仕事の優先順位を決める
- 激務をこなしたあとには休暇をしっかりと取る
- 転職の際に社内の福利厚生や口コミを確認する
重要度や緊急度で仕事を分けたり、TO DOリストを作ったりして、どの仕事を優先するか決めてこなすことで、効率アップにつながり、余暇が増えます。
また激務をこなしたあとには休暇をしっかり取るようにしてください。
仕事が忙しいと、頭も身体もずっと緊張している状態のため、プロジェクトが終わったタイミングで休暇をしっかりと取ることは、次のプロジェクトへの英気を養うことにもつながるはずです。
さらに、先に紹介した3社のように、転職希望の企業が、どのように働き方改革を進めているのか、また、実際にその会社で働いた人の口コミなども確認すると良いでしょう。
す。
転職前にしっかりとワークライフバランスについて確認しておくことをおすすめします。
まとめ
ワークライフバランスを取るのが難しいと思われるコンサルタントですが、働き方改革に取り組んでいる企業も多く存在します。
コンサルティングファームが忙しい時期や、コンサルティングファームの種類によって激務かそうでないかを見極めて、どの企業を転職先として絞り込むかを考えると良いでしょう。
この記事で読んだことを活かして、転職活動を成功させましょう。
関連記事