企業再生コンサルタントとは?特徴や転職事情を徹底解説

「企業再生コンサルタントは他のコンサルタントとどう違う?」
「企業再生コンサルタントの転職事情を知りたい」

企業再生コンサルタントに興味があるけれど、他のコンサルタントとの違いや転職事情など必要な情報を収集できていない方もいるでしょう。

企業再生コンサルタントは、クライアントと近い距離で、経営難に陥った企業の経営再建とサポートするのが特徴です。

転職する際は、業務内容や求められるスキルなどを把握した上で、自身の強みをアピールすることが大切です。

本記事では、企業再生コンサルタントの特徴や転職事情などについて詳しく解説します。

本記事を読めば、企業再生コンサルタントへの転職に有利になる情報を効率的に収集できます。

1.企業再生コンサルタントとは

企業再生コンサルタントは、経営難に陥っている企業の経営再建をサポートするのが主な業務です。

仕事内容や求められるスキルなどを把握しておくと、適性を判断できます。

企業再生コンサルタントについてご紹介します。

企業再生コンサルタントとは

  • 仕事内容
  • 他のコンサルタントとの違い
  • 求められるスキル

(1)仕事内容

企業再生コンサルタントは、経営難に陥っている企業に対し、構造改革や新たな事業への参入などの戦略を立案し、経営成長をサポートします。

まずは、クライアントの事業内容や経営状態などを調査して再生計画を立てます。

再生計画を実行するに当たり、金融機関との調整や専門家との連携などを行い、実行までを手掛けるのがポイントです。

また、企業再生コンサルタントの中でも、クライアントの現場で直接働いて、より密接に関与するハンズオン型コンサルタントは、経営者と対等な立場で参入し経営再建をサポートします。

新型コロナウイルス感染症により、多くの企業が業績不振になっている影響もあって、企業再生コンサルタントへの期待は高まっています。

(2)他のコンサルタントとの違い

企業再生コンサルタントは他のコンサルタントと同様に、クライアントの事業・財務の調査や戦略策定を行い、経営成長をサポートします。

一般的なコンサルタントは、将来性のある企業をターゲットにサポートを行うケースが多いですが、企業再生コンサルタントは、倒産寸前の企業の経営を根本的に立て直すという点が特徴です。

緊急性の高い状態であることが多いので、クライアントの経営者により近い立場で経営戦略を実行します。

企業再生コンサルタントは、企業の財政状態が悪化しているタイミングでサポートするという点を把握しておきましょう。

(3)求められるスキル

企業再生コンサルタントは、倒産寸前という危機的状況のあるクライアントをサポートするケースが多いので、経営課題の抽出や戦略立案において高い論理的思考力を求められます。

また、企業の業績が悪い状態からの介入になるので、経営難の企業を立て直すプレッシャーに耐える精神力、危機管理能力が必要です。

さらに、状況が切迫していることから、クライアントの経営者や各種専門家とのやり取りも頻繁に行うことになり、高いコミュニケーション能力も必要になるでしょう。

その他、効果的に企業の経営立て直しをサポートできるよう、コンサルタント自身の経営や会計に関する知識、スキルなども高いレベルで求められると思われます。

2.企業再生コンサルタントのプロジェクトの進め方

企業再生コンサルタントへの理解を深めるには、プロジェクトの進め方を把握しておくことをおすすめします。

プロジェクトにおいてどんな業務があるかを知ることで、そこで必要な知識やスキルなどを把握することができます。

企業再生コンサルタントのプロジェクトの進め方について解説します。

企業再生コンサルタントのプロジェクトの進め方

  • 事業・財務の調査を行う
  • 再生計画を立案する
  • 金融機関と調整する
  • 戦略実行をサポートする

(1)事業・財務の調査を行う

企業再生コンサルタントは、まず、事業・財務の調査を行います。

企業再生に向けて戦略を立ててサポートするには、クライアント企業の業界知識や現在の事業・財務状況を把握しておかなければ、進めることができません。

事業・財務調査を行う際は、経営難に陥っている原因についても調査し、分析することになります。

調査結果は戦略立案や実行を行う際の基盤となるので、各業界の専門家と連携しながら慎重に行います。

(2)再生計画を立案する

事業・財務の調査が完了したら、再生計画を立案します。

再生計画に関しては、調査結果をもとにクライアントの経営問題に焦点を当て、戦略を立てます。

たとえば、「事業そのものの構造を改革すべき」「無駄なコストがかかりすぎている」「新たな事業に参入すべき」など、再生計画は状況に応じて様々です。

企業の経営がうまくいっていない原因を見極め、最適な事業計画を立てることが重要です。

(3)金融機関と調整する

再生計画を立案したら、金融機関と調整します。

事業再生を立案しても、クライアントの企業内で全て実行できるわけではなく、金融機関と連携して資金を調達するなどのアプローチが必要です。

再生計画に沿って必要な資金を提示し、どのくらい融資を依頼すべきかなどを検討します。

(4)戦略実行をサポートする

企業再生コンサルタントには、戦略立案のみならず、戦略実行をサポートすることも求められます。

事業再生計画を作成してクライアントに丸投げしても、スムーズに実行できるとは限らず、クライアント側もアフターサポートを求めています。

企業再生コンサルタントに関しては、様々な専門家が集結してプロジェクトを組んで業務を行うケースが多く、各種専門家が連携することで効率的に実行サポートを遂行できるのがポイントです。

また、戦略実行を行う際は、適宜評価し、必要に応じて修正対応を行います。

企業再生コンサルタントは、事業・財務調査結果をもとにした戦略立案から実行までをサポートするなど、サービスの幅が広がっています。

3.企業再生コンサルタントの転職事情

企業再生コンサルタントへの転職を成功させるには、転職事情を把握し、対策しておく必要があります。

中途採用事情や未経験での転職、選考対策などについて解説しますので、参考にしてください。

企業再生コンサルタントの転職事情

  • 中途採用動向
  • 未経験でも可能か
  • ポイント・選考対策

(1)中途採用動向

事業再生コンサルタントは、新型コロナウイルス感染症などの影響で需要が高まっており、即戦力を期待できる中途採用が増えています。

また、企業再生コンサルにおいてはIT化やDX関連の案件が増えている傾向にあるので、IT関連の知識がある方を積極的に採用する傾向にあります。

なお、企業によって、「サービス業の再生事業に特化している」「中小企業の再生案件を得意としている」「グローバル案件に特化している」など、得意とする分野がある場合は、活かせるスキルがあると有利に転職活動を進められる可能性があるでしょう。

アフターコロナでは業績が回復してくる企業も増えてきますが、新たな事業への参入やM&A案件など、企業再生コンサルへの新たな需要が高まっています。

企業再生コンサルは需要の高まりやサービス内容の拡大から、積極的な採用活動が行われているので、興味がある方はアプローチしてみましょう。

(2)未経験でも可能か

企業再生コンサルタントは、未経験であっても転職可能です。

企業再生コンサルタントは現在需要が高まっており、各企業が積極的に採用活動を行っています。

そのため、業界未経験であっても、論理的思考力やコミュニケーション能力、リーダーシップなどコンサルとしての素質があると認められれば、業界未経験の方も対象となります。

実際に、金融機関や証券会社、事業会社など様々な業界の方が採用されているケースがあります。

業界未経験の場合は、現職で活かせるスキルやコンサルとしての素質をアピールすることが大切です。

(3)ポイント・選考対策

企業再生コンサルは、経験者がそれほど多い業界ではないので、業界経験ではなくポテンシャルや転職後活躍するためのスキルを重視されるケースが多いと言われています。

事業再生業務を行う際必要になる財務分析や事業分析関連の基礎力があると、即戦力として活躍することを期待できるので有利になります。

また、データをまとめたり分析したりする際は、オフィスソフトの活用が必須となるので、オフィスソフトを使いこなせると評価が高くなるケースが多いです。

企業再生コンサルへ転職を検討している場合は、求められるスキルを把握した上で必要な基礎知識を習得しておくと有利になります。

たとえば、簿記を取得するなど、資格取得などの客観的な指標があるとアピールしやすいでしょう。

企業再生コンサルで求められるスキルを把握し、可能な限りアピールポイントを蓄積しておくのがおすすめです。

4.企業再生コンサルタントの例

企業再生コンサルタントとして有名な企業をご紹介します。

企業再生コンサルタントの例

  • アリックスパートナーズ
  • 山田コンサルティング
  • リヴァンプ
  • ユニヴィスグループ

転職する際の候補として、詳しく見ていきましょう。

(1)アリックスパートナーズ

名称アリックスパートナーズ
設立2005年
所在地東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング33F
サービス内容デジタル・テクノロジー営業力強化と売上拡大企業買収業務プロセスの改善組織の効率改善経済分析コンサルティング
公式サイトhttps://www.alixpartners.com/jp/

アリックスパートナーズは、経営難で悩んでいる企業の再生をサポートしている企業です。

海外にも拠点を複数有しており、世界規模で事業を展開していることに加え、海外に常駐する業務が発生することもあります。

経営者へのアドバイスはもちろん、実際に現場で解決策を提案し実践するスタイルであり、多くのクライアントからの信頼を獲得しています。

現場では、実務経験15年以上の方や、法務や財務関連の専門家、経営経験のある方が活躍しているので、中途採用では現場で活かせる強みがあると有利です。

また、ビジネスレベルの英語力が高いというのも、グローバル案件で活かせるのでアピールポイントになります。

働く場所を自由に選べるよう、テレワークも導入しているなど、働きやすい環境が整っています。

(2)山田コンサルティング

社名山田コンサルティンググループ株式会社
設立1989年7月10日
本店〒100-0005
東京都千代田区丸の内1丁目8番1号
丸の内トラストタワーN館10階
電話番号03-6212-2510
受付時間10:00~18:00(土日祝除く)
公式ホームページhttps://www.yamada-cg.co.jp

山田コンサルティンググループは、財務・会計を基礎とし、企業の経営成長をサポートしているのが特徴です。

国内13拠点、海外に7拠点あり、グローバル戦略に強みを持っていることに加え、各分野のプロフェッショナルがチームを結成し、プロジェクトを遂行しています。

また、経営戦略策定から業務プロセス改善まで行うなど、課題解決を一貫してサポートしています。

とくに、M&Aコンサルティングに力を入れており、M&Aの検討支援業務である「プレM&A」、M&A実行後のサポートである「資産承継サポート」や「ポストM&A」を行うことで、事前準備から事後対応までワンストップ対応しています。

山田コンサルティンググループでは、中途採用を適宜行っており、財務会計・M&A・ファイナンス関連の業務経験がある方が多いです。

なお、山田コンサルティンググループは若手のうちから業務に関与する方針であり、早期の段階で様々な経験を積めるので、成長につながります。

(3)リヴァンプ

名称株式会社リヴァンプ
設立2005年9月
所在地・本社
〒107-0061 東京都港区北青山2-12-16 北青山吉川ビル3F
・池袋サンシャインオフィス
〒170-6056 東京都豊島区東池袋3-1-1 サンシャインシティ56F
業務内容経営支援
経営企画
マーケティング戦略支援
クリエイティブ実行支援
デジタル・テクノロジー
戦略コンサルティング
業務プロセスコンサルティング
公式サイトhttps://revamp.co.jp/

リヴァンプは、経営・DX・投資の3本の柱でクライアントをサポートしている企業であり、経営企画、デジタル・テクノロジー、戦略コンサルティングなど業務内容が多岐にわたります。

「企業を芯から元気にする」がコンセプトであり、投資事業など、企業成長につながるサポートを積極的に行っています。

戦略立案や提案で終わるのではなく、長期的にサポートを続けていくスタンスなので、多くのクライアントから支持されている企業です。

中途採用の場合は、即戦力を求めている傾向にあり募集要項にて実務経験を条件としているケースもあり、事業会社やコンサル出身者が多いです。

採用に関しては、新卒採用が20%で中途採用が80%と、即戦力を意識して中途採用を積極的に行っています。

仕事とプライベートを両立しやすいよう、フレックスタイム制や裁量労働制、リモート勤務、時短制度などを取り入れているのも魅力です。

(4)ユニヴィスグループ

名称ユニヴィスグループ
設立2014年
本社所在地東京都港区虎ノ門3-8-8 NTT虎ノ門ビル6階
公式HPhttps://univis.co.jp/

ユニヴィスグループは「M&A」「コンサルティング」「事業投資」3つのサポートを一体にして提供しております。

M&A仲介のみならずバリュエーション、デューデリジェンス、PMIといった工程を一気通貫でサポートできることが強みです。

国内に本社がありますがニューヨークにも支社があり、そこではクロスボーダーM&Aを取り入れていますので幅広い提案を提供することができます。

また、グループ内には公認会計士や税理士、弁護士なども所属しており、法務面の観点からも手厚いサービスを提供することが可能です。

M&A業界での経験の有無や必須資格は問わないので、M&Aの業務に興味のある方は公式採用サイトよりエントリーしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

企業再生コンサルタントは、クライアントの経営者と近い立場で経営成長をサポートするので、やりがいを感じられます。

クライアントの経営状況の分析や戦略立案、実行サポートなど様々な業務が発生するので、コンサルとしての基礎スキルや素質が重要になります。

また、企業再生コンサルタントの需要は高まっており、積極的に中途採用も行われるのが現状です。

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