【未経験での転職】30代からでも遅くない!おすすめの業界と転職動向


「未経験・30代での転職は難しい?」
「30代未経験者の転職をうまく成功させるコツは?」
以前は30代での転職は難しいといわれていましたが、社会状況や企業の考え等が大きく変化したことから、30代で転職する人が年々増えています。
また、未経験の業界への転職を考える人も多く、30代からの可能性やチャンスは広がりを見せています。
そこで今回は、30代の転職市場の動向や30代で未経験の転職について、さらにおすすめの業界・職種5選と転職を成功させる4つのポイントを解説します。
この記事を読めば、30代からの転職は決して遅くはなく、未経験であってもチャレンジは可能ということがおわかりいただけることでしょう。
1.30代・未経験での転職はアリ?
30代から未経験での転職市場の動向は以前と大きく異なっています。
- 30代で未経験での転職は可能
- 『30代後半は転職の限界』説は当てはまらない
- 【30代前半・後半】求められるスキル・能力
次に1つずつ解説していくので、30代で転職をお考えの人はぜひご覧ください。
(1)30代で未経験での転職は可能
30代の人材に対する企業側の意識が大きく変わったことから、30代でキャリアチェンジして未経験業界へ転職をするのも十分可能となっています。
20代の転職ではポテンシャルが期待できる人材が求められるのに対して、30代の転職では前職で培ったスキルや実績が求められることになります。
つまり、30代の未経験での転職は、これまでに十分なスキルや実績を積んでいれば”ポテンシャルではなく実務経験・スキルを評価して採用してもらえる大きなチャンス”とも言えます。
ただし、同じ30代であっても30代前半と後半では多少状況が変わるため、今の自分の年齢を考えた転職活動を行うこと、そしてできるだけ早いうちから転職活動を始めることが30代からの未経験業界への転職を成功させる秘訣です。
(2)『30代後半は転職の限界』説は当てはまらない
以前は”35歳が転職の限界”という考えがあり、30代後半になると一気に求人情報が減って転職が厳しくなると言われていましたが、現在は大きく状況が変わってきています。
その背景として挙げられるのが以下の3点です。
- 少子高齢化・若年層の労働人口の減少
- 終身雇用制の変化・働き方の多様化
- 多様な人材を求める企業や即戦力を求める企業の増加
少子高齢化に加え、従来の日本企業でベーシックだった終身雇用制が崩れたことや働き方の多様化によって転職をする人が増え、転職者の平均年齢が全体的に上がってきています。
30代後半の転職市場が活発になっている理由として加えて挙げられるのが、企業のカンフル剤となる中堅層の人材の積極採用です。
日本市場の縮小や競争の激化を受けて、従来の経営戦略や人材採用について、大幅な方針転換を行う企業が増加しています。
その1つの方法として、豊富なビジネススキルや経験を持った即戦力性のある30代の積極採用です。
このような背景には、自社に新たな風を吹き込むために、斬新なアイディアや豊富な知見を持つ30代のビジネスパーソンを求める企業が増加しているだけでなく、社歴に関わらず重要なポジションに有能な人材を据える企業が増加している事情が挙げられます。
(3)【30代前半・後半】求められるスキル・能力
同じ30代であっても、前半と後半それぞれの世代で企業側から求められているスキル・能力は異なります。
- 30代前半|ポテンシャル+即戦力性
- 30代後半 |即戦力性+マネジメント能力
30代からの転職を成功させるには、企業側が自分の年齢の人材に対して求めているものを正しく把握し、それに十分当てはまっている人材であることをアピールすることが欠かせません。
次に1つずつ解説していくので、30代の人材に要求される”即戦力性”に加えて何が必要なのか、自分に何を求められているのかをしっかり理解しましょう。
#1:30代前半|ポテンシャル+即戦力性
30代前半では、20代よりも選択肢は多少狭まりますが、未経験転職は十分可能です。
20代のようにポテンシャルメインで採用されるケースは減る反面、転職先の企業の業務内容とこれまでの仕事に親和性があり、保有スキルや経験を活かせる業務であれば、比較的スムーズに転職を成功させているケースが多いです。
つまり、自身が保有しているスキル・経験が企業に評価されれば、未経験であっても新たな業界・職種から声がかけられやすいのが30代前半の転職です。
しかし、前職とリンクする部分が全くなく、経験値や専門性で強みや価値をアピールできない30代前半の未経験での転職難易度は、一気に上がることが多いので注意が必要です。
#2:30代後半 |即戦力性+マネジメント能力
30代後半からは、即戦力性に加えて、マネジメント能力が求められるようになります。
また、年齢面から未経験分野への対応力を疑問視する企業が増えてくるのが実情です。
そのため、30代後半から未経験の業界・職種への転職を目指すのはかなりハードルが高くなります。
それでもあえて未経験業界・職種への転職を考えているなら、できるだけ早めに行動を起こすことと、これまでの実績や経験、スキルとリンクする部分の多い業界・職種を選ぶこと、そしてプロジェクト責任者などのマネジメント経験を積んでおくことが転職を成功させる重要なポイントになります。
2.【30代からの転職】未経験者にもおすすめの業界・職種
30代から未経験での転職におすすめなのは、以下の業界・職種です。
- 営業職
- コンサルティング業界
- M&A業界
- 金融業界
- マーケティング
30代から大きくキャリアチェンジするには、自分のスキル・経歴等と業界・職種とのマッチ度の高さが重要です。
次に1つずつみていきましょう。
(1)営業職
1つ目のおすすめの仕事は営業職です。
営業の仕事には専門資格は不要であるため、未経験者でもトライしやすく、企業側も未経験者を積極的に採用しています。
また、売上によってインセンティブのある企業も多いため、転職で年収アップを考えている人や仕事にやりがいを求めている人にもおすすめです。
営業職では自社の商材に対する深い理解と知識、そして顧客と円滑な人間関係や信頼関係を築くことが重要ですので、コミュニケーションスキルに自信がある人には最適の仕事といえるでしょう。
(2)コンサルティング業界
2つ目のおすすめは、コンサルティング業界です。
伸び盛りのコンサルティング業界では、案件増加にコンサルタントの人員が追い付かず、人手不足の企業も多いことから、未経験者であっても関連する業務経験を保有する人であれば積極的に採用しています。
コンサル業界は年収水準が高いだけでなく、その後のキャリアの選択肢も大きく広げてくれるため、ビジネスパーソンとしての成長・市場価値アップを考えている人にも最適といえるでしょう。
(3)M&A業界
3つ目のおすすめは、M&A業界です。
企業と企業を結び付け、さらなる成長を支援するM&Aを取り扱うM&A業界も、近年急激に伸びている業界です。
M&Aを行う企業の間に立って中立的な立場で仲介するM&A仲介、どちらかの企業を担当するM&Aアドバイザリー等いずれの業態においても人手不足の状況となっているため、今が狙い目です。
しかも、M&A業界も、高水準の年収、高額なインセンティブがあるため、高年収を狙う人におすすめです。
ただし、M&Aという高度な事案を取り扱うことから、未経験者であっても会計・財務に関する高度な知識が不可欠です。
事業会社の会計・経理、金融、公認会計士や税理士事務所などM&Aに関連する経験・知識がある人材を積極採用しているため、これらの業務経験があり、興味のある人は転職を検討してみてはいかがでしょうか。
(4)金融業界
4つ目のおすすめは、金融業界です。
金融の仕事は種類が多いため、その業務に関連する経験やスキル、資格を持っている人材であれば採用されるケースも少なくありません。
例えば、法人営業や個人営業など他業界で営業経験のある人材や、事業会社で財務・経理の経験者、簿記や税理士・会計士資格があれば、採用される可能性は高いです。
金融業界は収入が安定しており、社会的にも信頼度が高いことから未経験者にも人気の転職先です。
関連するスキル・経験があるならぜひチャレンジしましょう。
(5)マーケティング
5つ目のおすすめはマーケティングです。
市場調査や分析、商品企画や営業戦略・販売促進、広告・宣伝などの業務を行うマーケティングも専門的な知識が必要ですが、逆に言えば必要とされる知識があれば未経験者であっても転職が可能な仕事といえます。
マーケティングでは、マーケティング理論や経営学、商学の知識が求められますし、情報収集力や論理的思考力、プレゼン力が必要です。
さらに30代になるとマネジメント力やリーダーシップ能力も求められます。
上記の専門知識やスキルがあり、マーケティングに興味があるという人は、マネジメント力も鍛えて転職にチャレンジしましょう。
3.未経験業界への転職時のポイント4つ
最後に、30代で未経験業界へ転職する時に重要となる4つのポイントを解説します。
- 仕事を続けながら転職活動を進める
- 研究を行い、現職で実績を積んで不足を補っておく
- 業務に関連する資格取得の勉強を始める
- 転職エージェントを利用する
この4つのポイントをおさえておくことで、30代の転職もスムーズに進めることができることでしょう。
(1)仕事を続けながら転職活動を進める
1つ目のポイントは、現職の仕事を続けながら転職活動を進めることです。
現職にとどまることで、収入面などで安定した環境を維持しながら転職活動を行うことができます。
また、転職先が決まらない焦りから自分が希望していない条件や待遇で転職先を決めてしまうリスクを低く抑えることも可能です。
また、転職活動中は、転職成功後の円満退社のために活動をしていることは口外しないようにしましょう。
(2)企業研究を行い、現職で実績を積んで不足を補っておく
2つ目のポイントは、現職で実績を積んで不足を補っておくことです。
企業側が、ポテンシャルの高い20代ではなく、敢えて30代の未経験人材を採用するのは、その人が持つ豊富な社会人経験やスキル、実績、管理能力を高く評価するためです。
つまり、30代で未経験業界・職種へ転職の成功を左右するのは”現職で何をしたか”が最も重要な点になります。
企業研究・業界研究をした上で自分のスキル等の棚卸も行い、今の自分に足りていないものを見極め、現職で不足分を補う経験を積んだ上で転職活動を始めるのもひとつの有効な方法です。
例えば、今の仕事でマネジメント経験や実績を積むために自分からプロジェクト等に立候補して経験や実績を積むと良いでしょう。
また、今積み上げた成果・実績をもとに、転職先で何ができるか、どのように役立てるかをいかにうまくアピールできるかも重要ポイントなので、プレゼン力も上げておきましょう。
(3)業務に関連する資格取得の勉強を始める
3つ目のポイントは、業務に関連する資格取得の勉強を始めることです。
30代からの未経験業界への転職では、スキルや実績に加えて、業務に関連する資格があると評価されやすいです。
例えば、コンサルティング業界への転職を検討しているなら、経営に関するMBA(経営学修士号)や中小企業診断士といった資格が挙げられます。
また、M&A業界や金融業界への転職では、公認会計士や税理士、日商簿記2級以上などの資格が望ましいでしょう。
資格取得前であっても、現在資格のために勉強をしていることは”意欲の強さ”や”ある程度の知識がある”ことをアピールする要素となるため、ぜひ資格取得に向けての取り組みを始めましょう。
(4)転職エージェントを利用する
4つ目のポイントは、転職エージェントを利用することです。
転職エージェントでは、キャリアアドバイザーが、自分の現在の経歴やスキルが転職市場でどのように評価されるのかを客観的にアドバイスしてくれます。
そのため、自分自身の選択肢や可能性を広げることにもつながります。
その結果、ぼんやりしていたキャリアビジョンやキャリアプランが明確になり、転職活動を行う上での軸も定まってきます。
また、転職エージェントは、企業との選考の日程調整や内定後の条件・待遇の交渉を代行してくれるため、現職を続けながら転職活動を行う上でメリットが多いです。
まとめ
30代からの未経験業界・職種への転職動向や転職を成功させるポイントについて解説しました。
社会や意識の変化により、年齢よりも保有するスキルや実績を重視する企業が増え、未経験であっても前職の経験を活かして活躍できる人材を求めるケースが増加しています。
つまり、30代ではポテンシャル採用をされるチャンスは減る一方、これまでの仕事で獲得した実務経験や実績でスムーズに転職しやすい世代と言えるでしょう。
もっとも、30代でも前半と後半とでは企業が求める経歴やスキルも異なり、年齢が上がれば上がるほど転職の難易度も高くなります。
30代での転職を有利に進めるためにも、転職エージェントをうまく活用しながら転職活動を行うことをおすすめします。
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