日本発の外資系コンサルティングファーム「アビームコンサルティング」
「アビームコンサルティングとはどんな会社か?どんな人が働いているのか?」
「アビームコンサルティングは採用募集はしているのか?」
など疑問に思われていませんか?
アビームコンサルティングという企業をご存じの方もいれば、本記事を見て初めて知ったという方もいますよね。
アビームコンサルティングとは、アジアを中心に海外に拠点を構え、戦略や経営などのビジネス系から業務改革・人材組織変革などのマネジメント系、ITコンサルティングまで幅広く実施する、日本発のグローバルコンサルティングファームです。
ここでは、アビームコンサルティングの情報収集をしたい方や将来転職したいという方向けに、企業情報と採用情報について説明します。
企業の特色や事業内容、応募職種についてだけでなく、年収や社風、業界未経験者の入社や選考対策についてなど詳しく解説し、あなたに役立つ情報を提供します。
1.アビームコンサルティングとは
以下の内容をもとに、アビームコンサルティングの会社概要や企業の特色、事業内容など基本的情報を説明します。
- 会社概要
- アビームコンサルティングの強み
- 社風・社員の年齢層
- 主な実績
アビームコンサルティングとはどのような企業であるか、また過去にどんな実績を積み上げてきたか、企業研究に役立つ情報を収集し、会社理解を深めましょう。
(1)会社概要
アビームコンサルティングは、戦略立案・構想策定から、業務改革・設計、システム開発・導入まで、あらゆる企業のコンサルティング事業や業務を行う、総合系コンサルティングファームです。
組織構成は業界(インダストリー)と業務領域(サービスライン)の2軸で構成されています。
これにより、すべての業界と幅広いコンサルティング業務領域のノウハウと経験を活かしてサービスを提供でき、需要が高まる企業のコンサルティング課題の複雑化や多様化に対応できる体制になっています。
日本を含むアジアを中心にアメリカ、ヨーロッパ各国への拠点の設置(2022年時点では29拠点)のほか、海外コンサルファーム・ベンダーとの業務提携も実現し、迅速かつ円滑な顧客変革・グローバル事業展開を支援する体制にまで成長しています。
企業名 | アビームコンサルティング株式会社 |
代表者名 | 鴨居 達哉 |
本社所在地 | 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-4-1 丸の内永楽ビルディング |
設立日 | 1981年4月1日 |
資本金 | 62億円 |
公式サイト | https://www.abeam.com/jp/ja |
(2)アビームコンサルティングの強み
アビームコンサルティングには以下の5つの強みがあります。
- クライアントを思う心
- 卓越したプロフェッショナリズム
- 多様な個人の尊重
- チームの力
- 独自のグローバル観
アビームコンサルティングのコンサルタントはクライアントにとっての最良な道を考え、実現可能なソリューションを提供するという「クライアント視点に立って考えて」行動することが求められます。
各業界・業務・サービスの専門スキルやノウハウ、経験値を高めるために、人材育成や採用、に力を入れ、さらに、チーム個々の力を最大限にプロジェクト全体に活かせるよう、互いに「シナジー効果」を生み出す企業風土を大切にしています。
個人とチームの協働力をもってより質の高いサービスを提供し、どんなクライアントでも対応できるハイブリッド型サービスが、アビームコンサルティングの魅力の一つです。
また、グローバル観念とビジネス領域に踏み込み、地域特有の価値観を見出すことにより、ビジネスやマネジメントなどに、新しさや将来的な成果を導くサービスを提供します。
(3)社風・社員の年齢層
公式サイトによると、日本で4,100名、アジアを中心とした海外2,800名、合計6,900名のコンサルタントが在籍し、プロジェクトに応じて、クライアント事情や各国事情に精通したコンサルタントが参画する伴走型スタイルで業務を実行します。
また、年間約900名の日本から現地への渡航者数があり、日系企業と外資系企業の文化が組み合わさったような社風であると言われています。
グローバルで多様な職場環境やコミュニケーションが溢れ、先輩上司の上下関係の軋轢がなく、風通しが非常に良いという意見が多いようです。
公式サイト情報ではありませんが、アビームコンサルティングの平均年齢層は30代が多く、自身の実力を正当に評価されたい、個人としての成果を伸ばしたいという実力主義な方が多いそうです。
アビームコンサルティングでの働き方は、クライアントへの密着型コンサルティングで、プロフェッショナルとして現場のクライアントに直結し、自身で考えて判断することができる自律的スタイルになります。
年次や役職にこだわらず、個人のスキルアップへの意欲とチームへの協働性・柔軟性が高い社員が仕事でも、人間としても尊重し合うというのがアビームコンサルティングの魅力の一つでしょう。
(4)主な実績
公式サイト情報ではありませんが、2022年3月末時点で、アビームコンサルティングの売上高は821億4,600万円、営業利益は86億5,100万円と前年の約8~17%増と右肩上がりになっていると言われています。
近年では事業成長や事業開発、M&Aなどの経営戦略問題、ITマネジメントやデジタルソリューションなどのIT導入改善問題まで、企業が抱える課題は多様で複雑化しており、コンサルティングの需要が高まっています。
アビームコンサルティングはそういった変動の激しい経済状況でも対応できる強みをもち、広義的なコンサルティングと、あらゆる業界の専門性とグローバルネットワークを活かすことで高い実績を積んできました。
クライアント領域海外は支店を構える大手企業や中小中堅企業が多数あり、より具体的な業界や企業の事例などについては、公式サイトをご確認ください。
2.事業内容
アビームコンサルティングは、以下のメイン事業を軸とする総合コンサルティングファームです。
- マネジメントコンサルティング
- ビジネスプロセスコンサルティング
- ITコンサルティング
サービスラインとインダストリーの、各スペシャリストが掛け合わせてチームをつくり、顧客が抱える課題の専門性や業界知識などを活用し、企業や組織に必要なあらゆるテーマに対応できる実践的なコンサルティングサービスを提供します。
(1)マネジメントコンサルティング
アビームコンサルティングのマネジメントコンサルティング事業では、経営診断・新規事業・戦略立案・M&A・アライアンス(事業提携)など、企業がもつ事業成長や経営課題解決に対し、デジタル実装の知識やノウハウを活かしながら、戦略策定から実行支援、そしてクライアントの自立自走までトータルでサポートする事業です。
ITとグローバリズムに強みをもつアビームコンサルティングでは、海外進出支援やグローバルマネジメント高度化、AI活用・デジタルオペレーション変革など高度なソリューションまで幅広くクライアントに提案することができます。
(2)ビジネスプロセスコンサルティング
ビジネスプロセスコンサルティング事業は、業務改革・組織改革・アウトソーシングなど、社内業務や組織構成などの変革と開発を提供するサービスです。
幅広い業界・業種や業務プロセスについての専門知識を要する事業で、戦略策定・制度設計・プロセス設計・最新システム・IT導入までトータルなソリューションを提供し、長期的なビジネスパートナーとしての構築が重要と言われています。
プロジェクト担当者の中には、業界知識はもちろん、人事・労務・税務・社会保険・業務委託などのノウハウも要することがあり、前職で経験のある方が多いようです。
(3)ITコンサルティング
ITコンサルティング事業では、IT戦略・企画立案・システム開発・パッケージ導入・保守など、企業成長や変革に貢献するビジネス×テクノロジーのコンサルティングサービスを提供します。
急速なデジタル化社会により、企業間の競争力強化、顧客価値創造を図ることを目的とするクライアントに対し、IT戦略・構想・ロードマップの立案とITプラットフォームの整備、IT組織・プロセス・人財への変革や育成、クライアントが提供する事業やサービスのデータマネジメントなどのソリューションを提案します。
前職でSEやAIやIotなどデジタル・ITソリューションの経験をもつ人が多いと言われ、最先端テクノロジーによって、クライアントの抱える課題解決や将来性を実現する実績が豊富なのもアビームコンサルティングの強みです。
また「ERPパッケージ」のひとつである「SAP」の導入実績が豊富で、SAP社とは20年にわたるパートナー関係にあり、導入を含めたコンサルティングサービスを展開しています。
3.待遇面
アビームコンサルティングの待遇面について、以下の内容を基に説明します。
- 平均年収
- 福利厚生
- 評価・研修制度
アビームコンサルティングで実際に働く社員の事情に迫り、自身の将来像のイメージをしましょう。
(1)平均年収
アビームコンサルティングの平均年収は約804万円(約500~2000万円)と、総合コンサルティングファームの平均年収の中では一般的に高水準と言われています。
役職別・年代別でみると以下のような事例が見られます。
#1:役職別年収
役職別 | 平均年収 |
コンサルタント | 約780万円~ |
アナリスト | 約500万円~ |
マネージャー | 約1200万円~ |
※必ずしも実際の平均値と完全に一致するわけではないので、ご参考程度に活用ください。
マネージャーなどの管理職以上は基本年俸制であり、所属部署の上位者(管理職)とのキャリアカウンセリングや、各キャリアステージに応じた研修が社内で実施され、意欲的にキャリアアップを目指すことが可能と言われています。
詳しいキャリア情報に関しては、公式採用ページで参照できますので、転職活動において将来のキャリアビジョンに活用ください。
#2:年代別年収
年代別 | 平均年収 |
25~30歳 | 約600万円~ |
30~35歳 | 約750万円~ |
35~40歳 | 約900万円~ |
40~45歳 | 約1000万円~ |
※必ずしも実際の平均値と完全に一致するわけではないので、ご参考程度に活用ください。
一般的な年代別コンサルタントの年収水準と同じと言われますが、アビームコンサルティングの年間プロジェクト数が上昇しつつ、給与も年々上がってきているという意見が見られます。
積極的に自己成長に挑んでいけば、若手でも高い年収を目指すことが可能でしょう。
(2)福利厚生
アビームコンサルティングで働く社員には、主に以下のような福利厚生が社員に与えられています。
- 健康保険カフェテリアプラン(選択型福利厚生制度)
- ワークライフバランス支援制度(育児支援、介護支援)
- 出産祝い金(第3子以降100万円)
- 資格取得支援制度
- 自己研鑽休職制度、短日勤務制度
- フレックス制度、リモートワーク、フリーロケーション
健康保険カフェテリアプラン(選択型福利厚生制度)というのは、毎年付与されるポイントの範囲内で、住宅、医療、介護、育児、自己啓発、リフレッシュなどの豊富なサービスの中から、自分の好みにあった福利厚生メニューを選択し、利用できる制度です。
社員のあらゆるライフステージにおいても長く勤務できるよう制度が整っており、さらに自己研鑽休職制度、短日勤務制度など、スキルアップやキャリアアップを理由とした休日の確保などができます。
フレックス制度やリモートワーク、フリーロケーションなど社員が能力を最大限に発揮でき、多様な価値観に合わせた働き方、働く場所、働く時間を自ら選択できる環境が整っています。
福利厚生の詳細は公式サイトまたは採用サイトでも確認できます。
(3)評価・研修制度
アビームコンサルティングは徹底した評価制度と人材育成に力を入れており、以下のような事例が見られます。
- 年1回(10月)のプロジェクトリーダーとの評価会議
- 所属部署の上位者(管理職)とのカウンセリング評価
- 中途入社研修
- キャリアステージに応じた研修
- 資格取得支援制度
- 語学力向上プログラム
カウンセリング評価とは、プロジェクト評価に加え、カウンセラーがプロジェクト評価者と共に改めて成果を確認し、最終評価を行うものです。
現場社員の間では、第三者による仲介によって正当に自身の成果や能力の評価を行い、中長期的な視点で社員のキャリア構築をサポートしてくれると言われています。
入社後のコンサルタントとして必要な知識や考え方の基礎の習得だけでなく、昇格時研修やノウハウと実践力を身につけ、キャリアアップを目指す研修制度、海外先のクライアントや海外支店とのコミュニケーションを円滑化を図る語学力向上などが設けられています。
資格取得一時金(会社指定の資格取得の場合)の支給や、資格維持費用(協会費や更新費用など)の負担支援も行い、社員の自己成長を積極的に推進しています。
評価制度や人材育成の詳細は公式サイトまたは採用サイトでも確認できます。
4.採用情報
ここまででアビームコンサルティングの企業の詳細について説明してきました。
以上までの企業情報をもとに、アビームコンサルティングの採用情報についても以下の内容で説明します。
- 中途採用状況
- 募集概要
- 選考対策
- 経験者のみの採用
- 有利になる経験・スキル
将来アビームコンサルティングの選考を臨む方は、ぜひ本記事を参考に転職成功につなげていただきたいです。
(1)中途採用状況
年々コンサルティングの需要が高まる中、アビームコンサルティングではコンサルタントとしてだけでなく、業界・サービス・ITの知識や経験が高い人材を毎年多数募集しており、採用率も増加傾向にあるようです。
インダストリー・サービスライン各部署の専門性スキルが高い人材に加え、IT・SAPコンサルティングに詳しい人や海外勤務可能でグローバルな舞台で活躍できる人材の採用もを積極的に採用していると言われています。
採用者の前職において、業界がコンサルティング業、外資、メーカー、金融業、保険業、IT業など、サービスがコンサルタント、営業、経営企画・事業企画、人材・組織マネジメント、システム開発などの幅広い専門知識と経験をもつ人がいます。
(2)募集概要
アビームコンサルティングでは現在、以下の部門で各自コンサルタント職・スペシャリスト職・プランニング&オペレーション職を募集しております。
- インダストリー部門
- サービスライン部門
各業界・サービスごとに、専門知識や経験が豊富なコンサルタントを募集しており、アビームコンサルティングは、一人一人のプロフェッショナルの育成を積極的に行い、変動の激しいクライアントのコンサルティング需要に対応できるように強化しています。
募集している業界・サービスごとのチームや仕事内容、応募条件などは、公式採用サイトで各自紹介していますので、転職を臨まれる方は参考ください。
(3)選考対策
アビームコンサルティングの選考フローは以下のようになります。
- 書類選考
- 面接(複数回)
選考期間は約1カ月間行われ、面接回数は約3回ほどと言われています。
面接については、以下のような質問がされるようです。
- 「なぜコンサルティング業界なのか?」
- 「なぜアビームコンサルティングなのか?」
- 「将来のキャリアビジョンは?」
- 「前職の仕事や成果はどんなものか?」
面接では、応募先の事業部にて、シニアマネージャーから役職クラスによって複数回行われます。
アビームコンサルティングの面接で重視しておくことは、中長期的なキャリアに基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理と言われています。
アビームコンサルティングの採用率は年々上昇しており、自身の前職の経験や成果を基に、「新しいチャレンジ環境のある場所で自身の成長を実感したい」という思いや「どのように成果を出し会社に貢献していくのか」というビジョンをしっかり伝えることが大事です。
また、「本当に当社のことを理解しているか」という部分も面接官は厳しく見ていると言われ、同業他社とアビームコンサルティングの違いを事前に企業研究しておき、面接官にしっかり志望動機を伝えるようにしておきましょう。
さらに、コンサルティング業界で共通する「ケース面接」も実施されることもあります。
- 売上や利益の推定・拡大策
- フェルミ推定問題
コンサルティング業界を目指す上で論理的思考力などコンサルタントとしてのスキルが備わっているのか、コンサルティングを本当に目指したいのか、能力と熱意をケース面接で見ています。
事前にケース面接の対策をしておくことも心掛けましょう。
コンサルタント職・スペシャリスト職・プランニング&オペレーション職によっては入社後の評価基準やキャリアパスも異なりますようですので、公式採用サイトで確認しておきましょう。
(4)業界未経験でも可能か?
アビームコンサルティングでは現在、各募集職種いずれも実務経験年数2年以上の方を対象に募集しており、前職で未経験の方の採用は困難と言われています。
各業界や業務、さらには外資系企業にどれくらい精通しているか、またどんな成果や経験を重ねてきたかをアビームコンサルティングでは見ています。
インダストリー・サービスラインごとに経験や知識の条件は異なりますので、公式採用サイトで自身が希望されるチームと職種を確認しておきましょう。
(5)有利になる経験・スキル
アビームコンサルティングでは上記のような必須条件のほか、以下のような資格やスキルをもつ人材を優遇していると言われています。
- 中小企業診断士
- 公認会計士などの財務知識や資格
- プロジェクトマネジメント資格
- SAP認定コンサルタント資格(ドイツのSAP社が認定する業務系システムの知見を有する)
- SAP・Microsoft DynamicsなどのERP導入経験者(特にSAP AFS/FMS/Retail)
- ITやシステムに関する知識や資格
- 対象業界における新規事業立上げ経験や海外事業経験
- 語学力
ワンストップの広義的コンサルティング・ITや最先端ソリューションのノウハウが強い・グローバル領域が広いという強みをもつアビームコンサルティングで、実務に活かせるスキルや経験を前職で身につけた方は選考でしっかりアピールするようにしましょう。
まとめ
本記事ではアビームコンサルティングについて以下のようなポイントにまとめました。
- サービスラインとインダストリーの、各スペシャリストがチームをつくり、広義的なコンサルティングサービスで提供する日本発の外資系コンサルティングファーム。
- クライアントへの密着型コンサルティングスタイルであるため、自律的に成長意欲や行動力のある社員が多いこと。
- グローバルで多様な人材が溢れ、風通しが非常に良い職場環境と、スキルアップやキャリアアップを積極的に推進する人材育成制度があります。
- 実務2年以上のコンサルティング業界に精通した経験者を積極的に募集しており、ITやグローバル事業のノウハウをもつ方は優遇されること。
アビームコンサルティングに転職したい!選考に挑戦したいという方にとって、本記事が自身の今後のステップアップに役に立つ情報であると幸いです。
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