Big4メンバーファームの年収と人気の理由を解説

「Big4のメンバーファームって年収はどれくらいもらえるのかな」
「転職希望者にBig4のメンバーファームが人気が高いのはなぜ?」

世界中に展開する4つの巨大会計事務所『Big4』は、日本国内でも監査法人・コンサルティングファーム・FAS・税理士法人等といったメンバーファームを有しています

これらのBig4メンバーファームは、事業規模・手掛ける案件・年収の点で他とは一線を画しており、会計業界で働く人にとって憧れの転職先となっています。

そこでここでは気になるBig4のメンバーファームの平均年収とあわせて、転職市場でBig4メンバーファームの人気が高い4つの理由を解説します。

「もっと良い環境で働きたい」「高収入を得たい」という人は必見です。

本記事を読む前に、FASの業界事情や基本情報など、詳しく知っておきたいという方はこちらをご覧ください。

2022.05.31

【2023年10月最新】FASへの転職を徹底解説!未経験からFASに転職するためのコツを紹介

1.Big4メンバーファームの年収比較

Big4の年収比較の前に、Big4について解説します。

どの業界にも「大手」といわれる会社はありますが、会計事務所として世界的に最も有名であり大規模であるのが『Big4』と呼ばれる以下の4つの会計事務所です。

Big4

  • プライスウォーターハウスクーパース(PwC)
  • KPMG
  • デロイト トウシュ トーマツ
  • アーンスト・アンド・ヤング(EY)

この4つの巨大会計事務所は世界各国のメンバーファームと提携しており、グループの巨大ネットワークを活用して世界の主要な大企業の監査業務やコンサルティング、税務などを一手に担っています

もちろん日本でもBig4のメンバーファームとして監査法人・コンサルティングファーム・FAS・税理士法人等をそれぞれ展開しています。

まずは気になるBig4のメンバーファームの平均年収を業種別に見ていきましょう。

Big4メンバーファームの平均年収

  1. Big4系監査法人の平均年収
  2. Big4系コンサルティングファームの平均年収
  3. Big4系FASの平均年収
  4. Big4系税理士法人の平均年収

次に1つずつ解説します。

ただし、Big4メンバーファームの年収は役職や勤務年数、インセンティブ等で人によって大きく異なるため、あくまで目安としてご覧ください。

(1)Big4系監査法人の平均年収

Big4系監査法人の平均年収は800万円程度です。

監査法人では、企業の財務諸表の適正性を公認会計士が公正な立場でチェックし内容に誤りや粉飾が無いことを保証する監査業務、クライアントに対して課題解決のための相談・助言を行うコンサル業務を行います。

Big4系列監査法人名年収
PwCPwCあらた有限責任監査法人810万円
KPMG有限責任あずさ監査法人763万円
デロイト トウシュ トーマツ有限責任監査法人トーマツ806万円
EYEY新日本有限責任監査法人770万円

国税庁調べによる「令和2年の民間給与実態統計調査」で給与所得者の1人当たり平均給与は433万円であることと比較すると、Big4系監査法人の年収は全体的に2倍程度の高水準であることがわかります。

事業規模が大きいBig4監査法人は手掛ける案件も大規模・大企業のものが多くなるため、国内の監査法人と比較しても年収が高い傾向にあります

(2)Big4系コンサルティングファームの平均年収

Big4系コンサルティングファームの平均年収は約900万円前後です。

コンサルティングファームでは、クライアント企業が抱える様々な課題(事業戦略、業務オペレーション改革、システム構築など)解決策を提供する業務を行います

Big4系列コンサルティングファーム名年収
PwCPwCコンサルティング合同会社約950万円
KPMGKPMGコンサルティング約880万円
デロイト トウシュ トーマツデロイト トーマツ コンサルティング合同会社約930万円
EYEYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社約870万円

Big4の中でそれほど平均年収が変わらないのは、より優秀な人材獲得を確保するために毎年のように競合をうかがいながらレンジ改訂が入っているためといわれています。

また、日系コンサルティングファームよりもBig4系コンサルティングファームは給与が高い傾向にあり、インセンティブも高額なため、努力次第では早いうちに1,000万円の大台にのせていく人も少なくありません。

(3)Big4系FASの平均年収

Big4系FAS(ファイナンシャルアドバイザリーサービス)の平均年収は、1,000万円前後です。

FAS(Financial Advisory Service)は、業績不振や資金不足に陥ったクライアント企業の業績改善・財務再構築・資産売却・事業再編等のアドバイザリー業務を行います

Big4系列FAS名年収
PwCPwCアドバイザリー合同会社約900~1,000万円
KPMGKPMGフィナンシャルアドバイザリーサービス約1,200万円
デロイト トウシュ トーマツデロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社約1,000~1,100万円
EYEYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社約1,000~1,200万円

Big4のメンバーファームの中でも、近年増加しているM&Aに深く関わるFASの年収は軒並み上がっています

FASもインセンティブがあり、成果によっては更に高年収を得ている人も少なくありません。

(4)Big4系税理士法人の平均年収

Big4系税理士法人の平均年収は、750万円前後です。

税理士法人は、企業や個人事業主などのクライアントに対して税務代行や経理業務などのサービスを行います

Big4系列税理士法人名年収
PwCPwC税理士法人758万円
KPMGKPMG税理士法人773万円
デロイト トウシュ トーマツデロイト トーマツ税理士法人741万円
EYEY税理士法人755万円

Big4の税理士法人の年収が高い理由は、業界最大手であることからクライアントに大企業や上場企業が多いからです。

企業規模が大きくなればなるほど会計処理のボリュームも増え、特殊性や複雑性に比例して業務の難易度も上がるため、1社あたりの報酬も高額になるため、Big4の税理士法人の年収も必然的に他と比べて高くなります。

このようにBig4のメンバーファームは軒並み高収入となっており、業務の難易度の高さ・やりがいと合わせて興味を持つ転職希望者も年々増えています。

2.BIG4メンバーファームが転職市場で人気が高い4つの理由

次に、Big4のメンバーファームが転職市場で人気が高い理由を解説します

Big4の人気が高い4つの理由

  1. 能力主義であり若い内から高年収が得られる可能性がある
  2. 大規模な案件に取り組める
  3. 国際的な案件に多く関わることができる
  4. 高度な専門性を身につけられる

次に1つずつ見ていきましょう。

(1)能力主義であり若い内から高年収が得られる可能性がある

1つ目の理由は、能力主義であり若い内から高年収が得られる可能性があるからです。

Big4では新卒でも軒並み高い報酬が貰えますし、基本給も高く設定されています

また、日本では給与面で年功序列を採用している企業も多い一方、実力主義・成果主義であるBig4系企業では個人の能力・成果に対し『昇格』や高額な『賞与』で報いるのが基本となっているため、若手であっても成果を出せば高額なインセンティブを得られ、もともと高い年収にプラスしてさらに高収入を狙うことができます。

能力を買われて転職をした人ならば同世代の一般企業の社会人よりはるかに高い収入を得ることができることでしょう。

実際、転職後に日本の平均年収の2倍以上、能力や成果によっては1,000万円以上の高額年収を早いうちに得ている人も少なくありません

自分の能力・成果に対する正当な評価が行われ、それに見合った対価を得られることでモチベーション高く仕事に取り組めるのもBig4が転職希望者に人気の理由といえます。

(2)大規模な案件に取り組める

2つ目の人気の理由は、大規模な案件に取り組めるからです。

Big4のメンバーファームのクライアントは大企業や上場企業、国外にも拠点を置くグローバル企業がメインです。

ニュースで報道されるような大手企業のM&Aや監査などの大規模な案件にはほぼBig4の国内のメンバーファームが関わっているといっても過言ではありません。

しかし、日本の産業構造の特徴として、企業全体のうち中小企業が圧倒的な割合(99.7%)を占めており、大企業はごくわずかです。

そのため、大企業を相手に仕事をしたい・人々の話題になるような大規模な案件に関わりたいなどダイナミックな仕事をしたいという人にとって、大企業を顧客に持つBig4はその夢を実現できる理想的な環境です。

(3)国際的な案件に多く関わることができる

コンサル 転職 後悔⑦

3つ目の理由は、国際的な案件に多く関わることができるからです。

Big4の国内のメンバーファームに勤めれば、国内の大規模・大手案件だけでなく、世界中にある他の傘下のメンバーファームと情報共有や業務上で連携するなど機会も多く、自然と国際的な案件に関わることが増えます

例えば、Big4で取り扱いが増えているのがクロスボーダーM&A(M&Aの当事者のうち、譲渡企業または譲受企業のいずれか一方が外国企業であるM&A取引)案件です。

日本国内の市場の縮小を受けて海外へと進出する国内企業が増え、その手段の1つとして海外企業とのM&Aが増加している一方、その逆に国内企業を買収しようとする海外企業によるM&Aもまた増えています。

それに伴い、独自のグローバルネットワークを活用してスムーズかつスピーディに取り掛かれるBig4が取り扱う国際的な案件も増加しているため、国をまたいだ大きな仕事をしたい人にとってBig4のメンバーファームは好都合・理想的な職場といえるでしょう。

得意な外国語を活かし、日本国内にとどまらずグローバルに活躍したい人にとってもBig4のメンバーファームへの転職はおすすめです。

(4)高度な専門性を身につけられる

コンサル 転職 後悔⑩

4つ目の理由は、高度な専門性を身につけられるからです。

大手企業を主なクライアントとするBig4では、取り掛かる案件も企業規模に比例して大きくなる傾向があり、大量・複雑な業務に対応するために投入される人員数も多くなります。

さらに効率よくスピーディに取り組むため、業務は必然的に割り当てられる体制となり、自然と自分が担当した業務について高度な専門性を自然に身につけることができます

まとめ

世界を代表するBig4のメンバーファームのうち、日本における監査法人・コンサルティングファーム・FAS・税理士法人の年収やBig4メンバーファームの魅力について解説しました。

大規模案件やグローバル案件に取り組める・専門性の高さなど、Big4のメンバーファームは会計業界で働く人にとって魅力的であり、憧れといっても過言ではありません。

しかも他業種・同業種と比べて高年収を得られるため、高い人気を誇る転職先です。

今はニーズの高まりから新卒だけでなく即戦力となる中途採用に力を入れているBig4のメンバーファームも多いので、自分の実力を試したい・可能性を拡げたいという人にとって今が狙い目です。

その前に、Big4メンバーファームと一口で言っても各社によって求める人材や特性が異なるため、まずは自身のスキルの棚卸をしておくことをおすすめします。

ぜひ今より高いレベルの環境で自分自身を成長させたい・高収入を得たいとお考えなら、Big4メンバーファームへの転職を目指してみてはいかがでしょうか。

本記事を読んで、将来Big4メンバーファームへの転職を目指し、FASの転職事情や転職成功のコツなど、詳しく知っておきたいという方はこちらをご覧ください。

2022.05.31

【2023年10月最新】FASへの転職を徹底解説!未経験からFASに転職するためのコツを紹介

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